レア・魔性の肉体(1998年アメリカ)

 刑務所に入れられていた記者ハリー(ウディ・ハレルソン)は、
無実が証明されて釈放される事に。議員の不正を暴いたが、濡れ衣を着せられたのだ。
食堂で知り合った女性レア(エリザベス・シュー)に、仕事を持ちかけられる。
彼女の夫は、億万長者のマルルだ。
レアが言うには、義理の娘オデットを誘拐し、50万ドルせしめれば、
5万ドルをもらえると言う。
オデットもグルで、夫は通報しないはずと言うが、どうも信用できない。
やがて、オデットが誘拐されたとして、知人の地方検事レニックに呼ばれる。
マスコミとの連絡係につくが、警察沙汰になっているのであわてる。
マルルは現金を引き渡し、回収したハリーは隠れ家へ逃げ込む。
ところがそこにはオデットの死体が。あわてて始末する。
レアの愛人でマルルの用心棒ドネリーは、ハリーが暴いた汚職に関係していたが
ハリーを釈放させたのも彼だと言う。
オデットを殺して、ハリーに罪を着せ、財産を独り占めにする気だ。
ハリーは恋人ニーナに相談し、ドネリーと交渉する事に。
交渉は成立し、ドネリーはオデットの死体を始末する。

 ところが、オデットが見つかったと報告が。
かけつけると、それは紹介されたのとは別人だった。
さらに、ハリーが誘拐犯だと言う証拠が出て、あわてて逃走。
ハリーは真相を告白するため、マルル宅へ行くが、ドネリーとレアが現れつかまる。
実は、レアと思っていたのはニセ者だったのだ。
彼らは、金を手に入れるため、世間に復讐したがってるはずのハリーを利用したのだ。
偽オデットも始末し、次はハリーとニーナを始末する番だ。
2人を液体に入れて溶かそうとするが、
その会話は録音されていて、レニックがかけつける。
ドネリーは液体に落ちて死に、ハリーらは救出される。
偽レアは逮捕され、ハリーも共同謀議で刑務所へ。
しかし今度は短期間になるはずで、これを題材に本を書く事にする。

 と言うわけで、エリザベス・シューも魔性の女を演ずるようなので見るが
さほどHな展開もなく、もっぱら登場するのはウディ・ハレルソン。
ここでは彼も比較的まともな人柄で、何となく巻き込まれる感じ。
まあこういう話だから、裏がありそうなのは最初からわかっていたが、
娘がニセ物だったりしたあたりからがヒネリどころ。
安易などんでん返しという感じではないので、そこそこ面白いが
結局の所、エリザベス・シューは何が狙いだったのやら。。。

TV放送 2003/04/24 25ch 2100-2254
 

レイク・モンスター 超巨大UMA出現!(2013年英中)

トラヴィス・ブレストン博士 (スコット・アトキンス)
ハーカー 博士のライバル(ドルフ・ラングレン)

 未知の生物を追うブレストン博士は、
やたら撃ちたがるハーカーのせいで仲間を失い対立。
中国の奥地で、未知の生物が目撃されたとの情報で急行。
だが、現場はハーカーの仲間が押さえていた。
博士は生け捕りにしたいが、ハーカーは狩るつもりだ。
洞窟に住む生物を発見。
爬虫類と両生類の中間と言う生物を麻酔で眠らせるが、ハーカーに横取りされそうに。
ハーカーは投げ飛ばされ、何とか博士らが捕らえる事に成功。
ハーカーは姿を消し、博士らはパプアニューギニアの新生物を追うのだった。

 と言う訳で、ドルフ・ラングレンが出てる怪物もの。
ただし、主役はドルフではなくて、
ユニバーサルソルジャー最新作で主役だったスコット・アトキンス。
スコットらは中国の奥地で目撃された新種の生物を追う事に。
彼らは生け捕りにしようとするが、
ライバルのドルフは、なぜだか狩る事に執念を燃やす。
このよくわからない対立が終始続いて、最後に怪物に対面する訳。
怪物は爬虫類と両生類の中間と言う触れ込みだが、
未知の生物と言うより、大きなトカゲと言う印象で、あまり怖くはない。

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冷血(1967年米)

