KATOのC12について、あちこち眺めてみます。
ナンバープレートは42、46、51、67が付属しています。細かいことを言い出すと、そのものズバリというものはないので、好きなものを付ければよいと思います。
実物は砂撒管が2本とも後ろに流れているか・前後に分かれているか、製造メーカー(模型には川崎が印刷済)、丸窓の有無、ナンバープレートの高さなど様々で、あんまり気にしているといつまでもナンバーを付けられません。
恐るべきディテールです。
先輪スポークの抜け具合が効果的です。
細いプラモールドの表現をうまく使い、別パーツは最小限となっています。そのため意外にごちゃついては見えません。
プロポーションがよいうえ、どの方向もディテールフルで楽しいですね。
勝手にHGと呼んでいいような気がします。
ヘッドライトはC56と同じ導光方式で、明るく点灯します。
消灯機構はないため、説明書に「煙突を回すな」としっかり書かれています。
後部ヘッドライトも後退時に点灯します。
KATOは後部の解放テコを一体モールドで済ますことが多いですが、C56やC12はバック運転での見栄えを配慮しているようで、別パーツとされています。
異常拡大の写真ばかり見ると、16.5mmゲージぐらいの模型に見えるかもしれませんが、
実際は7センチ程度の大きさです。
ただ最近は、小さい機関車がたくさん発売されてきたので、それらを見慣れた方には意外に大きく感じられるかもしれません。
実は私の第一印象もそうでした。いや、単にそういう大きさの機関車なんですよね。
いくら見かけがよくても、よく走らないようであれば一気に醒めてしまうものですが、この模型は先輪・従輪からも両極を集電し、危なっかしさはほとんどありません。
あらゆるNゲージ蒸機の中で最高という意味ではありませんよ…。合計4軸集電の小形機ですから、6軸・7軸集電のテンダー機にはかないません。しかし実用上は十分かと思います。
もう少し見てみます。
ライトはLP42、煙室扉上部の手すりは別パーツです(個人的には一体モールドですっきりさせても良かったかな、と思います)。
煙突の後ろにあるコンプレッサーの排気管は、微妙にC56よりも細く直されているようです。
空気作用管は控えめに金属色が入れられており、配管受け部分は黒となっています。
ハンドレールはC56と同様、中央の1本の柱で差し込まれているため、位置が安定しません。おそらく組み立てにかかる手間を少しでも減らすためにこうなっているのではないか、と想像します。
砂撒管は前後に分かれたタイプです。C56は後ろ2本タイプだったので、C56を元にしたやえもんデザインのC12とは作り分けができています。
窓がいい感じで開いており、肘掛けも置かれています。KATOの蒸機はいつもこういうライブ感があります。
発電機とその排気管はいつものように一体のパーツです。分解のときは最初にこれを外したほうがよいです。
白眉のキャブ下ディテール。速度検出器や分配弁に重なって走る連通管など、立体的に表現されています。
この部品は前から後ろまで、軟質プラの一体成型です。
Nゲージという小ささが、ちょうど軟質プラを使った表現に適しているのかもしれません。真鍮ロストで作ろうとすると、細い部分が強度的に弱く、曲がりやすくなってしまいそうです。
非公式側です。冷却管が動輪に向かって斜め内側方向につづら折りになっているのも表現されています。
非公式側にはコンプレッサーやその配管もあってにぎやかです。
フロントのステップやつかみ棒は一体のパーツですが、ぐらつきがあって姿勢が定まらず、つかみ棒も傾きがちで落ち着きません。ここはC56のときから変わっていないようです。写真を撮るたびにまっすぐに直したりして面倒でした。
さらに見てみます。