2020.5.6/2020.5.10
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前ページでは、動力ユニットの幅と、上廻りの折り合いをつけられずに撤退したわけですけども、
この小さな機関車、見え方としてはこの程度になるんですよね。
(向こうは同じ縮尺1/140のC59です)
はみ出しも何も関係なくて、あんまり、ごちゃごちゃ考えなくてもよいような気がしてきました。
というわけで、幅に関しては下廻りとの整合性を考えないことにしました(逃げた!)。
上廻りの幅はできるところまで狭めますが、物理的に動輪がはみ出さないところまでになるので(実際は3Dプリント素材の関係でそこまでも達しない)、あとはデザインをがんばって少しでも似せようと足掻くことにしました。
この図では、ざっくりと上廻りの幅を詰めてあります。
前後のズレはどうしましょうか…。
モーターの本体がキャブ妻板に当たるまで、いっぱいに下廻りを前進させても、モーター受けの後部がキャブの後板に干渉します。
この図ではまだ後板を薄く描いていますけれども、最終的に3Dプリントするなら厚さ1mmは欲しいので、もっと悪化します。
シリンダーもずいぶん後ろにずれてしまいます(まあ全体的にズレていますからね…)。これはむしろ、1/140→1/150のようにして、ボイラー長を短くしたほうが有利です。
まず、目立つシリンダーの位置を揃えてみました。
この場合、モーターがキャブを突き破って前方にはみ出しますが、そんなに気にならないかもしれませんし、自分が好んでやりそうな方法です。
外見は大丈夫だと思うのですが、モーターと丸窓の位置が近いので、構造的に細すぎて造形がうまくいかないか、穴が開いたりしそうです。
前面の表情を作っている丸窓の一部が切れる恐れもあり、避けておこうと考えました。窓同士の間隔を広げれば安全ですが、表情が変わってしまいますしね…でもその選択肢はひとつありですね。
モーターを前側に露出させるのはあきらめますが、妻板を内側からぎりぎりまで削って、できるだけ下廻りを前進させる…あたりでガマンすることにしました。
ほか、最終的にシリンダーブロックは実物のように少し傾けて、スライドバーを斜めにしてみたいところですが、あとの話です。出来上がりを見たらどうでもよくなるかもれませんし。
キャブ妻板は外観に影響が出ない程度に丸くえぐり、モーターが食い込むようにしました。とても薄い部分がありますが、部分的になら持ちこたえてくれると期待します。
造形時に樹脂がどの程度膨張するか、露光時間にもよりますが、何とかモーターが収まってほしいです。
この時点では、モーター受けの後部は平らに削って、キャブ後板に当たらぬようにするつもりでしたが、最終的にはキャブ後板のほうを前側と同様に丸くえぐるようにしました。 よって後板中央付近も大変薄くなっています。その代わり、モーター受けを削るのは前側の一部だけですみます。
動力ユニットを無加工で済ますのは無理でしたので、前述のモーター受けを含め、プラ部分のみ最小限の切り取りを行います。
シリンダーブロックは4本のピンで台枠に横から差し込まれているのですけども、この図のようにシリンダーブロックの上部を切り取ると、取り付けピンの2本が一緒に失われそうなのがちょっと気になります。
外観は、「明治の機関車コレクション」の3枚の写真を参考にしました。というか私これしか写真を持っていません。1形にしようなんてとっさに決めましたし(笑)。
写真からわからないところは目をつぶりました。データ化は簡単ですが車幅が広い状態から始めたので、デザイン的にごまかせたかは何ともいえません。
私の3Dプリンターでは面の微妙な傾斜はきれいに出ないため、煙室扉は単純な凸形にしました。
ところでバッファーの前面形状は、左右で違うもの(片方が平面)、両方同じものなどあったりしますが、この1形の写真は左右同じに見えたのでそうしました。どっちにしろそのような微妙な違いは私のプリンターでは出ません。
こんな小ささですし、下廻りとの整合は捨てたので、縮尺を1/140にせず1/150で作ってもよさそうです。
その場合、この造形構造では動輪がさらに床にめり込むので、全体の車高だけは1/140並に上げたほうが楽かもしれません。
この先が、サポート構造を考えたりと面倒くさいです。楽しい予感がしません。
今は3Dプリント作業に必要な消耗品もふだんのようには使えませんので(アルコールやペーパータオルなど)、使い古しの廃アルコールと新聞紙で間に合わせようと思っています。その前に、あの3Dプリンターはまだ動くのだろうか…。
●その後完成しました。
→1形(バグナル)・3Dプリンター
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