ボイスレター(1998年)

 死刑囚レイス(パトリック・スウェッジ)は妻殺しについて無実を主張。
本はベストセラーに。彼は共感する4人の女性とテープで文通しており、
目の敵にする看守ノーマンはテープを入れ替えてしまう。
再審が決まり、弁護士エリザベスは無罪を勝ち取る。
文通相手ステファニーと飲み屋へ行くが、酔客とケンカになり後悔する。
ジョディスは何やら怒っており、グロリアはなぜか避けている。
元警官リタは、やりすぎの捜査でクビに。何者から死刑執行するとのテープが届く。
ステファニーは実は既婚者だが、夫に暴力を受けレイスと逃げたいと言う。
ラジオ番組に出たレイスは、アネットと言う女性から脅しの電話を受ける。
ステファニーが殺され、FBIはレイスの仕業と推理。
レイスはエリザベスに相談するが、彼女も殺され、ジュディスの仕業と考える。
だがジュディスも殺され、リタはレイスを捕らえ犯人だと決めつける。
しかし警官に追われて共に逃走。が、レイスはリタの身分証がアネットと気づく。
彼女は電話で脅した事は認めるが、殺人は別と言って逃走する。
グロリアのいるホテルへ向かうが、警察の警戒の中、リタが現れ彼女を人質に。
レイスも飛び込み、3人は部屋へ。人違いのテープに怒ったグロリアは犯行を白状。
リタを撃ち、突入した警官隊はレイスの仕業と誤解。
だが、防弾チョッキで無事だったリタは、グロリアのセリフを録音しており
それが証拠となってグロリアが逮捕される。

 と言うわけで、元死刑囚が殺し屋につけ回され、
ヘタをすると自分が殺人犯に思われると言う展開で、
犯人は基本的に4人の中の誰かはずなのだが、
今、疑われている人は真犯人ではないはずと言う原則を守っており、
残念ながら、衝撃の展開と言うにはちょっと及ばず。
真犯人でない人を、真犯人であると思わせるために、
わざわざ、捜査官がいろんな説を力説してくれるのが失笑を買う。
主人公も、まだ何もされていない頃から、妙にかぎ回ってわざわざ危険に飛び込むし
例えば犯人じゃなかった女性たちも、
嫌がらせの電話したりして危ない人だったりするし、
一番無事だったのが、主人公だと言うのがお気の毒。
ラストで犯人の指が戻っていたのが気になるが。

TV放送 2002/06/06 25CH 2102-2254
 

ポイズン・ボティ(95)

 閉鎖的な島の修道院でグエンが自殺し、新任の保安官ジャック(デビッド・キース)
が捜査する事に。尼見習いのクリスチーナ(アリッサ・ミラノ)が協力。
彼女によれば、修道院では5年間に11人が脱走したと言う。
生徒に手を出した前科のあるグレイ校長を怪しむと、彼は自殺し、落着かに見えた。
だが、またも殺人が発生。被害者はグエン以外懺悔していた者と判明。
罪深き者が料理人のエミリーに処刑されていたのだ。ジャックは格闘で彼女を倒す。
結局、グエンだけは自殺だったのだ。

 と言うわけで、アリッサ・ミラノがついに脱いだと言うから、見たけれども
実は尼ではなくて、潜入捜査していた刑事と言う唐突な展開にビックリ。
ちょっとカラミがあって、ポロリ程度でよく見えない。
それよりは、派手なHをしている女生徒の方が露出が多い。話自体はちょっと。

VHS
 

砲艦サンパブロ(66)

監督 ロバート・ワイズ

 26年中国。水兵ホルマン(スティーブ・マックイーン)は砲艦サンパブロに転属。
彼は機関士だが、この艦では無断で乗り込んだ中国人チェンらが作業をしていた。
事故でチェンが死に、ポーハン(マコ)を教育する事に。
中国の内乱で裏切り者としてポーハンは暴行され、見かねてホルマンが射殺。
同僚フレンチー(リチャード・アッテンボロー)は現地の娼婦メイリーと結婚。
フレンチーは病死し、中国人はメイリーをリンチで死なせ、ホルマンに罪を着せる。
水兵はホルマンに自首を求めるが、艦長(リチャード・クレンナ)は名誉を選ぶ。
彼らは牧師の救出に向かうが、撃ち合いで牧師や艦長と共にホルマンも撃たれ死ぬ。

 と言うわけで、中国が分裂した頃の時代のいろいろ入り組んだ話。
当時の国際関係がよくわからないので、見ていてよくわからない。
牧師と同行する教師エカートにキャンディス・バーゲン。ホルマンと恋仲に。

TV放送 96/04/16 BS05 21:00-00:00
 

放射能X(1954年アメリカ)

 砂漠の町が破壊され、放心状態の少女や、惨殺された老人が見つかる。
捜査する警官エドらも行方不明に。老人は蟻酸で死んでおり、
著名なアリ学者メドフォード博士と娘パットが調査する事に。
突然変異らしき体長3メートルの巨大アリが現れ、シアンガスで倒す。
パットらが巣を調査。ガスは完全には届いておらず、卵もあったが焼き払う。
仲間がいると考え捜索。酔っぱらいが川底で見たとの情報を得て調査。
足跡が見つかり、軍隊が集結。戒厳令が敷かれる。
1匹を倒すが、さらに1匹は不明。そして、子供たちが姿を消す。
軍が地下へ乗り込み、子供を救出。女王アリの巣を焼き払う。
巨大アリは核実験の産物と思われ、まだ他にもいるのではとの不安が残った。

 と言うわけで、巨大アリが暴れる話で、確かに巨大生物ものにしてはマジメな作りで
何でもでかくすればいいと言う安易さはないが、
やはり一昔前の、どこか怪しげなSF設定と言う印象は否めない。
エイリアン2の元ネタと言う説もあるものの、
アリなら卵があるはずだし、他にも仲間がいそうと考えるのは当然で
さほど画期的なアイデアと言う気はしないが。

TV放送 2002/09/11 BS05 2240-0015
 

暴走エレベーター(84)

 ビル閉鎖の時間にヨルグと同僚のマリオン、それにゴスマン、ピットと言う
4人の男女が乗ったエレベーターが故障でストップ。警備員との連絡も取れない。
天井から脱出しようとするがうまく行かず、その間にマリオンとピットが接近。
脱出を試みたピットは宙づりになり、ヨルグが嫉妬し殺そうとしたと言う。
ワイヤーが切れピットは転落。ヨルグが殺したとの疑いをかけられる。
ゴスマンは会社の金を持ち出したとわかる。ようやく警報が鳴り、警備員が救出に。
負傷してぶら下がっていたピットを含め、1人ずつ救出。
だが金を狙うヨルグはカバンをかばい、落下していった。

 と言うわけで、エレベーターがどうやって暴走するのかと思ったが
邦題タイトルに偽りありで、暴走するのはラストだけ。
後はエレベータの中で必要以上に騒いでケガしたりする展開。
独映画らしく、俳優も知らない奴らで、工夫したつもりみたいだがパッとしない。

TV放送 98/12/25 25CH 13:00-14:55
 

暴走機関車(85)

 アラスカ。ストーンヘブン刑務所。終身犯マニー(ジョン・ボイド)は
3年独房に入れられた事を訴えて勝ち、一般房へ移動。囚人たちの英雄となる。
ランケン所長はマニーに脱走させ、殺す事を計画。
マニーはバック(エリック・ロバーツ)と共に脱走。列車に飛び乗る。
だが運転士が発作で転落。列車は暴走し、貨車に激突してさらに走り抜ける。
機関助手(レベッカ・デモーネ)を発見するが、通路はなく先頭までは行けない。
彼らは電気ケーブルを外して速度を落とし、老朽化のセネカ橋を突破。
マニーは所長への恨みを晴らす事しか考えず、バックは失望。
急行列車との衝突の危機に、司令室は列車を見捨て古い側線へ。
マニーは運転席へたどり着き、ヘリで現れたランケンを捕らえる。
バックらの車輌をはずし、マニーとランケンは行き止まりに向かって去っていった。

 と言うわけで、黒澤明原作の映画。マニーと所長の確執はちょっとつけたしぽいが
列車に次々起こる事件はなかなかスリリングで、飽きさせない。
音楽はトレバー・ジョーンズ。

VHS
 

暴走特急 シベリアン・エクスプレス(2008年英)

ジェシー・ナッサー 列車乗客。カメラマン
ロイ ジェシーの夫(ウディ・ハレルソン)
カルロス 知り合った乗客
アビー カルロスと同行
イリヤ・グレンコ 麻薬捜査官。実は一味(ベン・キングズレー)
コルザック イリヤの仲間

 ジェシーとロイの夫婦は、中国・ロシア間を列車で旅行する事に。
言葉が通じないながらそれなりに楽しみ、
同じく旅行するカルロスとアビーと知り合う。
途中、下車したロイとはぐれ、ジェシーは次の駅で待つ事に。
その間、カルロスに誘われ観光するが、強引に迫られ殺害してしまう。
列車でロイが到着。再び旅を続ける事に。
ロイは麻薬課刑事イリヤと知り合いになったと言う。
ジェシーは、カバンに大量のマトリョーシカを発見。
中身は麻薬で、カルロスが隠した事に気づく。
ロイがイリヤに知らせ、カルロスの居場所は知らないと告げる。
だが、イリヤは列車を止め、夫婦を某所の小屋へ連れて行く。
そこには捕らわれたアビーが痛めつけられていた。
実はイリヤは一味で、カルロスが金を持ち逃げしたため居場所を探していたのだ。
夫婦は逃げ出し、かけつけた軍に助けられる。
イリヤは退散するが、本物の刑事に手配される。
アビーは利用されただけと国外退去ですむ事に。
ジェシーは病院のアビーに何かを伝える。
回復したアビーは、某所に埋められたカルロスの死体を掘り出す。
その服には大金が隠されていたのだ。

 と言うわけで、米人女性がロシアの列車で夫とはぐれるが、言葉が通じず、
知り合った米人は妙に旅慣れて怪しい雰囲気がと言う展開。
ハリソン・フォードのフランティックのバリエーションと言う感じ。
だが、そうなるまでに映画が半分くらい進んでる感じでやや長い。
ヒロインは米人に迫られ、彼を殺害してしまう。
その後夫と再会するが、殺した米人は実は麻薬の運び屋で、
警察や一味に追われていたと言うわけ。
どんどん怪しまれるが、浮気と殺人と言う二つの秘密を抱え、
警察にも夫にも真相が言えず窮地に。1つ1つはヒチコックとかでもありそうだが、
こうして連発でくるとかなり大変そうで面白い。
とはいえ、例えば正当防衛だった事にして、さっさと白状した方がいいはずとか、
前半が長いとか言う恨みはあり、
発想はいいので、もう一度見せ方を再検討してと言う感じ。

TV放送 2010/03/14 WOWOW 2300-0053
 

暴走パニック超特急(79)(TV作品)

 コンピュータで管理される列車が技師(ポール・スミス)に工作される。
彼は家族を事故で失い、会社の責任を追及。2つの列車を衝突させようとする。
乗客には副大統領夫人もいて捜査官ミッチェル(ロイド・ブリッジス)は対策を検討。
運転士と連絡がとれず、あわてて引き込み線を作り、迂回させる事に成功。
もう片方の列車では、詐欺師ピート(ウイリアム・シャトナー)が機関車を切り離すが
機関車は脱線し、技師は死ぬ。

 と言うわけで、列車ものにはずれなしと言っても、いまいちのものはある。
衝突の危険が判明して1時間半もあれば、いくらでも手はあったはず。
2つの列車の話が同時進行で、どっちがどっちだかわかりにくい。
航空会社会長にレイモンド・バー。
ピートと親しくなるポーラの浮気性の夫にロバート・フラー。
過去の事故で買収された捜査官役は、新スーパーマンの編集長の若い頃と思う。

TV放送 97/04/18 12CH 13:00-15:00
 

暴動/バトル・プリズン(2015年米)

ジャック・ストーン 囚人。元刑事
ウイリアム 囚人。実はFBI(ドルフ・ラングレン)
チャイルズ 女囚。FBIシンクレア 記者
バラム ボス

 同僚殺しの容疑で元警官ジャックが収監される。
刑務所はバラムと言うボスに支配されており、
ジャックは目をつけられるが、囚人ウィリアムに助けられる。
バラムの組織は、警察、検察、刑務所にも影響を及ぼしていた。
ジャックは同僚と組織の関係に気付き、妻を殺された為に仕返ししたのだ。
一方ウィリアムは、女囚チャイルズ共にFBIから潜入していた。
 ジャックはバラムを探ろうとするが、
感付かれた為に、囚人たちを逃がして暴動を起こす。
バラムを対決の末倒し、組織に通じていた検事や刑務所長も逮捕されるのだった。

 と言う訳で、ドルフ・ラングレンが出てるアクション。今回も彼は主役ではない。
元警官のジャックは、警察と組織のつながりに気付いて刑務所入りに。
刑務所も組織につながっていて、
先に潜入していたFBIドルフ・ラングレンと大暴れと言う展開。
まあ、そんな話で、それ以上の要素は特にない。

TV放送 2016/04/19 WOWOW 2300-0027
 

暴力教室’88(87)

 高校教師リック(ジェームズ・ベルーシ)は、
暴行事件が原因で、ならず者の集まりブランデル高校の校長になる。
警備主任ジェイク(ルイス・ゴセットJr)によれば、
この学校は、他を追い出された連中の集まりで、警察も手を出さないと言う。
リックは暴力をやめろと就任あいさつ。ビクターはおれがボスだと宣言。
次の日から、無理矢理生徒を教室に押し込むが、
女教師オロッコ(レイ・ドーン・チョン)は、けだもの連中を入れるなと非難。
リックは暴行を受けるが、逆にビクター一味の麻薬取引現場を襲撃。
ジェイクは気が変だと非難。オロッコがレイプされる事件が発生。
逃げ出す教師もいるが、リックが代理になり、次第にまとまり始める。
一味を抜ける者も現れるが、彼もまた暴行を受ける。
ビクターは明日来たら命がないぞと宣告。だが、あえてリックは登校。
ジェイクが道具室に閉じこめられ、シャワー室に追い込まれるリック。
ビクターは殺しをいやがる仲間を射殺。リックと格闘になる。
脱出したジェイクが一味を倒し、リックも全校生徒の前でビクターを倒し警察へ。

 というわけで、「暴力教室」と言う映画の題名を拝借したような邦題。
ジェームズ・ベルーシが兄貴とは違って、マジメなんだが、不マジメなんだか不明。
暴行事件が原因かで左遷されたのに、途端にマジメになるのも変な話。
実話だと言うが、警察も手を出さない学校とか、暴力をふるう教師とか、
どうも説得力のない話である。

TV放送 92/04/09 12CH 21:02-22:54
 

暴力脱獄(67)

 戦争で功績がありながら、暇つぶしに犯罪を犯したルーク(ポール・ニューマン)は
刑務所で2年の服役となる。ここは厳重な規則があり、破れば懲役小屋行きだ。
囚人のボス、ドラッグ(ジョージ・ケネディ)と反目するが、
誰にも屈しない態度のルークが、最後には受け入れられる。
母の死を知ったルークは、何度も脱走をはかり、看守たちの暴行を受ける。
一時は改心したかに見えたルークだが、またもドラッグと逃走。
だが、ドラッグはつかまり、ルークは射殺される。

 と言うわけで、常にクールな囚人役と言うわけ。
あまりにも無謀すぎて、共感は買えない。
新入りの囚人だと思うが、デニス・ホッパー。看守にクリフトン・ジェームス。
音楽はラロ・シフリン。

TV放送 93/11/16 BS05 21:00-23:07
 

ボウリング・フォー・コロンバイン(2002年米カナダ独)

