Nゲージ蒸気機関車>蒸機の紹介>D51・D61

D51・D61 その3-ドーム・発電機・煙突

1 2 [3] 4 5 6 7 8 9


ドーム周辺

■標準形

D51のドームは独特のモコッとしたボリューム感のあるもので、模型でもこのドームの再現具合が目を引きます。

KATO・旧 標準 KATO・新 498
KATO・旧 KATO・新 D51 498
マイクロエース 標準 マイクロエース 戦時型
マイクロエース マイクロエース 戦時型(1024号機)
天賞堂 標準 天賞堂 重油タンク付
天賞堂 498号機 天賞堂 重油タンク付(長野工場集煙装置付)
リアル・ライン 標準 やえもんデザイン 標準
リアル・ライン やえもんデザイン

今では各社ともほとんどよい形をしていますが、マイクロエースはもう少し幅を持たせて、丸みを強くできればよかったように思います。

■なめくじ

KATO KATO・旧
KATO KATO・新
マイクロエース マイクロエース
天賞堂 天賞堂
リアル・ライン リアル・ライン
やえもんデザイン やえもんデザイン
中村精密

中村精密
 スーパーなめくじ

ホワイトメタル一体です。リベットが大きめで無骨な感じです。

マイクロエース スーパーなめくじ

マイクロエース
 スーパーなめくじ(23号機)

安全弁が省略されていて、上部がふさがっています。

天賞堂 スーパーなめくじ

天賞堂
 スーパーなめくじ(23号機)

安全弁の上部は金色になっています。

煙突とドームが同じカバーに隠されているので、マイクロエースは標準形よりもなめくじのほうが模型の印象がよいように思います。

模型によってなめくじドームの長さに違いがあり、後端が長くて後方のボイラーバンドに達しているものと(KATO旧など)、手前で終わっているものがあります(KATO新など)。
実機は私の感じではボイラーバンドまで達しているものが多いような気がしますが、よく知られている組立図は短く、実機にも少し短いものがあります(改造機には極端に短いものもありますが)。

ちなみに「蒸気機関車スタイルブック」の旧版の図は短いものでしたが、新版では長く画き直されています。
長さだけでなく、なめくじドームの形状には個体差があり、裾のラインや曲面形状、外板の継ぎ目の位置、点検蓋や吊り金具など様々です。


発電機周辺

キャブの蒸気分配箱から出る各種の配管や、発電機の電気配管などが集中するので、模型を細密化するときの見せ場になる場所です。
個人の工作の場合、太い配管を大量に付けすぎるとボイラー後部が太くなりすぎて、遠目のシルエットが悪化したりもします。

KATO・旧 標準形 KATOなめくじ

KATO・旧 標準形
発電機はボイラーと一体で、強度確保のため左右いっぱいにリブが張り出しています。
昔からシャープなモールドで、基本的な配管も表現されています。

KATO・旧 なめくじ
ATS発電機の追加されたタイプです。 配管表現はモールドによるものですが、ボイラー上はほぼフルパイピングとなっています。配管の太さや曲がり具合などもよく検討されています。

KATO・新 D51 498 KATO 北海道形

KATO・新 D51 498
発電機2個と排気管2本が一体の別パーツです。ほかキャブの雨樋も、手すり兼用の縦管や後部の水撒管も含めて一体の別パーツです。

KATO 北海道形
北海道形のため、発電機の排気管がキャブまで伸びていません。タブレットキャッチャー付きのため、側面ナンバープレートは前面よりも幅が狭くなっています。

マイクロエース 498号機初代 マイクロエース 498号機3代目

マイクロエース D51 498(初代)
発電機や清缶剤挿入装置は別パーツで、ハンドレールも金属線で作られています。これは日本型のプラ製蒸機では初めてです。 逆にモールド表現は少なく、上のKATOと比べるとかなり素朴です。

マイクロエース D51 498・動力改良品
現在の498号機と同様、タービン発電機が2つ並んだ姿です。清缶剤挿入装置がなくなり、代わりに小型オイルポンプ箱が付きました。

