バタフライ・エフェクト(2004年米)

エバン・トレボーン 過去へ戻る能力を持つ青年(アシュトン・カッチャー)
アンドレア エバンの母親
ジェイソン エバンの父親。エバンと同じ能力を持つ
ケイリー エバンの幼なじみの娘
トミー エバンの友人。ケイリーの兄
レニー エバンの友人
ミラー ケイリーの父(エリック・ストルツ)
カルロス 刑務所で同房になった男

 部分的に記憶を失う少年エバンは、精神医の勧めで日記を書くように。
脳に異常はなく、精神病院にいる父ジェイソンに面会。
彼はこの子は死ぬしかないと言って襲ったため、警備員に倒されて死ぬ。
6年後、エバンはトミーら悪ガキ仲間とポストに爆弾を仕掛けるイタズラをする。
そこで何か事件が発生し、友人らはショックを受けるが、エバンには記憶がない。
エバンはトミーの妹ケイリーと親密になるが、
これに怒ったトミーはエバンの犬を焼き殺そうとする。
そこでも記憶が途切れ、気づくとケイリーや友人レニーが泣いていた。
その後エバンは引っ越し、成長して大学生に。
優等生になっていた彼は、少年時代の日記を読み、
当時を再体験できる能力を持つ事に気づく。
当時が気になってレニーに再会。だが彼は引きこもりになっていた。
爆弾で母娘を死なせ、犬も救えなかった事が、影を投げ掛けたらしい。
さらにケイリーとも再会。
自分とケイリーが、彼女の父に性的虐待を受けた記憶を確認するが、
忘れようとしていた記憶をほじくり返されたケイリーは自殺してしまう。
ショックを受けたエバンは、性的虐待を受けた当時に戻り、
娘をいい父親として扱えと警告する。
気がつくとエバンは、家を出て追ってきたケイリーと同棲していた。
理想的な人生になったと感じるのもつかの間、トミーの嫌がらせを受けるように。
ケイリーによれば、父はケイリーには手を出さなかったが、
トミーばかりを虐待したと言う。
トミーに襲われ、反撃したエバンは、彼を死なせてしまい刑務所に。
囚人たちの嫌がらせを受けたエバンは、何とか日記を入手し、再び過去へ戻る。
トミーが犬を殺そうとする現場で、レニーに刃物を渡し、犬を袋から出せと指示。
トミーに改心するよう説得するが、レニーがトミーを刺殺してしまう。
気がつくと病院にいて、レニーは精神病棟に拘束されており、
さらにケイリーは娼婦に身を崩していたと知る。
そこでエバンはみたび過去へ。
ポストに近づく母娘を助けるが、自らが爆発に巻き込まれる。
気がつくと、エバンは両腕を失い、車椅子の生活に。
ケイリーはレニーの恋人になっていた。
そして事件以来、トミーは心を入れ替えマジメな人物になっていた。
失望したエバンは自殺を図るが死に切れず、
事故のショックでヘビースモーカーになった母が肺ガンになったと知る。
またも過去に戻ったエバンは、性的虐待の現場で、
爆弾でケイリーの父を脅すが、ケイリーが爆弾を拾ってしまう。
気がつくと、エバンは病院にいた。
両腕は戻ったが、日記は存在せず、医師はエバンの話はすべて妄想だと言う。
幼い頃のホームビデオを入手したエバンは、ケイリーと初めて会った当時へ。
近づくケイリーに、近くへ来るなと脅す。
気がつくと、エバンはレニーと同室だったが、彼はケイリーの事を知らないと言う。
エバンは、自分が誰か思い出す必要はないと、すべての日記を燃やす。
8年後、エバンは偶然ケイリーとすれ違う。
ケイリーは何かを感じるが立ち去り、
エバンもまた彼女に気づくが、そのまま立ち去るのだった。

 と言うわけで、アシュトン・カッチャー主演で自由に時間を移動できると言う設定。
ヘイデン主演のジャンパーみたいな軽いノリの作品を想像したがさにあらず。
ペギー・スーの結婚みたいに、
過去へ戻ってそこからやり直せるわけではなくて、
過去のある出来事を訂正すると、以降の人生がガラリと変わり、
アシュトンだけがそれを認識してると言うわけ。
少年時代に起因する暗い影をめぐるサスペンスと言う点では、
スタンド・バイ・ミーあたりも連想させる。
いろいろ人生をやり直しても、
結局誰かが不幸になる事に気づいた主人公がとった行動は、非常に切ない感じ。
バック・トゥ・ザ・フューチャーみたいな脳天気な話が好きなはずの
アメリカ映画らしからぬエンディング。
最後に主人公が恋人と再会するシーンでは、
なるほどねと思わせて、結局そうはならないあたりもにくい感じ。

TV放送 2006/06/18 WOWOW 2200-2357
 

バタフライ・エフェクト2(2006年米)

ニック・ラーソン 過去へ戻る能力を持つ男
ジュリー ニックの恋人
トレバー ニックの友人。仕事の同僚
ブリストル ニックの上司
ロン ニックの会社の社長

 ニックは、恋人ジュリーや友人トレバーらとキャンプに。
だが車のパンクで事故になり、ニック以外の全員が死亡する。
ショックから立ち直れないニックは、会議で頭痛を起こして失敗。
ジュリーの写真を見ていたニックは、気がつくと事故の直前に。
ジュリーらにベルトをさせ、事故を回避する。
再び気がつくと、ジュリーと幸せな夫婦になっていて、
トレバーもまもなく結婚すると言う。
しかし、嫌味な上司ブリストルはニックとトレバーをクビに。
そこで、ニックは昔の写真を使って過去へ。
後にブリストルの出世の要因となった顧客ファイルを盗み出す。
気がつくと、ニックはブリストルを部下に副社長の座に。
だがジュリーとは別れており、社長には会社は破産したと知らされる。
投資家に脅されたトレバーはニックに助けを求める。
だが撃ち合いでトレバーは殺され、偶然店にいたジュリーも流れ弾で死ぬ。
再びキャンプの時に戻ったニックは、ジュリーに別れを告げるが、
彼女に妊娠を知らされる。
ショックで車を走らせるジュリーを止めようとするニックは、
対向車を避けようとして、崖下へ。
ジュリーは産まれてきた子供にニックと名付けるが、
彼には父親と同じ能力が備わっていた。

 と言うわけで、アシュトン・カッチャー主演のSFサスペンスの続編で、
主人公の能力の設定は前作と同じ。
だが友人らを不幸から救おうと奮戦する話だった前作に対し、
本作は最初こそ恋人たちを救うために能力を使うが、
その後は出世のために能力を使ったりして志が低い感じで好感がもてない。
最後に恋人らのために自ら命を絶つのは、
実は前作でボツになったエンディングと同じようだが、
そこまでが共感できないので、割に唐突な感じ。

TV放送 2008/09/30 WOWOW 0000-0135
 

バタフライ・エフェクト3/最後の選択(2009年米)

サム・リード 時間を遡る能力を持つ
ジェナ サムの妹
レベッカ・ブラウン サムの死んだ恋人
リズ レベッカの姉
ロニー・フレノンズ 死刑囚。レベッカと付き合っていた
グレン 刑事
アニータ・バーンズ 3人目の犠牲者
ゴールドバーグ教授 サムの恩師
ピッキー 店員

 サムは時間を遡る能力を持ち、グレン刑事の事件解決に協力。
報酬で引きこもりの妹ジェナを養っていた。
ある時、殺された恋人レベッカの姉リズが訪ねる。
犯人とされたロニーの死刑執行が近づくが、リズは真犯人は別にいると考えたのだ。
サムは、かつて火事で死んだはずのジェナを救った事があり、
その代償として両親を失った。
以来、過去を変えないと言うルールを守ってきたが、真相を知るため過去へ戻る事に。
だがレベッカは再び殺され、さらにリズまでも殺される。
合計8名が殺される連続殺人となるが、ロニーは車いすで犯行は無理だ。
一旦現在に戻ったサムは、3人目の犠牲者で面識のないアニータを探る事に。
何もつかめず現在に戻ると、恩師である教授は行方不明で、
3人目の犠牲者はロニーに変わる。
店で知り合ったピッキーも殺されるが、犠牲者の共通点はわからない。
サムは教授が犯人と考え過去へ。だが教授が倒れていて、真犯人ジェナが現れる。
兄を溺愛するジェナは、レベッカの浮気を知り殺害。ロニーに罪を押しつけたのだ。
アニータ、ピッキーらもサムに近づいたため殺害。口封じのため教授も始末した。
サムが過去に戻るたびに証拠が増え、結果的にジェナを殺人鬼にしたのだと言う。
真相を知ったサムは過去へ戻り、火災現場にジェナを閉じ込める。
そして現在。サムはレベッカと結婚し、両親や教授も健在だ。
だが、ジェナと名付けた娘は、人形を焼いて微笑むのだった。

 と言うわけで、過去に戻って出来事を修正した後、
帰還すると人生が微妙に変わってると言うシリーズの第3弾。
今回の主人公は、能力を使って、迷宮入り事件を解決する仕事をしていた。
そんな彼が、あえて触れなかった自身の過去に取り組む事に。
かつて恋人を殺した犯人を突き止めようとするが、
主人公が過去に戻ったおかげで、逆に連続殺人に発展。
その真犯人は誰か?と言うのが物語の焦点に。
とは言え、中盤くらいから明らかに怪しい人がいて
(しかも劇中ではまったく疑われない)、謎解きの興味は今一つ。
この物語全体をなかった事にする結末は、ちょっとショッキングかな。

TV放送 2011/08/19 ムービープラス 1730-1900
 



ハタリ!(61)

監督 ハワード・ホークス

 ショーン(ジョン・ウェイン)らは、動物園用の猛獣狩りが商売。
サイを追って酋長が負傷。代わりに射撃の名人チビが仲間に。
女性カメラマンのダレスが、取材のため参加。ショーンは結婚に失敗し、女性を警戒。
カート(ハーディ・クリューガー)とチビは、ボスの娘ブランデーを争う。
ダレスは母象が射殺された子象を自分で育てると言い出し、悪戦苦闘。
カートとチビは負傷するが、ブランデーの気持ちは別の仲間ポケットにあった。
子象テンボーに仲間が集まり、いつの間にか3匹に。
ポケットは猿を捕らえる新兵器を作成。ロケットで網を飛ばし、大成功。
ついに、サイを捕らえる事にも成功。シーズンが終わる。
ショーンの気持ちがつかめないダレスは、出ていってしまう。
自分の気持ちに気づいたショーンは、空港に連絡。
テンボーらも引き連れ、町を捜索。彼女を発見し、捕まえる。

 と言うわけで、けっこう長い映画だが、展開はかなり単純。
それなのに、飽きさせないのは、よくできた映画としか言いようがない。
音楽は、ヘンリー・マンシーニ。

TV放送 93/01/03  08CH  02:25-**:**
 

HACHI 約束の犬(2009年米)

パーカー・ウイルソン 大学教授(リチャード・ギア)
ケイト パーカーの妻(ジョアン・アレン)
アンディ パーカーの娘 
ケン パーカーの友人(ケーリー・ヒロユキ・タガワ)
カール 駅員
ロニー パーカーの孫

 ロニー少年は、学校で祖父の犬の話を発表する。
 大学教授だった祖父パーカーは、駅で迷い犬を拾うが、
駅や保健所では預かれないと言う。
妻ケイトは、前の飼い犬が死んだショックがあり、新たに犬を飼う事には反対。
だが、パーカーの溺愛ぶりに、最後には認める。
日本人の友人ケンによれば、秋田犬でハチと言う名だと言う。
ハチは毎日駅でパーカーの帰宅を待つように。だが、パーカーは急死してしまう。
それでもハチは駅に通うが、パーカーの娘アンディ夫婦に引き取られる。
しかし、ハチは駅へ行きたがり、やむなくアンディは手放す事に。
毎日駅に通うハチの姿は話題になり、新聞記事に。
話題になり、エサ代にと金を振込んでくる者も現れる。
パーカーの墓参りに訪れたケイトは、
ハチが主人を待ち続けていた事を知り、感激するのだった。
 ロニーはハチの話を聞くと、祖父を理解した気がすると感じると語る。
実際のハチは9年間主人を待ち続け、渋谷駅前に銅像が立てられた。

 と言うわけで、ご存じ忠犬ハチ公の話をハリウッドでリメイク。
日本人にしか伝わらないような物語をあちら版にしてもダメやろと思ったが、
なかなか上出来。
吠えたりしないハチが駅で待ち続ける姿に、
周囲の人間たちは、帰らぬ主人を待ってるんだねと勝手に解釈して、
感激する様は、日本人の心と言う感じ。
しかも、ギアを日本に住む外国人教授とかにせず、
アメリカ人によるアメリカの物語に仕立ててる所も好感が持てる。
一番のツボは、最初ハチを嫌がってた奥さんが、
夫の墓参りの帰りに、駅でハチに気付くシーン。

TV放送 2010/05/02 WOWOW 1900-2033
 

八十日間世界一周(56)

 1872年。パスパトゥは病的に正確なフォグ(デビット・ニブン)の召使いに。
フォグは社会改造クラブで、80日で世界一周が可能だと断言。
財産を賭けて実証する事に。雪崩で汽車が不通のため、気球を買い取って出発。
スペインに到着。パスパトゥが闘牛で気に入られ、快速艇を譲り受ける。
フィクス刑事は、フォグこそ銀行強盗の犯人と断定し、彼を追いかけ回す。
インドで殉死させられそうなアウーダ姫(シャーリー・マクレーン)を救出。
教養のあるアウーダにフォグは惹かれる。
パスパトゥはフィクスに勧められた酒で寝込み、横浜行きの船に1人で乗ってしまう。
残されたフォグらは、横浜直行の船に便乗。曲芸を見せるパスパトゥを発見する。
シスコへから大陸横断鉄道に。インディアンの襲撃でパスパトゥが捕らわれる。
列車に乗り遅れた一行は、パリ行きの船に間に合わず、別の船を買い取る。
燃料不足のため、船をバラバラにして燃やし、何とか英国へ。
だが、ロンドン行きの列車に乗る所を、強盗容疑で逮捕される。
真犯人が逮捕され釈放されるが、時間切れですべてを失う事に。
彼はアウーダとの結婚を決意するが、時差で1日得した事に気づく。
フォグらはクラブへ急行。時間ぴったりに到着する。

