Bobby Vinton International fan
Club of Japan Newsletter, number 27 |
January 15, 2003
<CD> New releases
The legend/Collectables COL-0155(2002-10)8CD Box set
including 14 original Epic albums
Tell me why/Mr.lonely/Sings for lonely nights/Country boy
Drive in movie time/Live at the Copa/Satin pillows/
Please love me forever/Take good care of my baby/I love how
you love me/My elusive dreams/Every day of my life/
Sealed with a kiss/With love plus Greatest hits album
8 CD set in a box.
コレクタブルズから発売されている8枚のCDを木製のボックスに収納して再発した
大作で別冊のライナーとジャケット写真のポスターが同封されている。
ライナーはアンディウイリアムスの大ファンであるRichard
Erikson氏によるが、それほどの
思い入れは感じられない。彼は、ブランソンでアンディのショウを見た後ボビーの劇場にも
立ち寄りショウを楽しんでいたようだ。そのブランソンからボビーは撤退するようだ。
詳しくは,別に述べることにしよう。
まだ、CD化されていない作品が残っておりそちらのプロジェクトを進めてもらいたいものだ。
それにしてもリストプライスが$159.98というのは高価すぎる。
<CD>
New Releases Omnibus
Scene/Nippon Columbia COCB-53041(2002-12-04)日本盤
Including
Mr.lonely, Blue velvet, by Bobby Vinton
カーブレコードの音源をいかしたオムニバス(コンピレーション)盤で
副題にAll time No.1 jukebox hitsとありボビーの他にデビー・ブーン
シーカーズ、ドン・マクリーン、レイ・スティーヴンスなどのヒット作品が全
19曲収録されている。再録音がほとんどだが、ボビーのミスターロンリー
はやはり、日本人向きでファンならずとも大きな感銘を受けるであろう。
この盤あたりがきっかけで彼が注目されたらいいのにと祈るような
気持ちにさせてしまう不思議なCD。
1曲目に「恋するデビー」を持ってこざるをえないのが、このレーベルの
弱さを物語っているような気もする。
Topics
<Bobby Vinton sold his theatre>ボビー劇場を売却
1993年にオープンしたボビーの 劇場が2002年10月下旬にアイルランド のダンスチーム”Spirit of the dance" のオーナーであるDavid King氏に売却 されたと自身のホームペイジで公表された。 金額は明かされていないが、ボビーには見逃 せない額であったようだ。2003年以降ボビーは、 北アメリカでのツアーを主に活動を続け、ブランソン のGrand Palaceあたりに出演したい意向を持って いるようである。ここ数年ボビーは劇場の公演と ツアーでスケジュールを組んでいたが、ツアーは 少し控えめにする計画で、劇場は"Branson Variety theatre"と改称され、ここ数年ボビーのショウと交互 に劇場で上演されていた"Spirit of the dance"Show がメインプログラムとなっていく。ファンとしては複雑な 想いだが、年齢を考慮するといいタイミングかもしれない。 日本で一度もこの劇場の事が取り上げられずに ボビーがここから撤退してしまうのが残念でならない のだが、せめて、PBSのショウだけでも日本で放映 ないし発売してほしい。 |
Branson: Now & then
ブランソン事情
Wayne Newton, Tony Orland, Pat Boone, Brenda Lee,
Barbara Mandrellなど
日本でもお馴染みのスター達がいつのまにかブランソンから離れてしまい、残ったのは
Andy Williams, Shoji Tabuchi, Osmond Brothers,Jimmy
Osmond,Lennon Sisters,
Jim Stafford等。ボビーの劇場が姿を消せばこの田舎町の華やぎは消えてしまいそうだ。
一番人気の田淵章二氏やグレン・キャンベルと共演して新しいファン層の拡大をはかる
アンディ・ウイリアムスらでどこまでここのEntertainment
capitol of the worldとしての位置付け
を維持できるか、見守っていきたい。カントリー系のアーティストばかりでなく最近はオールディーズ
に属するPlattersなどの懐かしいアーティストも進出してきている。エンタテイナーの墓場などで
なくいつまでも活気のある静かで安全な町というイメージを保っていってほしい。
Rare albums from around the world〜世界の珍しいアルバムから〜
If That's all I can/Epic EPC65657(1974) Holland only