天賞堂 498号機 天賞堂 長野集煙装置付

天賞堂 D51 498
2つ並んだタービン発電機と、その吸排気管・電気配管がにぎやかに並んでいます。

天賞堂 長野集煙装置付
こちらも配管がびっしりです。ややオーバーなほどですが、天賞堂のこういう細密化度合いに期待するファンも多いかもしれません。

天賞堂 中村精密

天賞堂 半流型(密閉キャブ)
こちらは北海道型で、発電機の排気管がキャブまで伸びておらず、ややすっきりした感じです。

中村精密 スーパーなめくじ
登場時の時代を考えてもごく単純な表現です。23号機にする場合、ナンバーをランボード上に立てる工夫は各自がする必要があります。

リアル・ライン 標準(北海道) リアル・ライン なめくじ

リアル・ライン 北海道標準型
2機の発電機とその吸気管・電気配管が金属エッチングで表現されています。
キャブ下の配管は外側に飛び出していますが、ここは部品の取り付け具合で個体差があります。

リアル・ライン なめくじ(1号機)
初回製品から2年後、特定機ごとに少量生産された「プレミアム・コレクション」のひとつです。
さらに配管が追加され、キャブ下の配管も適切な位置に修正されました。

やえもんデザイン 標準タイプ やえもんデザイン D61

やえもんデザイン 標準タイプ
特定機を意識しないキットのため、配管は組み立てる人に任されています。 配管用の下穴が、キャブ妻板の裏側にいくつかあり、必要なものを開口します。
これは給水ポンプの吸気管のみ付けたものです。

やえもんデザイン D61
こちらは逆で少々オーバーに配管してみたものです。
配管の様子は千差万別で、時期によっても違うので、追求するときりがありません。


煙突

■基本形

KATO・旧 KATO・新
KATO 旧 KATO 新
マイクロエース(初期) マイクロエース(後期)
マイクロエース(初期)
テーパーがきつくて独特な「杯」形です。
マイクロエース(後期)
途中で変更されましたが、今度は土管になってしまいました。
天賞堂 リアル・ライン やえもんデザイン
天賞堂 498号機 リアル・ライン
テーパーがない土管形です。
やえもんデザイン

KATO・天賞堂・やえもんデザインは実物らしくできていると思います。マイクロエースは改良を狙って変更はしたものの、テーパーが全か無かでどうもうまくいきません。
ドームの形があれほどすばらしいリアル・ラインが、あまり煙突の形を重視していないのも不思議ですが、もしかしたら煙突はそれほどデザイナーさんが注目しない部分なのでしょうか。

KATOのC62(新)では煙突を回してライトを消灯することができますが、その次回製品となったD51 498にはライト消灯の仕掛けはありません。

■ギースルエジェクタ

これを知らないときに遠くから実物のシルエットを見たとき、どうなっているのか想像がつきませんでした。

マイクロエース(ギースル) リアル・ライン(ギースル) KATO(ギースル)
マイクロエース 1042号機
全体に垂直です。
リアル・ライン 711号機
後方に傾いています。
KATO ギースルエジェクター
後方に傾いています。

■集煙装置

D51は集煙装置の似合う形式のひとつだと個人的には思います。

マイクロエース(前) マイクロエース(後)
マイクロエース D51 750
マイクロエースの集煙装置はすべてこれですが、煙突が土管化されたあとの製品では、穴の直径が少し違います)。
天賞堂 長野式集煙装置(前) 天賞堂 長野式集煙装置(後)
天賞堂 長野式集煙装置
天賞堂 鷹取式集煙装置(前) 天賞堂 鷹取式集煙装置(後)
天賞堂 鷹取式集煙装置
やえもんデザイン 長野式集煙装置(前) やえもんデザイン 長野式集煙装置(後)
やえもんデザイン 長野式集煙装置
やえもんデザイン 鷹取式集煙装置(前) やえもんデザイン 鷹取式集煙装置(後)
やえもんデザイン 鷹取式集煙装置
KATO 長野式集煙装置(前) KATO 長野式集煙装置(後)
KATO 長野式集煙装置

[←前ページへ] [次ページへ→]

1 2 [3] 4 5 6 7 8 9

「Nゲージ蒸気機関車」トップページに戻る