 と言うわけで、ジューヌ・ベルヌの小説の映画化。
各国の奇妙な風景や豪華な出演人が見所だが、話的にはどうと言う事はない。
上海行きの船の船員にピーター・ローレ。
アメリカの酒場の客にマレーネ・ディートリッヒ。用心棒にジョージ・ラフト。
ピアニストにフランク・シナトラ。大陸横断鉄道の車掌にバスター・キートン。

TV放送 94/07/26  BS05  21:00-23:57
 

80デイズ(2004年アメリカ)

フィリアス・フォッグ 発明家
パスパルトゥー 自称フランス人の召使い。本名はラウ・シン(ジャッキー・チェン)
モニク・ラローシュ 画家志望の女性
ケルビン卿 科学大臣
ファン 女将軍
ハピ王子 イスタンブールの王子(アーノルド・シュワルツェネッガー)
ライト兄弟 (オーウェン・ウイルソン、ルーク・ウィルソン)
女王陛下 (キャシー・ベイツ)

 イギリス。発明家フォッグ博士は、80日間で世界一周すると豪語。
対立する科学大臣ケルビン卿と、大臣の座をめぐり賭けをする事に。
パスパルトゥと称するフランス人が博士の助手に。
パリでモニクという画家と知り合い同行する事に。
モニクはパスパルトゥの素性を疑うが、
実は彼は中国人ラウ・シンで、盗まれた仏像を取り戻し
女将軍ファンの一味に追われていると言う。
イスタンブールでは、モニカがハピ王子に気にいられ
第七夫人になれと言われ大騒動。
大臣はフォッグを銀行強盗として手配したため、インドを離れ中国へ。
パスパルトゥは故郷の村で追っ手を撃退。
フォッグは利用されたと知りショックを受けるが、結局同行してNYへ。
現れたファンを倒すが、船は出航してしまった。
ライト兄弟に教わった飛行機でロンドンへ急行。
ケルビンの妨害が判明して、彼は逮捕される。
一方で、日付変更線のおかげで、フォッグは偉業を達成する。

 と言うわけで、ジューヌ・ベルヌ原作をもとに、
かつて八十日間世界一周として描かれた作品は
評価はいまいちと言われつつ、アカデミー賞を受賞。
デビッド・ニブンのとぼけた紳士ぶりや、世界の国々の光景が見られて
昔のいい映画という感じ。
リメイクばやりの昨今、そんな作品のリメイクを作ると言うのはいいんだけど
ちょっと目先を変えて、
パスパルトゥにフランス人に扮した中国人と言う設定のジャッキー・チェンを配置し、
教授役の人は明らかに知名度が落ちる。
と言うか、ひょっとして年下?こんな設定からしてダメという感じ。
全体的にジャッキー主演映画という感じで、教授はまったく存在感がない。
おまけにヒロインも同様。
途中、オーウェン・ウイルソン兄弟が友情出演的に出てきて
未見だけどシャンハイヌーンとかでのジャッキーとの共演もあり
オーウェンが教授役だったかと錯覚してしまう始末。
世界の光景はCGでごまかし、ドタバタでワーワーキャーキャー騒がしいだけ。
建設中の自由の女神が出てくるのは面白い方で、
こんな風に歴史的出来事を絡めた風景とかを各地で出せば、もう少し楽しめたかも。
ラストのオチはオリジナルと同じだけど
賭けの相手が逮捕された後にわかっても仕方ない気がするが。

TV放送
 

8 1/2(63)

監督 フェデリコ・フェリーニ

 映画監督のグイド(マルチェロ・マストロヤンニ)は、次回作の構想に悩む。
少年時代の話を映画化しようとすると、意味がないと言われ、
宗教映画にするために、教会に相談。
核戦争後の地球を舞台にするため、宇宙船の発射台のセットを作る。
妻ルイザは、彼の浮気にあきれ、ウソの話には用はないと言われる。
多くの人物が、役を得るため、彼にすり寄る。
ようやく女優クラウディア(クラウディア・カルディナーレ)を捕まえるが、
実際には映画の構想など何もできていない。
撮影が開始されるが、グイドは混乱して製作は中止に。
駄作を作る事は、彼には命取りだ。だが、急にひらめいたグイドは、演出を開始。
階段から降りてくる人々が大きな輪になる。

 と言うわけで、「道」はまだわかったが、これは観念的なのかちっともわからない。
自身をモデルにしたような話で、製作者との兼ね合い等でたいへんだと言いたげだが
どうも独りよがりにしか思えない。
音楽はニーノ・ロータ。

TV放送 93/11/24  BS11  22:00-00:13
 

8mm(99)

監督 ジョエル・シューマッカー

 私立探偵のウエルズ(ニコラス・ケイジ)は
クリスチャン夫人と弁護士ロングデール氏に会う。
夫人の夫である富豪が死に、金庫から殺人シーンを含むポルノビデオが見つかる。
夫人は真偽を追求してほしいと言うのだ。
ビデオの女性はメアリー・アンと判明。母によれば継父とケンカし家出。
ハリウッドで女優になると称していたが、恋人ウォレンと別れて以降は不明だ。
そこで店員のマイクの協力を得て、殺人シーンを含む裏ポルノを追求。
犯人らしきエディを突き止め、その先にいる監督のディーノの存在を知る。
ウエルズは撮影の話を持ちかけ、男優のマシーンの出演も要求する。
だが、一味に捕らわれ、マイクが殺される。
実はロングデールも一味で、富豪から殺人ビデオを要求され
手に入れられなかったため、自前で製作し、メアリー・アンを殺害したのだ。
その報酬が100万ドルと知り、仲間割れでロングデールと監督が死ぬ。
ウエルズの報告を聞き、ショックを受けた夫人も自殺。
ウエルズは決着をつけるため、エディを襲撃。
彼を撲殺し、さらに正体不明だった男優ヒギンズを見つけ、格闘の末刺殺。
自分も負傷するが何とか帰宅。メアリー・アンの母から感謝の手紙をもらう。

 と言うわけで、ポルノをめぐり闇の世界に潜入する話とくれば
ジョージ・C・スコットの「ハードコアの夜」が思い出されるが
今回は、殺人も絡んで、巨悪が敵かと思いきや
一味は数人でスケールが小さく、簡単につきとめられるのも難。
あちらの作品は家族が行方不明だったのに対し、
こちらはニコラス・ケイジがなぜ正義感に燃えたかわかりづらい。

TV放送 2000/11/04 BS05 2205-0010
 

バック・イン・ザ・USSR(92)

 ソ連解放後のロシアへ旅したアーチャーは、売春婦レナに関わったために、
秘宝の絵画を盗んだとして、闇市のボス、クリロフ(ロマン・ポランスキー)に脅され
絵画を取り戻さない限り出国できない。
実は絵画を狙うクリロフが、レナらを利用してアーチャーをだましたのだ。
仲間ゲオルギが人質に取られるが、絵画を盗んだのは美術館主だった。
屋敷に火をつけて逃走。アーチャーは強制送還となるが、
同行する大使館の女が、クリロフとグルで、絵画を持ち出そうとしていた。
気づいたアーチャーらが飛行機を止め、彼女は逮捕される。

 と言うわけで、すごい面白いサスペンスぽかったので見たが、
中身はわかりづらい。最後の大使館の女が一味と言うのはわかりやすいが。

TV放送 95/05/14  12CH  14:00-16:00
 

バック・トゥ・ザ・JFK(90)(TV作品)

 90年。歴史学者デビッド(ロバート・ヘイズ)は
ケネディ暗殺がベトナム戦争終結を遅らせ、最愛のクリスを死なせたと信じていた。
超次元物理学者クープマン博士が極秘にタイムマシンを開発したと知り、
ケネディ暗殺阻止の計画を話す。デビッドは63年のダラスへ。
だが、間に合わず暗殺は行われ、逆に暗殺犯として逮捕され、
ジャック・ルビーに撃たれて死ぬ。恋人ローラ(キャサリン・ヒックス)は
1日前に行き、デビッドを止めようとするが、車にはねられ病院に。
あわてて急行するが、暗殺は遂行され、逃走するデビッドを助ける。
彼らは若きクープマンに事情を説明。
博士はジョンソン大統領を説得するが、ジョンソンは逆に軍事力増強を決意。
2人が逮捕されると知り、今度は博士が過去へ。2人を止める事に成功。
デビッドが過去に戻ったため、12歳の彼自身に影響が。
悲しむ兄クリスは、入隊を断念。帰還した彼らの前に、無事な姿の兄が現れた。

 と言うわけで、タイムトラベルを駆使してケネディを救うと言う
割と安直な発想の話で、再三失敗して、結局、3人とも過去に行く展開に。
いろいろ苦労したが、意外に簡単に解決するのは面白いが、話の矛盾も多い。

TV放送 95/04/02  BS05  13:00-14:40
 



バック・トゥ・ザ・フューチャー(85)

監督 ロバート・ゼメキス

 高校生のマーティ(マイケル・J・フォックス)は、
ダメな父ジョージと、のんべいの母ロレイン(リー・トンプソン)を両親に持つ。
ジョージの上司ビフが車を壊したため、恋人ジェニファーとデートにも行けない。
夜、友人の科学者ドク(クリストファー・ロイド)に呼び出される。
彼はデロリアンを、タイムマシンに改造したのだ。
燃料には、リビアの過激派からだまし取ったプルトニウムを使用。
リビア人が復讐に現れ、ドクを射殺。マーティはデロリアンで逃走。
そして、ドクがタイムトラベルを思いついた1955年にタイムトラベルしてしまう。
街へ行ったマーティは、若きジョージがビフにいびられているのを見る。
マーティはジョージを交通事故から助け、ロレインの父にはねられる。
彼女はマーティに一目ボレ。あわてて逃げだし、ドクの家へ。
何とか事情を説明するが、帰るための電力を作る事ができない。
そこで、土曜日に時計台に落ちるはずの雷から、電気を獲得する事に。
だが、マーティは両親の出会いを妨げたため、彼自身の存在が消え始めていた。

 ジョージは弱気で、2人がキスするはずのダンスへ誘う気がない。
そこで宇宙人に扮し、ロレインを誘うよう脅迫。ジョージはマーティに協力を求める。
だが、ジョージがビフにからまれ、マーティはケンカした末、スケボーで逃走。
ロレインはますますマーティが気に入り、ダンスに誘うよう頼まれる。
パーティでマーティがロレインに迫り、そこをジョージが止めるという計画を立てる。
だが、意外にもロレインの方から迫ってくる。そこへビフが現れ妨害。
マーティはトランクに入れられ、バンドマンに助けられるが、彼が手を負傷。
かけつけたジョージは、ロレインに乱暴するビフに激怒。彼を殴り倒す。
2人は会場へ。マーティは2人をキスさせるため、バンドに参加。
何とか2人はキスし、歴史は元通りになる。

 ドクは未来の事が書かれてた手紙を発見し、破り捨てる。
嵐で電線が切れたため、ドクは四苦八苦して電線をつなげる。
マーティは10分前に戻り、ドクに警告しようとするが、エンジンの調子が悪い。
何とかスタートし、落雷の寸前に電線もつながり、タイムトラベルは成功。
マーティは1985年に戻るが、エンジンがかからず、マーティは走って広場へ。
ドクは撃たれ、マーティはタイムトラベル。リビア人の車は横転する。
だが、ドクは手紙を貼り合わせて読んでおり、防弾チョッキを着ていた。
ドクは30年後へ出発。マーティは立派になった家族を見て驚く。
ビフはジョージの下で働いており、ジョージは小説で成功。
マーティがジェニファーとデートへ行こうとすると、ドクが再び現れる。
2人の子供に問題があると言うのだ。彼らは30年後へ出発していった。

 というわけで、シリーズ第1作だが、当初はシリーズにする気はなかったらしい。
映画館で見た時は、それほど面白くはないと思ったが、
確かに全体的にそれほど面白いわけではないが、細部にかなり凝っていて
それに注意していると、これがずいぶん面白い。
マーティが最初から最後まで走りっぱなしの忙しい話で、これはシリーズに共通。
両親の恋を実らせると言うアイデアは、それほどうまい出来ではなく、
むしろそれによる矛盾がいろいろ目につく。

LD
 



バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2(89)はこういう映画である。

 まず、前作「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のあらすじを説明しよう。
(何という親切設計)

 1985年。高校生マーティ(マイケル・J・フォックス)の友人ドク博士は、
デロリアンを改造したタイムマシンを完成させた。
しかし、事故のためドクは死亡。マーティは1955年にタイムトラベル。
マーティはその時代のドク(クリストファー・ロイド)に会い、
自分を未来に帰すよう協力を頼む。問題は2つ。
1つはタイムマシンを起動するだけのエネルギー。
これはすでにわかっている落雷から得ることにして解決。
もう1つは、自分の母である若き日のロレイン(リー・トンプソン)
がマーティに恋してしまって両親が恋に落ちず、
自らの存在を否定することになってしまったことだ。
苦労を重ねて二人をくっつけようしとした作戦が失敗したが
マーティの父がガキ大将ビフを倒したことからロレインも彼を見直す。
現代に戻ったマーティは自分が過去に残したメモからドクが事故を回避し、
また弱気のはずの父親が自信たっぷりの男に
のんべいの母親も美人のママになるという八方めでたしめでたし。
おまけに大人になってもいじめっこだったビフは
パーティパパの下でお手伝いさんをしている。
マーティが彼女とデートに行こうとすると未来へ旅していたドクがかけつける。
「君達の子供がたいへんだ!」
というわけで、3人は未来へ向かう。
これが第2作のはじめになるというのはちょっと考えなかった。