 99年。コロンバイン高校で銃の乱射事件が発生し、多くの生徒が殺される。
ライフル協会の会長チャールトン・ヘストンは、
事件の10日後に事件の地を訪れて集会を開き、住民感情を逆なでする。
事件以降、生徒たちを危険視する風潮が広まり、
持ち物検査で武器を持っているとされた生徒は停学に。
犯人はボウリングをしてから犯行に及んだと言う。
ボウリングが事件に影響を及ぼしたと言う事はないだろうか。
米国の銃犯罪による犠牲者は、年間1万人に及び、諸外国より2桁以上多い。
事件は多くの場合、黒人男性のせいにされ、センセーショナルに報じられる。
カナダのある町で3年間に起きた射殺事件は1件のみ。犯人は米国人だった。
カナダにも黒人は多く、銃の所持者も多い。だが市民は必要以上に警戒しないのだ。
対する米国人は好戦的で、他国にも干渉する。
6歳の少年が6歳の少女を射殺する事件が発生。ここでもヘストンは集会を行った。
少年の母親は貧しかったが、911以降、米国は貧困問題を後回しにしてきたのだ。
ムーア監督は、コロンバイン高校の事件で負傷した生徒と共に、
犯人に銃弾を売ったKマートを訪れる。
事件について追及すると、Kマートは段階的に銃弾の販売をやめると告げる。
監督は続いてヘストン邸を訪問。
ヘストンは、ライフル協会の会員だというムーアを歓迎するが、
事件についての意見を求められると退散。
その後も米国で銃は売られ続けるのだ。

 と言うわけで、マイケル・ムーアによるドキュメンタリー。
米国のコロンバイン高校で銃の乱射事件が発生。
この映画は、事件自体についてはほとんど描かず、
なぜ米国でこんな事件が起こったかを追う。
銃犯罪による米国の犠牲者の数は、他の国に比べて突出。2桁違うらしい。
その理由として、世間では人種差別や貧困なんてものが理由に挙げられる。
だから仕方ないのだと。
だがそうした状況は他国もたいして変わらず、それが理由とは言えないのだ。
一番面白いのはカナダとの比較で、
かの地の住人は、護身用として銃を持つ事は持つのだが、
実際に撃つつもりはなく、玄関の鍵もかけないと言う。
対する米国は、いつ誰に襲われるかわからないと疑心暗鬼になり、
ともすると過剰に警戒してしまうように。
ムーアによる作為も感じられるが、
ここで言うカナダの考え方から、米国の考え方に切り替わる時が一番危険て事ですね。
その責任がヘストンだけにあるとは思わないけど。

TV放送 2005/04/29 WOWOW 1950-2149
 

ボーイ・イン・ブルー(1986年カナダ)

 カナダで密造酒を船で運ぶネッド(ニコラス・ケイジ)は、スカル競艇でも天才的。
警察に追われるが、ビルと言う男に見込まれ、合衆国へ。
そこでブラウン発明の滑る椅子のボートで、大穴の勝利を収める。
賭けで損をしたノックス大佐(クリストファー・プラマー)は支援したいと言う。
彼の姪マギーが気にいるが、彼女には恋人ボスウェルがいる。
レースで惨敗し、警察に捕まり、大佐の提案をのまざるを得なくなる。
トレーナーがついて連戦連勝するが、マギーの婚約を知りショック。
そこで大佐はビルを呼び、対戦相手トリケットのボートに細工させる。
ネッドはトリケットに知らせるが、レースでは悪口に腹を立てて妨害で反則に。
合衆国のレースから追放されるが、母国で英雄視される。
英国のレースなら参加可能で、ブラウンも椅子の特許を賭ける事に。
大佐は、ネッドを利用して儲けようと企み、
それを知らせるマギーとネッドは親密に。そして結婚する。
大佐はビルにネッドのボートに細工させ、レース開始に。
ネッドは苦戦し、改心したビルがネジを締めるようレンチを渡し、再スタート。
一気に追い越しネッドが勝利。ビルは大佐一味に襲われるがネッドが助ける。
ネッドは世界チャンピオンになり、引退後は行政官になった。

 と言うわけで、若きニコラス・ケイジが主演で、いわば青春物。
ボート競技を舞台に、八百長に誘われたり、挫折したりなんてお約束の展開だが
今のニコラスを知っていると、ちょっと違和感があるところも。
彼女が結婚しようとしていると知り、
「あんなヤツはげるからよせ」なんてセリフは、ちょっと笑える。
いくら何でも、レースでは強すぎるし。

TV放送 2003/10/12 BS05 1750-1930
 

ボーイズ・ドント・クライ(1999年米)

ブランドン (ヒラリー・スワンク)
ラナ ブランドンの恋人
ジョン ブランドンの悪友
トム ジョンの相棒

 とある町に流れ着いたブランドンは、盛り場で悪ガキのジョンらと親しくなる。
その中にいたラナと親密になり、愛し合うように。
だが、スピード違反で出廷を求められ、
ブランドンの本名がティーナと言う女性だと判明。彼女は性同一性だったのだ。
ラナは戸惑うが、最終的にはそれを理解した上でブランドンを愛する。
一方、ジョンやラナの母親は、ブランドンを怪物扱い。
ジョンとトムは彼女に暴行する。
彼らは犯行を否定するが、警察から出頭命令が出て逆恨み。
ブランドンは故郷へ帰る事を決意し、ラナを連れ出そうとする。
だが、押しかけたジョンがブランドンを射殺。
止めようとした仲間のキャンディスも撃たれる。
ラナは、ブランドンが残そうとした手紙を見つける。
そこには、君を思えば1人でも生きていけると書かれていた。
ジョンは有罪となり、死刑判決が出る。
トムはジョンの犯行を証言した為、減刑で終身刑に。
ラナは出産し、娘と暮らしている。

 と言う訳で、ヒラリー・スワンクがアカデミー賞を受賞したドラマ。
スワンクはもともとボーイッシュな感じだが、
本作では超ショートカットで、こんな男いそうと言う印象。
町に流れ着いたブランドン(スワンク)は、
悪ガキ連中と親しくなり、中にいたラナと恋仲に。
だが、警察沙汰を起こした際に本名がティーナだと判明。性同一性の女性だったのだ。
それによって、好奇の目で見られるくらいならまだ良かったのだが、
かつての仲間たちに怪物扱いをされると言う訳。
彼女みたいな人を完全に理解するのはなかなか難しいが、
マイノリティを強制排除するのも良くないと感じた。
簡単には解決できない問題と思います。
スワンクは体当たり演技だが、
彼女がアカデミー賞を受賞した作品って、毎回悲惨な死に方してる気がする。。

TV放送 2008/10/05 WOWOW 2200-2400
 

ホートン ふしぎな世界のダレダーレ(2008年米)

ホートン 象(ジム・キャリー)
モートン ホートンの友人(セス・ローゲン)
カンガルー 口うるさい(キャロル・バーネット)
フラド ハゲタカ

ダレダーレ市長 (スティーヴ・カレル)
サリー 妻
ジョージョ 息子
ラルー博士
議長

 象のホートンは、ある時クローバーの上のほこりから声が聞こえるのに気付く。
ホートンが呼び掛けると、その声はほこりの中の小さな世界ダレダーレに届いた。
ホートンの話を聞いたダレダーレ市長は、安定した場所へ移動させる事を要求。
ホートンは引き受け、岩山の洞窟に運ぶ事にするが、
本気にしないカンガルーは、子供に悪影響を与えると、クローバーを奪おうとする。
ホートンの警告を受け、市長は非常事態を宣言するが、議長は本気にしない。
だがクローバーは鳥に奪われ、崖から大量のクローバーの上に落とされてしまう。
ホートンが何とか見つけ出して声をかけた時、
ダレダーレの人々は市長の話が真実だったと知る。
一方カンガルーは、ホートンが問題を起こしていると、
クローバーを奪い、鍋へ入れようとする。
ダレダーレの人々は必死に叫び、気付いたカンガルーの子供ルーディが止める。
人々はようやく真実を知り、クローバーはホートンに返される事に。
ホートンとダレダーレの人々は、共に幸せに暮らしたのだった。

 と言うわけで、ホコリの中に誰も知らない小さな世界があったと言う話。
ひょんな事から、象のホートンがその存在に気づき、そこからドタバタが起きる展開。
ビー・ムービーと似てる気もするが、
かの作品と違って両者のサイズが違いすぎるため、
最後までホートンとダレダーレの人(市長)は直接には会わない点がミソ。
絵本とかにありそうな不思議で面白い話。

TV放送 2009/08/30 WOWOW 1100-1226
 

ホーム・アローン(90)を見た。

 ホーム・アローンと言うのは、子供版ダイ・ハードと言われる作品で
だいたい何とか版と言われるものは、本家を越えられないものだが
どうしてどうして世界歴代第3位だかという大ヒット。
「ダイ・ハード」もそうだったが、とりあえずこれを見るまでは
知っている人がほとんど出ていない。
わずかに知っているのは、ダニエル・スターンと
ゲスト的出演のジョン・キャンディくらい。
製作のジョン・ヒューズは、彼が監督した作品を見た事があるが
特に好きという事もない。まして、監督は聞いた事もない奴だ。
でも、家に1人だけ忘れられた子供が、泥棒から家を守るという内容の
大ヒット作と聞けば、これは面白いに違いない。
こういう感はだいたい当たるのである。

 ケビン(マコーレー・カルキン)の家は親戚何家族かが同居していて
子供11人、大人4人、あわせて15人という大家族。
ちなみにカルキン少年は、「ダイ・ハード」の奥さん役のボニー・ベデリアの甥。
ケビンは下から3番目くらいだが、みんなにいじめられ、親には悪者にされている。
クリスマスという事で、パリに転勤になったと言うおじさんの所へ、
一家そろって旅行に行く事になる。
そこへ警官がきて、空き巣に注意と称して、いつから旅行に行くのか聞き出していく。
ケビンはピザの取り合いになって、兄さんとケンカ。
母親に怒られて屋根裏部屋で寝るよう言いつけられる。
憤慨したケビンは、サンタに家族なんかいなくなれとお願いする。
もし、明日目覚めた時、誰もいなくたってへっちゃらだと。
その晩は強風で停電になる。
そのため、目覚ましが鳴らず、空港からバンが迎えにきて初めて用意し始める。
母親は長女に人数を数えさせるが、
様子を見に来ていた近所の子供を数えてしまっていたのには気づかなかった。
何とかギリギリで飛行機に飛び乗る一家だが、母親は何かひっかかっている。
いったんは、ガレージを閉めてこなかった事かと思ったが、そんな事ではない。
そしてようやく彼女は気づいた。ケビンを忘れてきたのだ。

 1日目。
起きてきたケビンは寝ぼけ眼で家の中をうろうろするが、どうも様子がおかしい。
そうだ。家に誰もいないのだ。
外を見るとまだガレージは開いているから、出かけてはいないようだ。
ケビンは、サンタが願いをかなえて、家族をいなくしてしまったのだと考える。
最初はひょっとすると、みんなでからかっているのかも知れないと思ったが
何をやっても誰にもとがめられない。
ふだんは見れない暴力番組を見ても平気だし、
アイスクリームを大量に食べても平気だ。
おもちゃの銃を撃ったり、兄さんの隠し持ったヘソクリをいただいたりもする。
その時、壁の棚を壊して、兄さんの飼っている大きなクモが逃げ出していた。
一方、母親は心配になって騒ぎだしたが、
電話線は切れたままなのでケビンに連絡はできない。
おまけに近所もみんな旅行に行ってしまっている。
彼女だけでも引き返そうとするが、クリスマスシーズンなので空席はまったくない。
そんな頃、ケビンの家の近くでは、2人組の男たちが様子をうかがっていた。
1人は昨日、警官に扮して付近の様子を調べていたハリー(ジョー・ペシ)。
ジョー・ペシと言うのは、「リーサル・ウェポン2」で
メル・ギブソン&ダニー・グローバーと三バカトリオを演じたあいつだ。
もう1人はやや若いマーブ(ダニエル・スターン)。
ダニエル・スターンは「ブルーサンダー」でロイ・シャイダーの相棒を演じた。
彼らは警官に扮して留守の状況を調べ、そこへ空き巣に入っていたのだ。
そして今回の彼らの最大の狙いは、いちばん大きいケビンの家だ。
2人は地下室からケビンの家に侵入しようとするが、
それに気づいたケビンが電気をつける。
留守じゃないと考えた2人は、とりあえずこの日は引き上げる。
ベットでふるえていたケビンだが、自分の家を守らなくてはと気負って飛び出す。
だが、外で殺人鬼と言う噂のある近所の老人に会い、
あわてて家に戻って、結局ベッドに隠れてしまう。
その結果、母親からの連絡で様子を見に来た本物の警官は
留守だと確信して帰っていってしまった。

 2日目。
ケビンは歯磨きがない事に気づいて、店へ買いに行くが、
そこでまたまた老人に会ってしまい、歯磨きを握ったまま逃げ出す。
おかげで、万引きと言う事で警官に追われるが、
スケートリンクを利用して何とか逃走。
悪い事をしたと落ち込むケビンはバンに引かれそうになり、バンに乗った男を見る。
その男に見た事のある金歯があった事から、ニセ警官である事に気づく。
しかし、ハリーには思い出せない。
2人組はケビンの家の向かいの家に侵入。
そこであらかた盗み出すが、そこへ留守番電話に連絡が入り、
ケビンの父親がパリにいる事がわかる。やっぱりあの家は留守なのだ。
マーブはこの家を出る時に、流し台に栓をして水道を流しっぱなしにする。
これが彼らの名刺がわりなのだ。
2人組はその夜、再びケビンの家へ行く。
だが、彼らがくると考えていたケビンは、音楽を流して
マネキンを踊らせたりして影を動かし、あたかも人が大勢いるように思わせる。
この日も引き上げる2人組。
さびしくなったケビンは、やっぱり家族に戻ってきて欲しいと思い始めていた。

 3日目。
何とか飛行機に乗った母親だが、変な空港で降ろされてしまい、
乗り換える飛行機が見つからない。
困り果てた彼女に、ポルカ楽団の男(ジョン・キャンディ)が
一緒に車で行かないかともちかけられ、この話に乗る。
2人組は、どう考えてもケビンの家は留守だという確信をもつ。
ケビンは親子連れだと称して何とか買い物に成功。
さらにピザを注文。
「ブツを置いてとっとと帰りな」などという暴力番組のビデオを駆使して
顔を出さずに金を払う事に成功。
このビデオの続きには機関銃を乱射するシーンもあってあわてて逃走するピザ屋。
続いて様子を見に来るマーブは、ピザ屋と同じ手でだまされる。

 4日目。
ケビンの家を見張っていた2人組は、家から見た事のある少年が出てきたのを発見。
彼にだまされていたのだと確信する。家には少年しかいないのだ。
ケビンは彼らが9時に家を襲おうと話している事に気づく。
一刻も早く家族に戻ってきて欲しいケビンは教会へ行き、そこで老人に会う。
彼が殺人鬼だと言うのはデマで、実は割と人がいい事がわかる。
ケビンは家族をいらないなどと思った事を反省していると話すと
老人も自分の身の上を話す。
彼の孫はこの教会の聖歌隊にいるのだが、
息子とケンカした老人は孫となかなか会えないのだ。
ケビンはとりあえず、あやまってみれば、
息子とうまくやって行けるかどうかわかると話す。
こうしてそれぞれの悩みについて話して、ケビンは家へ帰る。
ケビンは9時の決戦に備えて、戦闘計画を立て、いろいろと準備。

