Nゲージ蒸気機関車2016年のメモ>2016.9.24/2016.9.26

第56回全日本模型ホビーショーのNゲージ蒸気機関車

東京ビッグサイトにて開催された、今年の全日本模型ホビーショーに行ってきました。
なお機関車の撮影にすべて失敗し、とても現代においてお見せできるような写真ではありません。申し訳ありません。

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トミックス

40周年ということで、トークショーのようなものやシーナリー製作の実演も行われていました。
でも私が見に行ったのはC11です。

C11と500系

こんなたたずまいで展示されていました。

下のエンドレスでは実際にC11がライトを点灯させて走り回っていました。ある程度のスピードを出していまして、スロー走行のアピールというものではなかったです。見た感じは安定していました。

上のほうにあるエヴァンゲリオン500系のほうに注目が集まっていまして、C11を覗き込んでいる人は思ったより多くなかったように感じました。ただ、それほど長くそこにいたわけではありませんので…。
実は私は500系が大好きなのですが、エヴァンゲリオン自体はまったく知らないために、各社から発表されているこの塗装の500系祭りに乗ることができずにいます。

さて、震えの止まらないシャッター操作×12年前の特売コンデジ(ガラスケース内にピントが合わない)のコラボのため、この世のものとは思えない写真になっています。
以下の写真からは試作品の出来栄えを何も判断できないと思いますが、きれいな写真はメーカーの公式情報をはじめとして、たくさん発表される/されていると思いますので、かまわず続けます。

C11

全部で4両展示されていました。回転飾り台の上にあるこの1両が、細部まで色差しされていました。本当はすごくシャープできれいな外観なんですヨ。

このサンプルは最近のKATOと同じように、空気作用管の配管止めが黒で塗り分けられているように見えたのですが、手作業で塗られた可能性があり、量産品でどうなるかはわかりません。

C11

最初に目を引かれたのは、KATOのC12にそっくりなスポーク先輪でした。

ロッド、バルブギヤも取り付けられていました。ロッド類はまだ真鍮のような色合いで、メッキはされていない状態でした。この材質も仕上げも量産品でどうなるのかはわかりません。
ちなみにトラムウェイのC11も銅色系の素材に黒色メッキしたような作りでした。メッキをはがせば簡単にハンダ付けできました。

バルブギヤは素直な構成で、標準的な作りかと思います。

C11

こちらは別のケースに置かれていたもので、色差しはありません。
ディテールはよく表現されていて、キャブ下も精密感のある作りです。

全体のディテール密度に比べ、デフの裏の表現(補強リブなし・先端斜め削ぎ取り)に物足りなさも感じましたが、わずかなことかもしれません。

さて、大きさは本当に小さいです。先にトラムウェイのを見ている方には、もうインパクトはなくなっているかもしれませんが、KATOのC11を見てきた方がいきなりこれを見ると、やはり驚かれると思います。
会場のケースの中にあっても、小さいので最初気づかなかったほどです。

C11

キャブを外して展示されていたものです。

コアレスモーターということで、キャブ内にはバックプレートや座席があり、後部のディテールも作られています。
キャブ窓は全閉ですが、天窓は開閉します。トミックス的にはここが大切なんですかね…。

ライトの点灯色は電球っぽい感じで、おかしな印象は受けませんでした。ごく普通な感じです。

C11
C11

後部にはダミーカプラーが付いていました。

しかし、本当にこの写真よくわからないですね(重ねてすみません)。9月25日 16:30までは開催されていますので、実際どうなのか気になる方は行ってみてください。ただし入場料が1000円かかります。

私は今回初めてトミックスのC11の試作品をこの目で見ました。第一印象はとてもよかったです。すぐにでも欲しいぐらい(笑)。表には見えないところに、まだ課題も残っているのかもしれませんが、もうゴールは目の前です。
これが年末の大ヒット商品になることを期待しましたが、1月ということで、そこは率直に残念です。もしその時期に新しいKATOのC11が発表されていたら、迷う人も出るでしょうし、実績を積んだKATO製品に流れる人も結構多いでしょう。もともと2両欲しかった人が、トミックスとKATOで1両ずつという具合に割れるかもしれませんね。
今の時点ではKATOの新しいC11はカタログで予告されただけで、品番も正確な時期も明らかではありません。「メーカーの人によると」というような、噂話として色々伝えられているのみです。個人的にはKATO製品にも大いに興味を持っていますが、まずは見えているのはトミックス製品なので、それが目下最大の注目品です。