 マーティの家で働くビフは空を飛んで消えてしまったデロリアンを目撃。
いったい何事か?と不思議がる。

 2015年。
マーティの彼女であるジェニファー(前作と違ってエリザベス・シュー)が
自分たちの未来に関心を示したことから
やばいと感じたドクは彼女を眠らせ路地において作戦に移る。
マーティの息子は気が弱くてガキ大将の誘いを断れず、犯罪を行い
逮捕されてしまいマーティ一家はその後、悲惨な目にあってしまう。
そこで、この誘いを断ればいいとマーティが息子に入れ代わることにする。
マーティの息子が来るはずの店で出会った男に驚いた。何と年老いたビフだ。
ビフはおまえの父親は(マーティをマーティの息子だと思っている)
人生をふみはずしたなどとわけのわからないことを言っている。
そこへ現れたのがガキ大将。
しかも、ビフの息子だが、ビフをお手伝いさんのようにこきつかっている。
そこで、マーティは息子のフリをして犯罪の誘いを断って去ろうとする。
するとビフの息子が一言。「この腰抜け(英語ではチキンと言うらしい)」
マーティは今回、チキンと言われると確実にカチンときて立ち向かってくる
という設定になっている。そこでケンカになって結局、逃げだしたマーティは
ちょうど前作でビフから逃げたように子供が遊ぶタイヤつきの板を借りて
得意のスケボーで逃げようとするが、時代の違いか
これがホバークラフトのように宙に浮いていてタイヤはない。
機転をきかして逃げきるところまで前作とそっくりで
それを見ていたビフは何かを思い出す。
おかげでマーティの息子は犯罪をまぬがれ、ビフの息子が逆に逮捕される。
 1985年にもしていた時計の修理のための募金を求められるマーティ。
その募金の男が、大リーグの何とかという
万年最下位のチームが優勝したニュースを見て、最初から結果がわかっていれば
大穴だったのにとくやしがる。そこにヒントを得たマーティは
スポーツ年鑑を買って持ち帰ればどんな賭けにも確実に勝てると考える。
で、買うことは買ったのだが、ドクに怒られて断念。
路地に寝かされていたジェニファーが警察に見つかり
指紋から未来のマーティの家へ連れていかれる。
影で見ていたビフは、30年前に見たデロリアンをまた見たことと
マーティが(というか、マーティの息子と言うべきか)二人いることから、
タイムマシンをドクが完成させていたという確信を持つ。
そこで、マーティのアイデアを拝借すべく捨てられたスポーツ年鑑を拾い
マーティたちを追う。気がついたジェニファーは
未来のマーティが骨折のためにミュージシャンの道を断念し
会社員になるがぱっとせず、腰抜けと言われて会社の金に手をつけ
クビになってしまうというところを目撃しショックを受ける。
マーティたちが助けにきたのでとりあえず、脱出しようとするが
玄関で未来の自分にバッタリ会ってショックで気絶。
彼女を連れ出したマーティたちはデロリアンで1985年へタイムトラベル。
だが、実はこの間にビフがデロリアンを拝借していたのだ。

 1985年。
戻ってきたマーティたちはジェニファーを家へ返し、自分たちも家に帰る。
ところが、マーティの家はなぜか他人の家になっており、
あわてて逃げ出してみると、町は荒廃し、あちこちにぶつかった車が止まり
炎が上がり、暴走族が走り回る。出会った校長はマーティのことを知らず
学校は何年も前になくなったと言う。完全に無法都市になってしまったのだ。
そして、町の中心にはバカでかいカジノがある。その名もビフカジノ。
そこにはビフ記念館などというものがあって、それによると
ビフはあらゆる賭けにバカ勝ちして、巨万の富を築き、ギャンブルを合法化。
警察を骨抜きにしてしまったのだ。
しかも、ビフはマーティの父を殺し、母であるロレインと結婚していた。
ショックを受けたマーティはドクと再会。
ドクは精神病ということで病院に入れられたことになっている。
ドクの解説によれば、ビフがデロリアンで過去にタイムトラベルし
そこで、過去のビフにスポーツ年鑑を手渡したため
ビフはバカ勝ちしてしまったという1985年に来てしまったのだ。
マーティは2015年にもう一度行って、
年老いたビフがスポーツ年鑑を手に入れるのを阻止すべきだと言うが
この1985年から未来に行っても別の未来で何の解決にもならないのだ。
行くのは過去。過去のビフがスポーツ年鑑を受け取るのを阻止すればいいのだ。
後は、いったいいつわたしたのか。マーティは義理の父親であるビフに会い、
スポーツ年鑑を受け取ったいきさつを聞く。
受け取ったのは前作でマーティのパパがロレインを奪った日、
すなわち1955年のあの日に謎の老人が現れ、彼に手渡したと言う。
それから、そこに書かれているスポーツの結果はすべて的中し
あっという間にビフは巨万の富を築き上げた。
そして、その老人は科学者と少年が会いにくるから気をつけろと忠告した。
ビフはそれがマーティだと気づき、彼を殺そうとする。
しかし、屋上に逃げデロリアンに飛び乗り、1955年へ逃げる。

 1955年。
ここは、前作で1985年のマーティが歴史を修正しようと努力したというのが
歴史的事実になっているという非常にややこしい時代である。
すでに前作のマーティは両親を結びつけるために四苦八苦している。
こっちのマーティはとりあえず、2015年のビフが1955年のビフに
スポーツ年鑑を手渡してからそれを奪うことにする。
2015年のビフはちゃんとスポーツ年鑑を渡したということで
帰ってもらわなければ困るからだ。
1955年のビフは前作でカルバン・クラインという(実はマーティ)
謎の男にしてやられて、車が肥やしを積んだトラックに突っ込んでしまって
カンカンになっていた。ようやく、車が直って
その日にあるパーティでロレインをものにしようと思っている。
そこへ謎の老人が現れ、スポーツ年鑑を渡した。
相手にしない1955年のビフだが、ラジオで今やっているフットボールが
年鑑の通りに大逆転するのを聞いてとりあえずもらい、
2015年のビフは帰っていった。
マーティはビフの車に隠れて年鑑を奪おうとするが
車庫に閉じこめられてしまって、ビフがパーティに行くまでどうしようもない。
パーティに行き、ビフがポケットに入れた年鑑を奪い返そうとするマーティ。
だが、なかなかうまくいかない。
そのうち、この年鑑が校長に取り上げられてしまった。
今度は校長を追うマーティ。校長室に忍び込んでようやく奪い返すが
ビフがエロ本に年鑑のカバーだけつけていたもので、年鑑はそこにはなかった。
しかし、外を見るとビフがマーティのパパに殴られてのびてしまうという
前作のシーンが展開している。そして両親がくっつき、
よくやったと喜ぶ前作のマーティがパーティの会場で演奏することになる。
それと入れ代わるようにこっちのマーティがのびているビフから年鑑を奪う。
しかし、ビフの子分が前作のマーティをやっつける話をしているのを聞き、
そうなると、前作の歴史が成立しないのでそれを阻止することにする。
子分たちはマーティが演奏を終わったところを襲おうとしているが
それを未然に防ぐ。マーティはドクに連絡して1985年に帰る準備をする。
ドクはデロリアンで学校へ急行。
しかし、その時故障で行き先が1885年になっていた。
マーティは年鑑を奪われたことに気づいたビフと直面。
相手をしている場合じゃないと立ち去ろうとするが、
ここでも腰抜けと言われて振り返る。
しかし、前作のマーティがドアを勢いよく開けたものだから
こっちのマーティはひっくり返ってしまう。
前作のマーティはぜんぜん気づかずに去る。
ビフはこっちのマーティのポケットに年鑑があることに気づいて
これを奪って車で去る。マーティは屋上で待っていたドクと合流。
二人はデロリアンでビフを追う。
なぜかもってきていた宙に浮くスケボーで車に飛び移ったマーティは
年鑑を奪おうとするが、気づかれてつかみあいになる。
スケボーをいかして年鑑は奪うが、はねられそうになる。
しかし、上空から戻ってきたデロリアンにしがみつき、
ビフは再び肥やしを積んだトラックに突っ込んでしまう。
マーティは年鑑をもやし、もってきた新聞から
マーティのパパが死亡したという記事が消えるのを確認する。
ドクも病院に入れられないですむ。あとは元に戻った1985年に戻るだけだ。
しかし、この日は落雷のあった日なので上空は不安定。
デロリアンはなかなか着陸できず、マーティと合流できない。
次の瞬間、デロリアンは落雷を受けどこかへ消えてしまった。
ショックを受けるマーティ。
だが次の瞬間、人気のないその場所に1台の車が止まり男が降りた。
彼はマーティに君を待っていたと言い、手紙を手渡す。
だが、その男は実はただの郵便局員で、
70年昔に1955年のこの日のこの時間にマーティがくるから手渡せと
言った男がいたのだと説明する。
手紙を読むマーティ。それはドクからのものだった。
ドクは1885年の昔にいて元気だと。
マーティはドクを助け出さなければならないと感じる。
しかし、よく考えたら自分自身1955年などという変な時代にいるのだ。
1985年の(1885年に行ってしまっている)ドクを助けられるのは
1人しかいない。そう、1955年のドクだ。
マーティは前作で前作のマーティを1985年に送り返した
ドクのところへかけつける。
1955年のドクは返したはずのマーティと会ってショックで気絶してしまう。

 というわけで、この続きは来年の夏に公開される
「バック・トゥ・ザ・フューチャー3」。最後にちょっとだけ予告編みたいに
見せられるけど、まるで西部劇みたいな話なんだけど
ちょっとだけ異様なのはデロリアンが荒野を走り回るサマ。
ひょっとしたら、これが一番やりたかったのでは思わせるのであった。

 まあ、こんな感じであらすじを読んでもわかるとおりに
話はかなりややこしい。(でも、私は一応整理できたつもり)
タイムトラベルを扱えば話がややこしくなるのは必至で
前作は割とわかりやすくまとめたものだった。
しかし、2作目となると同じことを繰り返していたのではシャレにならないので
ちと複雑にしたのだが、その分、話のほとんどが説明的な会話になってしまって
何だか映画を見ていてもあらすじを聞かされたような印象はあった。
まあ、アイデアは悪くなかったと思うのだが
前作の1955年のパーティを正しい歴史としてそれを守ろうとするあたりは
おいおい、こんなシーンを何度も見せるなと言いたくなるものがあった。
しかも、Aさんが過去に行って何かをして、現在に戻ってみたら
自分の位置が変わっていたというのの繰り返しなんだけれども
これって、実際にはタイムパラドックスでありえないことなんだな。
というのも、もし現在の自分の位置が変わってしまったら
それはもはや自分ではなく、
したがって歴史を変える人がいなくなってしまうからだ。
見ている人も話が複雑なので何とか理解しようと努力していたようだが
ここらへんがどうも無意識のうちに引っかかっていたようではあった。
おまけに、スポーツ年鑑を過去にもっていって賭けでもうけるのはいいが
それで歴史が変わってしまって年鑑の通りに歴史が進まなくなるはずだ。
あげくの果てには別の時代の自分に会うと
宇宙自体が崩壊するかもしれないなどとドクが言っていたにも関わらず
それを破った人がたくさんいる始末だ。
という感じでまだまだあるけど、どうもつじつまがあわないんだな。
前作でもそれはあったけど、理屈っぽくなっただけ目立ってしまう。
と言いつつも、タイムトラベルを扱う話はどこか寂しさがあって好きだし
未来のシーンはけっこうおもしろかった。
あと、前作を見ていて感じたのは、マーティが1985年に帰った後の
ドクに会ってみたいということだ。それが今回実現してしまった。
あと、前作ではけっこう出ていたリー・トンプソンが
何だか完全なわき役になってしまって、あとエリザベス・シューもわき役だ。
この二人は主役をはれる人なのでぜいたくな話だが
どうも、誰にやらせてもよかったという使い方だ。
このシリーズは次で完結。たぶん1985年はもちろん、
2015年の悲惨な歴史も直るんだろうけど
今回内容が「?」だったのに
ラストから次回の予告編にかけてがおもしろそうだったので
結局、次回も見ることになりそうである。
 



バック・トゥ・ザ・フューチャー3(90)を見た。

 私は座ったが、その後、無茶苦茶な混みようになって、
外まで延々と列ができていた。
さて、この映画はこういう話であった。

 (前作までのおはなし)
 1985年。マーティは友人のドク博士の発明したタイムマシン「デロリアン」で
誤って1955年の昔へ行ってしまう。
そこで自分の両親の結婚を妨げてしまうが、苦労の末、仲を取り持ち
雷のエネルギーを利用して1985年に帰ってくると、
そこはマーティにとって天国のような歴史になっていた。
しかし、その後、2015年に旅行してきたドク博士が
マーティの息子の未来に問題があると
ガールフレンドのジェニファーもつれて2015年へ行く。
そこで、息子の危機を解決するが、ジェニファーは未来の夫であるマーティが
悲惨な生活をしているのを見てショックを受ける。
一方、マーティの父親の悪友であったビフが、デロリアンを拝借して
スポーツ年鑑を1955年の自分に渡したため、
1955年のビフはその後、賭けに大当たりして、
1985年はマーティにとって悪夢のような歴史になってしまう。
この歴史を元に戻すため、マーティとドクは1955年へ行って
スポーツ年鑑を取り返す。歴史は元に戻ったが、1985年に帰る前に
事故でドクは1885年へタイムスリップ。マーティは1955年に取り残される。

 1955年。
1885年のドクが死後に残した手紙からマーティは
デロリアンが廃坑に隠してあることを知る。
落雷によってデロリアンは故障し、
回路を修理する部品は20世紀にならないと入手できない。
ドクはその時代で幸福に生活しているのでかまわずに
1955年のドクに頼んでデロリアンを修理してもらい、
1985年へ帰れという内容であった。
そこで、マーティと1955年のドクは隠されたデロリアンを見つけるが
その近くにドクの墓を発見した。しかも、死亡の日付は手紙を書いた数日後だ。
何とビフの祖先というマッド・ドッグ・タネンに80ドルのことで
射殺されたらしい。そして、墓を作ったのはクララという女性だった。
ドクは1885年にこの女性と結婚したのだろうか。
とにかく、ドクを助けなければということで、
1955年のドクはデロリアンを修理した。
タイムトラベルをするためには時速140kmが必要だ。
ドクは人里離れた場所へ到着するように、加速には郊外のドライブシアターを選ぶ。
マーティはインディアンの絵のかかれた壁に激突してしまうと反対するが
ドクの説明では、壁に激突する直前に1885年にタイムトラベルし
その時代には壁はないわけだから大丈夫だと言うのだ。
そしてマーティは時速140kmへ加速した。

 1885年。
インディアンの絵に突っ込むかと思った瞬間、デロリアンの目の前には
本物のインディアンが現れる。この展開は面白かったが
マーティとインディアンの間に何かからみがあるわけではなかった。
しかし、インディアンから逃げきったデロリアンに矢が刺さって
ガソリンがもれてしまった。マーティはデロリアンを洞穴に隠すが
そこに熊がいたため、あわてて逃げ出す。
気絶したマーティを助けたのは彼の曾々祖父であった。
マーティはクリント・イーストウッドと名乗る。
曾々祖父の助けで鍛冶屋をやっているというドクの所へ向かう。
しかし、途中でドクをうらんでいるというタネン一味といざこざをおこし
つるしあげられた。そこを助けたのが、百発百中の銃を持つドクだ。
ドクはマーティからいきさつを聞き、1985年に帰ることを決意する。
しかし、ガス欠では140kmを出すことはできない。
そこで、馬でひっぱってみたりいろいろやったが、140kmには程遠い。
残る手は蒸気機関車で押すしかない。しかし、それでも140kmには達しない。