 9時になると、2人組が現れ、まず裏口から侵入しようとする。
だが、待ちかまえていたケビンはおもちゃの銃で迎えうったため、
彼らは正面玄関と、地下室の二手に分かれる。
だが、それぞれへ続く階段には水がまかれ、
凍り付いたため、なかなかドアにたどりつけない。
何とか地下室に侵入したマーブは、電気をつけようとするが、
それは電気のコードにみせた偽物で、それを引っ張るとアイロンが落ちてくる仕掛。
おかげで、マーブは顔面を強打。
一方、ハリーもようやく正面玄関にたどりつくが、
ケビンがドアノブを熱していたため、握ったハリーはあわてて逃げ出して、
氷ですべってひどい目に遭う。
マーブは階段を登るが、そこにはボンドが塗りたくられているため、
靴も靴下も脱ぐ羽目になり、さらに五寸釘をふんずけて
たまらず地下室から侵入する事をあきらめる。
ハリーも正面から入る事を断念して、裏口から入ろうとする。
だが、ドアを開けるとバーナーで頭を熱される仕掛。
おかげでハリーはハゲになってしまう。しかし、何とか家の中に侵入。
マーブは窓から侵入するが、そこにクリスマスツリーの飾り付けの
ガラクタがあったため、踏んづけたマーブは大騒ぎ。
ハリーはドアを開けると、いきなり顔にボンドのついたサランラップをくっつけられ
それをはがすや否や、羽毛布団の羽毛を扇風機で顔に浴びさせられ、
顔にひっついてしまう。
バッタリ会う2人だが、片やはだしになっており、
片やニワトリの仮装をしているので驚く。
階段の上でケビンが彼らを挑発したので、2人はあわてて追おうとするが
大量のミニカーを踏んづけて転倒。
さらに、ペンキの缶みたいな奴をロープにくくりつけた奴を勢いよく投げつけられる。
あわててよけるハリーだが、後ろのマーブが顔面で受ける。
だが、もう一発あって、ハリーも結局やられる。
怒った2人は階段をかけ上がってケビンを追う。
ケビンはすばやく、向かいの家の名前で、泥棒がいると称して警官を呼ぶ。
張られたロープで2人は転倒するが、
屋根裏部屋へ逃げようとしたケビンの足を、倒れたマーブがつかむ。
もはやこれまでかと思われたが、ケビンは逃げ出していたクモを発見。
これをマーブの顔に乗せたため、マーブは半狂乱。その間にケビンは逃げ出す。
ケビンはロープを向かいの家に張って、それで逃走。
2人組はこれを発見するが、
ハリーはもう下へ降りて罠にかかるのはたくさんと言う事で
綱を伝って向かいまで行こうとする。
しかし、案の定、ケビンがロープを大きなハサミで切ってしまい、2人は壁に激突。
ケビンは向かいの家に地下室から侵入。
ここは2人組がすでに荒らしたところなので、地下室は水浸しだ。
だが、今回は2人組も先回りして、上で待っていた。
捕まるケビン。今までの仕返しをしようとする2人組。絶体絶命。
だが、そこへ老人が現れ、大きなスコップで2人を気絶させる。
家に戻ったケビンは、かけつけた警官によって2人組が逮捕されるのを見る。
洪水泥棒という事で、今までの犯行も一気にばれてしまう。

 5日目。
ようやく母親が帰宅。
意外に早く空席があったと言う事でしばらくして帰ってきた他の家族たち。
彼らはケビンが買い物までしたと言うので驚く。
他に何をしたのだと聞くが、ケビンは何もしていないと言う。
そして外を見ると、老人が息子と仲直りしている。
だが、兄さんの部屋を荒らした事が発覚してしまった。

 ということで、どうしてケビンはもっと早い段階で
警官なり何なりに事情を話さなかったのかとか、
泥棒たちは少年とはいえ、顔を見られたらやばいとは思わなかったのかとか
多少気になる部分はあったものの、(わざわざトラブルを招いている)
全体的にはケビン少年の「あーーっ!」という叫び声とともに
何だかわからない間にいろいろあると言う展開は、かなり面白かった。
もっとも、大人でも無理だと思うのに、
子供にあれほどうまい計画が立てられるかと言うのも気になる。
どちらかと言うと、「ダイ・ハード」のようなノンストップアクションではなく
家族の絆をコミカルに描いていると言う印象が強い。テンポは意外にノンビリだ。
でも、家族が妙に多いと言うのは、見ていて不快だったので
帰ってくるのは母親だけにしてもよかった気がする。
老人もケビンが1人だけで家にいると、早い段階で気づいていたはずなのに
どうして助けてくれなかったのだろうか。
サンタが家族を消したと思っていたケビンが、戦いの後で家を掃除していたのも変。
というわけで、かなり面白かったが、作り方に若干気になるところがある。
 

ホーム・アローン2/こんどはニューヨークで迷子になっちゃった。」(92)を見た。

 ホーム・アローンと言えば、1年半ほど前にヒットしたあの映画だ。
ケビンと言う小生意気な小僧が、手違いから家に1人だけ残される。
それだけでも大騒ぎの両親は、何とか連絡しようとするが、
何せパリまで旅行に来ていたので、なかなか帰れない。
しかも、彼らの家に、留守だと思って泥棒2人組が侵入。
これをケビンが妙な使命感を持って、ちとデキすぎの仕掛けで撃滅する話。
無茶苦茶面白いと言う所まではいかなかったが、
何と言ってもマコーレー・カルキン扮するケビンのキャラが出色で、
小生意気だが、どこか許せてしまう感じだ。
空港でキップが余るはずとか言う不信感を持たせつつも、
すべてはラストの対決シーンのために仕組まれていると言うわけ。
今回は、この小僧が旅行ではぐれて、ニューヨークへ来てしまう話。
そこでまたもあの泥棒たちと対面するのだ。
この泥棒に扮するのは、「リーサル・ウェポン」シリーズで、
妙に軽いレオと言う男を演ずるジョー・ペシ。軽そうだが、凶悪そうな顔も見せる。
そして、「ブルーサンダー」等のダニエル・スターン。
製作は、ちょっと変わった青春映画の監督を何本もやった、ジョン・ヒューズ。
監督は、「グレムリン」の脚本でデビューしたクリス・コロンバス。
音楽は、大御所ジョン・ウイリアムス。臭いながら盛り上げる。
以上、前作と同じスタッフ・キャスト。
また、前作もそうだったが、クリスマスが舞台なため、
有名な新旧クリスマスソングが目白押し。
ダーリン・ラブの妙にノリのいい曲とか、怪女ベッド・ミドラー等も参加。
「リーサル・ウェポン」1作目のオープニングに使われたあの曲も登場。
普通だと、こう言う映画に無関係の曲の多い映画は敬遠するのだが、
クリスマスと言う事で大目に見て(ずいぶん過ぎたけど)よしとして見た。

 あれから1年。数家族が同居するケビン(マコーレー・カルキン)の一家は、
今年のクリスマスは、フロリダの親戚の家へ行く事に。
クリスマスツリーがないクリスマスなんて、と文句を言うと、
ママはヤシの木ですませたら?等と軽く片付けようとする。
ケビンはクリスマスの聖歌を仲の悪い兄バズらと歌うが、
バズがイタズラをしたために、観客に笑われる。
家族の前でバズは反省したような事を言って取り繕うが、
ケビンにはそういう態度すら許せず、またもケンカに。そして屋根裏部屋へ。
パパは、充電していたビデオカメラ用の電池を、コンセントからはずすが、
その際、目覚まし時計のコンセントまではずれてしまい、時刻は12時のままになる。
その頃、去年捕まったあの2人組、通称「洪水泥棒」脱走のニュースが。
翌朝。前作で何度も倒された、家の前の銅像を倒して、空港から迎えの車が到着。
またも寝過ごしたと、一家で大騒動。あわてて車に飛び乗り人数確認。
前作の二の舞かと思わせて、ケビンも今回はしっかり乗っていた。
各自で航空券を持っていれば、乗り損なう心配もない。
空港に到着すると、一同はゲートへ走る。
ケビンは、何でもカセットに録音して楽しんでいるが、
その電池が切れたので、パパのカバンから電池を探す。
そして、パパを追うが、いつのまにか似たコートの別の人を追っていた。
そんな事はつゆ知らず、ママやパパたちはゲートへ。
係員が人数は確認しますと言うので、心配しながらも機内へ。
一方、ケビンは別の男を追ってニューヨーク行きの便に。
搭乗券を受け取る女性とぶつかり、ケビンの券が混ざってしまう。
席につく同じコートの男を見て、パパだと言うので、係員もケビンを信用。
隣の席の男が、フランス語か何かで話しかけるので、
ウォークマン(ではないかも知れないけど)を聞き出したために、
「この便はニューヨーク行きです」と言うアナウンスに気がつかない。
2つの機はそれぞれ離陸。ママは、何か忘れた気がするが、気のせいと思う。
フロリダ空港に到着。ケビンのカバンがあまり、彼の不在に気づく。
ママは冗談だと思っていたが、またしてもやってしまったのだ。
あわてて空港の警察みたいな所へ。以前家出した事は?とか聞いているうちに
実は年中行事なんです等と、バカな事をパパが言って険悪な雰囲気に。
だが、相手の男が言うには、別の便に乗る事はできない、
つまり、まだシカゴにいるはずだ。安心していて下さいと言う。

 一方、ニューヨークのケビンは、家族を探すがいない。
外を見ると自由の女神とか、今日爆破された世界貿易センターとかが見える。
係員に聞くと、ニューヨークだと言う。
(この係員が、特別出演のアリー・シーディだったのだが、気がつかなかった)
失敗に気づくが、ここで遊ぶのもいいと考える。
パパの財布を持っているので、タクシーに乗って観光を。
今日爆破された世界貿易センターとか(そればっか)、セントラルパーク等を見学。
セントラルパークで、鳩を引き連れた奇妙なおばさんを見て驚く。
さらに、魚市場へ。そこへ到着したトラックの荷台に、あの2人組が。
ハリー(ジョー・ペシ)とマーブ(ダニエル・スターン)だ。
まんまと脱走に成功した彼らは、大きな泥棒をやって金を作り、
ニセのパスポートで国外逃亡する計画だ。
しかしマーブは、わざわざ現場で名刺代わりに、台所の水を流しっぱなしにして、
「洪水泥棒」と自慢する見栄っぱりだが、今度は手袋にテープをつけ、
そこらの小銭等をひっつけて頂く「ひっつき泥棒」として売りだそう等と考えている。
2人は歩いているうち、偶然にもケビンとぶつかり、
ハリーが見覚えが……と思っていると、今度はマーブのひっつく手が別の女性の服に。
彼女に殴り倒されるが、マーブは彼女おれに気がある等と言う。
ケビンは、テレビのCMで「リッチなクリスマスを」と言っている
プラザホテルだかに行く。もちろん子供に部屋など貸さないが、
彼は事前にウォークマンに部屋を予約したい等と言うセリフを録音し、
回転を遅くして父親のフリをして、電話で予約。
続いてロビーへ行き、パパは会議で忙しいから、先に来たと称してカードだけ見せ、
サインは後でと言う事で部屋を借りる。それも最高級の部屋だ。
ボーイは「フーバーも泊まりました」と言うと、
ケビンは「フーバー掃除機の?」と聞く。もちろんフーバー大統領の事だ。
チップを要求する彼に、ケビンはガムを1つ手渡す。
一方、ボーイ長のヘクター(ティム・カーリー)は、ケビンに不審を抱いている。
ティム・カーリーは「アニー」の悪役等に出た独特の風貌の持ち主だ。
フロリダでは雨が降り続け、一家はやむなくホテルに缶詰。
そのホテルが、ケビンのおじさんだかが、新婚旅行に泊まった所なのだが、
今では成人映画を隣で上映しているような、いかがわしいホテルとなっていた。
前作でもテレビでは、フランス語を話すジェームズ・スチュワートが出てきたが
今回も英語ではなく、スペイン語か何かで、ジェームズ・スチュワートが登場。
やっぱり、何を言ってるのかわからない。
ニューヨーク空港にはケビンはおらず、クレジットカードを使えば見つかると推測。
しかたなく、一家はそのまま待機する事に。
ケビンはアイスクリーム等を大量注文。最高のバカンスだと楽しむ。
ヘクターはケビンを怪しみ、夜ひそかに彼の部屋へ。
気づいたケビンは、シャワールームへ逃げ、風船の人形で影を作り
録音しておいたおじさんの「変態のぞくな!」というセリフを聞かせる。
ヘクターはあわてて逃げ出す。

 翌日。ケビンは出かけるが、ヘクターは平謝り。
父上に謝りたいと言うが、ケビンはもう出かけたと言う。
それではと言う事で、バカでかいリムジンを用意し、ピザのサービスまで。
ケビンはそれに乗って、世界一だとか言うおもちゃ屋ダンカンデパートへ行く。
だが、やはり怪しむヘクターはカードを調査。盗難カードと出て、やはりと笑う。
一方、例の2人組は、泥棒の計画。クリスマス一番儲かるのはどこか。
銀行は休みだ。そう、おもちゃ屋の売上を狙えばいい。2人もダンカンデパートへ。
ケビンはおもちゃを買い、例の生意気な口調で、店員に店をほめる。
彼によれば、今日の収益は、社長の手によってすべて病院に寄付されると言う。
ケビンはその話に感心し、20ドルを寄付。
店員も感心し、つがいのキジバトの飾り物をプレゼント。
これは、1つを自分が持ち、もう1つを大切な人に持たせれば、
永遠に友情が保たれると言うものだ。
ケビンは肖像画を見て、この店員こそが社長と気づくが、彼は消えていた。
ところが、店を出たところで、例の2人組とばったり対面。
ケビンは例の「あーー!」と言う叫び声をあげ、ひるんだスキに逃走。
途中5ドルでネックレスを買い、バラバラにしたため、2人組は転倒。
その間にホテルへ。しかし、ヘクターらがカード泥棒だと待ち受けていた。
ケビンはエレベーターに飛び込み部屋へ。もうダメだと、お菓子を持って逃げる準備。
ヘクターらが到着。ケビンは得意のビデオを駆使して、大人がいるように見せる。
使うビデオは、またもギャング映画で、
ギャングの愛人が、男と見れば誰でも寝るとはけしからんと、撃ち殺すシーン。
それをヘクターに対して使ったものだから、他の係員がホモかと言う目で見る。
そして、寝た男たちの名前を次々あげるが、その中に別の警備員の名前が偶然あり、
彼にも疑惑が。続いて、「ひざまづいて愛を誓え」と言うものだから、
ヘクターらは「愛してます」等とバカな事を言わさせられる。
さらに、「とっとと出ていけ」と言って機関銃の発射音。あわてて逃げる連中。
ケビンはそのスキに、別のドアから逃げる。
だが、そこに運悪く例の2人組が。彼らはケビンがはぐれたと言う事情を知る。
(ハリーの手に、前作でついたドアノブの跡が残っている)
ハリーは単なる復讐心だけだが、マーブがペラペラと計画を話したため、
ケビンを殺さなくては計画は実現しない羽目に。
ケビンは2人に抱えられて連れていかれる。
だが、ケビンが信号で前の女性のお尻をさわると、偶然にも昨日マーブを殴った女性。
まずマーブを殴り倒し、ケビンがハリーがやったと言うと、彼も殴り倒される。
逃げるケビンをあわてて追跡。彼はセントラルパークへ。
子供の列に紛れたと見せかけて、馬車の中に隠れて逃げる。
2人は計画を心配するが、ケビンに逃げ場所はない。
あるのは、大人でも危険なセントラルパークだけだと安心する。
フロリダの一家は、カードがニューヨークで使われたと知り、急行する事に。
ホテルへ行き、逃がすなんてとヘクターらに抗議。
ママは1人でも探すと、危険な街へ出る。
一方、ケビンは親戚の家へ。だが、改装のため、彼らはパリへ行っていて無人だ。
しかたなくウロウロするが、もう夜になっていて、
通りには浮浪者やコールガール等、怪しげな連中でいっぱい。
恐くなってセントラルパークへ。そこで例の、大量の鳩を引き連れたおばさんに会う。
最初は不気味だったおばさんだが、話しているうち、いい人だとわかる。
(もちろん、一般から見るとただの浮浪者だ)
彼女は夫に逃げられ、傷つくのが恐くて、人間嫌いになってしまったのだ。
だが、ケビンは、ローラースケートを使わずに大事にしておいたら、
はけなくなったと言い、ハートも同じで、使わなければダメだと言う。
ケビンは彼女と別れる際、忘れないよと言うが、彼女はできない約束はするなと言う。
病院に寄付する金を盗む連中を、放っておいてはいけないと考え、再び親戚の家へ。
実は入れ違いに、ママがここへ来ていたのだが。

