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機械部分の手入れが終わったので、モーターを取り付けて回転テストしました。
問題ないようです。一見十分なスムーズさです。最初の一歩は超えた感じですが、まだ自力走行はできません。
集電板とモーターをつなぐリード線も切れかかっていたため、新しいものに交換しました。これで車輪から集電できるようになるはず…です。
それを確認するためには、パワーパックと線路の修理が要ります。そのままではイカンことはわかっています。
パワーパックは灰色で、レトロではありますが本格的な機械のような外観です。今のパワーパックにも使えそうなデザインです。
右下のつまみを左右に動かして、前進2段・および後退を切り替えます。写真の位置が停止位置です。操作はシンプルですが、私はこういうワンハンドル式が苦手で、止めるつもりで勢い余ってバックに入れてしまうことがよくあります。
一応玩具ですのでオモチャっぽいギミックもあり、つまみを左右に動かすと、速度計の指針が機械的に連動します。
こんな指針がなくてもつまみを見れば、どのポジションにあるかはすぐわかりますが、それを言ってはおしまいですね…。楽しさアップの仕掛けですから。
ほか、右側に電流計・電圧計もありますが、ダミーです。
ところが電池が入りません(笑)。
単一電池を3本使いますが、電池ボックスが小さいのか電池が大きくなったのか、1本を押し込むと1本が飛び出す有様です。
おかしい、当初はちゃんと入っていましたよ、いったい何が…。
仕方がないので電池ボックス内側にあるリブを削りました。左右1mmずつほども削り、ようやく無理なく入るようになりました。
テスターで動作を調べました。なかなか通電しませんが、前進2段目で奇跡的に通電した状態ではちゃんと4.5V出ていました。
しかし、つまみに少しでも手を触れると途絶してしまいます。やはり分解して調べる必要があります。速度計を動かす機械的な仕掛けがあり、万一はめ殺しになっている箇所があって壊したらまずいので、本当は分解したくありません。
電池ボックス側の2本のネジを外し、そっと上物を取ってみました。つまみと指針を連動するリンク腕が1個転がり落ちましたが、すぐに仕掛けはわかったので大ごとにはなりませんでした。
見ての通り単純な接点のみで構成されています。電池電圧を3Vから取るか、4.5Vから取るかの切り替えだけを行っており、抵抗器なんかは入っていません。腐食もひどくありませんし、清掃と接触の調整だけですみました。
最も予想外だったのは電池が入らなかったことですかね(笑)。
3本目の電池は前進2段目の速度を出すときだけ使われるため、消耗のしかたに差が出ます。前進1段目で速度は十分出るので、それでよければ電池は速度計側に寄せて2本だけ入れればよいです。ただ2本では収まりが悪いので外れやすくはなります。
フィーダー線や機関車内部のリード線にはそれなりに太いものが使われているのに、パワーパック内部の赤い線はとても細いです。
レールの材質はアルミでしょうか、鈍い白銀色の独特な光沢です。
一見きちんとした道床付きレールですが、道床側には継手がなく接続はレールジョイントのみに頼っています。つまり実際は固定式線路であり、使い方にも板に釘などで留めるようにとありました。枕木の間が完全に抜けておらず、バラスト風の板でつながっている固定式線路というものです。
ジョイントのかみ合わせも短めなので、固定せずに使うのは特に不安な感じです。昔調子がそんなに良くなかったのは、ほとんどレールの通電具合だったでしょうね。またレールの左右がズレていますが、これで正常のようです。
玩具として売るにはこのレールは特に貧弱な印象です。まあ、どのようなレール玩具でも子供が取り扱う際にはジョイント部分が問題になりますけども。
レールをつないだところです。スカスカなので全部のジョイントをラジオペンチで締め直しました(まさに固定式線路!)。
また、道床同士はぴったり合わずに隙間ができますが、それも仕様のようです。隙間の大きさは各部ばらばらです。
裏側です。あまり、成型がきちっとしていない感じです。
以上のような状態であり、レール側の修理は清掃とジョイントの修理が中心でした。
ようやく集電・走行環境が整ったので、単機で試運転です。ドキドキしますね。
鉄道模型キットでも、空中ではスムーズに動くのに、レールに載せると全然ダメだったりします。
これは玩具なので要求水準がまったく違いますが、十分まともに動き、目標よりよく走ってくれました。
残りは、ちゃんと貨車を連結してエンドレスを走り続けるかどうか。
レールを全部つなぎ、車両を連結してレールに載せたところです。曲線半径は数年後のバックマンと同じ約8インチで、机の上に十分載る大きさです。
付属のリレーラーはフチが高すぎて、貨車の車体に接触し、あまりちゃんと車両を滑り降ろすことができません。手で直接レールに置いた方が早いです。
結果は、成功しました。前進、後退ともスリップせず、脱線も集電途絶もまったくありません。ガッチリしたダイキャスト製のフレームなので、ボイラーいっぱいに積まれた大きなウェイトの重さを受け止めることができ、安定走行できるのですね。それだけ重さがあるものに、さらにダイキャスト製の貨車4両をつなぎ、ゼネコン用のモーターと乾電池で駆動できるのも意外でした。
ちゃんと撮れていない動画ファイルを置いてみました。ダウンロードや再生ができなかったら申し訳ありません。
小一時間走り回ったところで電池が抜かれ、再びパッケージに片づけられました。またいつか。
自分でも、これぐらいの大きさのモーターで動く機関車を何か作ってみたくなりました。
たまには鉄道模型だけではなく、ほかの電動玩具の仕組みも見てみたいです。
こちらは付属のロンスターのカブースです。ダイキャスト製です。
一方こちらはミニトリックスのカブースです。プラ成型品です。
私はちゃんと認識していなかったのですけども、ロンスターは意外とシャープできちんとしていたんですね。このセット、貨車が引き立てた効果は結構あるような気がします。
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