 そんな時、二人は暴走した馬車に乗った婦人を助ける。
彼女の名前はクララ・クレイトンと言った。
このクララを演ずるのがメアリー・スティーンバーゲン。
「タイム・アフター・アタム」でもタイムトラベルに巻き込まれる女性を演じている。
クララというのはドクの墓を作った女性だ。
しかも、彼女があと少しで落ちるところだった谷はクレイトン渓谷と呼ばれている。
その名も彼女が落っこちたことでついたのだ。
ということは、ドクは彼女を助けることで歴史を狂わせてしまったのだ。
これはTVスタートレックシリーズの最高傑作と言われる
「危険な過去への旅」(カーク船長の一行が女性を交通事故から助けてしまうため
彼女の指導での平和運動が成功し、アメリカの2次大戦への参戦が遅れ
ドイツが勝ってしまう)
に似たタイムトラベルものの悲しい話が展開するのかと思ったが
そういうのはまったくなかった。
しかし、最初は歴史が狂うのを恐れてクララに接近するのを避けていたドクだが
お互いにひとめぼれした二人が離れられるわけがない。

 ドクはそれでも1985年に帰るための計画を進める。
数日後に発車する機関車を乗っ取って先頭車輌だけを切り放し
デロリアンを押して加速。
ドクの計算ではクレイトン渓谷にかかる未完成の橋の直前で140kmに達し
1985年の完成している橋を走り抜けて無事帰ることができる。
しかし、このシリーズを通して出てくる時計台の建築祭みたいな集まりで
ドクとクララが再会。またまたふたりはいい感じになってしまう。
そこへ、タネンが現れ、邪魔をしようとするがマーティが助ける。
怒ったタネンはマーティに決闘を申し込む。
腰抜け(チキン)と言われては引き下がれないマーティだが
決闘の日にマーティ達は1985年へ帰ろうとしているのだ。

 その後、しばらくとてつもない睡魔が押し寄せて(何しろ徹夜の後)
うつらうつらしていたが、どうやらクララがドクのことを
いつも夢のようなことばかり言っているので怒ってしまったらしい。
ふられたショックのまま帰る日が訪れる。
マーティはドクをつれて乗っ取り現場へ向かおうとするが
ドクはショックで強い酒を飲み、動けない。
一方、クララは思い直してドクを追って列車に乗る。
さらに、マーティの所にタネンが現れ、決闘をいどまれる。
しかし、例え腰抜けと言われてもそんな相手をしている暇はない。
逃げ回るマーティだが、気がついたドクを人質にとる。
だが、機転をきかせたマーティはタネンを倒す。
ドクの墓の写真から墓が消えた。

 二人は機関車に向かう。一方、クララはドクが街にいることを知って引き返す。
彼女はドクの模型から大体の事情を察し、またまた機関車へ向かう。
(まだるっこしい)
二人は機関車の乗っ取りに成功。
線路を切り換え、デロリアンを押してクレイトン渓谷に向かう。
ドクが作った特製の薪を使うと効果抜群で140kmに達するという。
だが、最後には炉が吹っ飛んでしまう。
追いついたクララは機関車に飛び移ろうとするが、その瞬間機関車は大加速。
クララがついてきたことに気づいたドクは彼女を連れていこうとするが
彼女がなかなかデロリアンに飛び移れないのでドクが助けにいく。
まもなく、時速は140kmに達し機関車は谷底に落ちてしまう。
しかし、炉が爆発。クララは今にもふりおちそうだ。
マーティは2015年からもってきたホーバースケボーをドクに渡し
間一髪、ドクはクララを助ける。
デロリアンは140kmに到達し、タイムトラベル。
機関車は渓谷にまっ逆さま。

 1985年。
デロリアンは橋を渡って無事到着。渓谷の名前はイーストウッド渓谷に変わっていた。
ほっとするのもつかのま、何しろ、線路をつたってきたから
前から列車が大接近。マーティは間一髪脱出するが、デロリアンは木っ端みじん。
ブルーサンダーと同じ羽目になるのであった。
もはや、マーティにはドクに会いに行くことはできない。
この1985年はビフがお手伝いさんをしているマーティにとって
理想的な時代だった。
彼女のジェニファーがなぜか2作目の狂った1985年と同じ場所に寝ていた。
(歴史が違うのだからこれはおかしい)
このジェニファーは2015年で悲惨な目にあっている
マーティを見たジェニファーだった。(これもおかしい)
あれは夢だったかと思うジェニファー。
しかし、マーティが悪友に挑発されてレースをするかと思ったが
わざと逆に走ってレースを避けたために、
もしレースをしていたら事故を起こしていたかも知れないという現場を目撃。
実は2015年の悲惨な歴史は、ここでマーティが骨折して
ミュージシャンの道を断念したのであった。
ジェニファーの持っていた「YOU ARE FIRED(おまえはクビだ)」という
FAXの文字が消えていった。
マーティは悲惨な未来を回避したのだ。
あれは事実だったのかと認識するジェニファー。
その時、二人の前に巨大な蒸気機関車を改造したタイムマシンが現れる。
乗っているのはもちろんドク。そしてクララとその子供たちだ。
君達の未来は白紙になった。未来は自分たちで作っていくものだと
言い残してドクたちはまたどこかの時代へ去っていった。

 というわけで、現代の感覚で西部劇をやろうとしたら
こういう手しかないということで、作ったこの映画。
2作目は3作目を作るための伏線でしかないということで期待がふくらんだわけだが
どっちかというと、製作サイドが自己満足しているだけという感じで
インディアンとの対決もないし、タネンとの決闘もどうということはない。
このシリーズの特色である歴史が入り組んだややこしさもこの3作目にはなく
(ラストのジェニファーに関わるあたりがちょっとひっかかるけど)
かなりマトモな映画におさまってしまった。
タイムトラベルに関わる悲しさのようなものもないし
(ドクともう会えないかと思わせたラストにちょっとだけあったけど)
何だかなあ……という感じ。
でも、蒸気機関車が動き始めてからのクライマックスはなかなか面白かった。
君達の未来は白紙になったというくだりは、何かとってつけたようでねえ。
 

バックドラフト(91)

監督 ロン・ハワード

 ブライアン(ウイリアム・ボールドウィン)は、死んだ父と同じ消防士に。
同じ隊に兄スティーブン(カート・ラッセル)もいて競争になるが、勝ち目はない。
そこで連続放火事件調査のため、リムゲイル調査官(ロバート・デニーロ)につく。
バックドラフトと言う爆風を利用して、すでに3名が死亡。
スウェイザク議員の消防署合理化案に関係し、センター建設で儲けようとした連中だ。
犯人は署内の人間と知り、同僚アドコックス(スコット・グレン)と判明。
だが工場火災でアドコックスは死に、スティーブンも助けようとして転落死する。
アドコックスの事は秘密に。議員の責任が追及される。

 と言うわけで、消防士の活躍を、派手な火の特撮で描いた作品だが、
途中から物語が殺人事件捜査に移行して、妙な感じ。
アドコックスの事を隠して、議員の責任だけ追及できるかも気になる。
スティーブンの別れた妻ヘレンに、レベッカ・デモーネ。
ブライアンの元恋人で、議員の秘書ジェニーに、ジェニファー・ジェーソン・リー。
元放火犯で刑務所にいるロナルドに、ドナルド・サザーランド。
音楽はハンス・ツィマー。

VHS
 

パッション(2004年米)

イエス・キリスト (ジム・カビーゼル)
マリア イエスの母
ペトロ イエスの弟子
ユダ イエスの弟子
大祭司
総督

 イエスの弟子ユダは、銀貨30枚でイエスを大祭司に引き渡してしまう。
神の子と言われる彼は、神を冒涜したとして処刑される事に。
改心したユダは銀貨を返すと言うが、もはや後戻りは出来ない。
裁きは総督に委ねられるが、総督は裁くべき理由がないと言う。
大祭司や人々は納得せず、イエスを釈放するならばと、殺人犯を釈放する事を選択。
やむなく総督は、鞭打ちの末釈放するよう命じる。
だが大祭司らは鞭打ちだけでは満足せず、十字架にかけるよう要求。
総督は説得をあきらめ、これを許可する。
イエスが十字架に打ち付けられると、嵐になり人々は退散。
さらに地震が起き、建物が崩れると、大祭司らは動揺する。
イエスは死んだとして十字架から下ろされる。
やがて洞窟で復活したイエスは、目を開いて外へ出ていった。

 と言う訳で、キリストの死の直前の受難の話。
ユダヤの王とか預言者とか言われたイエスは、
崇拝する者もいる一方で、大祭司らには脅威と言える存在に。
総督は罰する理由が見つからないと言うが、
イエスを処刑すべしと言う民衆の声が高まり、やむなくそれを許すと言う訳。
キリスト教を信じていたり、
キリスト周辺のエピソードに詳しい人には、いろいろ思うところありそうだけど、
そうでもない人には、盛り上がりに欠けて、ひたすら痛そうな印象かも。
監督:メル・ギブソン

TV放送 2006/06/12 AXN 1500-1706
 

パッセンジャー57」(92)を見た。

 これは「沈黙の戦艦」と同時期に公開され、1週だけトップに出た映画。
ハイジャックされた旅客機に、偶然テロ対策のプロが乗っていたと言う展開。
「沈黙の戦艦」の船を飛行機に変えただけと言うよりは、
「ダイ・ハード」以来主流となりつつある、「偶然プロがいた物」の1作だ。
飛行中の飛行機と言う不安定な状況で、ダイ・ハード級のアクションがあるとすれば
これは面白いに違いない。
「ダイ・ハード2」がそうなっても良かったのだが、
あれは主人公が飛行場にいて、どこか傍観者的な展開で乗れない所があった。
今回は、偶然居合わせたと言うのだから、間違いなく主役は飛行機の上。
監督も主役も知らないばかりで、B級的な印象は拭えないが、
音楽はミュージシャンとしてかなり有名らしいスタンリー・クラーク。
だいたいそう言う人が映画音楽をやると、つまらない事が多く、
このサントラを聞いても前半はそんな感じ。
ところが、後半になると、「ダイ・ハード」のマイケル・ケイメンかと思う曲で
いかにも予断を許さない状況で、緊迫した対決シーンと言う感じの曲がめじろ押しに。
これは期待して見るしかない。
(この映画東京ではやっていないようだが、柏では「沈黙の戦艦」と同時上映だ)

 爆弾テロの大物レインが整形手術を受けている。彼は麻酔も拒否。
SWATやFBIがレイン逮捕のため集結。
すべて知っていたかのように、突然レインは医師を殺害して逃走。
彼は強引にも3階の窓から、下も確認せずに飛び降りる。
たまたま下に開かれたパラソルがあったため軟着陸。
走って逃げるが、パトカーにぶつかり、逮捕されてしまう。
彼は移送のため、ロスへ行く事に。
弁護士は精神異常で無罪にしようとするが、レインは異常と言われる事が大嫌い。
彼は不敵に笑い、仲間に連絡しろと言う。
一方、アトランティック航空とか言う飛行機会社では、
元警官のカッターがテロ対策要員として雇われ、スチュワーデスに教授。
練習だからといい所を見せるスチュワーデスのマーティ。
だが、カッターは危険を侵すなと注意する。
友人のデルベッキオは、社に正式に就職するよう勧める。
テロ対策では、彼が第一人者だからだ。
カッターは以前強盗に抵抗し、人質に取られた妻を失った事があった。
そのショックで現場を離れていたが、この就職を承諾。
社長も気に入り、副社長にするとまで言う。
世界でこの3年間に、37件だかのハイジャックが発生。
すべての航空会社が標的だが、イスラエル航空だけは例外だ。
理由は、テロリストを乗せないからだと言う。

 カッターはロスまで行く事に。スチュワーデスの中にマーティが。
彼女は以前注意された事をまだ気にしている。
一方、彼女とは初対面と言うスチュワーデスも搭乗。彼女にカッターの正体を説明。
この機には、FBI2名に護送される事になったレインもいた。
だが、FBI特権で、事前に連絡する必要はない。
機は離陸。カッターはマーティに取りなそうとするが、相手にされない。
代わりに、話好きそうな老婆をあてがわれる。
彼女は、カッターをエディ・マーフィか何かと勘違いして、
テレビで見ましたよ、面白かった等と言って大はしゃぎ。
たまらず、カッターはトイレへ。その間に事件は発生した。
乗客の中の数名と、前述のスチュワーデスも一味で、たちまちFBI2名を射殺。
レインの手錠をはずし、操縦室へ。機長を射殺し、機内を制圧する。
トイレで事件に気づいたカッターは、ドアを少しだけ開けて様子を見る。
事情を知った彼は、スキを見て携帯式の機内電話を取り、デルベッキオに連絡。
だが、ドアの音に気づいた1人が、トイレへ近づく。
カッターはわざと大声で「乗っ取りだ」等と叫んだ後、
他の一味とか乗客の事も考えずに、トイレで格闘に。銃を奪い、彼を人質に。
どう考えても、そんな事ではテロリストを脅迫するには弱い。
レインはマーティを人質に。たちまちカッターの正体もばれる。
レインは乗客の1人を人質に取り替え、子供はいるか等と聞いた上で射殺。
役立たずは不要だと、カッターが人質に取っていた男も射殺。
そのスキにカッターとマーティは後部へ逃げる。エレベーターで下の階の貨物室へ。
そこにも1人の男が。いったんは仲間だと称するが、すぐに一味とわかる。
格闘で縛り上げ、次の作戦を考える。
マーティは抵抗しないはずではと指摘。だが、敵は最悪のテロリスト、レインだ。
放置しておけば、事態は最悪になる。
カッターは燃料のバルブを開放するか何かして、燃料を放出。
たちまち、機はただちに着陸するしかなくなる。
最寄りの空港には、旅客機着陸用の滑走路はない。だが、強引に着陸を要求。
カッターはハッチを開け、停止したらマーティを逃がし、連絡させようと考える。
だが、一味の1人が感づき、殴られたカッターはドアから落ちそうに。
マーティが抵抗するが、結局捕まり、カッターは走行する機から下に落とされる。