ペリー・スミス 犯人
ディック・ヒコック ペリーの仲間

 前科のあるペリーは、ヒコックと強盗を計画。
やがて農場主クラター家が襲われ、家族4人が殺害される事件が発生。
足跡から犯人は複数と思われ、懸賞金がかけられる。
盗んだのはたった40ドルで、警察には犯人像がつかめない。
だが、懸賞金につられて、ヒコックの囚人仲間が告白。
クラター家で働いていた彼の話に、ヒコックが関心を持っていたと言う。
ペリーとヒコックは、車泥棒の容疑で取り調べを受けるが、
実際にはクラター事件で疑われていると知る。
すると、ヒコックはペリーの仕業だと言い出した為に仲間割れ。
家に侵入した2人は、クラター氏を脅すが、金が得られず、
家族を縛り上げた挙げ句に、全員を殺害してしまったのだ。
裁判では、たった40ドルの為の殺人と非難され、死刑判決が出る。
2人の人格が融合した事により、第3の人格が生まれたと言う者もいた。
上訴によって延期されるが、やがて執行が確定される。
ペリーが刑場に到着した時には、ヒコックの処刑は済んでいた。
続いて、ペリーも絞首刑されるのだった。

 と言う訳で、実際にあった一家殺害事件を描く。
農場主一家が殺される事件が発生。
警察は私怨などの線を疑うが、
縁もない2人組が、わずか40ドルの金を奪うための犯行だったと判明。
その後、ひどい事件が映画や現実にわんさか登場し、
悲しいかな、本作程度では言うほどひどくないと感じてしまう。
ティファニーで朝食をの原作者を描いた映画カポーティでも描かれた事件。
あちらでは、実際の事件を題材に、作家が小説にまとめる体裁。
モナリザを描くダビンチの絵と言うのを見た記憶があるが、そんな趣向で、
モナリザたる事件は、どちらの映画にも描かれている訳。
違いは、作者カポーティが写っているか否か。
あちらでは、犯人ペリーをもう少し掘り下げてた気がするから、
本作はちょっと物足りない。

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レイジング・ケイン(92)

監督 ブライアン・デパルマ

 医師カーター(ジョン・リスゴー)は、娘の教育を非難され、友人カレンを殺害。
処分に困るが、双子の弟ケインが始末を引き受ける。
妻の女医ジェニーは、死んだ患者の夫ジャック(スティーブン・バウアー)と浮気。
ケインはジェニーを窒息させ、車ごと池に沈める。
カーターに扮したケインは、ジェニーの行方不明をジャックの仕業に仕立る。
しかし、カーターの父ニックス博士の助手だったウォルドハイムは、
20年前にニックスが研究のため赤ん坊を誘拐した事から、不審を抱く。
ニックスは多重人格の権威で、謎の患者ケインを研究していたのだ。
池から脱出したジェニーは、娘エミーを探すためカーターを襲う。
彼は父の所と言うが、ニックスは18年前に自殺したはずだ。
ジャックは釈放され、ウォルドハイムはカーターを尋問。
彼こそが多重人格で、ケインの他にジョシュ、マーゴと言う人格も持っていた。
見張りを倒して逃げるカーター。気づいたジェニーが追跡する。
モーテルには、死んだはずのニックスが。姿を消して、誘拐を続けていたのだ。
しかし、カーターは父を刺殺して立ち去る。ジェニーは事件解決に安心するが、
マーゴの姿になったカーターが見守っている事には気づかなかった。

 と言うわけで、デパルマが、今度はヒッチのサイコあたりをまねた作品。
人格が多すぎて、見ている方は最初わけがわからないが、
父役は別として、4つの人格を演じわけるジョン・リスゴーはさすがだ。

TV放送 94/08/05  BS05  21:00-22:35
 

レイジング・コップス(2013年米)

フランク 麻薬の売人
エディ フランクの仲間
アシュリー フランクの恋人
ビンセント 組織のボス
マクスウェル 刑事(ドルフ・ラングレン)
ロイス 潜入捜査官。マックスウェルの恋人
ライリー 悪徳警官