 あちこち穴だらけになった家に、ダストシュートから侵入。
前作と同じように、あちこちに仕掛をセットする。そして、閉店したおもちゃ屋へ。
おもちゃの家に潜んでいた2人組が、レジの金を盗み出した。
急行したケビンは、2人をポラロイドカメラで撮り、レンガでガラスを割る。
途端に非常ベルが鳴る。あわててケビンを追う2人組。
表にはごみ箱の缶の上に板が置かれていて、シーソーのようにハリーが飛ばされ、
路上駐車された車の上に放り出される。車が半壊する勢いだ。
怒った2人はケビンを追って、親戚の家へ。ケビンはすでに屋上に。
そこから、レンガを投げると言う、殺人的な行為に。見事マーブに命中。
マーブはおれにも当ててみやがれ!等と言うので、次々投げるが、
すべてマーブに命中し、マーブはすでに朦朧とした状態。
2人組は中へ入る事に。マーブはドアのノブを引くが、簡単にはずれ、
ロープがどんどん出てくる。
不思議に思って引くが、実は木にホチキスを打つ機械の握りに巻き付いており、
ホチキスが発射。痛そうな事に、ホチキスはマーブの尻や鼻に突き刺さる。
苦労して抜いた末、ドアを突き破り中へ。
だが、改装中としても都合よすぎる事に、床に穴が開いていて地下室まで落ちる。
一方、裏から入ろうとしたハリーは、外国映画等でよくある非常階段のハシゴに
飛び移ろうとするが、滑る液体がつけられていたため、転落。
横着せずに階段を登って入るが、ドアを開けると上からスパナ等が大量に落ちる仕掛。
立ち上がったマーブは、前へ進むが、床に滑る液体がまかれていたため、
転倒し、勢いよくペンキ缶の棚に衝突。全身にペンキを浴びる。
近くにあった水道の蛇口をひねり、顔を洗おうとするが、
電極がつながれていたため感電。マーブの顔がガイコツになるオーバーな演出。
中に入ったハリーは、電灯をつける際、注意しながらつけるが、何も起こらない。
調子に乗って進むと、バーナーでまたも頭が燃える羽目に。
あわてて水道の蛇口をひねるが、水が出ない。
そこで、近くにあったトイレに頭を突っ込むが、可燃性液体とやらが入れられていた。
爆発音と共に、ハリーの頭はまるこげ。
マーブは何とか階上へはいあがろうとする。一方、ハリーはケビンを発見。
ハシゴを登るケビンを追跡。だが、ハシゴには切れ目が入れられていた。
子供には平気だが、大人が登れば折れてしまう。ハリーは転倒。
はいあがったマーブと合流。ケビンを追って階段を登る事に。
しかし、考えてみれば、前回階段ではペンキ缶をぶつけられた。
そこで、2人は壁にそって隠れる。
案の定、ケビンはロープを結んだペンキ缶を投げてくる。
2人は命中したかのような悲鳴をあげ、これは得点だ等と喜ぶ。
ところが、ケビンは、煙突みたいな横長の鉄棒をロープに結んで投げてきた。
よけられず、2人に命中。そのまま穴から地下室まで転落。
これは黒星だ等と言っていると、ケビンがロープを切り、落ちてきた鉄棒が命中。
またも黒星だと苦しむ2人は、何とかはいあがり、ケビンを追跡。
ケビンは屋上から降ろしたロープで逃げる。ハリーらは煉瓦を投げるが当たらない。
そこで、ロープを降りるが、ロープには灯油がしみこまされていた。
ケビンは「骨折タイム」等と危険な事を言い、点火。2人は転落する。
(今まででも十分骨折しそうなのだが)
逃げるケビンは警察へ電話。犯人は公園にいる、花火で合図すると言う。
だが、逃走するケビンは、凍り付いた道路に転倒。2人組に捕まる。
2人組はケビンを連れて公園へ。写真も取り上げられる。
どうやって殺そうか等と言っている所へ、例の鳩おばさんが。
おばさんは2人組に鳩のエサをバケツいっぱい投げる。
途端に、鳩の群れが2人組に襲いかかる。
ケビンは花火で合図を送り、かけつけた警官は、証拠もないのに2人を逮捕。
しかし、マーブがペラペラと、脱走中だとか、新聞記事は「くっつき泥棒」で等と
余計な事を話してしまう。

 ケビンを探すママは、ケビンがクリスマスツリーを見たがった事を思い出し、
電飾の大きなツリーのある、ロックフェラーセンターへ。
ケビンが神様に、ママに会わせてくれれば文句は言いません等と言うと、
次の瞬間にはママと対面。
ダンカンデパートでは、社長がケビンの投げたレンガを発見。
「犯人逮捕のため窓を割ります。キジバトありがとう」とメモが。
社長もケビンの仕業と気づく。
ケビン一家がプラザホテルに大勢寝ていると、ダンカンから大量のプレゼントが届く。
大喜びする子供たち。ママは、包装紙は来年使える等とケチな事を言う。
ケビンはツリーのキジバトに気づき、公園へ。
鳩おばさんにキジバトを渡し、大切に思っていると言う。そして、一生忘れないと。
だが、その頃、プラザホテルから一家に請求書が。ケビンの使ったサービスがズラリ。
目が飛び出す程ではないが、けっこうな額だったので、両親は激怒。
公園まで聞こえる大きな声で「ケビン!」

 と言うわけで、ある程度予想はしていたが、前作の繰り返しと言う感は否めない。
またもケビンが置いていかれるのかと思わせて、そうではないとか、
ハリーとマーブがいるのに、マーブだけひどい目にあうあたり等に
多少ひねりが感じられたが、それ以外はほとんどひねりもない。
わざわざニューヨークまで来て、前作と同様に家に仕掛をするとか
そういうあたりに、ちと都合がよすぎるぞと言う印象がある。
寄付の金を守れとか、優等生的な行動があるかと思えば、
2人組に対するやり口は、ほとんど殺人。見ていて危険だ。
と言うわけだから、お気軽には楽しめるが、シリーズは打ち止めにした方がよさそう。
 

ホーム・アローン3(97)

 香港。一味は防衛不能のミサイルが製造可能なチップをオモチャに隠し持ち出すが、
誤ってシカゴ行きの飛行機に。手に入れた老婆ヘスは近所のアレックスに譲る。
アリスら4人組は付近の家を捜索。アレックスは水疱瘡で寝込み家族は外出。
異常に気づいて警察や母に連絡するが、本気にされない。
そこでアレックスはラジコンにカメラをつけて監視。一味はラジコンを奪おうと苦戦。
アレックスはチップの存在に気づくが、一方一味は相手が子供だと気づく。
本格的に侵入を試みるが、アレックスの仕掛けで次々やられる。
家の中に侵入してもさらに仕掛けが。両親も事態に気づくが雪で戻れない。
アリスは氷のプールへ落とし、警察がかけつけ一味を逮捕。
かまくらに逃げ込んだ男を、花火で吹っ飛ばした上、一味は水疱瘡にかかる。

 と言うわけで、シリーズ第3弾で、主役はカルキンくんから知らない小僧に代わり
相手が4人に増え、ミサイルが絡むなんて大風呂敷もB級な感じだが
ラジコンで見えない所で一味を翻弄するあたりはなかなか面白く
あの2作目よりはマシと言う感じ。

TV放送 2000/03/05 BS05 2000-2144
 

ホーム・アローン4(2002年アメリカ)

 ケビンは兄弟にいじめられる一方で、両親は離婚寸前でさびしいクリスマス。
父ピーターは富豪ナタリーを恋人にしていて、
ケビンは彼女の豪邸でクリスマスを過ごす事に。
豪華な部屋に喜ぶが、父らが外出で不在。
怖そうな執事プレスコットはケビンを毛嫌いする。
そんな時、あのマーブが妻とともに屋敷に侵入。
ケビンはシャワーで撃退するが、屋敷は水浸しになり、
プレスコットは警報は鳴らなかったと言う。ケビンは彼が仲間と疑うように。
ナタリーはロイヤルファミリーを迎えるが、雪で延期に。
仕方なく婚約発表する事になるが、またもマーブらが現れ大騒動に。
一味の狙いはロイヤルファミリーの誘拐らしい。
ナタリーはケビンが婚約を妨害しようとしていると怒る。
また誰にも信用されず、ケビンはひそかに仕掛けを作って待機。
プレスコットをワインセラーへ閉じ込めるが、
実は共犯は家政婦モリーで、彼女はマーブの母親だった。
一緒に閉じ込められ、携帯で助けを求めるが電池切れ。
脱出したケビンは、仕掛けでマーブらを撃退。
モリーに襲われるが、プレスコットが倒す。
心配になって両親もかけつけ、警察が一味を逮捕。
プレスコットはこき使うナタリーの所を辞めると言い、
ピーターもここは僕の世界じゃないと家へ戻る事に。
到着した王子も楽しそうだとケビンらとクリスマスを過ごす事になり、
ただ1人残されたナタリーはショックを受ける。

 と言うわけで、カルキンくんが成長した後、
別の子供で1作作ったが、
今回は当初のケビンを主役に戻し、宿敵マーブも再登場。
とは言え、ビデオ作品らしく、役者は全部異なるし、有名な人はいないし
(執事がインディ・ジョーンズか何かに出てたけど)
両親がどうなるかとか、誰が黒幕かなんてあたりの予想が
ことごとく当たってしまうからお手軽な感じ。
ケビンの仕掛けも意外性は低い。

TV放送 2004/12/25 BS05 0730-0857
 

ポーラー・エクスプレス(2004年米)

少年 (センターオブジアースの少年)
車掌 (トム・ハンクス)
黒人少女
ビリー 最後に乗った少年
知ったかぶり少年
ただのりの男 (トム・ハンクス)
サンタクロース (トム・ハンクス)
少年の父 (トム・ハンクス)

 何年か前のクリスマス。
少年はサンタはいないと考える様になり、両親は魔法の終わりだと言う。
気がつくと家の前に列車ポーラー・エキスプレス号が止まり、
車掌は北極点へ行くと言う。
サンタに迷ったら乗るべきだと言われ、少年は乗車する事に。
次に止まった家で乗車に迷うボビーの為に非常ブレーキをかけたり、
切符を落とした少女に届けようと奮戦したり。
急勾配を下り、氷の上を滑ったりして、エルフの住む北極の町に到着。
そこで大量のプレゼントをそりに積む工場を見る。
拾った鈴から、お前は疑ってると言う声が聞こえたため、
少年が信じるよと言うと、サンタが姿を現す。
サンタは、最初の贈り物を少年に贈ると決め、少年は先ほどの鈴をもらう事に。
出発するサンタを見送り、少年たちは帰りの列車に乗るが、
鈴を落としてしまった事に気づく。
翌朝目覚めると、少年に落とし物だとサンタから鈴が届いていた。
両親は壊れていると言った。
最初は音が聞こえた友人も、月日が経つと聞こえなくなったが、
少年だけは大人になっても聞こえるのだった。
彼は信じれば聞こえるのだと知っていたから。

 と言う訳で、トム・ハンクス主演の童話をもとにしたアニメ。
妙にリアルな人間たちは、タンタンの冒険もそうだったけど、
そこまで似せるなら実写でいいじゃんと言う感じ。
物語はサンタに疑問を持ち始めた少年の話。
イブの夜に少年の家の前に、北極へ行くと言う列車ポーラーエクスプレスが止まる。
君こそこの列車に乗るべきと車掌に言われ乗車する事に。
中は似たような少年少女だらけで、ドタバタを経てエルフの町に到着。
そこで本当にいたサンタに会うと言う訳。
サンタからもらった鈴は、信じる者にしか聞こえない
。。。なんてエピソードはなかなかいいんだが、
列車でのドタバタぶりに深い意味はなさそうで、水増ししたなと言う印象を否めない。
監督:ロバート・ゼメキス

TV放送 2006/07/29 WOWOW 2000-2139
 

ホーリー・ウェディング(94)

監督 レナード・ニモイ

 ハバナは恋人ピーターと遊園地の売り上げを盗み、ピーターの故郷の農村へ逃げる。
そこは人口130人の閉鎖的な宗教コロニーで、2人は夫婦と言う事でごまかす。
だが、ピーターは警察の追跡に気づいて事故死。彼が金を隠したため
ハバナは聖書の教えに従い、12歳の弟イジキエルと結婚するフリをして金を探す事に。イジキエルはピーターの金を発見。盗んだ金と知り、ハバナと返すための旅に出る。
彼女は何度も持ち逃げしようとするが失敗。金を狙うFBIに襲われるが撃退。
金を返したイジキエルに、家族がなければ何もないのと同じとさとされ
改心したハバナは家族に再会するため、旅に出る事にする。

 と言うわけで、あわよくば金をいただけと言うハバナと
宗教心があつく、きまじめなイジキエルの奇妙な夫婦が繰り出すおかしな話。
飲み屋でオヤジと、女がほしがるのはいつも金だと話し合うのも笑える。

TV放送 96/05/03 BS05 21:00-22:57
 

ホーリーマン エディ・マーフィはカリスマ救世主(1998年アメリカ)

 テレビショッピングの企画をするリッキー(ジェフ・ゴールドプラム)は
分析屋のケイトと組み、2週間で結果を出さねばクビと言われる。
G(エディ・マーフィ)と称する男を車でひきかけ、病院へ入れるが
礼だと称してつきまとわれる。パーティで客の注目を浴びる才能に気づき
番組に彼を出すが、台本と違う事を言い出し、商品にケチをつけ、セットを壊す。
驚いてクビにするが、彼の正直さと高尚さが受けて、売上が急上昇。
人気者になり、マスコミが殺到。サギだと言われたり、自称妻が現れたり。
爆発的人気が出て、社長はゴールデンタイムに出すと言うが、
彼の生気がなくなったと感じたリッキーは、社長に抵抗して彼を解放。
Gは再び旅に出る。

 と言うわけで、最近低迷中のエディ・マーフィが、
派手に騒ぎ立てるのではなく、何やら達観したような人を演じて
ちょっと高尚なコメディを狙ったという感じだが、よくありそうな感じ。

TV放送 2001/03/06 BS05 1210-1405
 

ボールズ・ボールズ(80)

監督 ハロルド・ライミス

 ダニーは、学資稼ぎのためゴルフ場でバイト。
グリーンを荒らすもぐら退治のため、カール(ビル・マーレー)が起用される。
ダニーは奨学金を得るため、理事長のスメルス判事に売り込む。
無作法な成金のアルと、スメルスが対立。
キャディのコンペでダニーが優勝。奨学金を得る事になる。
恋人のマギーが妊娠したかもと聞き、結婚を決意。妊娠していない事がわかる。
スメルスとアルは、ゴルフマッチで決着をつける事に。
アルとウェッブ(チェビー・チェース)のコンビに、スメルスと医師のコンビが対決。
アルが負傷して、ダニーが奨学金を放棄して代役に。
最終ホールで、ダニーのパットで賭ける事になるが、ダニーははずす。
ところが、カールが仕掛けた爆弾の振動でカップイン。ゴルフ場は穴だらけになる。

 というわけで、またもビル・マーレーのたわいない映画。
ダニーが実質の主役で、理事長を嫌っているようだが、なぜかは不明。
どちらかと言うと、成金の方がいやな気がするが。
理事長の姪とダニーがエッチするシーンあり。
高慢そうな女なのに、そういう展開はない。

TV放送 92/03/21 06CH 03:25-05:10
 

狙撃者/ボーン・アイデンティティ(1988年米)

ジェイソン・ボーン 記憶を失った男(リチャード・チェンバレン)
マリー 経済学者(ジャクリーン・スミス)
ジェフリー医師 (デンホルム・エリオット)
デビッド・アボット トレッドストンの創始者
ビリエ将軍 フランスの大物(アンソニー・クエイル)
カルロス 殺し屋