 そこは管制官を老夫婦がやるような田舎の空港だ。
空港警察もこの珍事に事態が把握できない。
だが、ただちに給油しなければ、乗客の処刑を開始すると言って、
すでに射殺した乗客らの死体をドアから捨ててみせる。
給油すれば半数の乗客は助けると言うので、慣れていない彼らはこれを承諾する。
一方、カッターは警察に捕らえられ、身分を言うが、一味かもと信用されない。
おまけに、レインも奴は裏切った一味なので処分していい等と連絡。弱い立場に。
片や、異常を知った社では、デルベッキオが急行。
社長は失敗したらテロ要員の事は伏せ、成功したら公表しろと言う。
レインの素性が調査され、常に逃走の際に爆破をしている事が判明。
今回も同様の手を使ってくるに違いない。
レインらはスチュワーデスら一部を残し、離陸までして信用させ
そのスキにこの空港で逃走しようとしていた。
事態に気づいたカッターは、トリックだと叫ぶが、警察は半信半疑。
しかたなく、たちまち2人を倒し、バイクでレインらの逃げた隣接する遊園地へ。
レインらは駐車された車で逃走しようとしていたが、
カッターが急行したため、作戦変更。レインは遊園地の雑踏へ逃げ、カッターが追跡。
だが、そのスキに一味がカッターを狙い、見事にはずして一般客を射殺。
たちまち遊園地は騒ぎに。カッターは小型の観覧車へ登って逃げる。
一味がこれを追跡。だが、蹴られて転落死。
到着したFBIは、カッターなら大丈夫と、協力するよう指示。
レインは撃ちまくり、カッターは走って逃走。おかげで周囲の子供に危険が。
周囲の子供を人質に取ればよさそうだが、それはせず、レインも走って追跡。
最後は回転木馬に逃げ、待ちかまえるレインに飛びつき格闘。
かけつけたFBIらによって、レインは再び逮捕される。

 だが、レインは自分が解放されなければ、人質を処刑するよう指示したと言う。
FBIはカッターの才能をベタボメで、彼に作戦を任せてしまう始末。
レインは危険人物で、今処分するしかない。
彼を解放したと見せかけ、機内に入ったところで射殺し、
警官隊が催涙ガスを撃ち込んで突入と言う作戦が立てられる。
あちこちに狙撃隊が配置される。警官と共にレインは機内へ。
ドアが開けられ、レイン射殺の瞬間、撃たれたのは同行の警官たちだった。
レインと共に機外へ出ていた一味が、狙撃手に成り変わっていたのだ。
男は撃ちまくり、FBIも負傷。あちこちで警官がやられる。
旅客機に乗るための、階段のついた車も爆発。
(待てよ。この空港に何でこんな物があったんだ?)
カッターは旅客機の方を心配しながら、振り返りざまに狙撃手を射殺。
旅客機は離陸体制に入る。カッターはパトカーで追跡。
暴走した事がないと言う署長の運転で、格納されつつある車輪に接近。
離陸する旅客機に飛び乗ると言うのだ。
到着していたデルベッキオらは、狂っている等と言うが、
この手の展開は今ではそれほど珍しくもない。
銃がなくなったので、署長の拳銃を借りて、飛び移るが、結局銃を落としてしまう。

 侵入に成功したカッターは、貨物室にいるレインの一番強そうな部下と格闘。
ゴルフクラブ等を武器に取られるが、武術の心得があるカッターが上。
最後は重そうなコンテナの下敷きにして倒す。
下の通路を利用して、いきなり操縦室へ。機を空港へ戻すよう指示。
操縦の連中もバカだから急旋回。たちまち異変に感づかれる。
(そう言えば、機長の代わりを要求しないんだろうか?)
入ってきたスチュワーデスを殴り倒す。残りはレイン1人だ。
レインはマーティを人質に。だが、ほとんど効果がなく、カッターと格闘。
銃を撃ってしまい、窓ガラスが割れる。
気圧の変化で、たちまち空気が外へ漏れ始める。
2人はおかまいなしで、座席の上を渡り歩いて格闘。
非常事態で、天井から酸素マスクがぶら下がっており、
乗客は隣で格闘していても、神妙な顔でマスクをしている。
気圧の変化で、機体が変形。ついにドアがひん曲がり、はずれてしまう。
すぐそばにいるマーティは非常に危険な状況だ。
再びドアの付近で格闘する2人。最後はお約束のようにレインを機外放出する。
機は無事着陸。デルベッキオらは大手柄と喜ぶ。
カッターは記者会見など出る気はなく、お約束のようにマーティと親密に。
とっとと現場から立ち去っていった。

 と言うわけで、プロが偶然同席したと言う映画としては、
この作品は早い段階で正体がばれ、しかもいったん機外に出てしまってちと弱い。
周囲の事も考えず、トイレで格闘したあたりは、大変な映画だと思ったのだが。
FBI等が、カッターの事をほめすぎるのも、ちと気に入らない。
やはり機内のどこかに隠れていて、少しずつ倒していくと言う展開が良かったなあ。
とは言え、遊園地での対決や、最後の客席での対決など、
視覚的に面白いのは評価できる。
しかし、横で格闘しているのだから、乗客も少しはうろたえて欲しいものだ。
全体的には、見せ場はきちんと作っているが、どこかご都合主義的な感じがあり、
緊迫感とかド迫力を、生み出すような演出には至っていない。
まあ、「ふつうです」と言うところか。
 

パッセンジャーズ(2008年米)

クレア・サマーズ セラピスト(アン・ハサウェイ)
エリック 生存者(映画版Aチームのリンチ役)
シャノン 生存者(クレア・デュバル)
アーキン 航空会社の社員(デビッド・モース)
ペリー クレアの上司
エマ クレアの姉
ディーン 生存者
ジャニス 生存者
ノーマン 生存者

 飛行機の墜落事故が発生。搭乗者は109名だが、生存者は数名だ。
セラピストのクレアは、彼らのカウンセリングをする事に。
事故は人的ミスとされるが、着陸前に爆発を見たと言う者も。
エリックはなぜかクレアの姉に詳しく、付きまとわれる内に親密に。
ノーマンは航空会社の男アーキンに尾行されていると言い出し、
やがてカウンセリングの集まりに来なくなる。
参加者がどんどん減る一方で、乗客リストにない者もいるようだ。
やがてクレアは、自身の名が乗客リストにある事に気付く。
自らの死を悟った他の乗客は姿を消したが、クレアには理解できないでいた。
アーキンは操縦士で、クレアはエリックの隣の乗客だった。
墜落寸前の機で絶叫するクレアを、エリックが励ましていたのだ。
 クレアとケンカしていた姉エマは、彼女の荷物を受け取る。
そこには、姉さんのいない人生は寂しいと書かれたメモがあった。

 と言うわけで、アン・ハサウェイ主演の航空事故に関わるサスペンス(?)
飛行機墜故で乗客の大半は死亡するが、
アン・ハサウェイはわずかな生存者のカウンセリングをする事に。
航空会社は人的ミスと言うが、生存者の中には爆発を目撃した者も。
やがて生存者が少しずつ行方不明になり、
航空会社による陰謀かと思ったら。。。と言う話。
まあ、確かにラストにどんでん返しがある映画は少なくないが、
やりすぎると興醒めなもの。
本作で特筆すべきなのは、観客(少なくとも私)が、見る前に思ってた映画と、
ジャンルさえ違っていたと言う点だ。
それはまさに衝撃で、今回は感心したけど、例えば再見した時の効果は激減だよね。

TV放送 2010/04/17 WOWOW 1900-2032
 

初体験リッジモンド・ハイ(85)

 高校生ステイシー(ジェニファー・ジェーソン・リー)は
早熟なリンダ(フィービー・ケーツ)の指導でマークに近づくが、彼も奥手で苦戦。
マークの友人マイクと接近。だが彼はSEXはヘタな上、妊娠すると逃げる始末。
怒ったステイシーらは学園中に悪口を言いふらし、マークと仲直りする。

 と言うわけで、日本ではフィビー・ケーツ主演のHな話として公開されたが
実際の主役はジェーソン・リー。扱いはショーン・ペンがはみ出し生徒で主役のはずが
描かれ方は脇役。他にもステイシーの兄役にジャッジ・ラインホルト。
黒人のフットボール選手役にフォレスト・ウィテッカー。
物語の方はとりとめのない感じで、これと言った筋はない。
フィビージェーソン・リーも裸あり。

TV放送 98/01/29 BS05 14:00-15:35
 

パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー(98)

 69年。パッチことハンター(ロビン・ウイリアムス)は自殺未遂で、自ら入院。
同室のルディのリス恐怖症を克服させ、親身に患者と接する喜びを覚えて退院。
2年後。すでに歳が行っているが、意欲を持って医大へ入学。
だが、実習は2年後と知り、勝手に白衣を着て重症病棟へ。
子供たちを笑わせるが、カリンと言う仲間は、時間のムダだと批判する。
しかしパッチは成績は優秀で、患者たちを喜ばせるのに夢中。
癌患者のビルも笑わせるが、ウォルコット学部長は目の敵に。
学長は患者に受けている事を評価。手続きが面倒で、治療費も高い病院に幻滅し、
無料で楽しい病院を作ろうと思いつく。旧友アーサーの土地に病院を建て
仲間を集め、無料で診察を開始。大にぎわいに。不足する薬は病院から盗み出す。
だが、ラリーと言う男を診察したカリンは、ラリーに殺されラリーも自殺。
ショックを受けたパッチは、大学を去る事を決意。
しかし、蝶を見たいと言うミセス・ケネディのため、彼女を連れ出して問題に。
無免許の医療行為は違法だと、審査委員会で問われる事に。
パッチは、一番の敵は患者に無関心である事だと力説。
励まされた子供たちも集まり、卒業を許可される事に。
そしてパッチは現在も無料診察を続けていると言う。

 と言うわけで、題名にもなっているくらいだから実話らしい。
いかにもロビン・ウイリアムスが得意そうな、人情派の医師の話で
何かと患者を笑わせる事ばかり描かれるが、医学知識の方は大丈夫なのかやや不安。
薬を盗んだりする展開は、何度も似た話を見たので、今さら目新しくない。

TV放送 2000/10/22 BS05 2000-2157
 

八点鐘が鳴るとき(70)

 金塊輸送船が次々乗っ取られ、カルバート(アンソニー・ホプキンス)が調査に。
どうやら富豪スクーラス卿も一味らしい。逃げてきた妻シャルロットも怪しい。
カルバートはデュカキス城に金塊を隠していると推理。
城に潜入したカルバートは、捕らわれた人質を救出。
そこには本物のスクーラス卿夫人も。卿は人質を取られ脅されていた。
ニセ夫人から情報が漏れたのだ。撃ち合いの末、一味を倒し、ニセ者は逃がす。

 と言うわけで、アリステア・マクリーン原作の海洋専門のプロの話なのだが
特に海洋専門と思わせる話でもなく、凄腕と言うよりは、成り行きと言う感じも。
裏切ったとかそうでないとかも、物語にあまり影響しない。

TV放送 97/12/06 BS11 01:30-03:05
 

バッドガールズ」(94)を見た。

 この映画は、女もの西部劇と言うところで、
その手のものには、かつて女版007とか、女版ターザンなんてのがあったが、
どれもB級どころか、C級作品で、評価に値しないものばかりだった。
最近の西部劇ブームで、ちょっと目先を変えたと言う事で
女版西部劇が登場したと言うわけなのだろうだから、
これまた見るに値しないかにも思えるのだが、
キャストがけっこう豪華なので見る事にした。
まずは「張り込み」「不法侵入」等の、ちょっと汚れた女が得意なマデリン・ストー。
続いて、「グリーンカード」等の、清純そうだが、
いろいろ苦労があったんだねと言うタイプのアンディ・マクダウェル。
日本の知名度から言うと、こちらの方が上みたいだが、
作品の扱いも、クレジットもマデリン・ストーの方が上。
さらに、「恋しくて」等で一時注目されたが、
最近見なかったメアリー・スチュアート・マスターソン。
最後が、「E.T」でデビューして注目されながら、
麻薬に溺れたり、結婚してすぐ離婚したりと私生活が乱れ、
同じ「E.T」出身でも、脇役のエリカ・エレニアクに水をあけられた
ドリュー・バルモアちゃん(いまだに「ちゃん」づけだ)。
ドリュー・バルモアちゃんが、ちょっとランク的にひっかかるが、
4人とも有名で、お嬢様お嬢様と言うタイプではない感じ。
(アンディ・マクダウェルあたりに、ちょっと「?」と言う気がするが)
男もの西部劇では、こいつもこいつも出演してるのか的な、
キャストで引き込むものがあったが、女もの西部劇となると、
キャストが豪華でも、イメージが合わなくてピンとこないと言う事も。
まあ、そんなわけだから、大スカになる危険性を持ちながらも、見てしまう事にした。

 時代は19世紀末か20世紀初頭頃。西部の娼館。
娼婦のアニタ(メアリー・スチュアート・マスターソン)が
死んだ夫以外にキスはさせないと、客の大佐を拒み騒動に。
1階はカジノになっていて、男とカードをするコーディ(マデリン・ストー)。
大佐にやめなと言うが、やめようとしない。
それどころか撃ってくるので、逆に一発で彼を射殺する。
町には、飲酒や賭博や売春を問題視する牧師の一団が。
たちまちコーディは捕らえられ、絞首刑にされる事に。
保安官はちゃんといるのだが、この私刑に見て見ぬフリだ。
間一髪と言う所で、アニタや、仲間のアイリーン(アンディ・マクダウェル)
リリー(ドリュー・バルモアちゃん)の3人組が彼女を救出。
馬に乗ってそのまま逃走する。
彼女たちはもはや町にはいられないと、旅に出る事になる。
もちろん大佐の未亡人は、そんなことは許さじと
ピンカートン探偵社(アメリカで最も有名な探偵社。現在もある)に依頼。
2人の男がコーディを追う事となる。

 これからどうするかと考え、別の町で再び売春をと言う案も出る4人だが、
アニタがある提案をしてくる。
死んだ夫の持っていた土地に農場を作るのだ。
資金もないのに、夢見たいな事を言っているアニタに、
仕方なくコーディは資金の心当たりがあると話す。かつていた町に預金があるのだ。
途中、金山へ行くと言うマッコイと言う男が現れ、
コーディが指名手配されていると警告していく。
一行はとある町へ。コーディはドレスを調達して、金持ちのフリしておろしに。
銀行の頭取もその気になって払おうとするが、そこへ探偵社の連中が。
正体ばれて、万事休すかに思えたが、今度は銀行強盗が現れて、
探偵社の連中を引き離したために、助かってしまう。
しかも、強盗のボスは、コーディのかつての恋人キッドだった。
彼は、いったんはコーディに金を渡せと頭取を脅すが、
外へ出ると、また会いにこい等と称して、金を奪って逃げてしまう。
追っ手も来るので、あわてて馬の飛び乗る一行だが、
アイリーンがなかなか馬に乗れず、保安官に捕まってしまう。