If that's all I can, Run to him, Open book I couldn't believe my eyes, She's gotta be a saint, Some kind of wonderful, Bride of '45//I'll make you my baby, Somebody's breakin' my heart, No arms can ever hold you, Where are the children, So much in love, When you love, I can't believe it's all over |
|
Epic EPC65657 | If that's all I can('74) |
オランダでのみ発売されたこのLPには米国未発表の作品が6曲収録されており、見逃せない。
タイトル曲はフランスの"Adieu jolie Candy"が原曲でJean-Francois
Michaelのヒット作品として
知られている。”Hurt"(心の痛み)がベルギーなどで大ヒットしその次のシングル盤としてこの曲
がリリースされトップ10に入るヒットを記録したが、今日まで米国では発表されていない。
2002年夏、ラスヴェガスでボビーに会った時、この曲の事を聞いてみたが、”数多くレコーディング
しているから”という回答しか、えられなかった。“Run
to him""Open book""So much in love "など
オールディーズ路線だがボビーらしい優しい表現に好感が持てる。“Bride
of 45"は自作曲で、
その他の作品は"Sealed with a kiss"など過去のLPから取られている。
米国では、この後"With love"が発売されたが、収録曲はかなり異なっている。エピックとの契約
更新が微妙な時期だっただけに、米国では発売が見送られた可能性がある。”I
can't believe it's
all over"はオランダでもシングル発売されたが、ヒットにはいたらなかった。
というわけでこのアルバムは是非、多くのファンの方に聴いていただきたい。
Memorable hits〜あの曲〜
I know what it is to be young(but you don't know what
it is to be old) Curb CURBD-1014('92) 残照のメッセージ
1992年夏にリリースされたこのCD-singleはチャートでのヒットの記録はされなかったが、
当時、米国ではよく、オンエアされていたようだ。この曲を収録したCD作品”As
time goes
by"もジョージ・バーンズとの共演が話題となり、いまだにカタログに残っている。
当初、ボビーのために書かれた作品と思っていたが、楽譜は1982年に出版され、名優
オーソン・ウェルズの語りのレコードが1985年に発表された。日本でも当時、発売されて
いる。(キング K15P609)Ray Charles
Singers, Nick Perito Orchetraをバックにウエルズ
の渋い語りが印象的な名演だった。ボビーは1992年になりこの曲を取り上げたわけである。
同年8月、筆者はフィラデルフィアのKeswick Theatreでボビーのステージに接した。そこで
ボビーは1人2重唱でこの曲を聞かせてくれた。コンサート会場ではCDは発売されていなかった
のでニューヨークでCDを購入して何度も聴き返したのを覚えている。
この曲の存在を知らない方は、是非1度聴いていただきたいし、ボビーの貴重なレコーディング
として忘れないでほしい。
All time great albums〜この1枚〜
Drive-in movie time/ボビー・ヴィントン・スクリーンヒット
エピック PS1285(1965−12)日本盤
Chim,chim cherry, Around the world A summer place, Goldfinger, Moon river, Never on Sunday; More, Where is your heart, From Russia with love, Lonely girl, Exodus song, Dear heart |
|
Epic BN26170(1965) | Drive-in movie time |
好選曲で日本でも発売されたこのLPは、最近コレクタブルズから
CDで再発されている。映画“ハーロー”の主題歌「ロンリーガール」
を録音した事などからこのアルバムが企画されたようだ。
録音は1965年5月から6月にかけてで、制作はボブ・モーガン
編曲指揮は「ロンリーガール」のみロバート・マーシーと公表されて
いるが他は表示されていない。ストリングスを巧みに取り入れた好伴奏
だが、契約の関係で明示できないのかも。ボビーも誠実なヴォーカルを
聞かせてくれているが、それがかえって樂曲の魅力をいかしきれていない
ケースもある。
「モア」「チムチムチェリー」などはその例だろう。逆に「ロンリーガール」はこの
時期の名唱。「ディアハート」「ムーラン・ルージュの唄」「ムーン・リバー」も
好唱だし、「日曜はダメよ」も個性的な唱法で、楽しめる。
ボビーのいろんな試みは大成功とはいえなかったが、1歩1歩ヴォーカリスト
として大成していく過程での貴重な録音盤といえるだろう。