 麻薬の売人であるフランクとエディの2人は、
質の良い品を入手しようと、組織の仲買人を射殺してしまう。
組織のボスであるビンセントに脅され、麻薬や金をかき集める羽目に。
マックスウェル刑事は、
殺人現場にいた警官ライリーが売人と通じている事に気付き、彼を監視する。
ライリーはフランクらの裏稼業を知り、上前を要求するが拒否される。
怒ったライリーは、フランクの恋人アシュリーらを人質にとる。
撃ち合いでアシュリーやエディは死に、ライリーはマックスウェルが逮捕。
退散したフランクは、ビンセントの様な狡猾な連中と付き合っていれば、
仲間は殺されなかったと悔やむのだった。

 と言うわけで、ドルフ・ラングレンが出てるクライムサスペンス(?)
2人組の麻薬売人が、質のいい品を入手しようと、組織のブツを奪って、
組織や悪徳警官に狙われると言う訳。
やばい立場と知りながら、特に手を打たずに、恋人らを殺されてしまうのんきな感じ。
ドルフ?ああ、出てましたね。麻薬捜査官で。
悪徳警官を追っていて、主人公とはあまり絡まない。
何か中身薄いっす。

TV放送 2014/06/29 WOWOW 2330-0107
 

レイジング・ブル(80)

監督 マーチン・スコセッシ

64年引退したボクサーのジェイク(ロバート・デニーロ)が自らを回想。
41年。牡牛と呼ばれた彼は、宿敵シュガーに実力で勝ちながら判定負けに。
43年以降は破竹の連勝。若い娘ビッキーと再婚。ジェニロ戦も圧勝。
だが組織にタイトル戦に強要され、明らかな八百長で出場停止に。
49年にチャンピオンになるが、ビッキーに対して極度の嫉妬心を抱く。
弟ジョーイ(ジョー・ペシ)とまで仲違い。50年シュガー戦で敗れる。
56年には引退しクラブ経営をするが、ビッキーとは離婚。
未成年を働かせた罪で刑務所へ入れられる。

 と言うわけで、実在したボクサーをモデルに、デニーロが引退後の太った姿も熱演。
でも勝ったり負けたりで、1人のボクサーの栄光と没落を描いたという感じでもない。
浮気したり回想したりで、どうも物語としてのれない感じ。

TV放送 98/12/12  BS05  14:10-16:20
 

レイズ・ザ・タイタニック(80)

 米軍は、敵ミサイルをレーザー網で防衛するシシリアン計画を発案。
そのためには、北極圏スワトロフ島にあるビザニウムのエネルギーが必要だ。
だが、ビザニウムは70年前に米国が掘り出していた。
元海軍大佐ダーク・ピットの調査で、12年タイタニック号と共に沈んだ事が判明。
海底4000mでの回収は不可能で、残る手段は引き上げる事だけだ。
生存する船荷係フィガロ(アレック・ギネス)に会い、
荷の持ち主ブルースターが、「サウスビーに御加護を」と言った事がわかる。
船の捜索が始まり、潜水艇が船体を発見。
ソ連が新聞に漏らしたため、計画は一般の知るところに。
穴を塞ぎ、浮き袋で浮力を与え、爆破で土砂を取り除く計画だ。
だが、シーグラム博士の艇が事故で浮上不能に。残る酸素は6時間分だ。
そこで、ピットは強引にタイタニックごと浮上させる事を計画。
計画は成功し、博士らも無事だった。
領土権を主張するソ連は、ビザニウムの変換を要求。だが、米潜水艦に包囲され断念。
しかし、発見された箱にはビザニウムはなく、ただの石。計画は中止となる。
平和利用のみに使用するという保証はなかったと知り、博士は複雑な思いに。
ピットは、タイタニックが出航した港付近にサウスビー村がある事を突き止める。
そこの墓地で、ビザニウムを発見するが、博士はこのままにする事を決断する。

 と言うわけで、小説ではシリーズとなっているピットものの1作。
タイタニックが浮上するという見せ場が映画化のきっかけに違いない。
出演者は知らない奴ばかりで、魅力に欠ける。
捜索シーンや浮上のための活動シーンが続き、これも退屈。
タイタニックにあると言った、ピットは責任を取らされないのか。
タイタニックの死亡者は1200名。計画の中心はサンデッカー提督。
シーグラムの恋人の新聞記者デイナにアン・アーチャー。実はピットの元恋人。
音楽はジョン・バリー。

TV放送 94/01/22  06CH  00:55-02:48
 

レイダース/失われたアーク<聖櫃>(81)

