テンダーの台枠と集電装置はマイクロエース製品を加工して使いました。
外壁を取り去り、モーターを設置して配線しました。マイクロエースの8620には、KATOのSM-5にそっくりな外形の中国製モーターが使われていましたが、余っていたオリジナルのSM-5を使いました。
前後のモーター押さえは紙を補強して使いました。
左右には上廻りを取り付けるために紙帯のスペーサーを接着しています。
ドローバーは上下を留める長いネジで一緒に留められていましたが、上廻りの作り替えに伴いネジがなくなるため、紙ピンを作って留めました。
テンダーは以前の9600と大体同じ外形ですが、いつも適当に作っているため構造は異なります。
まず内張りの展開図を画き、折り曲げて箱にしました。写真は逆さまに置いてあります。
外板は左右の側板と後部の3面を1枚にし、後部の角に丸みを付けてコの字形にしました。
貼り合わせて外形を作りました。このあと上部のフチに紙帯を貼り重ねました。
給水口付近とハシゴを接着しました。ハシゴは補強のため中段すべてが壁に接触しています。
炭庫仕切りの中央下部にモーター後部のボスがはみ出してしまったため、そこに細い箱状の出っ張りを作って隠しています。
前面にはシャフトが通るように角穴が開いています。
適当に工具箱の蓋やブレーキハンドル、手すりなどのディテールを加えました。
石炭は0.3mmケント紙を切り刻んで作りました。まず細い帯に切り出し、それをみじん切りにしました。
紙で四角い底板を作って盛り付け、接着剤で固めました。
最後に前デッキのつかみ棒を作りました。
細く切った紙帯を軸として、根元に細い紙帯を1周巻きました。頂上には木工用ボンドを少しずつ付けては乾かし、丸い玉のようにしました。
デッキには底部を木工用ボンドで軽く接着する程度にしています。
完成した上廻りを下廻りに被せたところです。無事に走りました。全体的にあまりビシッとできてはいません。
塗装して完成させました。多少の汚し風に塗りました。
下は18年後の2022年の姿です。
内外をしっかり塗装してありましたので特に傷んではいません。ただこの間に3Dプリンターで8620各種を作っており、KATOの8620も発売されているため、今は静態保存機です。
私が紙で作ったNゲージの蒸気機関車は4両でおしまいですが、レイアウト上の建物などには今も紙で作ったものがいくつもあります。木造家屋や木造車両には特になじみがよい気がします。今ではカラー硬質紙をレーザー等で加工した、精密で組み立てやすいペーパーキットがNゲージでも多数販売されるようになり、手軽に求められるようになったのは嬉しい限りです。
(おわり)