 嵐の日。撃たれた傷のある男がジェフリー医師の所に担ぎ込まれる。
医師は男を治療するが、彼は記憶を失っていた。
男は各国語を話し、整形した形跡があり、銃の技術も持つ。
体に埋め込まれたマイクロチップに書かれた銀行口座を手がかりに、
チューリッヒへ飛ぶ事に。
高級ホテルでは、フロントが彼を知っているらしく、
トレッドストン以外は取り次がないと言う。
銀行口座には1500万ドルが預けられており、
自身の名前がジェイソン・ボーンだと知る。
何者かの襲撃を受けたボーンは、近くにいたマリー博士を脅して共に逃げる。
チャーナクと言う男を突き止めるが、
彼はリーランド大使暗殺の報酬をいただくと叫び、一味に殺される。
逃げ出したマリーは、秘密警察と称する連中に保護される。
彼女の案内でボーンを捕まえた一味は、マリーも始末すると言い出す。
ボーンは一味を倒し、襲われていたマリーを救出。
命の恩人だと、マリーはボーンに協力する事を決意する。
彼女の調査で、トレッドストンとはCIA内のグループだと判明。
リーランド大使暗殺は、殺し屋カルロスの犯行とされるが、
ボーンは自らがカルロスではと疑うように。
ボーンはマリーに銀行口座を調べさせようとするが、そこに一味が現れた事に気付く。

 一味が現れたと気付いたマリーは難を逃れ、
行員がボーンが現れたら連絡する手はずだったと白状。
マリーの協力者ピーターが一味に殺され、耐えられなくなったマリーは飛び出す。
だが、ボーンが殺し屋として手配されていると知り、引き返す。
マリーは、ボーンが殺し屋ではないと確信していたのだ。
一方ボーンは、殺しの仲介をする女性ジャクリーンが接触したビリエ将軍に会う。
将軍は息子を殺したカルロスを恨んでおり、協力する事に。
将軍はトレッドストンの信用できる人物として創始者アボットを紹介。
墓地で落ち合うが、一味の襲撃でアボットは負傷。
ボーンの本名はデビッド・ウェブだと伝える。
カルロスをあぶり出したいアボットは、
知人の息子をカルロスそっくりに仕立てたのだと言い残して死ぬ。
ボーン自身も記憶を取り戻すが、
今やカルロスとつながるのは、一味に情報を漏らした将軍の妻しかいない。
だが、将軍が妻を射殺してしまったため、死体を利用しておびき出す事に。
ボーンは自身が幼い頃住んでいた家へ。カルロスや一味の襲撃を受けるが撃退。
興奮状態のボーンを、かけつけたマリーがなだめる。
アボットの葬儀に参加したボーンは、
自身を怪物にしたアボットを許す道を探したいと誓うのだった。

 と言うわけで、マット・デイモン主演でシリーズ化されたボーンシリーズの、
それ以前の映像化作品。(TVの前後編もの)
主役ボーンがリチャード・チェンバレンで、
恋人マリーがジャクリーン・スミス(チャリエン)。時代を感じさせる。
船で遭難したチェンバレンは、失った記憶を取り戻すため奔走。
自分がジェイソン・ボーンと言う殺し屋だと知り、
さらには大使を暗殺したカルロスと同一人物ではと疑う。
序盤は映画と同じだが、後半はだいぶ違う展開。
適度にアクションを入れつつ、謎解きを引っ張るのは好感が持てる。
(最後には謎も解決するし)
ジャクリーン・スミスとくっつくあたりは、いささか強引な印象も。
優しい殺し屋なんていないから、あなたは殺し屋じゃない。信じるわって。。。。。

DVDレンタル
 


 
ボーン・アイデンティティ」(2002)を見た。

 この映画は、ロバート・ラドラム原作の映画化で
記憶を失った工作員が、窮地に追い込まれるという話で
それを演ずるのがマット・デイモン。
まあどんな話だかよくわからないが、
その設定だけでもサスペンスを呼びそうで面白そうだし、
試写会が当たったから見る。

 地中海。漁船が海に浮いている男を見つけ、引き上げる。
船医はこの男(マット・デイモン)を見るが、体のあちこちに銃弾が。
それを摘出するが、さらに尻の部分には何やらカプセルが埋め込まれていた。
それを取り出すが、何やらライトのようになっていて、壁に文字が映し出される。
それはチューリッヒにある銀行の口座番号だった。
気がついた男は、最初は船医に立ち向かおうとするが、敵ではないとわかり安心。
しかし、彼はなぜか自分が何という名前で、何をしている者なのか
まったく覚えていなかった。記憶喪失になったのだ。
船医は徐々に思い出すかもと言う。
彼は、この船員たちの英語ではない言葉を、なぜか理解する事ができた。
彼はイタリアの港で船を降り、船医にもらった金でチューリッヒへ向かう事に。
途中野宿していると、警官に声をかけられるが、
本能的に彼らを倒してしまい、自分でもその手際の良さに驚かされるのであった。
スイスのチューリッヒ銀行へ入った男は、
顔を知っている行員が声をかけてくるのを待ったりして、貸金庫へ誘導させる。
掌紋スキャンの装置もクリア。どうやらここへはよく来ているらしい。
貸金庫の中身は、大量の金に6種類のパスポート。そして銃。
パスポートを見ると、ジェイソン・ボーンとかマイケル・ケインとかそんな名前が。
だが、なぜか彼は自分がジェイソン・ボーンだと確信。
金やパスポートをリュックに詰めて、銀行を飛び出すが、
そこには彼が来るのを待ちかまえていた一味が見張っていた。

 CIAのコンクリンとその上司アボットは、事態に驚愕していた。
ボーンは(幸運にもそれが正しい名前だった)とある作戦に関与していたのだが、
それに失敗したらしく、その後行方不明に。
どうやら単独行動をしているようだが、
秘密を知りすぎた彼を放置しておく訳にはいかず、始末するしかないのだ。
ただちに、トップ級の殺し屋3人を呼び出す。
ボーンは米領事館へ。そこで受付の行列に並ぶ。
前方には何やら書類の不備だかでもめている女性が。
ボーンは何かを感じて行列から離れるが、彼を尾行している一味に追われるハメに。
追っているのは警官らしい。たちまち建物は封鎖され、階段を上へ登るボーン。
屋上から外へ出て壁に張り付く。
追っ手も外を探すが、まさか張り付いてるとは思わず、まんまと見逃す。
ボーンは地上へ着地。まだ周囲は警戒していたが、
ボーンは受付でもめていた女性マリーを見つけ、彼女に声をかける。
パリまで車(ミニ)に乗せていってくれれば、2万ドルを渡すと言う。
マリーは面倒を嫌がるが、結局乗せていく事に。
道中、ボーンは自分の身の上を話し、安心して眠ったりする。
マリーは戸惑いながら、結局つきあう事に。
彼は、パスポートの住所を調べる事に。
鍵が開けられないが、大家のおばさんが心配してましたとか言い
「鍵をなくした」と称して中へ入れてもらう。
マリーはシャワーを浴びたりするが、ボーンは何かを察知。
突然、窓から3人の殺し屋の内の1人が乱入。
格闘になるが、なぜかボーンにはまったく歯が立たず、叩きのめされる。
ボーンは真相を追求しようとするが、男は突然窓から飛び降りて死ぬ。
おかげで周囲に人が集まってきて騒ぎに。
ただちに退散する事に。大家のおばさんも殺されていて、マリーはショックで吐く。
ボーンはあわてて危なげな荷物を駅のロッカーに入れ、
マリーにはこのまま警察へ行けと言う。君にはその方が安全だ。
自分も手配されていると知り、ショックを受けたマリーだが、
結局そのままボーンと行く事を決意。
すでに警官たちが彼らの車を取り囲んでいたが、
ボーンはミニを駆使して警察の追跡を逃げ回る。
小さな車だからこその面白さもあり、階段を降りたり、
バイクが転倒したりして逃げ切る。
ボーンらはホテルへ逃げ込み、マリーの顔を変えるため髪を切ったりしつつ親密に。

 ボーンに復讐心を燃やす「要人」のウォンボシは、
殺し屋が彼を始末したと聞き
死体置き場へ確認に行くが、これは別人だと怒る。
一方で、ボーンもマイケル・ケインの死体があると聞き、訪れるが
何者かに死体が盗まれていた。これは怪しい。
CIAの2人目の殺し屋がこのウォンボシを始末し、さらにボーンを追う。
ボーンらは、マリーの元恋人の家へ隠れる事にするが、
留守だと思っていた彼は、子供と戻ってきたので、
適当にごまかしつつ泊めてもらう事に。
元恋人はボーンを不審に思うが、ボーンは子供に優しそうだ。
しかし、愛犬がいなくなったと知り、あわてて地下室へ逃げさせる。
隠れている殺し屋の「教授」。
だが、ボーンは車を銃撃し、爆発で驚いた殺し屋はノコノコ出てきて
草原で返り討ちにされる。
ここは危険だと、元恋人親子は避難する事にし、マリーも一緒に逃げさせる。
なぜか今回は素直に行くマリー。
ボーンは、あと4つのパスポートの方は調べもせず、
元上司を電話で呼び出す。なぜ連絡方法がわかったかは忘れたが、とにかく連絡。
一味はボーンが現れると警戒するが、ボーンも罠に飛び込む事はせず、
手薄になったコンクリンのオフィスへ。始末屋として頼んでいる女工作員もいる。
何か狙いがあると思っているコンクリンに対し、ボーンは「俺は何者だ」と聞く。
君は、政府が大金をかけた作ったトップ工作員。
目的は、政府の敵となるウォンボシを始末する事だった。
殺すだけならば、女工作員もできるが、事故に見せかける必要があったのだ。
だが、君は作戦に失敗。何があったのだと聞くコンクリン。
思い出すボーン。ウォンボシの船に忍び込んだボーンは、
寝ている彼を始末しようとしたが、なぜかトップ工作員のはずなのに
隣に子供が寝ているのを見て躊躇。その間に見つかって撃たれて漂流したのだ。
結局格闘になり、コンクリンを撃って逃走。
一味が階段を登って襲撃してくるが、まず撃ち合いで上の階の男を倒すが、
下の階から男が撃ってくる。
ボーンは倒した男の死体を階段の隙間から落とし、
それにサーフィンのように乗って、空中で下の階の男を倒し、そのまま着地。
おいおい、それだけでは足が折れるぞ。
ボーンは退散。3人目の殺し屋が待機していたが、
彼が待っていたのはボーンではなく、コンクリンの方だった。
傷ついたまま下に降りてきたコンクリンは射殺される。
それは事態を大きくしないための、上司アボットの指示だった。
委員会のような所で、CIAの作戦のすごさをアピールするアボットは、
前回の作戦は失敗だったが、今度の黒バラ作戦は大丈夫だと言う。
マリーは、元恋人と住んでいるわけではなく、どこか離れた地で飲み屋をやっていた。
そこへ現れたボーンは、彼女に探すのに苦労したよと言うのであった。

 と言うわけで、実はトップ工作員であるマット・デイモンが記憶喪失に。
大量の金やいろんな名前のパスポートを持っており、本能的に凄腕で相手を倒す。
そして、彼を始末しようとする一味に狙われ、
たまたま一緒に行動する事になった女性までもが追われるハメにと言う展開。
記憶喪失と言うのは、古くはヒッチコック、最近もメメントなどで使用され、
それがサスペンスを呼ぶという小道具に使えるわけで、
普通の人が記憶喪失になるよりも、工作員が記憶喪失になると言う面白さはある。
謎がふくらむ一方で、体が覚えていたとしか説明できない凄腕で、
敵を倒したり逃げたりするあたりは上出来と言える。
ところが、後半になるにしたがって、謎は急速にしぼんでいってしまう。
一味がマット・デイモンを始末せねばと総力をあげた作戦と言うのが、
ただ要人を始末するだけとは拍子抜け。
マット・デイモンを始末するのに、おそらくはトップクラスの殺し屋が3人も出るが
最後の1人は実力のほどが不明だが、あとの2人はあっさり倒されるし。
デイモンが持っている6つくらいのパスポートがあるにも関わらず
わずかな情報も得たいはずの彼が、なぜかその中の2つの名前しか調査せず、
その2つだけで、事件が一応解決してしまうし。
彼が子供好きなので暗殺に失敗したと言うのはいいとして
仮にもトップ工作員なのだから、何の説明もなくそんな失敗を犯すのはひどい。
大ボスが自分の身可愛さで、関係者を始末したのもわかるが、
それでもなお、デイモンや女スパイとかを見逃しのもわからないところ。
死体をクッションにしたからと言って、6階くらいから飛び降りて
骨折すらしないなんて言うのもおかしい。
と言う感じで、もう突っ込みどころ満載で、
前半に謎とか期待を広げるだけ広げただけに、
おいおいそれだけの話かいと、後半の失望も大きい。
 


 
ボーン・スプレマシー」(2004年)を見た。

 ロバート・ラドラムという人が原作の小説の映画化で
「暗殺者」とか「殺戮のオデッセイ」なんて題名は本屋でよく見かけたものだが
その内容は、凄腕の殺し屋が記憶喪失になりと言う展開。
前作は以前も映像化された事があるようだが、
マット・デイモン主演で「ボーン・アイデンティティ」として映画化されヒット。
個人的には、確かに凄腕ぽい所はあるのだが、
謎が多かった割に、半端な終わり方だったので拍子抜けだったが、
まあこの続編も、見ないでおくのも何なので見る事にした。
同様に前作がいまいちだった「オーシャンズ11」は続編もいまいちだったが
こちらはどうなる事か。

 インドのゴア。前作で生き延びたジェイソン・ボーン(マット・デイモン)は
恋人マリー(フランカ・ポテイテ)と隠れ住んでいた。
記憶喪失になり、依然すべての記憶を取り戻したわけではないボーンは
夜ごと何かの作戦の悪夢に悩まされていた。
そのたびに飛び起きる彼に、マリーは思い出した事をメモり、
それを記憶を取り戻す助けにしろと言う。
そのためボーンはいろんな事を書き留めるが、記憶はまったく取り戻せないでいた。
ベルリン。CIAのパメラ(ジョアン・アレン)はチームを率いて
何やら作戦を進めていた。
情報屋から極秘ファイルを入手しようとしていたのだが、
情報屋と接触したエージェントは、殺し屋キリルに殺されてしまう。
現場には2つの爆弾が仕掛けられていて、1つが不発だった。
そこには指紋が残されていて、それを検索する事にするパメラ。
だが、「トレッドストーン作戦」に関係するとかでアクセス出来ない。
パメラは一味を追うため、アクセスの許可を取り付ける。
ボーンは海岸で殺し屋キリルを目撃。
自分の所に来たと直感したボーンは、マリーと共に車で逃げるが、
キリルはボーンをねらい撃ち。弾はボーンをはずれマリーに命中。
車は橋から海へ落下。突然の恋人の死にショックを受けるボーン。
キリルはボーンが死んだと確信し、仲間に報告する。
だが、ボーンはひそかに警察の目を逃れて上陸。復讐心を燃やす。

 パメラは指紋の調査を進め、
それが極秘作戦トレッドストーン作戦に関与した
ジェイソン・ボーンと言う人物の指紋だと突き止める。
だが、ボーンは死んだとされていて、作戦について語る者は少ない。
そんな中、元責任者アボット(ブライアン・コックス)を見つけ出す。
アボットはボーン捜索で主導権を握りたがるが、そうはさせじとするパメラ。
何とかつかんだ情報によると、
7年前にロシアの政治家ネスキーがCIAの金2000万ドルを奪い、
その後、ネスキーが妻に殺され、妻も自殺したと言う事件があった。
前作で死んだコンクリン(クリス・クーパー)も関与していたらしい。
どうやら、ボーンが発覚を恐れ、情報屋を殺したらしい。
状況がわからないボーンは、ナポリの空港でいきなり捕まってしまう。
そこで取り調べを受けるが、あっという間に現地駐在員の携帯電話を奪い、
そこからパメラの存在と、自分が追われている事をつかむ。
ボーンは自分を全力で追っているはずのパメラの所へ電話し、
しかも付近のビルから彼女の様子を監視していて、愕然とさせる。
パメラは前作でも出てきた関係者ニッキーを呼び出していたが、
ボーンは彼女と会いたいと要求。
CIAが警戒する中、路面電車を巧みに利用し、尾行をまいてニッキーと接触。
彼女からベルリンの事件の犯人とされていると知らされる。

