Nゲージ蒸気機関車>蒸機の紹介>C62
韓国で製造された金属製のC62です。コアレスモーターを使用したエンジンドライブです。
N-001 C62 2号機 北海道タイプ 2001年 | N-001 C62 2号機 北海道タイプ 2001年 (拡大写真) |
天賞堂から2001年に発売されたブランド物?のC62です。同時に3号機も発売されています。製造は韓国製とだけ記されていますが、一連のトレインショップ製品を作ったサムホンサに作風がそっくりです。
コアレスモーターをボイラーに内装したエンジンドライブです。モーターの都合か少し車高が高くなっていますが、走りは無音といっても良いほど滑らかです。外観もしくは集電性能重視ということからか、ゴムタイヤはついていません。4%程度の勾配ではプラ客車で数両が限界なので、平坦線での使用をおすすめします。ヘッドライトは点灯しますが、当時はまだチップLED等のデバイスがなく、ライト後方から導光材が出てボイラーに差し込まれています。
ディテール表現はややオーバーに見えますが、布巻管が表現されていたり、ランボードの網目が目立ちすぎない細かい表現になっていたりと、他社にはない特長もあります。たいへん手間がかけられているという印象です。
ただ前面の形状は、これだけの高額商品としては今一歩かなと感じました。天賞堂の名がついただけで厳しく見られてしまうのは、気の毒な気もします。
天賞堂 | ワールド工芸 |
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天賞堂製のNゲージということで人気を博し、比較的早くに追加生産もありました。
KATOの新C62が発売された翌年、天賞堂のC62もフルリニューアルしました。
21018 C62 2号機 北海道時代 2008年 | 21018 C62 2号機 北海道時代 2008年 (拡大写真) |
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21020 C62 3号機 JR時代 2008年 | 21020 C62 3号機 JR時代 2008年 (拡大写真) |
前回のC62でNゲージ蒸気機関車に参入してから7年たち、各部の仕様も古くなったため、造形も見直して再設計されたものです。
前面形状も改善され、全体的な印象はたいへん向上しました。
値段が10万円を超えているため、まだ「この値段ならもっと…」という気持ちもありましたが、それは同じ人の似顔絵を描いたとしても、画家によってそれぞれ違う絵になるのと同じことかもしれません。
実物 | 天賞堂 3号機(新) |
前照灯はLED内蔵型に変更されて導光材の露出はなくなり、テンダーのテールライト点灯の仕掛けも追加されました。実は天賞堂は結構ギミック好きのメーカーなのかもしれませんね。1/80スケールでもカンタム・サウンドを内蔵させたりして楽しい製品を出しています。
ディテール面は前回より洗練され、相変わらずディテールフルですが意外にすっきりしています。
なお新製品でも動輪のゴムタイヤは装着されていないので(これは製品化のポリシーだと思います)、平坦線で走らせるのがおすすめです。
こちらでもご紹介しています。→天賞堂 C62リニューアル品
プラ製品の動力や台車を使用して組み立てる、上廻りのコンバージョンキットです。
当初1/150・6.5mmゲージとして発表されていたものですが、開発遅れにより、先に9mmゲージ版として発売することになったとのことです。同時に3タイプが発売されました。
YC62-1 C62 2号機 北海道時代 2016年 | YC62-1 YC62-2 YC62-3 |
北海道時代の2号機と44号機は特定機とされ、配管やパーツ形状の作り分けがなされています。汽車会社タイプは特定化はされておらず、共通の配管以外はユーザーが自分で穴を開けて取り付けるようになっています。
KATOから新系列のC62が各種発売されたあとの製品なので、これらをベース車両として使用するようになっています。そのほかKATOのC57 4次形や、トミックスのC57(新系列)も使用可能です。
キャブ屋根の雨樋やテンダー重油タンク配管など、従来のやえもんデザインのキットよりも細密度が高められています。ロストパーツの形状もなかなかよく、特に煙室扉周りやドームなど、印象のよい仕上がりになります。
こちらで組み立ての様子をご紹介しています。→C62の組み立て(やえもんデザイン)