トミックスそのほか

40周年ということで、やや大きめに展開されていました。

Mカプラー

有意義なMカプラーの体験コーナー。

「トミックスの機関車(SLを除く)に標準装備しています!」と書かれています。そんなこと言わないで蒸機にも付けてくださいヨ(笑)。初代C57や、9600には付いていたんですけどね…。

各種セット

前から思っていたのですけど、最近の入門セット「マイプランLT」は、パッケージが小さくなったのがとてもいいと思います。
以前の長いパッケージは買って帰るのもおっくうでしたし、家に置いていても場所をとりましたので、個人的にはコンパクト化は大歓迎です。

初期の車両群

初期の車両群が展示されていました。香港製が中心で、柔らかさとごつさを併せ持つ独特な風合いです。色々な模型店に大量に出回っていたため、当時からのファンの方には見慣れた存在。
レール類は最初期のものではなく、ポイントはニュー電動ポイントでした。

初代C57

何かと有名な初代のC57もありました。現在のものとはまったく違う構造です。

9600

こちらも何かと有名な9600。が、何の説明パネルもなかったように思います。個人的には、トミックスの新たな一面を見られたという意味で重要な製品です。

もしかしたらC57と同様に、現代の技術でリベンジということもあるのかな、と思いました。もう、マイクロエースよりも的確に、KATOよりも小ぶりに作ることはわけないでしょう。あ…ドバッと値段が高くなったりしますかね。

閉塞システム

同一路線で複数の列車を車両無加工で運転できる、新しい閉塞システム。

基本的には今までのアナログ運転であり、DCCに代わる位置づけというものではないようです。従来ギャップを切って複数セクションに分け、それぞれの給電スイッチを操作しなくてはならなかったものを、センサーの設置で自動的に行えるようにしたもの、というように理解しました。間違っていたらごめんなさい。

そのように理解したため、その場ではあまりすごさを感じませんでしたが、遊び方がツボにはまる方には便利なものかも。自分ひとりだけで、今まではできなかった運転ができるようになりますからね。

ほか、プラットホームから音声の出るサウンドシステムもデモが行われていましたが、私がいた間は調子が悪く、音が聞こえませんでした。
ともあれ、C11の順調な仕上がりに安心し、満足してブースをあとにしました。ありがとうございました。

KATO

D51標準形

10月発売予定のD51標準形(長野式集煙装置付)がありました。
こんな感じで仲間に囲まれていました。

集煙装置はD51としておなじみの姿のひとつです。伯備線石灰輸送貨物列車セットに抱き合わせされていたのとは別種(長野式)のパーツです。
こういうのを見ると、複数買いして重連・三重連させたくなってしまいます。

テンダーのATS車上子の形状は古いままで、C59やC62山陽形のような改良はありませんでした。

D51標準形

実物でもこんな風に、停車している列車の後ろを通過する機関車の上のほうだけが見えたりしまして、見え隠れする煙突やドームの特徴をもとに形式の当てっこなんかをしたものです。子供のころ。

D51標準形

格好いいです。もうすぐ発売です。

D51標準形

KATOそのほか

KATOは51周年目となり、ブースも小ぶりでした。ちょっと広めの居間ぐらいの印象でした。

サウンドボックスデモ

扇形機関庫に蒸気機関車をずらりと並べ、サウンドボックスで蒸機のサウンドを立てながらC62が運転されていました。
他社のブースの多くが暴走運転ぎみでビュンビュン走らせていたのに対し、ちゃんと動輪1回転につきチャフ音4回のスケールスピードで、じっくり運転されていたのは好感が持てました。

機関庫内の照明がいいですね。もろに「梅小路」と書かれています。

ジオラマシート

ジオラマシートにエンドレスでシンプルな運転をしていました。このままレイアウトとして使うにはちょっと抵抗がありますかね。でもこれぐらいの大きさのものを、たとえば子供に作ってやろうとすると大変です。

マイクロエース

E10の試作品があるかなと思いましたが、見つけられませんでした。
9mmゲージはひとつのガラスケース内に、16.5mmゲージは平台にゆったりと、それぞれ展示されていました。

16.5mmゲージ

この16.5mmゲージの中に蒸気機関車が含まれていたら、もう大ニュースでしたね。そういえばKATO・TOMIX・マイクロエースの中で、16.5mmゲージでも蒸気機関車を出しているのはKATOだけでしょうか。トミックスが16.5mmゲージの自社レールを出していないのも意外な感じです。

9mmゲージレイアウト

展示の9mmゲージレイアウトでは、列車が猛スピードで周回していました。


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