 ボーンは消えた過去を少しずつ思い出し、
ネスキー殺害には関与しており、それがコンクリンの指示だった事を思い出す。
そこで、一味はすべてをボーンの仕業にしようとしているらしい。
一方、パメラの部下は情報屋を殺害する際に使用した爆弾を不審に思う。
1つは証拠隠滅に効果があるが、不発だったもう1つは、
何の意味もない場所に仕掛けられており、
まさにボーンの指紋を見つけさせるためにあったかのようだ。
パメラが不在のため、それをアボットに報告する彼だったが、
実は一味だったアボットは、彼を殺害してしまう。
一味はボーンが生きていたと知り、殺し屋キリルを再び呼び出す。
警察やCIAが警戒する中、キリルにも命を狙われるボーン。
素早く動いて、高架の地下鉄をすばやく飛び移ったりして逃げる。
(いろいろ追跡劇があった気がするけど忘れました)
ボーンは、ロシア石油王が一部のCIAとつながっており
石油王の邪魔になるネスキーを殺害したと知る。
そして、ボーンこそその犯人だったのだ。
彼はネスキーと妻を殺害し、妻を犯人に仕立てたのだった。
真相をつかもうとするボーンは、ネスキーが殺されたのと隣の部屋を借りていたため
捜査するパメラも真相に気づき、観念したアボットは自殺。
ロシアへとんだボーンは、石油王とCIAのつながりの確信を得るが、
そこへキリルが現れる。
ボーンはタクシーを奪って逃走。キリルもまたこれを追跡。
ロシア警察も交えた大カーチェイスとなるが、
激しいテクニックで警察はいつの間にかまいてしまい、
ボーンとキリルの直接対決に。
トンネルの中で撃ち合ったり、車をぶつけ合ったりし、
最後にはボーンがキリルの車を、分離帯にぶつけて倒す。
とどめを刺そうとするボーンだったが、マリーが悲しむからと言って去る。
とりあえず事件が解決したパメラの所へ、ボーンから電話が。
またも監視されていると知り愕然とするが、今は彼を追う気はなく、
彼の本名がわかったと伝えるのであった。

 と言うわけで、前作の回想みたいなシーンはなく、いきなり続きから始まるのだが、
ボーンは悪夢を見たりして、ああこういうパターンねという感じ。
世界の裏側に身を隠すが、凄腕の殺し屋に狙われ、恋人が殺されてしまう。
そこでその真相を追うため活動を再開するわけ。
前作の登場人物も同じ俳優で再出演したりするのだが、
見てるこちらも記憶が曖昧だったりして、ボーンの気持ちがわかる感じ。
当時はクリス・クーパーもよく知らなかったので、
既に死んでるらしい彼の回想シーンにも感心させられる。
基本的に、B級スパイ映画的な題材なのだが、大作映画にしてしまった関係で
ムダに思える間があって、時々失望させられるのだが、
いざボーンが凄腕ぶりを発揮させると、なかなか痛快な感じ。
見せ場は、追ってるはずのCIAを逆に監視するシーン、
地下鉄で包囲されたはずがまんまと逃げおおせるシーン、
そしてクライマックスの力の入るカーチェイスシーン。
まんまと逃げおおせるシーンは、普通だとご都合主義的な手薄な部分が出てくるのだが
そこらへんの描写は良くできていて、なるほどこれなら逃げられるかもと言う感じ。
カーチェイスはフレンチ・コネクションを上回る強引な感じで、
何が起きてるのだかよくわからないが、力だけは入る。
やたら世界を股にかけてるあたりが、007風で何か違う気がするがまあご愛敬。
前作はいろいろ解決しないで半端な気がしたが、
今回は3部作だと言うのがわかって、どうせ今回もすべては解決すまいと思って見れば
なかなか面白い感じ。
最後に本名がわかるあたりは続編ありきという感じで、ちょっとイヤらしいが。
音楽もリキが入った感じで良い。
 


 
ボーン・アルティメイタム」(2007年)を見る。

 ボーン・アイデンティティのシリーズと言うのは、ジェイソン・ボーンと言う男が、
実は凄腕のスパイでありながら、記憶を失っていると言うハンデを抱え、
自らの過去を探るべくCIAの秘密に迫ると言うもの。
本作はシリーズ3作目で、1作目からボーンの凄腕ぶりは発揮されていたのだが
まだシリーズ化される事がよくわからなくて、
物語の最後にはそれが解決するのかと思ったら、謎のままになって中途半端な印象が。
しかし2作目にもなると、どうも3部作と言う事がわかってきて
いつまで記憶失ってんねんと言う思いもありつつ
3作目まで記憶が戻らない事も想定の内で、
後は主人公の凄腕ぶりが見せ場となり、かなり面白く見れた。
そしてこの3作目は前作同様の見せ場と、ついに明らかになる秘密もからみ
やはりこれは見るしかない。

 ジェイソン・ボーン 凄腕の殺し屋だが、記憶喪失で素性不明
 ニッキー・パーソンズ CIAマドリッド支局員。ボーンと因縁が
 パメラ・ランディ CIA内部調査局長。前作でボーンを追った
 ノア・ヴォーゼン CIA対テロ調査局長。ボーン始末に執念を燃やす
 エズラ・クレイマー CIA長官
 サイモン・ロス 記者。ボーンの記事を書く
 ニール・ダニエルズ CIAマドリッド支局長。ボーンの過去の鍵を握る
 アルバート・ハーシュ博士 ボーンを生み出した科学者
 バズ 殺し屋
 デッシュ 殺し屋。マドリッドでボーンらを追う

 ジェイソン・ボーン(マット・デイモン)はロシアの某所に潜入し、
ここで何かを盗み出す。
もちろん、自らの過去に関する資料に違いないが、
いくら凄腕のスパイにしても、資料がそんなに各地に散らばっているものか?
と言うか、CIA本部だけ探ればいいのではないか?
そんな疑問をよそに、現れたロシア兵を蹴散らし、退散するボーンであった。

 CIAはテロ調査局長のヴォーゼンを中心に、
エシュロンと言うシステムで記者ロスをマークする。
エシュロンと言うのは、エイリアスに出てきて、冗談かと思ったら本当にあるらしく
世界中の通信とかを傍受して、あるキーワードの会話などを見つけ出すシステムだ。
CIA長官クレイマー(スコット・グレン)は何やら黒幕風である一方、
前作でボーンを追っていたパメラは、蚊帳の外に追いやられていた。
この記者ロスの記事で自分の名前を見つけたボーンは、彼と駅で接触する事に。
CIAは当然ロスの携帯を傍受しているが、
ボーンはプリペイド携帯を買い、すれ違いざまにポケットに入れ、
そこへ連絡してきたので、CIAも会話を傍受できない。
ひそかにロスに会うボーンだが、ロスは警戒して不用意に動くため、
CIAもボーンの存在に気づく。
怖くなり飛び出すロスを、殺し屋バズが始末。
ボーンはロスが持っていた書類をいただき、殺し屋バズを追跡するが、
バズは地下鉄に乗りまんまと逃げてしまう。

 ボーンはロスから得た情報をもとに、マドリッド支局へ飛ぶ。
CIAのマドリッド支局長ダニエルズが、ボーンの秘密を知るとつかみ、
彼と接触しようとする。
だが、局は無人で、ヴォーゼンが暗殺部隊を送り込む。
しかしボーンの方が一枚上手で、たちまち返り討ちに。
そこへ出勤してきたニッキー。
彼女は前2作でボーンと関わった存在で、その後マドリッドへ転勤していたのだ。
ヴォーゼンはニッキーに応答を求めるが、
ニッキーはボーンに従って、暗殺部隊は倒されており、局には誰もいないと報告する。
ニッキーによると、ヴォーゼンの指令により、殺し屋デッシュが送り込まれ
ダニエルズは始末されそうだと言う。
ダニエルズから秘密を聞き出すため、ニッキーは携帯端末で指令を出し
デッシュのルートを変更させる。
遠回りさせ、そのスキにダニエルズに会おうとする。
ヴォーゼンは変更指令に気づき、ニッキーが裏切ったと知る。
そのためデッシュに、ボーンとニッキーの始末を指示する。ただしまずダニエルズだ。
デッシュはカバンを落としたため、ボーンは何かあると感じ
ダニエルズの車を止めるが、次の瞬間ダニエルズの車が爆発する。
爆音は、カフェテラスで待機していたニッキーにも届き、
危険を察知した彼女は、町の中へ逃げ込む。
一方、ボーンは警察に犯人と思われ追われるハメに。
バイクで狭い町中を走り抜け、建物の屋上に登り、屋根から屋根へ飛び移る。
デッシュはニッキーを見つけ、彼女を追い回し、ある建物へ追いつめる。
ボーンは彼女の危機を察知し、窓から窓へ飛び移り、
間一髪デッシュの所へかけつけ、相手を始末する。
ニッキーはデッシュの端末から、ボーンを始末したと報告するが
いずれデッシュの死体が見つかり、再び追われる事になるだろう。
ニッキーは髪を切って染め、ボーンと別れバスで旅立つのであった。

 ボーンはニューヨークへ飛び、パメラに連絡する。
パメラは、ボーンの本名はデビッド・ウェッブだとして、誕生日も伝える。
ボーンはどこやらにいると伝えるが、ヴォーゼンはパメラの通話を傍受しており
ヴォーゼン以下一味が大集合。だがボーンの気配はない。
するとボーンからヴォーゼンに連絡が。
今どこにいる?と聞くボーンに、ヴォーゼンは本部にいると答えるが、
ボーンは俺もそこにいると答え、あわてて引き返すヴォーゼン一味。
と言うか、全員出動しちゃったわけ?
ボーンはヴォーゼンのオフィスで、自分に関する書類を入手。
あわてて退散するが、記者ロスを殺した殺し屋バズが現れ
パトカーを奪ったボーンを、激しいカーチェイスで追跡する。
横向けになったボーンのパトカーに、バズの車が体当たりし、
そのまま分離帯に乗り上げ押し続け、突き当たりにぶつかりそうに。
ボーンはシートベルトで体を固定。そのままパトカーは突き当たりにぶつかり
回転してバズの車もそこでクラッシュ。
バズは車に挟まれ身動きとれず、脱出したボーンは銃を向けるが、
なぜか撃たずに立ち去る。

 一方、ヴォーゼン一味は、パメラが知らせた誕生日が間違っている事に気づく。
それは誕生日ではなく番地だったのだ。そこにはCIAの秘密研究所が。
現れるボーンを待っているパメラ。
なぜ協力するとのボーンの問いに、
殺人マシンを作るためにCIAに入ったのではないと言うパメラ。
ボーンは、パメラに入手した書類を渡して中へ入る。
ヴォーゼンがかけつけるが、すでにパメラは書類をマスコミだかにFAXしていた。
ボーンは、研究所のハーシュ博士に会う。
博士はデビッド・ウェッブの記憶を消し、殺人マシンとして作り上げていたのだ。
殺すがいいと言う博士だったが、
もう殺人マシンではないと言うボーンは部屋を飛び出して屋上へ。
意外に無事だったバズがかけつけるが、なぜ殺さなかったと聞き
ボーンが俺は人間だと答えると、バズは撃つのをやめてしまう。
かけつけたヴォーゼンが撃つが、ボーンは間一髪下の川へ飛び込む。
FAXされた書類がもとで、CIAの違法行為が明らかになり、
関与したクレイマー長官、ヴォーゼン、ハーシュ博士が逮捕される。
捜索にもかかわらず、ボーンの死体は見つかっていないとのニュースを
どこかの地で聞いたニッキーはニヤリと笑う。
川へ飛び込んだボーンは、しばらく動かなかったが、
やがて泳ぎ出しどこかへ去っていった。

 と言うわけで、本作でもボーンは世界各地を飛び回り、
やばい部分へ迫ると言う彼を、何とか始末しようと包囲するCIAを蹴散らす。
その出し抜き方の描写が絶妙で、追うCIA側もマヌケなミスをした訳でもないが
ボーンの方が一枚上手と言うわけ。
観客しか知らない(ボーンにとって計画外の)罠に対しても、結局は凄腕で解決。
007やミッション・インポッシブルのように
毎回違うヒロインが出てくるわけでもなく、
1作目で出会い、2作目で犠牲になった女性一筋なのも好感が持てる。
肝心な秘密の方は、あっと驚くようなものではなく
「ボーンはCIAによって作られた殺人マシンだった」なんて話で
そんな事1作目からわかっとたやんと言う感じ。
それを思うとやや失望感もあるが、
まあ物語の構成上、この程度で許してやるかと言う感じ。
当然ラストもボーンは無事だけど、4作目は蛇足になるのでやめてほしい。
 

ボーン・レガシー(2012年米)

アーロン CIA工作員(ジェレミー・レナー)
マルタ・シェアリング博士 薬を開発(レイチェル・ワイズ)
バイヤー CIA(エドワード・ノートン)
工作員ナンバー3 (プレデターズのヤクザ役)

クレイマー CIA長官(スコット・グレン)
パメラ・ランディ 証言する事に(ジョアン・アレン)
ノア・ヴォーゼン 真相を隠す(デヴィッド・ストラザーン)

 CIAバイヤーは、ボーンらによって明かされそうになった過去の計画を隠ぺい。
暴露記事を書こうとした記者ロスが始末される。
工作員アーロンは訓練で雪山に。無人機に攻撃されるが、ライフルで撃ち落とす。
科学者マルタが勤める研究所で、所員が暴れ出す事件が発生。
マルタは取り調べと称して自宅を訪ねた一味に襲われるが、
かけつけたアーロンが救出する。
一味は、薬を服用する者と、マルタのような関係者を始末しているらしい。
所員は脳を制御され、殺し屋にされたのだ。
アーロンはマルタに2つの身体能力を向上させる薬を求めるが、
1つは常用する必要はなく、もう1つもウイルスを接種すれば不要になると判明。
2人はウイルスを求めてマニラへ行く事に。バイヤーは監視映像を分析。
マルタが生きていたアーロンと合流したと突き止め、工作員ナンバー3を送り込む。
アーロンらはマニラの工場でウイルスの原料を入手。
警備員に怪しまれるが、倒して退散。
宿に警官が現れたためバイクで逃走。現れたナンバー3も倒す。
一方パメラらの証言にも関わらず、計画の真相が明かされるのは阻止されるのだった。

 と言うわけで、マット・デイモンのジェイソン・ボーンシリーズの続き
と言うよりはスピンオフ。
ゴーストプロトコルとかに出ていたジェレミー・レナー主演。
ボーンと同様に、CIAによって作られた殺し屋がいたと言う設定。
このシリーズの、CIAが必死に隠す秘密って、
他の映画も見ている者からすると、それほど衝撃の真相でもない。
シリーズらしく、ボーンが現れたらしいと報告が入ったり(報告だけ)、
旧作の出演者が出たり(いずれもワンシーン程度)するが、申し訳程度。
渥美清が死んだ後に、もう1本寅さんを作っちゃったみたいな発想で、
旧作とのつながりを見せる事にこだわった為に前半は低調。
後半にレイチェル・ワイズを救出し、追っ手から逃れるあたりはまあまあ面白くなる。
が、ボーン・アルティメイタムみたいに、
巨大な組織が全力でつぶしにかかってもどうしても倒せない程の凄腕には見えず。
最後の敵なんかレイチェルが倒してるし。。。

なぜか最後の歌は毎作同じ。

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元祖復活!「ジェイソン・ボーン」(2016年米)を見た。

 復活したボーンシリーズ第4弾。
ボーンが出てこない番外編も含めれば第5弾。
マット・デイモン扮するジェイソン・ボーンは、
記憶を失っていたが、自分がどうやら凄腕の殺し屋だと気付く。
実はCIAによって生み出された怪物なのだが、それを隠そうとする一味に狙われる。
だがボーンは凄腕なので、CIAが総力を挙げても捕まえられないと言う訳。
この捕まらない加減が面白く、特に3作目が良かった。
旧作で注目した監督のポール・グリーングラスは、
デイモンと組んだグリーンゾーンや、キャプテンフィリップスがいまいちだっただけに
シリーズ復活への期待は高まるばかり。見るしかありません。