 アイリーンも助けねばならないし、金も取り戻さなければならない。
コーディは、キッドが助けてくれると、単身交渉に行く事に。
軍の武器を奪う予定と言うキッドらは、再会できてうれしいと称して、
いったんは簡単に金を返してくれるが、態度が気にいらんとか言って
またも金を奪い返したり、彼女を拷問したりする。
ボロボロの所をマッコイに助けられ、
一方、アニタとリリーは、留置所の壁をぶち抜いて、アイリーンの救出に成功。
合流し、ウイリアムと言う農夫の家に無断で休む事に。
実はここらへんで例の睡魔に襲われ、今回はパンフも売り切れとかで
おぼろげな記憶しかないが、だいたいこんな感じだ。
帰宅したウイリアムは、家族が死んで数年間他人との接触がなかったと、
彼らの訪問に喜ぶ。
回復したコーディは、キッドへの復讐を決意し、軍用列車襲撃の現場へ。
キッドら一味は、軍用列車の襲撃に成功するが、
コーディらの待ち伏せに意表をつかれ、ほうほうの体で逃げ出す。
怒ったキッドは、逃げるなと仲間を追い回し、その間に武器までも奪われてしまう。
しかし、怒ったキッドは、リリーを捕らえてしまう。
そこで逆に、負傷したキッドの父親を捕らえる。リリーと交換する考えだ。

 ひとまずウイリアムの農場に戻ったコーディらは、奪った武器を点検。
ガトリング銃等の相当な装備だ。
しかし、アニタはリリーが捕らわれた事でコーディを責め、
昔の因縁に巻き込むなと言う。
そして単身町へ行き、農場の権利書の鑑定をしてもらうが、
夫が死んでは権利がないとわかる。つまり、金を奪っても使い道はないのだ。
キッドの父親は、コーディを少女時代から囲っていて、
そんな話を持ち出して、いろいろ挑発するが、コーディは取り合わない。
彼を殺してしまっては、交換が成立しなくなるからだ。
そこで今度はマッコイの母親を悪口を言ったりすると、
怒ったマッコイは彼を射殺。
コーディはマッコイを愛していたが、この行為には激怒して彼を追い出す。
アニタも戻って、リリーを取り戻そうと言う事に。
リリーはキッドらにもてあそばれ、かつてのコーディのドレスを着させられる。
ここでドルー・バルモアちゃんの裸が出るが、
正直言って、あまりきれいな胸とは言い難い。ま、筋には関係ないけどね。

 コーディら3人はキッドの所へ向かうが、
その前にマッコイがキッドを襲撃し、リリーは脱出に成功していた。
しかし、今度はマッコイが捕らわれたらしい。
そこで、コーディらはガトリング銃との交換で、マッコイを助けようとする。
この交渉に対して、キッドはガトリング銃に金を払い、マッコイを射殺。
コーディは悲しむが、ここでの争いは得策ではない。
しかし、男たちの挑発に怒ったリリーが発砲し撃ち合いに。
なぜか4人は射撃が妙に得意で、たちまち敵は全滅。
ガトリング銃で狙われるが、逆に奪い返す始末。
コーディはキッドとにらみ合いになるが、キッドは残りの弾がない。
そこでコーディは弾を1発渡し、自殺しろと言うが、
ま、当然のようにこれでコーディを撃とうとして、彼女に射殺される。
アイリーンはウイリアムに求婚され、農場に残る事に。
悪党キッド一味を倒したコーディたちに残れとウイリアムは勧めるが、
柄じゃないと彼女たちはあてのない旅に。
探偵たちは相変わらず、コーディを追っていた。

 と言うわけで、話自体はかなり安易な西部劇で、工夫は女が主人公と言う点のみ。
しかし、なぜ彼女たちが射撃が男よりうまいのか、そういう説明はない。
コーディ役のマデリン・ストーだけは妙にはまっていたが、
他の連中はあまりらしくない。一応、キャラの使い分けはしていたが、
ほとんどマデリン・ストーだけが活躍。あとの連中はおまけという感じ。
まあ、予想できた事だが……。
 

ハットしてキャット(2003年米)

 不動産会社に勤めるジョーンは、きれい好きの社長にパーティを任させられる。
もし家が汚れていたらクビにされてしまう。
息子コンラッドと妹サリー(ダコタ・ファニング)は留守番する事に。
隣家のラリー(アダム・ボールドウィン)はジョーンを狙うが、子供たちは嫌い。
帽子をかぶった大きなキャット(マイク・マイヤーズ)が現れ、大暴れ。
部屋をドンドン汚してしまい、木箱の鍵を犬のレビンが持ち去ってしまう。
ラリーはレビンを捕まえるが、キャットらは追跡して取り返す。
箱からは泡が飛び出し、パニックの大王の仕業で幻想の世界に。
鍵を閉めると幻想の世界は消えるが、家は汚れたままだ。
コンラッドは、限度を知らないキャットを追い出す。
責任を感じる子供たちだが、キャットは舞い戻り反省義務を果たしたと言う。
お掃除号で修復。部屋は元通りに。ジョーンは帰宅し大喜び。
子供たちが大騒ぎしていたと言うラリーの言葉を信じず、彼は追い出される。

 と言うわけで、ちょっと噂は聞いていたけど
確かにグリンチ風の展開で
あまりにもドタバタしすぎると、ちょっとついていけない面も。
これも吹き替えで見たけど、マーク・マイヤーズのセリフが
いかにもオースティンぽい。

TV放送 2005/12/24 BS05 1320-1445
 

バッド・ティーチャー(2011年米)

エリザベス・ハルジー 中学教師(キャメロン・ディアス)
スコット・デラコート エリザベスの同僚(ジャスティン・ティンバーレイク)
ラッセル エリザベスの同僚。体育教師(SEXテープの夫)
エイミー エリザベスの同僚
リン エリザベスの同僚
カーク エリザベスのルームメイト

 中学教師エリザベスは、結婚を機に退職する事になるが、
金目当てだとばれて婚約破棄に。
婚約者が浮気していたと称して、教師の仕事に戻る。
生徒には初日から映画鑑賞させ、教師仲間とも交流する気がない。
 ある時、代理教師スコットに目をつけたエリザベスは、
彼が巨乳好きと知り、豊胸手術する事を決意。
費用集めの為、洗車デーに荒稼ぎし、個人授業をして親から金をせしめる。
 だがエリザベスをライバル視するエイミーが、スコットと付き合う事になったと知り
ショックを受ける。
 テストで1位のクラスの教師が賞金を得ると知ったエリザベスは途端に厳しく指導。
だが、なかなか成果が出ない為、関係者を誘惑して解答を入手。
1位を獲得して賞金を得る。
 遠足にスコットが付き添いにつくと知ったエリザベスは、
エイミーに薬を盛って湿疹を出させ、代理で同行する事に。
スコットと親密になるが、彼の性癖を知って失望。エイミーに彼の浮気を知らせる。
 ショックを受けたエイミーは、エリザベスの机を探り、
彼女がテストで不正をしたと知る。
エリザベスは校長に呼び出されるが、
ルームメイトのカークが関係者を脅して証言を撤回。おとがめなしとなる。
やむなくエイミーは、大麻を吸った件を指摘。
麻薬犬が投入されるが、エリザベスが忍ばせた大麻が見つかり、
エイミーの方が異動させられる。
 エイミーがいなくなり、スコットはエリザベスに言い寄る様に。
だが、エリザベスはこれを断り、体育教師と付き合う事を選ぶ。
結局、中身で選んだ事になり、翌年も教師を続けるのだった。

 と言う訳で、キャメロン・ディアス主演のコメディ。
教師キャメロンは玉の輿に乗る事が目的で、まじめに授業する気などさらさらない。
同僚ジャスティン・ティンバーレイクの気を引こうと、豊胸手術の金を集める事に。
担当クラスが好成績だと賞金が出ると知り、奮起する展開。
それで心を入れ換えるならがんばれベアーズみたいだが、
テストの解答を不正に入手したりする訳。
やり過ぎ感はあるけど、個人的には妙に生真面目なキャラよりもこういう方が面白い。
それだけに、ラストで結局体育教師を選ぶあたりは拍子抜け。
この体育教師は、SEXテープで夫役だった人らしい。

TV放送 2016/07/04 ザシネマ 1300-1432
 

バッドボーイズ

 マイアミ警察黒人刑事の2人組、金持ちのマイクと家庭持ちのマーカスは、
彼らが押収した1億ドル分の保管麻薬が、盗まれた事件を捜査する事に。
マイクは娼婦のマックスに情報を求めるが、彼女は一味に射殺されてしまう。
マイクは単独で捜査。事件を目撃したジェリーが彼に助けを求め
仕方なく、マーカスはマイクのフリをするハメに。
マーカスの妻テレサが浮気と誤解しややこしい事になるが、一味と撃ち合いに。
ジェリーが捕らわれるが、2人は取引現場へ突入。一味を倒し、主犯フーシエを射殺。

 と言うわけで、派手な黒人2人の派手なアクションを期待したが、
いまいち不完全燃焼と言う感じ。2人が立場を入れ替えるハメにとか言う
コメディタッチな展開が邪魔している気もする。
カメラワーク的にはかなり面白いところが少なくないが。

VHS
 



バッドボーイズ2バッド」(2003)を見た。

 何年か前に、妙にかっこつけた黒人コンビのアクションが公開され
微妙に話題になったが、さほど評判にもならず、
それから数年が経過し、実は監督がマイケル・ベイで、
主演がマーチン・ローレンスとウイル・スミスだったとわかったと言うか、
3人とも大出世したところで、久々に第2弾が登場したわけ。
前作への思い入れというのはないのだが、
派手なアクションもあるようだし、上映時間の長さが気になるが見る。

 マイアミ付近で、エクスタシーと呼ばれる麻薬が大量生産される。
一味はこれを船に乗せ、ミイラみたいにくるんだ死体に隠して運び、
(いや、そう言う描写はないが、それが密輸手口だと言う事はすぐにわかる)
それを海に落として、水中班が回収するなんて手口で輸送してるらしい。
この手口にどれほどのメリットがあるかわからないが、
まあ大がかりだから、警察の目を出し抜いているのだろうと言う雰囲気だ。
市警も総力を結集してこうした動きを追っていた。
特殊部隊が取引現場急襲のために待機するが、
おりしもKKKの集会で火をたいていて、暗視カメラが役に立たない。
だが、マーカス(マーティン・ローレンス)とマイク(ウイル・スミス)は
この集会に潜入。黒人を排斥しようとする集会に、黒人がいたのでビックリ。
だが彼らは銃を振りかざし、一同を制圧しようとする。
実は、一味はこの集会を隠れ蓑にしており、
バットボーイズを自称する彼らは、決まり文句みたいなのを唱えて、
救援部隊が駆けつけるのを待つ。
ところが、暗視カメラが役に立たず、状況がわからないので待機し続ける援軍。
そのため撃ち合いが始まってしまう。
修羅場のような撃ち合いで、マイクはマーカスを助けようと撃つと、
弾はマーカスの尻をかすめて相手に命中。
一応は一味を制圧するが、見つかったのはせいぜい2袋の麻薬。
大がかりな作戦の割に成果が少ないと、ハワード警部も怒る。
マーカスは尻を撃たれたと怒り、実はそのために立たなくなったとマイクを責める。

 マイクはマーカス一家とは家族ぐるみのつきあい。
マーカスの妹シドとも親しい。実はマーカスに内緒でつきあっているのだ。
いつか打ち明けねばと悩むが、なかなか言い出せないでいた。
巨大なビニールプールで遊ぶが、犬が走り出して割ってしまうと
マーカスは海まで流されてしまって憤慨する。
マーカスは、マイクには内緒で彼とのコンビを解消し、異動しようと計画していた。
そんな時、タレコミがあり、取引があるとの情報が。マーカスとマイクは、
麻薬王ジョニー・タピアの動きを追う。
かつて何度も逮捕しようとしたが、証拠不十分で逃した相手だ。
一方、実はDEAだったシドは、金の洗浄のプロとしてタピアに接近。
うまく信用させるが、ハイチ人ギャング団がこれを襲撃。
おかげで逃げるシドをギャングが追うカーチェイスになり、
状況のわからないマイクらも、フェラーリをすっ飛ばしてこれを追跡する。
派手にぶつけたりした末、高速道路に入り、
ギャング団は車を乗せたレッカー車で逃走するが、
荷台の車を落としてきたので、フェラーリはこれをよけるのに大変。
周囲の一般の車が巻き込まれ、クラッシュまたクラッシュ。
ボートを運んでた車とかもクラッシュし、陸なのにボートが飛んだりもする。
ようやく逃げ切ったシドの所へかけつけたマイクらは、
彼女がDEAだと知り、ショックを受ける。
危険だと批判するが、私の好きなようにやるわとか言われ、結局言う事を聞かない。

 警部は大損害を出したのに成果が出ていないので激怒。
マーカスらも受けてるセラピーの教えで、ウーサーとか言うと落ち着くと言って
それで怒りを静める。
マーカスらはハイチ人ギャングを追い、一連の黒幕がタピアであると確信。
彼は葬儀社を隠れ蓑にしている。
タピア邸がネズミ退治を依頼したと知り、マーカスらは駆除業者に扮して屋敷へ。
隠しカメラ等を仕掛けるが、怪しまれて退散。
それでも証拠をつかみ、怪しい霊柩車を追って再びカーチェイスするが、
事故で運び屋を死なせてしまう。
とパンフに書かれているが、ここらへんの記憶がさっぱりない。
町中でビルの中を走り回ったシーンがあったような気もするが。
そうこうする内に、マイクとシドは、マーカスにつきあっていると告白。
マーカスは激怒はしないものの、ちょっと機嫌が悪そうだ。
2人は死体置き場を調査する事に。
死体の腹を探ってみると、そこに隠された麻薬を発見。
どうやら一味はそこに麻薬を隠して密輸しているらしい。
マイクはこれを警部報告に行くが、誤って麻薬を飲んでしまったマーカスが
奇怪な行動を取ったので大あわて。おかげで勃起の方も治ったりするが。
だが警部もタピア邸急襲を許可。3班に分かれて、
死体置き場や取引現場、タピア邸を一斉に襲撃する事に。
死体置き場と取引現場は押さえるが、
そうとは知らないDEAはシドを潜入させており、彼女は屋敷にいた。
タピアは、部下から、以前襲ってきた黒人2人が刑事だと聞き、
シドが彼らと親しいらしい事から、彼女も潜入捜査官だと気づく。
警察が急襲するが、すでにタピアは退散済みで、シドも捕らわれていた。