ボビーと好敵手たち〜Bobby and his rivals
Bobby Rydell
ボビー・ライデル(1942.0426〜
ボビーライデルは、フィラデルフィアの出身。9歳の時、ポール・ホワイトマンの
"Teen club amateur televison show"でデビュー、3年間ドラマーとして出演した。
1954年にはフランキー・アヴァロンとデュオを組み、Rocco
and the Saintsに加入した。
最初のシングルはマネージャーのレーベル”Veko"からの"Fatty
fatty"1958年には
カメオレコードに移籍。4枚目の”Kissin'
time"が最初の大ヒットを記録した。以降、
"Wild one""Volare""Sway"などヒットを継続させた。"フォーゲット・ヒム”はトニー・ハッチ
の作品で1963年から64年にかけて大ヒットし最高位4位を記録している。その後”愛なき
世界”などのヒットもでたがイギリス勢の攻勢のまえにチャートから遠ざかっていった。
1959年から1965年にかけて30曲のヒットを出したボビーも時折、カムバックを計るが
1976年にPIPから“スウェイ”のディスコ盤をイージーリスニング部門でチャートさせるのが
精一杯で、フェビアン、フランキー・アヴァロンなどと組んで登場するショウでもかっての存在感
は薄れている。
ミュージカルファンには映画”バーディ・バーディ”(1963)での好演も忘れられないであろう。
CDは全盛期の録音を十分カバーしたものが少なく、再録音が主である。ボビー・ダーリン、
ボビー・ヴィーと3大ボビーともてはやされたポップアイドル、ボビー・ライデルの存在も貴重である。
CDs by Bobby Rydell
Now & then/R.D.R 1092(2000)
The complete on Capitol/Collectors choice CCM191-2(2001)
That old magic/Famous Groove FG971005(1998)
Best of/K-tel 3378-2(1995)
Forget him/We got love/TNT 1080/1006(1992)
Movies: Bye bye birdie(1963) That lady from Peking(1970)
Rare tracks on various labels ボビーのレアトラック再検証 2
好評のシリーズ第2弾です。
6 Why don't they understand/Epic
5-10651('70)45s
1970にリリースされたシングル盤。モノラル録音だが、ラジオ放送局用に
制作されたコピーはA,B面でステレオ、モノラルで作成されている。これまで
発売されたCDにはどちらも収録されたことがない。
7 Are you lonesome tonight?/Cool 'n clear CSP197('65)
LP"Sings for lonely nights"用に録音されたがオミットされこのオムニバス
盤で初登場した。
8 If that's all I can/Holland Epic EPC2234('74)45s
今回LPも紹介しているが、オランダのみの発表で、米国では未発表。
MarginalのCD"Ultimate collection"に収録されている。
9 Just a dream/Epic KEG33468('75)
編集作品のこの2枚組LPで初登場。録音は゜60年代後半か?
10 Silent night/Capitol SL-8000('75)
ABCにおける録音でこのオムニバス盤にのみ収録されている。
タペストリーでもこの曲を録音したが別アレンジの異なるバージョン
である。
編集後記
前号で紹介した、PBSで放映のビデオ(DVD)はとにかく素晴らしい内容で、
何度観ても飽きない。自身のヒット曲の他に、”クライング”の歌唱力には圧倒
されてしまう。そういえば1987年の日本公演でもこの曲はアンコールで歌っていたし
1962年のLP“Roses are red "に収録されていた。ロイ・オービソンに対する思い入れ
が感じられる。
劇場でこういう素晴らしい内容の映像作品を残せた安堵感からか、とうとう劇場が売却
されてしまったのは寂しい限りだが、ボビーの決断は尊重したい。アンディ・ウイリアムス
もブランソンから撤退するという噂もささやかれているが、2003年は引き続きとどまるようだ。
ボビーの住居はブランソンに残され体を休めながらツアーを続ける予定で2003年には
ラスベガスのオーリンズ、アトランティック・シティのリゾートなどとの契約をこなすらしい。
今年68になるボビー、少しでも永く現役を続してほしいと願うばかりだが、着手しはじめた自伝
の翻訳に悪戦苦闘している。とりあえず、これまでの会報の記事を中心として書籍から始めて
見ようかとも考え始めている。翻訳を並行させるか、後にまわすかは未定。
2003年も素晴らしい、幸運といえるような出来事が続くのを祈っています。
Bobby Vinton
International fan club of Japan Newsletter, no. 27. 2003年1月15日発行 編集: Bobby Vinton international fan club of Japan (c) 2003 J.Tsukada |