ジェイソン・ボーン 元殺し屋。本名デビッド・ウェッブ(マット・デイモン)
ニッキー・パーソンズ 元CIA(ジュリア・スタイルズ)
ヘザー・リー CIA(アリシア・ヴィキャンデル)
アセット CIA作戦員(ヴァンサン・カッセル)
ロバート・デューイ CIA長官(トミー・リー・ジョーンズ)

リチャード・ウェッブ ジェイソンの父
アーロン・カルーア IT界のカリスマ
エドウィン・ラッセル 情報長官
マルコム・スミス ハッカー集団のリーダー

起:CIAの情報がハッキングされる。
承:情報を追ってボーンが現れ、長官は彼を始末しようとする。
転:長官を返り討ち。
結:後釜を狙うヘザーもボーンに見張られる。

@ハッカーとなっていたニッキーは極秘情報を探り、ボーンが関係していると気付く。

 CIAをやめ、ハッカー集団の一員となったニッキー(24のクロエを思わせる)は
リーダーであるマルコムの指示でCIAの作戦の情報を入手。
そこに登場したリチャード・ウェッブと言う名が、
デビッド・ウェッブ、すなわちジェイソン・ボーンの父親だと気付く。

A情報が奪われたと気付いたCIAヘザーはボーンが接触すると考え、
ニッキーを追跡。
さらに長官はボーンに私怨を抱く作戦員も呼び出す。

 CIAでは、何者かが極秘情報にアクセスしたと察知。
犯人がニッキーで、居場所がアイスランドだと突き止め、
アジトを米国から遠隔で停電にする。
混乱するアジトには日本人ハッカーもいるらしく、日本語が聞こえる。
だがニッキーは既に情報をUSBメモリにコピーしていた。
CIAのデューイ長官は、ニッキーがボーンに接触すると考える。
新任のヘザーは、ボーン追跡の任を買って出る。
一方、デューイは、作業員アセットにも連絡を取る。
アセットはかってボーンのせいで数年間捕虜になった過去があり、
恨みを抱いているのだ。

Bボーンはデモに紛れてニッキーと接触。
だが、CIAの追跡を受け、作戦員の狙撃でニッキーが殺されてしまう。

 アテネで闇ファイトをして稼いでいたボーンの前に、ニッキーが現れる。
監視されている事を承知のボーンは、デモ騒ぎに紛れてニッキーと接触。
暴徒がいて、CIAもなかなか近付けないと言う訳だ。
ボーンはバイクをいただいて、ニッキーと二人乗りで退散。
CIAの部隊が追跡するが蹴散らされて、「B班全滅!」みたいな会話が飛び交う。
が、アルティメイタムほどボーンが凄腕に感じられず、
勝手に追っ手が自滅してる印象。
それはともかく、追跡を逃れたかに見えたボーンを、アセットが狙撃。
凄腕のはずのボーンがやられてしまい(つまり狙撃手を警戒してなかった)、
バイクは転倒。
ボーンの倒れた位置は死角になって無事だが、負傷したニッキーは射撃範囲内だ。
助けると言うボーンだが、それは狙撃手に体をさらす事になる。
ニッキーは持っていたUSBメモリを投げて、息絶えるのだった。
皆勤賞のニッキーは、やや老けた印象があったが、こうして降板させられるのだった。

Cニッキーが入手した情報によると、
ボーンだけでなく彼の父も計画に巻き込まれ、始末されたらしい。
その計画を指揮したのが現CIA長官で、父を殺したのが作戦員なのだ。

 ベルリンへ飛んだボーンは、ニッキーの仲間であるマルコムに接触。
USBメモリの解読を頼む。
その情報によると、トレッドストン計画にはボーンの参加が前提となっていた。
その動きに疑問を感じた父リチャードは始末された。
その指示をしたのが現CIA長官であるデューイで、
始末したのがアセットだったのだと知る。

D情報にアクセスした事からボーンの居場所が判明。
ヘザーが追跡を指揮するが、逃げられてしまう。

 この極秘情報は、アクセスするとCIAに所在がばれる仕掛けとなっていた。
(つまりネット越しに見れちゃう仕掛け?)
詳細は忘れたが、これを知ったヘザーが再びボーンを追い、
やっぱり逃げられると言うシーンがあった気がする。

Eボーン追跡から外されたヘザーは、ひそかにボーンと接触。
長官の追跡から助ける。

 デューイはすぐにもボーンを始末したい構えだが、
ヘザーはボーンには利用価値があると反対。
デューイはこれを取り合わず、ヘザーを追跡チームから外してしまう。
デューイがボーンを追うが、
デューイの暴走を疑問に感じていたヘザーがひそかに連絡。
ヘザーの忠告で難を逃れたボーンは、彼女に信頼を置く様になる。

F長官はIT界のカリスマと組んで、新たな計画を立案。
だが、カリスマも寝返りそうだと気付き、ヘザーと合わせて始末しようとする。

 デューイは、IT界のカリスマであるアーロンと組んで、
新しいシステムで全米を監視しようとしていた。
だが、アーロンは利用されている事を快く思わず、
ラスベガスで開催される発表会の席で暴露しようと考える。
当然、デューイもその動きを察知。アセットに狙撃するよう指示する。
さらに裏切り者のヘザーも始末し、自らも負傷する演出で、
テロ行為だった事にしようと企んだのだ。

Gボーンが狙撃を阻止。退散する長官と対決する。

 ボーンはヘザーの手引きで入国しており、会場にたどり着く。
異変に気付いたボーンは、間一髪狙撃を阻止。
会場内が騒然とし、ヘザーらの始末に失敗したデューイは退散してしまう。
 ボーンはデューイのいる控え室へ。
彼が一連の計画に関係していたと知ったボーンはデューイと格闘に。
かけつけたヘザーがデューイを射殺するのだった。

H作戦員が装甲車で退散。激しい追跡の末、追い詰めたボーンが倒す。

 長年のけりがついたと、会場を後にするボーンだったが、
そこにはアセットの姿があった。
そう言えばこんな奴もいたなと追跡。アセットはSWATの装甲車を奪って退散。
ボーンもそこらの車を奪って追跡。
装甲車は周囲の車を蹴散らして大変な事に。
それでもボーンに追い詰められ、装甲車から降りたアセットはガード下みたいな所へ。
ボーンは格闘の末、怒りをこめてアセットを絞め殺す。

Iヘザーは長官の後任に自薦。ボーンは利用でき、裏切ったら始末すると言うが。。

 ヘザーは情報長官に一連の顛末を報告。すべてはデューイの暴走だったと。
後任のCIA長官を探す必要があるが、ヘザーは私こそ適任だと自薦する。
ボーンについて聞かれると、彼は利用できると回答。
それでも裏切られたらの問いに、その時は始末すると答える。
 情報長官と別れたヘザーの前にボーンが現れる。
今後は協力してほしいと言うヘザーの誘いに、考えてもいいと言うボーン。
どうやって連絡を取ったらいい?と聞くが、ボーンは姿を消してしまう。
やむなくヘザーは車に乗ると、そこにはレコーダーが残されていた。
再生すると、ヘザーが情報長官と話した会話が録音されていた。
裏切られたらボーンを始末するの下りも。
しまった!と言うヘザー。
次の瞬間、彼女の車は爆破され、見ていたブロンソンは、イエー!と叫ぶのだった。。
などと言う事はなく、映画は終了。
お約束のいつもの歌が5作連続で流れる。
何だか落語のお囃子みたいでやや滑稽だけど、
ロール中の音楽は面目躍如と言う印象です。

 と言う訳で、改めてボーンシリーズをかいつまんで言うと、
@記憶を失っていたボーンが、自分が関わっていた計画を少しずつ思い出す。
A組織は計画を闇に葬ろうとするが、ボーンが凄腕なので返り討ちにあう。
。。と言う訳。
 @の描写については、シリーズ当初からそんなに面白いと思ってなくて、
傑作だった3作目もその点は同様。
作られた殺し屋だったなんて、最初からそんな事だと思ってました。
前作から幾年月経過した本作でも、ボーンはいまだにそのあたりを気にしていて、
まあこのシリーズはそんなもんだと差し引いて見るしかない。
 一方、肝心なのはAの方。
今回の敵はCIA長官(トミー・リー・ジョーンズ)だから、
まさに総力で追ってくる感はあるのだが、何か物足りない。
トミーリー長官が、自身の醜聞をごまかそうとしている程度にしか感じられない。
確かに、派手な格闘やカーチェイスはあったけど、
ボーンシリーズの魅力って、そこじゃないはず。そういうのはダイハードに任せとけ。
極端に言えば、一発の銃弾も発射せずとも、緊迫したシーンは作れたはず。
もちろん、そんな雰囲気は多少あったんだけど、
事前の期待からすれば、かなり物足りない。
 周囲のキャストに目を向けると、
皆勤賞のジュリア・スタイルズはふけ顔になってて、本作をもって降板。
差し替えられたなと言う印象は強い。
代わりに登場したアリシア・ヴィキャンデルは
ナポレオンソロのヒロインだった人でちょっと魅力的。
上司トミーリーを裏切ってボーンに味方するのは、ちょっとお約束感あり。
だが実は野心家で、次期長官を狙ってボーンを利用していたと判明。
気付いたボーンがブロンソン風に、
ドカーンと始末するかと思ったが、少なくとも劇中では描かれなかった。
無事な姿で次回作も出るかも知れない。
簡単な事だけど、彼女を冷酷に始末する描写があったら、
作品全体の印象も変わったかも。
 ラストはお約束のいつもの曲で、
番外編では冗談にしか思えなかったが、本作ではしっくり来た。
ジョン・パウエルの音楽だけは健在で裏切らなかったと言える。
次回作があれば見ると思うけど、
もし本作がシリーズ第1作だったら、続編は劇場では見ない確率が結構高いかも。
そんな出来です。
 

ボーン・コレクター(1999年アメリカ)

フィリップ・ノイス監督

 警官アメリア(アンジェリーナ・ジョリー)は埋もれた死体を発見。
現場を見事に保存し、死体が行方不明の億万長者とわかる。
事故で寝たきりの分析屋ライム(デンゼル・ワシントン)は現場を分析するため、
アメリアの協力を得る事に。残されたメモ等から、
億万長者の妻が、今日の4時に殺されるとわかる。
古いボルトと拳銃や、牡蠣の貝殻も何か意味がありそうだ。
ボルトがスチームパイプの物と判明。毎日蒸気が放出される場所に、
夫人が縛られていて、彼女にかかるようにしてあるのだ。
アメリアは急行するが間に合わずに、夫人は死に、ショックを受ける。
ライムは死体の調査を指示するが、アメリアは限度を超えていると頭に来る。
現場に残された骨は足の物だった。犯人は鑑識を意識しているらしい。
続いて学生が連れ去られる。犯人は古い場所が好きだと考え、
20世紀初頭の家畜置き場を調査。その1つに踏み込むが、すでに手遅れ。
学生はネズミにたかられて死ぬ。紙とマッチ箱を見つけるが、
手柄を狙うチェイニーは、アメリアを追い出して捜査を受け継ぐ事に。

 犠牲者の骨をむき出しにする手口は、過去にもあり、ライムは同一犯と判断。
これはメッセージだが、チェイニーは気づいていない。
老人と孫が誘拐され、犯人から連絡が入る。
3つの脅迫状を並べると、20世紀初頭の出版社のマークが。
それは「ボーンコレクター」という犯罪の本で、犯人はその手口をマネしていたのだ。
次は埠頭だと急行。老人らを発見。彼は溺死していたが、孫は助かる。
そして現場には警官のバッチらしき物が。次の犠牲者は警官かも知れない。
過去の地下鉄の地図から、駅の跡地へ急行。そこにあった車体の番号は、
ライムの警官番号だった。次の標的はライムなのだ。
犯人はライムの所へ現れ、看護婦のセルマやチェイニーを刺殺。
現れた犯人リチャードは、心拍調整器の修理屋だったのだ。
かつて証拠をねつ造して、ライムの意見書で逮捕されたマーカスが、
姿を変えてライムに接近していたのだ。
リチャードは装置を停止させ、苦しむライムを襲うが、アメリアがかけつけ射殺する。

 と言うわけで、寝たきりの元刑事デンゼル・ワシントンが、
その現場分析の能力を買われて、警官アンジェリーナ・ジョリーを手足にして
現場を分析しつつ犯人を捜査すると言う展開は、
「羊たちの沈黙」的プロファイルの話に「裏窓」的要素をミックスした感じで
主人公が一度も部屋から出ないと言う設定も面白い。
しかし、犯人がデンゼルに挑戦して、いろいろ証拠を残したと言っても
何となく混乱させてるだけと言う感じで、いろんな疑問がさーっと解ける痛快感なし。
何と言っても、人が殺されすぎで、どうにもスカッとしない。

TV放送 2002/11/17 11ch 2100-2254
 

ボーン・スナッチャー(2003年南アフリカ)

 技師ザックは、システムが故障したエランド鉱山へ。
採掘隊が行方不明になっており、捜索に同行する事に。
途中、骨になった死体を発見。姿を消したハーベイに疑いが。
さらにハーベイらしき骨も発見。ザックは怪物を目撃。
砂漠に生息し、血を吸って永遠に生きると言われるエシクルの仕業と言う者も。
怪物は砂状になって移動。人間の形に固まり撃つと粉々になるが、すぐに元通りに。
土の酸性度が高く、アリに似た生物と判明。数億年前から生息するのだ。
一体化するには人間の骨が必要で、骨を利用して人間型になり移動しているのだ。
生物は巣に適した場所として、炭坑を選ぶ。
襲われたカールは自爆。発見した女王を刺して退散する。
炭坑は閉鎖され、ザックは留まる事に。
だがこの地を去る事にしたミッキの車の荷台には女王が。

 と言うわけで、ボディスナッチャーみたいな物と思って見るが、
さすがは南アフリカ製と言うべきか、
怪物が出ているクセに何か盛り上がらず淡々とした感じ。
人間の骨を利用して移動するアリみたいな生物なんてのもピンと来ない。

TV放送 2005/06/10 BS05 2200-2340
 

ホーンティング(1999年米)

ヤン・デボン監督

 アパートが妹(バージニア・マドセン)に売られたエレノアは、行き場を失い
科学者マロー博士(リーアム・ニースン)の実験に参加する事に。
人気のない曰くありげな屋敷へ。セオ(キャサリン・ゼータ・ジョーンズ)や
不眠症のルークら男女が集まる。エレノアは屋敷の中で不気味な物音を聞く。
かつての住人クレイン氏の顔がカーテンに浮かび、「おかえりエレノア」の文字が。
本棚の後ろに隠された階段から、クレインの書斎を発見。
そこには名簿があり、工場で大勢の子供を殺害。気づいた妻キャロリンも殺したのだ。
博士はエレノアの精神異常を疑うが、博士の目的は集団恐怖心理の実験だった。
一同を帰す事にするが、屋敷が動き出す。博士は噴水に引きずり込まれ
ドアが開かなくなり、怪物が迫る。一同は屋敷から出るが、門が開かない。
実はエレノアはキャロリンの曾祖母で、彼女の声でこの実験に呼ばれたのだ。
クレインはまだ子供狩りを続けている。エレノアは留まる事を決意。
ルークはクレインの絵を破るが、暖炉の中で頭を飛ばされる。
暖炉で大量の骸骨を発見。クレインの怪物が現れ、エレノアを襲うが
煉獄の絵が彼女を助け、クレインは封印され、子供たちは成仏。
エレノアも息絶え、管理人が来て一同は脱出できる。

 と言うわけで、スピード2で失敗したヤン・デボンがお化け屋敷に取り組んだ話。
知名度で言うと、キャサリン・ゼータ・ジョーンズやリーアム・ニースンあたりが
主役なのだが、実際の主役はちょっとピンと来ないおばさん。
まあ昔ながらのお化け屋敷の物語はいいとして
外へ出る方法はいくらでもありそうなので、ちょっと弱い。
ひいきのバージニア・マドセンが出ているが、ほんの数十秒の出演。
屋敷の管理人にダドリーにブルース・ダーン。
首を飛ばされるルークは、「エネミーライン」のオーウェン・ウィルソン。