 タピアは故郷のキューバへ行ってしまったらしい。
警察としても、キューバにまでは手を出せないが、
マイクもマーカスも家族であるシドを見殺しにはできない。
彼らの思いを知った同僚たちも、バカをするならつきあうぜと大集合。
警部も黙認と言うよりは承認していて、CIAのプロまで同行させて、
軍みたいなヘリでキューバへ向かう事に。
地下とかから潜入して、キューバのタピア邸を襲撃する。
タピアに思うように操られていたロシア・マフィアのアレクセイも乱入し、
銃を撃ちまくったりして大混戦。
マーカスらはシドを救出し、各所に爆弾を仕掛けて退散。
屋敷は爆破されて粉々となる。怒ったタピアと殺し屋は、逃走するマーカスらを追跡。
山の中を走り抜け、山腹の建物を走り抜けたりする
派手なシーンもあるが、何か空々しいばかり。
車は米軍基地の近くでエンコして、後は走って基地へ行くだけだが、
米軍側も簡単には近づけようとしない。
そこへ追ってくるタピア。実はそこは地雷原で、ヘタに動けば爆発する。
その地雷を利用して、殺し屋を倒すが、
タピアはマイクに銃を向ける。マーカスはそのタピアに向けて銃を撃ち、
無事、マイクには無傷でタピアを倒し、銃はこう撃つんだと言う。
米軍もかけつけるが、マイクとシドはキスし始め、
地雷原でのキスは危険だと言ってくれと怒るマイク。
マイクはマーカスにプールをプレゼントするが、またも犬に壊されて
2人揃って海へ流され、バットボーイズの決まり文句を言うが、
実は2人とも言い回しを覚えてはいなかった。

 と言うわけで、有名になったコンビと監督で製作し、
金もかけてるとわかる、超ド派手なアクションが何回も展開。
高速道路のアクションなんかは面白いのだが、その他は工夫があまりない感じ。
ラスト近くで、キューバの小屋を突き抜けるカーチェイスなんて、
派手は派手だが、物語としては必然性のかけらもなく、何かあきれてしまう。
やはり映画はかなり長く、アクションのないところは人間ドラマと言うわけだが
ありきたりのドラマで、テンポをかなり悪くしてるし、
おまけにかなり程度の低いギャグまでおりまぜていて台無しって感じ。
皆でキューバへ行く事になるクライマックスは、
ちょっと感動させるような展開ではあるが、
上司も反対してもいないみたいだし、何か命令違反の面白さもない。
と言うか、軍とかをさしおいて、
キューバへ警官が乗り込むなんて展開があるわけもなく
もし行ったとしても、敵の軍にかなうわけもない。
だがどう見てもこの映画でやっている事は、ただの軍の特殊部隊て感じ。
どうせなら、大勢で行くのでなく、2人で行って、
警官ならではの手口で敵を出し抜くなら面白かったが。
1時間半くらいにすればシャープな映画になったと思うが、
「パールハーバー」等で長い映画を作りすぎて、
テンポ良いと言う言葉の意味を忘れたのだろうか。
有名俳優をそろえて、金をかけて、派手なアクションを見せても
これほどつまらなくできるかと言う見本。
 

バット★21(88)

 ベトナム戦争中。電子妨害の専門家ハンブルトン中佐(ジーン・ハックマン)。
空軍の爆撃計画を支援するため、彼は偵察飛行に出て、撃墜される。
偵察機のクラーク大尉(ダニー・グローバー)が発見。暗号名「バット21」と呼ぶ。
ヘリは出払っているため、救出は翌日になりそうだ。
だが、上司のウォーカー大佐は重要人物として、何としても救出するよう命令。
ベトコンもハンブルトンの捜索を開始する。
翌日。ハンブルトンの周囲に戦車部隊があるため、救出は延期。
ハンブルトンは暗号を伝え、移動する。
絨毯爆撃が行われるため、24時間以内に救出しなければならない。
彼はジャングルをゴルフコースに例えて、合流地点を指示。
だが、ベトコンが隠れていて、救出に来たヘリが撃墜される。
戦闘機は村を壊滅。自分のために多くの死者が出る事に、ハンブルトンは複雑な思い。
総攻撃が決まり、ハンブルトン救出は断念。
だが、クラークは命令を無視してヘリで救出。被弾し、森へ不時着。
絨毯爆撃が始まり、火の海の中を逃げる。川へ到達し、ボートに収容される。

 というわけで、いつも空の上で戦争していた男が、陸に降りたら大変だったと言う
実話に基づいた話らしいが、そんな事当たり前だろと言う感じ。

TV放送 92/05/13 06CH 21:00-22:54
 

バットマン&ロビン #1(1949年米)

ブルース・ウェイン 富豪。バットマン
ディック・グレイソン バットマンの相棒。ロビン
アルフレッド ブルースの執事
ビッキー 記者
ゴードン本部長

モートン 爆弾の発明者
ブラウン アナウンサー
ウィザード 黒幕

起:ウィザード一味が車などを遠隔操作する装置を奪う。
承:一味は爆薬も奪う。
転:一味は列車会社を脅す。
結:追うバットマンは倒されてしまう。

 第1話 バットマン出動
 凶悪犯罪が多発し、バットマンとロビンのコンビが立ち向かう事に。
 車などを遠隔操作する装置が盗まれる事件が発生。
一味は動力源であるダイヤを狙うはずで、強奪情報を得てバットマンが急行。
だが、彼らの乗った機が爆破されてしまう。

 第2話 恐るべき計画
 難を逃れたバットマンは、一味の機に隠れてダイヤのすり替えに成功。
黒幕がウィザードだと知る。
続く一味の狙いは列車で運ばれる爆弾X90らしい。

 第3話 急げ!ロビン
 バットマンは列車に追いつくが、一味にやられて、X90は奪われてしまう。
だが一味も、爆薬を盗まなかった為、このままでは使用できない。
そこで発明者モートン博士を捕らえ、製法の在り処を聞き出そうとする。
女性記者ビッキーから博士が捕らわれたと聞き、
バットマンらが急行するが、一味に襲われる。

 第4話 逃げろ!バットマン
 崖から落ちたバットマンは木に引っかかって助かるが、ロビンが捕らわれる。
追跡してアジトにたどり着いたバットマンは、ロビンとモートン博士を救出。
博士は製法の在り処について語るが、それが盗聴されてしまう。
バットマンは一味を追うが、感電させられる。

 第5話 バットマンを救え!
 一味は製法書を奪って退散。
ビッキーは一味に兄ジミーがいると気付き、退散する車を撮影。
ネガは燃やされるが、バットマンが復元し、一味の素顔が判明。
ジミーはビッキーに連絡。
バットマンがかけつけるが、一味によってビッキーと共に海に落とされる。

 第6話 狙われたロビン
 バットマンらは海から這い上がるが、一味には逃げられる。
唯一捕らえたマックに扮して、ブルースは一味に潜入。
だが、ブラウンによるニュースでマックが捕らわれたとばれて退散。
マックが白状した倉庫へ向かうがそれは罠で、バットマンは閉じ込められる。

 第7話 恐怖の爆発
 バットマンらは倉庫を脱出するが、ブラウンは死んだと報じる。
ウィザードは鉄道をマヒさせると列車会社を脅迫。
社長のハリソン氏が襲われるが、バットマンが救出。
小屋へ避難するが、爆破されてしまう。

 第8話 ロビン対ウィザード
 バットマンらは地下室に逃げ込んで難を逃れる。
ウィザードは列車会社に500万ドルを要求。
金に細工してバットマンが追跡する事に。
だが、ロビンはウィザードに倒され、バットマンも殴られて気を失う。。

 と言う訳で、1949年のバットマン作品があると言うので見る。
アダム・ウエスト版の前にTVシリーズがあったのかと思ったが、連続活劇版と判明。
DVD1枚に8話分も入っていて、まとめて見るとちょっと長い印象。
ちなみに本作は第2弾で、別の俳優による第1弾は戦時中のもの。
悪役が日本人らしいので、こちらを見る事はできないかも。
バットマンとロビンのコンビが、何やら悪事を企むウィザードとその手下と対決。
車をはじめとするバットマンの装備は秘密兵器とは言えず
覆面をしてる2人組が正義のためと称して警察に協力する程度。
さらに言うなれば、バットマンたちが結構弱い。
怪人でもない手下2〜3人に襲われるとやられてしまう。
だが一味も、倒れてるバットマンの正体も確認せずに退散するからいい勝負。

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バットマン&ロビン #2(1949年米)

ブルース・ウェイン 富豪。バットマン
ディック・グレイソン バットマンの相棒。ロビン
アルフレッド ブルースの執事
ビッキー 記者
ゴードン本部長

ジミー ビッキーの兄
ブラウン アナウンサー
ハミル教授 遠隔装置の発明者
ウィザード 黒幕

起:ウィザードは中和装置を入手。
承:遠隔装置と中和装置を利用し、透明人間になって犯罪を行う。
転:バットマンは赤外線カメラで透明人間の正体を突き止めようとする。
結:ウィザードは教授の付き人カーターだった。

 第9話 ウィザードの復讐
 バットマンは火のついた小屋に取り残されるが、別の出口から脱出。
ウィザードは遠隔装置を使って全交通をマヒさせようとするが、パワー不足で故障。
再び動力源のダイヤを狙うはずだ。
バットマンは改心したジミーから、一味が人工ダイヤを強奪する考えだと聞き出す。
実は、ジミーはいまだ改心しておらず、一味の罠だった。
輸送車が一味に襲われてダイヤが奪われる。
バットマンがかけつけるが、車が操作されて崖から転落してしまう。

 第10話 最後のチャンス
 車は崖から落ちるが、バットマンは間一髪脱出していた。
バットマンは一味を尾行するが、仕掛けのドアノブで感電してしまう。
捕らわれたビッキーを逃がしたバットマンは一味と格闘。
だが、窓から落とされてしまう。

 第11話 ロビンの作戦
 転落したバットマンは死ぬが、ブルースの無事な姿にロビンは驚く。
実はけじめをつけようとしたジミーが、感電で倒れたブルースの衣装を拝借したのだ。
だが、ジミーがバットマンと居合わせた事もある為、
ウィザード一味はブルースこそバットマンと考える。
ブルースは捕らわれ、ロビンが敵のアジトへ急行。
外にバットマンがいると、一味が飛び出して手薄になった所を救出する。
実はアルフレッドがバットマンに扮していたのだ。
バットマンは現れたウィザードを追跡する。

 第12話 風に乗るロビン
 バットマンは一味を追うが、見失ってしまう。
付近には遠隔装置の発明者ハミル博士の屋敷があった。
中和装置の存在を知ったバットマンは、これを輸送すると言う情報を流す。
一味は輸送車を襲撃。警戒するロビンは空爆を受ける。

 第13話 ウィザードの挑戦
 車は崖から落ちるが、ロビンは間一髪脱出する。
一味はハミル教授を襲撃し、中和機を入手。
ウィザードは、遠隔装置と中和機を同時に動かすと、
持っている者を透明にする受信機を開発。だが、透明でいられる時間は持続しない。
ウィザードは新型機の設計図を盗み出すと宣言。
バットマンが警戒するが、透明になったウィザードが金庫を破ってしまう。

 第14話 バットマン対ウィザード
 ウィザードは時間切れで設計図を奪う事に失敗。
侵入者は目撃されておらず、バットマンはウィザードが透明になったと考える。
透明人間が落とした手袋の指紋を採取し、ハミル教授の付き人カーターの物と判明。
逮捕に向かうが、何者かに撃たれてカーターは死ぬ。
ゴードンは事件解決と考えるが、ブラウンはウィザードが生きていると放送。
ゴードン殺害予告があったと伝えるが、自身も透明人間に襲われる。
さらにバットマンが警戒する中、透明人間はゴードンを襲う。

 第15話 バットマンの勝利
 ゴードンは透明人間の襲撃を受け、その様子をビッキーが撮影していた。
赤外線で撮影された透明人間の正体は、死んだはずのカーターだった。
元の姿に戻ったウィザードは仲間と合流するはずだ。
捕らわれたビッキーが崖から落とされそうになるが、かけつけたバットマンが救出。
付近にはウィザードの基地があり、バットマンは手下を脅して乗り込む。
ハミルがウィザードかに思えたが、脅していたカーターこそウィザードだった。
カーターは双子で、死んでいたのは弟だったとわかり、彼は逮捕される。
ブラウンはウィザードに利用されていたのだ。
ビッキーは、ブルースこそバットマンだと指摘。
だが、アルフレッドがバットマンの録音音声の電話をかけてきた為、
別人だったと信ずるのだった。

 と言う訳で、1949年に作られたバットマン連続活劇の後半分。
物体を遠隔操作する装置を奪った怪人ウィザード一味との対決。
遠隔操作できる装置が何に悪用できるかよくわからないが
終盤になって透明装置に使えると判明。
今まで無関心だったバットマンの正体が、後半になって一味の関心事に。
ビッキーの兄とアルフレッドがバットマンに扮するが、意外に強いのはご愛敬。
ウィザードの正体は最終話でわかるが、わかっても微妙な印象。

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バットマン オリジナル・ムービー(66)

 大発明をしたシュミトラップ氏の乗った船が乗っ取られ、バットマンらが急行。
船は突然消え、バットマンはサメに襲われるが、バットスプレーで撃退。
こんな事をするのは、ペンギン(バージェス・メレディス)、ジョーカー、リドラー、
キャット・ウーマンのうちの誰かだ。実は4人は手を組んでいた。
バットマンらは、船が幻影だったと考え、投射したブイを調査。
魚雷攻撃を妨害電波で回避。バッテリーがあがるが、イルカが犠牲になり助かる。
4人はウェイン氏を誘拐し、バットマンを誘い出す事を計画。
キャットウーマンが、ロシアの記者キトカに扮し、ウェインに接近。誘拐に成功。
ウェインは脱出に成功。バットマンになり出動。アジトはもぬけの殻で、爆弾を発見。
人がいるので捨てられず、右往左往して何とか捨てる。
ペンギンがシュミトラップと称して接近。網膜検査するため、基地へ連れていく。
ペンギンは、シュミトラップ発明の、体の水分を抜き取る装置で粉にした部下を復元。
だが、重水を使ったため、すぐに消えてしまう。彼はバットカーを奪い逃走。
バットマンらは、バットコプターで追跡。ミサイル攻撃で不時着。
国連ビルが危ないとわかるが、渋滞のため走る。4人は各国代表を粉にして逃走。
潜水艦で逃げ、身代金を狙うが、バットマンの攻撃で降伏。
愛していたキトカがキャットウーマンと知る。
事故で、各国代表の粉は混ざってしまい、分離に挑戦するが、やはり混ざってしまう。
だが、各国の心が混ざり、平和は守られるはずと確信するのであった。

