Nゲージ蒸気機関車2011年のメモ>2011.4.4

C57 1(トミックス)

C57 1

2011.4.4

2年前の再デビュー作C57 135に続き、C57 1が発売されました。
復活後の特定機を元にしたもので、各部の繊細な色差しが目をひきます。
値段もアップして¥18,690(5%税込)となりました。

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製品の基本的な仕様は135号機と同じなので割愛します。特長は抜群の走行性能と的確な車体サイズでした。 今までの各社製品やトミックスの旧製品をご存知の方なら、手に取っただけでその小ささに驚かれたと思います。
C57 135(トミックス)
今回の1号機もその流れに沿っています。

全体

C57 1は人気形式なので、多くのメーカーから特定機として商品化されています。
先行他社のプラ製品も参考までに並べてみました。

トミックス

トミックス (拡大写真)
保存機にも時期により色々な姿がありますが、ボイラーバンドが金色でロッドに赤線のない姿です。詳細はまたあとで。

マイクロエース

マイクロエース (拡大写真)
2007年の発売ですが、各部の色入れはかなり細かく行われていました。上下に長いスタイルは同社の特徴です。キャブの屋根は一番長くなっています。

KATO

KATO (拡大写真)
もう30年近くになる模型で、KATOとしては恐らく初の特定機です。発売時期によりナンバーの色などが違います。
約1/140と全体に大きいのですが、ランボードやロッドの色入れは当時としては豪華仕様でした。

第一弾の135号機と比べると次のようになります。

C57 135

C57 135 (拡大写真)
2年前に完璧な走行性能で再参入を果たした製品。鉄道博物館の保存機をモデルにしています。

トミックス

C57 1 (拡大写真)
最初の写真と同じですが比較のため並べました。 標準デフ、屋根の延長された開放キャブ、切り詰めのないドーム、後退角のないテンダーというおなじみの形態です。

非公式側後方

非公式側後方 (拡大写真)
テンダーには重油タンクが載っています。135号機もそうですがテンダーのライトは後退時に点灯します。

なおKATOの9600と同様、ライトは給水蓋と融合しています。

動力部は135号機と同形態なので走行性能も同様で、トップクラスの走り味?を維持しています。
KATOのD51 498と比べると、加速はややゆっくり、停止時の過走はやや抑え目といった感じです。運転はしやすいです。

ライトは常点灯式ですが、トミックスのN-1000-CLでは、点灯する最小出力にアジャスタを設定しても、ギリギリ動き出すことがありました。KATOのKC-1+KM-1でも調光ボリュームによって割と普通に常点灯になりましたが、メーカー見解ではこの組み合わせは推奨されないかもしれません(とはいっても私はほぼ常時、すべての蒸機にKC-1+KM-1を使っています)。ハイパーDでどうかはわかりせん。

前方から

他社製品があったほうがわかりやすいと思うので、各種並べました。

トミックス
トミックス
実物そっくりな前面がこの模型最大の売りです。桁数の少ない形式入りナンバーや、独自の集煙装置などで独特な表情を見事に再現しています。
トミックス
トミックス(集煙装置なし)
集煙装置はユーザー取り付けで、これは未装着の姿です。煙突は135号機より少し短くなっています。 先台車に排障器がついています。最近流行りのデフ裏の補強表現は今回もありません。
マイクロエース
マイクロエース
この製品よりライトが縦縞入りになりましたが、消灯時は真っ黒であまり映えなくなります。集煙装置はややオマケ的なもの。
KATO
KATO
ナンバーは形式入りの外形ですが、形式は刻印されていません。

1号機も135号機も、マイクロエース製品をベースにこしらえたことがありますが、小さな模型を実物に似せるのがどんなに難しいか、いつも思い知らされます。 煙室扉の直径やナンバーの位置などが、ほんの少しずれても感じが変わってしまいます。人の目の位置が顔の上でわずかにずれても別人に変わってしまうようなものです。小さなNゲージなのに、この1号機の顔は見事に似ています。

もっとも、どこを見て似ていると感じるかは人によって違うと思うので、買ってみたらそんなに似ていなかったよという方がありましたらご勘弁。でも、ほとんどの方は「あの」1号機の顔として満足されると思います。

ユーザー取り付けの別パーツは135号機と同様で、ナンバー・信号炎管・つかみ棒・テールライト・エアホース・ATS車上子・ヘッドマークです。
ナンバーは外見上必要ですが、取り付けが面倒なときは他を省略しても「らしさ」に影響はないと思います。

C57 1前面

デッキ上のテールライトは、下穴を0.5mmドリルで貫通させて付けることになっていますが、0.6mmのほうが付けやすいと思います。 ただし0.5mmとして売られているドリルの中には、0.55mmなど太めのものもあって、そういうものならピッタリです(肉眼ではっきり太さの違いがわかることがあります)。よって説明書に0.5mmと記されているのは特別間違いともいえません。

煙室扉外周の手すり(取り付け済み)と、つかみ棒は灰色成型となっています。これを色調を落ち着かせるためと好意的に見るか、安っぽいと感じるかは見方が分かれると思いますが、つかみ棒のほうはつけてしまえば案外と馴染んで見えます。また一般的な市販の金属製つかみ棒よりも細いでしょう。

煙室扉の手すりはどうしても灰色プラそのものに見えてしまうので、気になる人は筆で黒や銀を入れると面白いかもしれません。


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