 監督 スティーブン・スピルバーグ

 1936年。南米。インディアナ・ジョーンズ教授(ハリソン・フォード)は
洞窟で黄金像を入手するが、ライバルのベロック(ポール・フリーマン)に奪われる。
インディは陸軍情報部の男と会い、ドイツ軍がカイロでタニスを発掘していると聞く。
三千年前エジプト王が、十戒を入れた聖櫃を隠したが、タニスは砂の中へ消えた。
インディの恩師レーブンウッドが権威だが、ナチが彼の持つメダルを狙っている。
ラーの杖の上のメダルが、地図の間で特定の時間に、聖櫃のある魂の井戸を示すのだ。
聖櫃の力は全土を滅ぼすとも言われ、陸軍はナチより先に入手するよう依頼。
インディはネパールで、レーブンウッドの娘マリオン(カレン・アレン)と再会。
父親は死んでおり、ナチも現れ、メダルをめぐって争いに。
逃げだした2人は、カイロへ飛ぶ。友人サラーと再会。
ナチはベロックに指揮させており、地図の間はすでに発見された。
ナチの一味がマリオンをさらい、インディは車を撃ち、爆発させてしまう。
ベロックはメダルの複製を入手したが、それは片面だけなので杖の長さが誤っている。
インディらは発掘現場に紛れ込み、地図の間で場所を確認。発掘現場を見つける。

 インディは魂の井戸を発掘。だが、床一面にインディの苦手なヘビがいる。
彼らは聖櫃を回収。だが、ベロックがそれに気づき、聖櫃を奪う。
インディは、生きていたマリオンと共に井戸の中へ置き去りに。
彼は壁を壊して脱出。ナチは輸送機を準備するが、格闘の末、ガソリンに引火爆発。
ナチはトラックで聖櫃を運ぶが、インディは馬で追いつき、トラックを奪う。
船でイギリスへ向かうが、独軍潜水艦が乗り込み、聖櫃とマリオンを回収。
インディは、ひそかに潜水艦に乗り込む。
とある島で、ベロックは聖櫃を確認する儀式をするつもりだ。
インディはロケット砲でマリオンを取り戻そうとするが失敗し、捕まる。
ベロックは聖櫃を開くが、中はただの砂。ところが、異変が起こり、中から光が。
霊のようなものが飛び交い、兵たちの体を貫く。ベロックらの体は溶解。
周囲は炎に包まれるが、目を閉じていたインディらだけは助かる。
政府は聖櫃を某所で保管する。

 というわけで、
最初のうちこそ、危機また危機という感じで、面白かったのだが、
後半になると、まだやってるぞ……と言う感じのノンストップアクション。
面白い事は間違いないのだが、ちとしつこすぎて話がなおざりだ。
最後に聖櫃の力で解決してしまうあたりは、手抜きっぽい。
聖櫃の話をするあたりは、謎ときみたいで面白い。
冒頭の洞窟のシーンが一番よくできている。
潜水艦に飛び乗ったインディは、潜水しても平気だっのか。
インディの友人の美術館長マーカスに、デンホルム・エリオット。

LD
 

インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(84)

監督 スティーブン・スピルバーグ

 1935年上海。考古学者インディアナ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)は、
満州初代皇帝ヌハチの骨を、ラオのダイヤと交換。だが、毒を飲まされ、撃ち合いに。
解毒剤を持った歌手ウイリー(ケート・キャプショー)と店を脱出。
相棒のショーティ(キー・ホイクアン)の運転で空港へ。輸送機で逃走する。
だが、操縦士は脱出。インディらは救命ボートで飛び降り、雪の斜面を滑り降りる。
インドの貧しい村。インディをシバの神の使いと考えた老人は、
悪の巣窟パンコット宮殿から、シバリンガと言う聖石を取り戻すよう依頼。
石が奪われたため、村は荒れ、子供たちはさらわれた。
インディは、それが富と栄光をもたらすサンカラの石だと突き止める。
一行は宮殿に到着。宰相チャタラールが出迎え。英軍のブランバート大尉も視察。
ここの君主はザリムーシンと言う子供だ。
一世紀前まで、ここでは邪神カリを祭るサギー教を信仰していた。
インディはウイリーの部屋で地下への入り口を発見。
インディとショーティは、虫だらけの洞窟を進む。
部屋に閉じ込められ、天井が降り、あわや串刺しに。ウイリーがかけつけ、救出する。