TV放送 2001/05/05 BS05 2200-0000
 

ホーンテッドマンション(2003年アメリカ)

 不動産屋のジム(エディ・マーフィ)は家族で旅行へ行こうとするが、
古い屋敷を売りたいと言われ、家族で屋敷に寄る事に。
執事ラムズリー(テレンス・スタンプ)は妻サラを呼んだだけと言うが
主人グレイシーは彼らを歓待。雨で立ち往生になり、ここへ泊まる事に。
部屋を探るジムらは、サラにそっくりの肖像画を発見。
実はグレイシーは身分違いの女性エリザベスと恋に落ちるが
彼女が自殺し、以来魂がさまよっていると言う。
水晶に浮かぶ占い師の声に従い、幽霊がいっぱいの納骨堂から鍵を手に入れる。
それで開けたトランクには、エリザベスの手紙があり「あなたと結婚します」と。
エリザベスは自殺ではなく、身分違いの結婚に反対したラムズリーに殺されたのだ。
だが、うり二つのサラと結婚すれば、屋敷の呪いは解ける。
ラムズリーはグレイシーとサラの結婚式を急がせるが、ジムらが突入。
グレイシーは手紙を手に入れ真相をするが、
ラムズリーは幽霊を呼び、一同を地獄へ落とそうとするが、自ら転落。
グレイシーがジムを助け、真実によって解放されたグレイシーやエリザベスらは、
屋敷は任せると言い残し、多数の霊と共に去る。

 と言うわけで、ディズニーランドのアトラクションを映画化した第3弾で、
主役にエディ・マーフィを据える。
物語は、ある意味カントリーベアーよりも単純で、
お化け屋敷に乗り込んだ一同がお化けと戦う話。
まあ、次から次へと出てくれば面白いのかも知れないが、
割にあっさり片づいてしまい、物語は短め。

TV放送 2005/06/05 BS05 2000-2130
 

ポカホンタス(1995年アメリカ)

 1607年。英国の船は新世界を求めて上陸する。
総督の目的は金を探す事で、原住民の殺害もいとわない。
一方、船員のジョン・スミスは、原住民の娘ポカホンタスと惹かれあう。
ジョンとポカホンタスは戦いを止めようとするが、
2人の関係に嫉妬した島のココアムは、ジョンに襲いかかり射殺される。
捕らわれたジョンは処刑されかかり、総督は戦闘準備を進める。
だが、ポカホンタスが彼への愛を伝え戦闘は中止。
あくまで戦おうとする総督は、皆に捕らわれてしまう。
船は去る事になり、ポカホンタスは残る事にするが、
何があっても心は一緒だと誓う。

 と言うわけで、実在の船長ジョン・スミスとポカホンタスの恋を描いた話で
テーマ的にはどこかで聞いたような感じだが、
絵柄とか雰囲気とかもやや大人向けと言う感じか。

TV放送
 

ポカホンタスII イングランドへの旅立ち(1998米)

ポカホンタス 島の酋長の娘
ジョン・スミス 前作でポカホンタスと恋に落ちた船員
ジョン・ロルフ 英国よりの使者
ラトクリフ 英国王の家臣
ウタマトマッキー ポカホンタスの用心棒
ミセス・ジェンキンス ポカホンタスについた家政婦

 ジョン・スミスは反逆罪で追われて死ぬ。
スミスの死を知り落ち込むポカホンタスの所へ、英国より使者ロルフが来る。
酋長が国王に会いに来るよう求められるが、ポカホンタスが向かう事に。
原住民との交流を快く思わない家臣ラトクリフはの入れ知恵で
ポカホンタスは国王に面会できない事に。
ラトクリフは王族ならば舞踏会でも溶け込めるはずと言い、
ポカホンタスは特訓の末何とかこなす。
しかし熊をいじめるラトクリフを止めようとし、捕らわれて処刑される事に。
部族への攻撃も決まる。
実は生きていたスミスが救出。国会に乗り込み国王を説得。
改心した国王は攻撃を中止。スミスはラトクリフと対決し倒す。
スミスは船を得るが、ポカホンタスはロルフを選び、共に島へ戻る事に。

 と言うわけで、ポカホンタスが英国へ来る話で
どうも実話がベースらしいので、なら仕方ないという気持ちもありつつ
前作で恋仲になったはずのスミスが脇役になって
ぽっと出のロルフの方を選んでしまうあたりしっくり来ない。

TV放送 2006/11/11 WOWOW 1345-1502
 

ボクシング・ヘレナ(93)

 社交界の花マリアンが死に、息子の医師ニコラスが屋敷を手に入れる。
彼は恋人アンがいるが、1度だけ寝たヘレナ(シェリリン・フェン)に夢中。
パーティに招待し、つきまとうが嫌がられる。
飛び出したヘレナは、車にひき逃げされ、両足を失う。
彼女の手術をしたニコラスは、家で彼女を看病。彼女に抵抗され、両腕を切り落とす。
1人では生きられないヘレナは、ニコラスに頼るしかなくなる。
やがて彼を愛するようになるが、ヘレナの恋人レイが現れ、ニコラスを殴り倒す。
気がつくと彼は病院に。ヘレナも五体満足。ニコラスが救急車を呼んだのだ。
あれは悪夢だったのだろうか。

 と言うわけで、愛する女性を監禁し、両手両足を切り落とす異常性愛の話。
デビッド・リンチの娘が監督。いらいらするような展開だし、
最後は夢落ちみたいになっていて、何が何やら。

TV放送 94/06/18 BS05 22:20-00:10
 

北斗の拳

 かつての町は滅び、南斗聖拳のシン率いるサザンクロスが世界を支配する。
シンに恋人ユリア(鷲尾いさ子)を奪われたケンシロウは、北斗神拳を継ぐ事に悩むが
自衛の集落をシンの部下が襲撃するのを見て、拳を継ぐ事を決意。
サザンクロスの塔へ現れ、シンと対決。彼を倒す。

 と言うわけで、日本のマンガ「北斗の拳」の映画版。
原作は忘れたが、ちょっと雰囲気が違う。ケンシロウもそれほど強そうではない。
相手を破裂させるインパクトもない。
父リュウケンに、マルカム・マクダウェル。シンに殺される。
シンの部下ジャッカルに、クリトファー・ペン。
かつてケンに秘孔を突かれ、バンドで止めていたが、ユリアにはずされて破裂。

VHS
 

北北西に進路をとれ(59)

監督 アルフレッド・ヒッチコック

 広告会社社長ソーンヒル(ケーリー・グラント)は、カプランと言う男と誤解され、
一味に酒を飲まされ殺されそうになるが、逃走。だが泥酔して警察も信用しない。
国連ビルで誘拐したタウンゼントに会うが、彼は別人でしかも刺殺されて、
犯人と誤解されて逃げるハメに。実はカプランとはCIAの囮用の架空スパイで、
バンダム(ジェームズ・メーソン)がまんまとひっかかったのだ。
列車でイブ(エバー・マリー・セイント)と言う女性と接近するが、彼女も一味で
だまされて草原で飛行機に追われるハメに。CIA(レオ・G・キャロル)によれば、
バンダムは密輸業者でイブが内偵しているが、今回の件で発覚したかもと言う。
ソーンヒルはラシュモア山の別荘へ。イブを救出するが、追われる。
レナード(マーチン・ランドー)とモニュメントの上で格闘。倒してイブと結婚する。

 と言うわけで、いわゆるまきこまれ型サスペンスの1作。
二重スパイ的なイブの存在がまだるっこしいが、展開的にはあきさせない。
音楽はバーナード・ハーマン。

VHS
 

僕らのミライへ逆回転(2008年英米)

マイク ビデオ屋店員
ジェリー マイクの悪友(ジャック・ブラック)
フレッチャー ビデオ屋店長(ダニー・グローバー)
アルマ 撮影に協力
ファレビッチ 常連客(ミア・ファロー)
役人 (シガニー・ウィーバー)

 マイクは寂れたビデオ店の店員。
店長フレッチャーは、60日以内に店を改修するか、立ち退きを迫られていた。
ジャズ好きの店長はイベントで不在にし、マイクに店を任せる。
悪友ジェリーは発電所に忍び込んで帯電。店中のビデオの映像が消えてしまう。
店長にばれたら大変と、マイクは新品を探すが、今さらビデオテープは手に入らない。
やむなく、常連客ファレビッチが見たいと言うゴーストバスターズを自前で撮影する。
続く男性客はラッシュアワー2を見たいと言い、女性キャストとしてアルマを仲間に。
ファレビッチの甥たちは、ゴーストバスターズを気に入り、
他の作品を見たいと言い出す。
ライオンキング、ロボコップ、ドライビングミスデイジー、2001年宇宙の旅、
キングコング、キャリー、メンインブラックと言った作品を撮影。
帰宅した店長は客の行列に驚くが、自身も出演して売上を伸ばす。
だが、役人が著作権侵害だと指摘し、ビデオをすべて廃棄。
一同は落ち込むが、オリジナルならば問題ないと、
町の皆と地元の歌手ファッツを描いた作品を撮影する事に。
上映会を開き、客が集まるが、
店長はその寄付では足らないと悟り、移転を決意していた。
映画はプロジェクターで窓に映され、店の外にも大勢の客が集まるのだった。

 と言う訳で、過去の名作を自分で撮影する男たちの話。
マイクは寂れたビデオ屋の店員だが、
悪友ジャック・ブラックのイタズラで店中のビデオが消えてしまう。
このままでは店がつぶれると、
自分たちで名作を手作り感満載の映像で再現してごまかそうとする。
そんなんでごまかされるかしらと思ったが、
客の方もちゃんとわかってて、リメイクである事を面白がって客が殺到すると言う訳。
かつて怪獣ごっこをやったノリで、
好きな映画を自分で再現したいと言う気持ちは良くわかり、この前半は面白い。
いや、むしろ憧れる。
後半になり、著作権違反との指摘でリメイクが禁じられ、
店を守る為に町の皆とオリジナル大作を作るようになって調子が狂う。
手作りなのは変わらないんだけど、ええ話やと言う感じになって、
そういう志の映画ではなかったはずと、突っ込みたくなる。

TV放送 2014/11/15 WOWOW 1100-1241
 

星の王子ニューヨークへ行く(88)

 監督 ジョン・ランディス

 アフリカ某国の王子アキーム(エディ・マーフィ)は、非常識なほどの大金持ち。
何から何までお付きの者がしてくれ、嫁もそのために育てられた娘。
嫁だけは自分で探すと、付き人のセミと共にニューヨークのクイーンズへ行く。
そこは下町だったが、アキームは逆に大喜び。身分を隠して汚いアパートに住む。
黒人大会で慈善活動をする女性リサに一目ボレ。
だが、リサは金持ちの息子ダリルとつきあっていた。
アキームらは、彼女の父マクドウェルのハンバーガー屋で働く事にする。
アキームは拳法で強盗は倒すし、スター扱いする人はいると謎が多い。
マクドウェルは、パーティでリサとダリルの婚約を発表。
しかし、リサはダリルが無断で婚約を決めた事が気に入らない。
そんな彼女にやさしくするアキームは、リサの心をひき始めた。
リサは次第にアキームを愛するようになるが、マクドウェルは認めない。
一方、貧乏にまいったセミが、部屋を豪華にしてしまった。
アキームはセミの持ち金を取り上げるが、セミは国に金を要求。
何かあったと考え、国王(ジェームズ・アール・ジョーンズ)一行が急行。
国王はリサに、結婚の意志はないと伝える。ショックでリサは飛び出す。
かけつけたアキームは、リサを追って地下鉄の中で愛を告白。
だが、リサは世界が違うと、結婚を拒否。
失意のアキームは、国で決められた相手と結婚する事になる。
王妃はしきたりを変えろと国王をたしなめ、結婚式に現れた花嫁はリサだった。

 というわけで、エディ・マーフィと言えば、
悪ふざけ映画と思いきや、意外に真面目な話で、なかなか面白かった。
もっとも、マーフィと共演のセミ役の奴が、1人何役もやっているのは、
必然性があったのかどうか。
わかりにくいので、説明されないとわからないと思う。
この展開は、実は水戸黄門と同じ様な気がするが、
権力を傘にきて事態を解決しようとしなかっただけ、こっちの方が正しい。
でも、慈善活動はどうなったのか、慈善活動していた女性が、
王子と結婚してしまうと言うのも突拍子もない。
地下鉄でごねた分だけ、結婚してしまった事が変な感じ。そうはいくまい。

TV放送 91/10/12 08CH 21:03-23:14
 

慕情(55)

 49年香港。混血の医師ハン(ジェニファー・ジョーンズ)は、夫が戦死し
恋には縁がないと思っていたが、記者エリオット(ウイリアム・ホールデン)と恋に。
エリオットは彼女との結婚のため離婚を決意。だが妻は離婚を認めなかった。
ハンは混血のため医師の仕事をクビに。だが障害を乗り越えていこうとする。
エリオットは朝鮮戦争の取材で、爆弾を受け死ぬ。

 と言うわけで、テーマ曲が有名な悲恋もの。
最後に悲劇があるのは仕方ないとして、最初から最後まで否定的な感じで
スカッとしない。音楽はアルフレッド・ニューマン。

TV放送 96/01/01 12CH 00:45-02:45
 

星に想いを(94)

 自動車修理工のエド(ティム・ロビンス)は、客のキャサリン(メグ・ライアン)に
一目ボレ。彼女はアインシュタイン博士(ウォルター・マッソー)の姪だった。
キャサリンは教授のジェームズと婚約していたが、博士はエドを気に入る。
彼女の気を引くため、博士らはエドを物理学の権威に仕立てるが、
これが思わぬ評判に。核融合のロケットに大統領までも期待するハメに。
キャサリンは愛を感じられないジェームズよりもエドに惹かれるが、
彼の説がアインシュタインの盗用で、デタラメと気づく。
一度は怒るキャサリンだったが、結局はエドを愛するのであった。

 と言うわけで、メグ・ライアンお得意のラブコメものだが、
アインシュタインがからむのが異色で、ひょうひょうとした感じがなかなか笑える。
博士の出資者バンバーガーにチャールズ・ダーニング。
音楽はジェリー・ゴールドスミス。

TV放送 97/02/12 BS05 10:00-11:40
 

ホステージ(2005年)

 ジェフ:元交渉人の警察署長
 スミス:会計士
 ジェニファー:スミスの娘
 トミー:スミスの息子
 デニス:立てこもり犯
 ケビン:立てこもり犯。デニスの弟。
 マース:立てこもり犯。デニスらとは知り合ったばかり

 ロス。交渉人のジェフ(ブルース・ウイリス)は立てこもり事件で説得に失敗。
人質を殺されショックを受ける。
1年後。会計士スミス邸に3人組が侵入。家族を人質に取る。
署長となったジェフは事件を郡警察に引き継ぐが、
謎の一味がジェフの妻子を人質に、スミス邸にあるDVDを探せと命じる。
一味デニスがジェフとの交渉を要求しているとの口実で、ジェフが捜査に復帰。
負傷して病院に送られたスミスから、DVDは書斎にあると聞き出す。
ひそかに連絡したスミスの息子トミーに、書斎を探らせる。
一味は仲間割れし、マースはケビンを階段から突き落とし、デニスを射殺。
FBIが捜査に乗り出すが、実は彼らもDVDを狙っていた。
特殊部隊と共にジェフは屋敷に突入。
ジェフはトミーと合流。DVDを入手。撃ち合いでマースが死ぬ。
ジェフは謎の一味に呼び出され、スミスと共に某所へ。
DVDの中身は不正帳簿だった。ジェフは撃ち合いで一味を倒し、家族を救出する。

 と言うわけで、交渉人の話は最近時々あるが、今回は元交渉人が
家族を誘拐されて、現場復帰せざるを得なくなると言う展開。
その設定はいかにも面白そうなんだけれども
立てこもり犯が勝手に内部分裂したり、黒幕一味の正体がよくわからなかったり
三つ巴の面白さがさほど生かされていない感じ。

TV放送 2006/06/04 BS05 2000-2157