Nゲージ蒸気機関車2011年のメモ>2011.11.26

C62 2 北海道形(KATO)

C62 2

2011.11.26/2011.12.27

KATO初の上半身1/150蒸機である、C62東海道形が発売されてから早いもので4年になります。
世の中(の一部)がC61の復活に注目していたところ、これがいきなり発表されました。お待ちどうさまでしたという感じです。

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全体の構造は基本的にC62東海道形と同じで、ディテールの再現基準もほぼ同じです。よって今までのシリーズと並べても違和感はありません。模型の世界では、東海道形と北海道形が同じホームに並ぶこともありえます。
動力部はモーターがD51と同じコアレスモーターに交換され、フライホイールが1つ増えるなどの変更があります。

C62の税込価格は東海道形が11,550円、18号機が11,970円となっており、今回の2号機では13,125円に上がりました。まだトミックスのC57 135を3,000円以上下回っているあたり、意識はしているのかもしれません。

全体

北海道形といえども同じC62です。製品のグレードが急に上がった東海道形と比べ、それほど新鮮な感じはないだろうと思っていましたが、2号機ならではの味付けが色々なされており、やっぱり新鮮です。

公式側

公式側
(拡大写真)

非公式側

非公式側
(拡大写真)

公式側・前方

公式側・前方
(拡大写真)

公式側・後方

公式側・後方
(拡大写真)

非公式側・後方

非公式側・後方
(拡大写真)

全体的なプロポーションは、東海道形のときに確立されたとおりで、大きな違いはありません。
しかし実物の違いに基づき、晩年の北海道形に見られる多数のディテールが追加されています。
相当の拡大にも耐える外観なので、拡大写真をいつもよりもだいぶ大きめにしました。

現役時代を意識してか、塗装は東海道形に比べてつや消しになっています。よく見ると非常に細かい銀色の粒がキラキラしています(これは東海道形もそうです)。空気作用管の銅色なども、つや消しの車体色に合わせて抑えられています。
丁寧に取り扱わないと、つや消しの塗膜が擦れて跡が付きやすいかもしれません。
実物の2号機をはっきりイメージできる、感じのよい模型です。

前方

前方

つばめマークはきれいに入っています。D51同様、思い切り外側にピストン尻棒が付きました。
煙室扉上部の手すりはグレー成型で、トミックスのC57 1号機に似ています。

デフ前方手すりは浮いているわけではなく、デフから板状に飛び出したモールドで、前端に銀が入っています。

C62の印象としては、まだ似せられる要素はあると感じていますが、現状のプラ製品の中ではベストかと思います。

ナンバープレートの書体は東海道形などと同様です。プレート自体は薄くなっているようです。

ランボード上にはハッキリと網目模様がモールドされています。なお東海道形のときも、ランボード上の継ぎ目やネジなどのモールド表現はありました。
昨今は網目がはっきり見えるように、デフォルメ表現するのが模型的に流行しているため、このC62 2号機もそのようになっています。

煙突を回転してライトを消灯する仕組みは東海道形と同じですが、内部の遮光筒の形状は違っており、パーツに互換性はありません。
ライトの色合いは東海道形(山吹色)より薄くなっています。D51 498と同様の大型ライトですが、同一パーツではありません。 明るさはD51 498やトミックスのC57に比べると暗いです。なおライト基板はD51 498と同じです。

キャブ前

キャブ前

東海道形では雨樋などが一体成型でしたが、D51と同様に、後部の散水管まで一体の別パーツに変わっています。

北海道形は発電機の配管がキャブまで伸びていないので、2機の発電機の排気管は発電機本体と一緒にモールドされています。

2号機のちょっと変わったステップもそれらしく作られています(ちぎれているわけではありません、これで正常です)。
各機器に向かう蒸気管や排水管など、細い配管も丁寧にモールドされています。プラモールドのよさを活かし、ディテールフルではありますが、どぎつくなる直前あたりで上手に表現しています。

どうもこの個体はキャブが前傾ぎみでして、あとで何とかしたいと思います。後ろを押さえると一時的に直ります。

テンダー

テンダー側面

上端には増炭枠がついています。拡大写真では何か適当っぽいですが木目も表現されています。 CADで設計すると、線が一定の太さになって、自然物的な感じが出しにくいのかもしれませんね(コストしだいかもしれませんが)。
なお増炭枠の有無と形状には時期によって違いがあるので、工作して他の人と違う形にしてみるのも面白いと思います。

床面中央には、ごく大雑把な形のATS車上子がついています。その部分で中央の梁も分断していてちょっと変なので、工作の好きな人は色々と手を入れたくなるかもしれません。
私はマイクロエース製品などでも、ATS車上子をよく壊してしまうので、とりあえずこのままです。

テンダー上面

後部の炭庫仕切りは2枚になっているものです。ここも時代によって変化がある部分です。

テンダー後部

後部には北海道形特有のフード付きライトが付いています。点灯はしませんが、レンズと導光部はついており、D51同様に点灯改造は可能です。

連結面

キャブ後部は東海道形とは少し違い、左右にドアが付いた妻板です。
テンダーのストーカー左右にある縦長の穴は、DCC用の配線を通すための穴だと思います。

走行

走行

走行の様子は昨年のD51 498に似ています。
比較的低出力で動き出し、スロー運転がききますが、加速の度合いは早めです。

手持ちのいくつかのパワーパックで試しましたが、一番快適なのが同じメーカーのパワーパック・スタンダード/Sでした。
スローがよくききますし、常用走行レンジが比較的広いです。

パルス制御であるKM-1+KC-1では、運転自体はスムーズですが、「ブーン」というモーターのうなりがスタンダード/Sより大きめです。

トミックスのN-600でもスロースタートができます。ただ、つまみを回すと、普通の車両以上にどんどん加速して猛スピードになってしまうので、飛ばしすぎないよう要注意です。

私の持っているN-1000-CLでは、このモーターとの相性があまりよくないのか、これらに比べると超スローは効きにくい感じでした。他のロットや現行機のN-1001-CLでどうなのかは、わかりません。

東海道形では、急停止時にもあまり過走しませんでしたが、C62 2は十分過走するので、ポイントや無電区間の通過はスムーズかと思います。
また東海道形やD51 498で時々みられる、特にカーブでロッドがカチカチ鳴ることがある現象はそのままです。東海道形のときは個体差が大きく、気になる個体では何とか消し去ろうと四苦八苦したのですが、今ではKATOの新系列の蒸機はこういうものであると考えて(あきらめて?)無視しています。
今回私が発売日に衝動買いしたC62 2は、たまに軽く鳴る程度で、ほとんど問題はありませんでした。


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