 というわけで、ふざけた悪役が総出演するTVシリーズのスペシャル版的映画。
悪役も大ボケなら、バットマンらも十分大ボケ。
バットハシゴ等と言うネーミングもおかしい。ギャグと思えば楽しめる。
全然解決していないラスト。ロビンの正体はディック。

TV放送 92/07/15 06CH 21:00-22:54
 

バットマン&ロビン 生涯現役宣言!(2002年アメリカ)

 TVバットマンのバットマン役アダム・ウエストとロビン役バート・ウォードは
ニセの招待状で博物館のパーティへ呼び出され、バットモービルと再会する。
だが何者かにバットモービルは盗まれ、これを追跡する事に。
鍵は彼らの過去にあると考える。
俳優の卵アダムと、不動産業で俳優経験のないバートが主役に抜擢される。
バットマン役にはもう1人の候補ライルがいたが、TV局はアダムを選択。
バートはスタントマンなみの撮影が続き、ケガが耐えない。
キスシーンに耐えかね、バートは妻に去られてしまう。
秘密の試写会に到達した彼らは、そこでバットマン映画を見るが、
彼らのシーンは削除されており、続いて到達した店のメニューには
かつての敵役の役者名をもじった物が。彼らが犯人かも知れない。
番組は衣装やアドリブに批判があり、2人がゲイという説も出る。
ちょっとした事で不仲になり、すぐに回復するが、視聴率は低下。
仕方なくバットガールを出すが、視聴率は回復せず番組は打ち切りに。
バットモービルを見つけるが、ガスで眠らされ、気がつくと某所で縛られていた。
彼らを捕らえたのはアダムの執事ジェリー。
そしてその正体はキャットウーマンとリドラー役の役者だった。
彼らはアダムらだけが名声を得たと恨んでいたのだ。
リドラーらはバットモービルを奪って立ち去るが、アダムはヒモを切って脱出。
リドラーは脱出装置のボタンを押してしまい、飛ばされ手がけにしがみつくハメに。
アダムらは警察を呼び博物館へ戻るが、またも子供がバットモービルを乗り去る。
アダムらは再びこれを追う事とする。

 と言うわけで、昔のTVシリーズの出演者を駆り出して
久しぶりの続編を作るという例のパターンかと思いきや、
さにあらず、俳優自身を演ずると言う異色のもの。
事件を追いながら、当時を思い出すと言う物で、敵も当時の役者が出ているようだが
あまりなじみのない俳優ばかりな上、主役2人もヨボヨボで気の毒な感じ。
当時よく見ていた人なら感慨深いかも知れないけど。

TV放送 2004/11/27 BS05 1100-1240
 



今日はバットマン(89)を見に行った。私の長いあらすじが始まる。

 犯罪都市ゴッサムシティは1930年代風の町並み。
あたかもアンタッチャブルのアル・カポネ時代のシカゴかのようだが
やっぱり現代なんだなこれが。
街はグリソムというギャングが牛耳っていて、犯罪は日常茶飯事だ。
おりしもチンピラが旅行客から金を奪って山分けしている。
そこへどこから現れたのか黒いマントの怪人が出て、
二人のチンピラを簡単に倒してしまった。
チンピラは気が変になってしまって言った。「コウモリにやられた」と……。
(何か本当のあらすじみたいだなあ)

 コウモリ男出現の噂を耳にした新聞記者がこれを記事にするんだが
誰も真剣に聞こうとしない。
スーパーマンでは新聞記者が実はスーパーマンだったので
錯覚してこいつがバットマンかと思ったが違った。
(顔も割と似ているけど、本物の方がかっこいい)
ところが戦場カメラマンで有名なベッキーという女性がこれを聞きつけて現れた。
謎の男バットマンをカメラにとらえるためだ。
このベッキーを演ずるのがキム・ベーシンガー。
「ネバーセイ・ネバーアゲイン」でメジャー入りしたけど、
たぶん長持ちしないだろうと思われたが
「ナインハーフ」で生き残ってしまったというけっこうセクシーな女優である。
(頭は悪そうである)
それでバットマンに関する資料を集めようとするのだが
これは警視総監のところにしかない。
で、警視総監はその日、富豪であるブルース・ウェインのパーティに出席する。
というわけで、この記者とカメラマンはパーティにもぐりこんだのであった。
実はこのブルース・ウェインがバットマンであることなんか
観客はわかっちゃっているわけだ。これを演ずるのがマイケル・キートン。
同じコメディ派ということで、私なんかはトム・ハンクスと混同していたが
意外とマイケル・キートンの出演作というのは少ない。
代表作は「ビートルジュース」くらいになって
私はこいつの作品はまだ見たことがないことがわかってしまった。
このマイケル・キートン、今回は唇を常にムスッととじた演技で
これがかっこいいんだ。コメディばかりに出ているということで
軽い印象しかもっていなかったがこいつはいけるかもしれない。
このパーティでわかったことは、このブルース・ウェインのところで
執事をしている老人、これがウェインの行動を完全によんでいて
「水をくれ」という前にもう水を用意しているくらいだ。
ベッキーはここでウェインに会ってひかれてしまうのである。

 一方、グリソムは片腕のジャックが情婦を奪ったことに気づいて
彼を処分しようとしていた。
この片腕のジャックを演ずるのが異色俳優ジャック・ニコルソン。
アカデミー賞受賞2回。この大物がコミック誌出身のTVヒーローものの
敵役(だいたいご都合主義のかなり安っぽい設定であることが多い)
を演ずるということはスーパーマンでいうレックス・ルーサーの
ジーン・ハックマンにも共通するのだが、普通はある程度顔の売れた俳優なら
そういうシリーズもののキャラを演ずることは俳優イメージが固定するので
いやがるのだが、彼らほどの大物になると余裕でこなしてしまうのである。
というわけで、ジャックはグリソムの右腕なのだが
グリソムを演ずるのが「シェーン」の悪役ジャック・パランス。
これはもう最初から子分の方が貫禄があるのである。
グリソムはアクシスという何をつくってんだかわからない化学工場が
手入れされるとうことで証拠物件の処分をジャックにまかせた。
ところがこれはワナで
警察の中でジャックにワイロをもらっていながら彼をうらんでいる警官に
たれこんでいたのだ。もちろん、見つけ次第射殺ということで出動する。

 警視総監の所にもジャックを逮捕できるという情報が届いて
さっき言ったワイロ警官ではジャックを殺してしまうのでグリソム逮捕は
遠ざかったてしまうということで、止めるためにかけつける。
このアクシス化学という工場もそうだが、ゴッサムシティ全体の建物が
みんなバカでかくて異様なつくりで要はマンガにでてきそうな建物なのである。
ワナだということに気づいたジャックは警官隊を待ちかまえ、
自分は廃液を流して逃げようとする。そこへヒラリとバットマンが表れる。
バットマンは普通の人間なので力と小道具だけで何でもやってしまうんだけど
どうやったらこんなことができるのかはともかく、
犯人の後ろに音もなくヒラリと現れるのはかっこいい。
で、ジャックと対決。これを廃液の中に落としてしまう。
警視総監たちは(さっきのワイロ警官はもう殺されている)この怪しげな男を
追うがバットマンは逃げてしまう。そこがスーパーマンとは違うところで
人々は彼を必ずしもヒーローとは思っていないのである。

 廃液に落ちてジャックは死んだと思われていたが、実は生きていた。
しかし、廃液のため顔はただれ、口は裂けてしまっている。
そこでピエロのような顔になって戻ってくる。
その裂けた口からいつでも笑っているように見えるが
実際、何をやっても笑えてしまうという感じで
今まではただのギャングだったが、
この時から精神異常的な危ないやつになってしまったのである。
そしてジョーカーと名前を変えてグリソムを殺害。
どうしたらあんなクレージーさでギャングが統率できるのだろうかというほどの
異常かつ残忍さでボスになりあがってしまう。
(そこには血の掟も何もない)

 一方、ベッキーはウェインとデートしてますますひかれてしまうのである。
しかし、なぜか次の日になると、ウェインはしばらく会えないと言い出すので
尾行したところ、古ぼけたホテルに花を置いていく。
その後、グリソムの死亡によってボスになろうとした別のギャングのボスが
突然現れたジョーカーに公衆の面前で殺される場面に遭遇。
ジャックが生きていたということで愕然とするウェイン。
ジョーカーはニュースでは自分の話題で一杯だろうと期待するが
バットマンがギャングの手先もしれないなどという内容で頭にきてしまう。
そこで、バットマンに関係ありそうな人間を調査させ、
ベッキーにひとめぼれしてしまう。
さらにアクシス社の廃液をゴッサムシティで発売している化粧品に混ぜた。
そのため、化粧品を使った人はジョーカーのように口が裂けて
笑い死にしてしまうのだ。街は恐怖のどん底に陥る。

 ジョーカーはベッキーをウェインの名前を語って美術館に呼び出す。
そして毒ガスで他の客を殺害。そこへジョーカーが現れるのだが
プリンスの曲にのって踊りながら現れるのはかんべんしてほしかった。
ジャック・ニコルソンという俳優を疑ってしまった。
で、いいよるのだが、気づいたバットマンが現れる。
ガバッとベッキーを助けて脱出。バットモビルというかなり宣伝していた
あのバカでかい車に乗って逃げる。
ジョーカー一味は紫色の恥ずかしい車で追跡。車がつまって逃げれなくなった
バットマンは何と市民のいる中をベッキーと二人で走って逃走。
ワイヤーをスルスルっとのばして上へ逃げる。ベッキーをそこへおいて
下へ戻ってくるのだが、スタッと着地するのかと思うと
これがこけてしまうのだな。そこが普通の人間たるところだ。
すったもんだで悪党を倒したバットマンはベッキーの所へきて
バットモビルを呼ぶとこれがナイトライダーのように自分でかけつけるのだな。
で、ベッキーとともに自分の秘密基地へつれていく。
そこで、彼女にジョーカーの危険な廃液化粧品のリストを手渡す。
そしてうまいこと言って自分をとった写真を奪ってしまう。

 化粧品のネタがばれて頭に来たジョーカーは市の200年祭の時に
対決しようとTVで挑戦してくる。
一方、ウェインはもはやベッキーにバットマンであることを隠し通せない
ということに気づいて白状することにした。しかし、結局言い出せないでいると
ジョーカー一味が出現。ベッキーの彼氏ということでウェインを殺害する。
その時にジョーカーは「月夜にダンスを踊るかい?」と言った。
それが彼の人を殺すときの口癖らしい。
ところがウェインは胸の下にトレイを入れて弾を防いで
目をはなしたスキに逃げてしまった。その手際のよさを不審に思ったベッキーは
調査した結果、ウェインが花を置いていたホテルの前で
昔、殺人事件があったことがわかる。その被害者はウェインの両親だった。
そして、その口癖から犯人はジョーカーだということがわかった。
ベッキーはウェインがバットマンだと気づいてもうやめろというが
どうしてもジョーカーだけは許すことができないのだ。

 アクシス化学工場へバットモビルでかけつけたバットマンは
爆弾を落として工場を爆破。
しかし、バットモビルはビクともしないというやつである。
ジョーカーは200年祭の会場に現れ、2000万ドルの札をばらまく。
そうなりゃ、大衆などは得体のしれないバットマンよりも
ジョーカーになびくというものである。
ところが、ジョーカーはイカれてるので、せっかくなびいている大衆を毒ガスで
殺してしまう。毒ガスは2度目なので手際のよいベッキー。
バットウイングという飛行機でかけつけたバットマンは毒ガスを積んだ風船を
切り放して空へ飛ばしてしまう。
しかし、迎撃を受けたバットウイングは墜落。
かけつけたベッキーをさらったジョーカーはばかでかい教会へ逃げる。
そこで最後の決戦だ。バットマンはジョーカーを投げ飛ばし教会から墜落。
ところが、実はまだつかまっていて、逆にバットマンとベッキーをひっぱって
落とそうとする。ジョーカーは助けにきたヘリで逃げようとするが
バットマンがジョーカーの足と建物の縁にある石像をワイヤーでしばったので
もろい石像がはずれて、ジョーカーは足がひっぱられてしまう。
ついに墜落。バットマンたちもつかまってたところが崩れて墜落するが
ワイヤーで助かるんだなこれが。(いったいどれだけワイヤーもってんだよ!)

 市にバットマンから犯罪は一掃されたとの手紙が届く。
だが、もし事件があったら連絡してくれと。
これでTVでよくあった「バットマンだけには連絡したくないのだが……」
という体系ができあがったわけだ。
ジョーカーは一応死んだことになっているわけだが
続編にもジャック・ニコルソンは出演するらしいのでアテにはならない。
あと、バットモビルを買いたいと言っているマイケル・ジャクソンに対して
続編でロビン役をやったら売ってもいいと製作者は言っているのらしいので
それもあるかもしれないわけだ。

 まあ、全体的に言ってこういうTVにしかできないネタを
映画でくそマジメにしかもバカに金をかけてつくるという発想は
私は好きなので好感がもてるのだが
宇宙人ぢゃないので、万能じゃない分リアルになっているのだが
(だからかっこいい)
事件自体がスケールが小さくなっているのが残念だ。
あのジョーカーというキャラはどう考えてもあの程度のスケールでしかなく、
アメリカ全土を巻き込む大事件は起こし得ないというので残念。
主人公をリアルにした分、
敵キャラをバカにスケールのでかいやつにしてもよかったのではないか?
もっとも、バットマンにしろ、ジョーカーにしろ日本ではともかく
アメリカでは誰でも知っているキャラなので
(TVではあの程度のキャラが適当である)
そうそう変更はできなかったというお家の事情があったのだろう。
まあ、私はアメリカTVのああいうこっているが安っぽいのが
好きなので、前後編の特番という感じで楽しんだ。
(あまり中だるみはなかった)
問題のプリンスの歌はあまり目立たなくて、
2カ所だけ無理にという感じで使っていたが
(どちらもそれにのってジャック・ニコルソンが踊ってしまう)
浮いていたことは言うまでもない。
ギャラは高かっただろうからムダなことをしたものだ。
そういうわけで、CMに使われているあの曲を入れたサントラが別に出ている
ことに気づいて買ってしまった。その解説ではプリンスのサントラを
映画でぜんぜん使われていないとバカにしている。よかったよかった。