 3人は、奥でサギー教の儀式が行われるのを見る。火山へいけにえを落とすのだ。
インディは祭壇からサンカラの石を盗み出すが、捕まってしまう。
教祖モラ・ラムによれば、かつて英軍が襲撃した時、僧侶が2つの石を埋めた。
そこで、これを子供たちに掘らせ、5つがそろった時、サギー教が復活するのだ。
インディはカリーの血を飲まされ、モラ・ラムの言いなりになる。
ウイリーがいけにえにされるが、ショーティがたいまつでインディを目覚めさす。
気づいたインディは、敵を倒し、サンカラの石を取り戻す。
続いて、労働させられている子供たちを救出。
ザリムーシンも我に返り、インディらはトロッコで猛スピードで逃走。
追っ手を倒し、何とか急停止するが、モラ・ラムが放水した水が迫る。
インディらは出口へ出るが、断崖絶壁。釣り橋へ。
敵の大軍にはさまれたインディは、釣り橋を切り、まっ逆さま。
橋にぶら下がって、インディとモラ・ラムは格闘。
シバの敵モラ・ラムに対し、サンカラの石は発熱。熱さのあまりモラ・ラムは転落。
元に戻った石をインディが受けとめる。かけつけた英軍が、残りの敵も倒す。
3人は村へ石を返し、子供たちも戻った。

 というわけで、インディ・ジョーンズもの第2弾。
前作に比べ、ノンストップの度合いが増し、その分話が雑になった。
敵の教祖からして、あまり頭がよさそうに思えないし、インディも頭を使ってない。
ノンストップだけに楽しめるが、途中何カ所かに生理的に気持ち悪いシーンがあって
アクションを止めてまで、こんな物を見せる必要があるのかと思うほど。
ラストは前作と同じく、神の助けに頼ると言うのも考えもの。
飛行場で、インディらを迎えたウェバーにダン・エイクロイド。

LD
 

インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(89)

監督 スティーブン・スピルバーグ

 1912年。ユタ州。ボーイスカウトの若きインディ(リバー・フェニックス)は
盗堀者からコルテスの十字架を奪うが、彼らは金に物を言わせて奪い返す。
1938年。考古学者インディアナ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)は
この十字架を奪い返す事に成功する。
実業家ドノバン(ジュリアン・グローバー)は、キリストの血を受けた聖杯の
ありかを示した石盤を発見。インディに調査を依頼する。
この杯で水を飲むと永遠の命を得る。杯は十字軍3人兄弟が守ったと言われる。
石盤の残りは、ベニスの兄弟の墓にあるらしい。
権威であった父ヘンリーが行方不明と知り、インディはベニスへ。
ヘンリーの助手エルザ(アリソン・ドゥーディ)と合流。
元教会である図書館の地下に、騎士の墓を発見。
杯を守る十字軍兄弟団に襲われるが、インディの目的がヘンリーと知り、
ドイツ、オーストリア国境の、ブルンワルド城にいると話す。

 ヘンリーが送ってきた手帳には、地図が描かれており、
石盤より、十字軍が篭城した町アレクサンドレッタが起点であると判明。
インディらは城へ侵入。そこはナチの秘密基地であった。
ヘンリー(ショーン・コネリー)と再会するが、ナチに捕まり、
エルザやドノバンがナチ一味である事がわかる。
地図を友人マーカス(デンホルム・エリオット)に渡したとばれ、マーカスは捕まる。
インディらは縛られ置き去りにされるが、脱出。バイクで逃走。
手帳に、3つの試練を通り抜ける秘密が書かれているため、危険を侵してベルリンへ。
エルザから手帳を奪い返し、飛行船から軽飛行機で逃走。
インディらは砂漠の戦車部隊を発見。マーカスの救出に成功。
聖杯の宮殿を発見するが、ドノバンらに捕まる。
ドノバンはヘンリーを負傷させる。杯がなければ、助けられない。
インディは「神の息」「神の言葉」「神の道」の3つの試練を切り抜ける。
たくさんの杯から、エルザが選んだ杯で水を飲んだドノバンは老化して死ぬ。
イエスは大工の子である事から、インディは木の杯を選び、父に飲ませ回復。
だが、エルザは杯を持ちだそうとし、地割れが発生。彼女は杯を取ろうとして、転落。
続いてインディも取ろうとするが、ヘンリーのほっておけの言葉に断念する。

