Nゲージ蒸気機関車>蒸機の紹介>C57
旧系列から数えて31年目、完全新規作成として登場しました。2009年にトミックス製品がフルリニューアルされてから5年目ですが、プロトタイプはバッティングせず、今まで商品化されていない4次形が選択されています。
2023 C57 4次形 2014年 | 2023 |
縮尺が他の車両と統一され、旧系列に比べて1センチ以上短くなりました。先輪はトミックス製品に続いてスポーク抜きとなり、加えて従輪もスポーク抜きとなりました。このスポーク車輪は分売もされました。
走行性能はさらにアップし、フライホイールの体感も大きくなっています。従台車の上に隙間がまったくない点は、リアルな機炭間隔とともに効果を上げています。
これまでの同社の技術の集大成という感じで、力の入った模型です。
4年後の2018年に、ついに旧系列の直系のリニューアル品として、1次形が発売されました。
メーカーの商品紹介にも「満を持して登場」のような表現がありました。
2024 C57 1次形 2018年 | 2024 |
旧製品とは方向性の違う精密なディテール表現です。完成度の高かった4次形を基本とした動力ユニットのため、走行はスムーズです。オプションパーツとして、別売のC12のスノープローも取り付け可能です。
2024-1 C57 1 2019年 | 2024-1 |
ロングキャブや増設された発電機の機器類などが新たに作られています。トミックスとは異なる時期をプロトタイプとしているため、両者の使い分けができます。
従台車は前年の1次形の流用のため実機とは異なります。4次形など、すでにある鋼板組立式の従台車パーツを流用したほうが似ていたように思います。
以下は縮尺1/140の旧系列です。
C57は中村精密・トミックスに続いて1983年の発売です。点灯式ヘッドライト、合併テコ、カプラー解放テコの表現など、現在の標準的な仕様に通じるものでした。
販売期間が長いため、C57に興味のある方は、どれかはたいていお持ちではないかと思います。時代に応じた若干の仕様変更がみられます。
2007 C57 1983年 | 2007 C57 1983年 (拡大写真) |
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2007-1 C57 山口号タイプ 1983年 | 2007-1 C57 山口号タイプ 1983年 (拡大写真) |
KATOの蒸機としては、C50のフルリニューアルの次にあたります。冷却管の別パーツ化や通電式ドローバーの採用も行なわれています。
セット品として、S2007A C57やまぐち号6両セットも発売されました。
テンダー内にはノイズ低減用のコンデンサーが装着されていましたが、その後の製品ではなくなっています。
発売時の「鉄道模型趣味」のKATOの広告(1983年10月号)にはまだ試作品が使われており、合併テコがなくモーションプレートも銀成型でした。
1986年に門鉄デフタイプが追加されました。先輪のフランジが大幅に高くなり、やや甘めながら7本のスポークが付きました。
2007 C57 1993年ロット | 2007 C57 1993年ロット (拡大写真) |
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2007-1 C57 山口号タイプ 1996年ロット | 2007-1 C57 山口号タイプ 1996年ロット (拡大写真) |
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2007-2 C57 門鉄デフ付 1986年(写真は1996年生産品) | 2007-2 C57 門鉄デフ付 1986年(写真は1996年生産品) (拡大写真) |
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2007-3 C57 門鉄デフ付ライン入 1986年 | 2007-3 C57 門鉄デフ付ライン入 1986年 (拡大写真) |
黒色車輪が一部の車種に採用され、また短期間で先輪のスポーク形状が細々と変更されました。
2013 C57 180 2000年 | 2013 C57 180 2000年 (拡大写真) |
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2007-1 C57 山口号タイプ 2001年ロット | 2007-1 C57 山口号タイプ 2001年ロット (拡大写真) |
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2007 C57 2004年ロット | 2007 C57 2004年ロット (拡大写真) |
このあと2006年にKATOでは先輪に非常にフランジの低いローフランジ車輪を採用し、その後半年ほどで少し高い標準フランジに戻すなど、車輪の仕様変更が短期間に相次ぎました(後述)。
2007年以降の最終仕様です。すべて今までのハイフランジが廃止され、標準的な高さになりました。
黒色車輪化もすべてになされました。
2007 C57 2004年ロット | 2007 C57 2007年ロット (拡大写真) |
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2007-1 C57 山口号タイプ 2007年ロット | 2007-1 C57 山口号タイプ 2007年ロット (拡大写真) |
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2013 C57 180 2008年ロット | 2013 C57 180 2008年ロット (拡大写真) |
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2013-1 C57 180門鉄デフ付 2008年 | 2013-1 C57 180門鉄デフ付 2008年 (拡大写真) |
旧系列のC57シリーズは長期にわたって販売され、客車とのセット製品もいくつか発売されました。
現在の製品に比べて最も古くなった点は、オーバースケール(約1/140)により後続の客車(約1/150)と縮尺が揃わず、ちぐはぐになることです。もっともそれが重要かどうかは人それぞれかもしれません。Nゲージは全体が正確にスケールダウンされたものでもありません。
2014年の新系列より路線が変更されて、編成全体の縮尺が統一されました。
C57 180は、2008年の単品ではナックルカプラー標準装備となりましたが、2010年の「SLばんえつ物語」セットではアーノルドカプラー標準装備となりました。それぞれ交換用カプラーも付属していました。
旧製品 | 2007年製品 |
初回(2000年)製品 高いフランジです。 |
2006年製品 一転して相当低いローフランジに。 |
2008年製品 たった2年で標準フランジになりました。 |
このめまぐるしい変遷は一体何だったのでしょう…。