 というわけで、インディ・ジョーンズシリーズ第3弾。
ノンストップアクション的な展開は捨てず、それでいてストーリー性を重視。
何と言っても、ショーン・コネリーとの漫才的やりとりがおかしい。
1作目でいちばん面白かった洞窟のシーンを、最後に持ってきたのも成功。
インディにまつわるいろんなエピソードがわかるのも楽しい。

LD



久々新作「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」を見た。(2008年)

 インディ・ジョーンズと言えば、その手の冒険映画の代名詞。
もともと昔の連続活劇の時代にはその手の映画がよくあったのだが
スターウォーズで成功したジョージ・ルーカスと
ジョーズ他で成功したスティーブン・スピルバーグが手を組み現代に復活。
007を監督したかったが実現しなかったと言うスピルバーグが
ならと言う事でこの企画に乗ったとの噂も。
主演は当初トム・セレックの予定だったが、
スケジュールの都合でハン・ソロことハリソン・フォードを起用。
ルーカス、スピルバーグとの仕事が多いジョン・ウイリアムスが音楽。
危機また危機の描写が面白い「レイダース/失われた聖櫃」は
なぜか日本ではいまいちヒットせず。
しかし2作目以降は、噂を聞いたかヒットするように。
「魔宮の伝説」は息継ぎする間がなくて、作品の構成に難ありという気がするが
「最後の聖戦」は、若きインディ(リバー・フェニックス)や
父ヘンリー(ショーン・コネリー)が出たりで、上質の作品となっていた。
一応三部作で完結したように見えたが、
TVでは「若き日の大冒険」と言うシリーズがあり
これがなぜか日本では不完全な放映ぶりで、ビデオ化も不完全だが
少年時代から老人時代まで出てくるので、いくらでもエピソードが作れるという感じ。
シリーズに影響され、キングソロモンの秘宝、ハムナプトラ、
ナショナル・トレジャーみたいな作品が次々作られたが、あくまで本家はインディ。
新作の噂が流れて久しく、
「ショーシャンクの空に」のフランク・ダラボンが脚本を書いたが
ルーカスがダメ出ししたとか、いろいろ遅れに遅れての新作登場。
前述の通り、年代はどこでも良いので、
前作から3年後とか、ハリソン的につらい事にもならず
50年代を舞台に、ソ連が敵という展開。
1〜3作のヒロインが再登場という噂もあったが
(3作目のヒロインは死んでんじゃないの?)
1作目のカレン・アレンだけで再登場したらしいし、
まあどんな話かは知らないけど、1作目から劇場で見てるし、はずせないところ。

インディアナ・ジョーンズ 冒険好きの考古学者(ハリソン・フォード)
マット・ウイリアムズ インディと行動する青年(シャイア・ラブーフ)
マック インディの旧友だが、金目当てで寝返る
マリオン・レイヴンウッド インディのかつての恋人。(カレン・アレン)
イリーナ・スパルコ大佐 スカルを狙うソ連の女性軍人(ケイト・ブランシェット)
オックスリー スカルを追って姿を消した考古学者(ジョン・ハート)

 冒頭はこのシリーズお約束の、パラマウントの山が、実写に変わる展開。
久々に新作を作った割にはネタ切れか、プレーリードックか何かの巣でごまかす。
その上を車が走り抜け、プレスリーだかを聞きながら走る若者と軍の車列。
軍は基地へ到着し、門を守る兵士たちを射殺する。
車のトランクが開き、中にはインディ。そして近年の相棒マック。
時は戦後50年代。彼らの前に現れたのはナチスではなくソ連兵。
インディも老いは隠せず、かつてのようには行かないと言う。
ソ連の士官スパルコは、インディが調査に参加したある物を探せと言う。
それはエリア51で、ロズウェルで回収されたミイラがいるらしい。
その手の知識のある人なら、UFOがらみとわかる展開。
旧作では古代文明のパワーを追っていたインディにしてみるとUFOとは違和感あり。
このスパルコは、予知能力を持ってると言う設定らしい。
そこはレイダースのラストでアークがしまわれた倉庫で、大量の木箱が置かれていた。
問題のブツがどこにあるかわからないが、
箱は磁気を帯びていたと言い、インディはパチンコ玉か何かをちらばせて追跡。
ついに問題の木箱にたどり着く。箱を入手して喜ぶスパルコ。
インディは一発逆転しようとするが、マックも金ほしさに寝返っていた。
スパルコは車で立ち去るが、インディは毎度の大暴れで
ムチを使って跳んだりはねたり、目測を誤って敵の車に飛び込んだり。
途中で壊した木箱の中に懐かしのアークが。
懐かしいと共に、今回のお宝がアークどころでの価値ではないと言う意味かも。
結局スパルコには逃げられ、兵士と格闘するインディは、
緊急脱出装置かカタパルトかと言うような装置に乗ってしまい
ものすごい勢いで基地を脱出。一緒に乗った兵士は失神しインディは退散。
一味の車を追って近くの町へたどり着く。
だがそこは人気がなく、よく見ると家の中にいるのは人形。
やがて警報が鳴り、インディは危険を察知する。そこは水爆実験の試験場なのだ。
あわてて鉛製(放射能を防げるのか)の冷蔵庫に隠れる。
やがて水爆が爆発し、家はなくなるが吹き飛ばされた冷蔵庫は無事で
中からインディが出てきて、見上げるとそこにはキノコ雲が。確実に被爆してます。

 米軍はインディを捕らえ、体をごしごし洗って放射能を洗い落とす。
こんな描写は「007/ドクター・ノオ」にもあり、
当時の知識はそんな物だったのかも知れないが
だからと言ってインディの体質まで、当時の知識に合わせる事はないのでは。
その後取り調べを受け、インディは国家機密をソ連に渡したと責められる。
学園に戻ると教授の座まで奪われる始末。
旧学長マーカス(デンホルム・エリオット)も
父ヘンリー(ショーン・コネリー)も今は亡く落ち込むインディ。
そんなインディは駅でマットという青年に声をかけられる。
「オックスリーが殺される」と言われたのだ。
オックスリーとはインディの旧友で、マックスの父的存在だと言う。
どうやら彼はクリスタルスカルこと水晶どくろをペルーで発見し、
これを神殿に戻せと言っていたらしい。
だがスパルコ一味に捕らわれてしまい、その話を伝えるマットの母も捕らわれた。
実はスパルコは、オックスリーの手紙を解読するため、
インディと知人らしいマットの母を利用したのだ。
誰の事やらわからないインディだが、一味が現れ再び逃げるハメに。
学園内をバイクで走り回り、一味も車で追跡。
マーカスの銅像にぶつかり、壊れた銅像が一味を倒すとは
死してなおとぼけた味を見せるマーカスらしい。

 オックスリーがナスカにスカルを隠したと知り、インディらは向かう事に。
水晶どくろの正体はエイリアンの頭蓋骨で、強力なパワーを持っていた。
スカルの隠された神殿はウーガ族と言う原住民が守り続けていて、何とか退散。
スカルの秘密を追っていた考古学者オックスリーは、敵に捕らわれ記憶喪失に。
結局インディらもスパルコ一味に捕らわれ、オックスリーに会う。
一味はインディにオックスリーの話を聞き出させようとする。
人質として捕らわれていたマットの母とも会う。
それは、かつてのインディの恋人マリオンだった。
2人は親密だったが、インディの態度に愛想を尽かして去ったと言う過去が。
一味と同行するマックは、実は二重スパイだと称してインディらを逃がすが
どうも信用できない。
底なし沼にはまるインディとマリオン。マリオンはマットがインディの息子だと告白。
結局マットが大蛇をロープ代わりにして2人を救出。蛇が苦手なインディは苦戦。
自分たちが親子と知りショックを受けるインディとマット。
スカルを奪い合い、ジャングルの中を走り抜ける両者の車。
先頭は走りながら木を切るマッハGOGOGO的な特殊車両。
インディらは大暴れし、バズーカで特殊車両を爆破すると
木を切るカッターが飛んでくる始末。
両者の車が大破すると、そこは人食いアリの巣でソ連兵はやられるが
インディらとスパルコは無事。
インディらは水陸両用車に乗り換え、川を下るが、気がつけばそこはイグアスの滝。
滝を下ってはい上がると、そこが伝説に書かれた場所だと気づく。
秘密の入口を発見しそこから中へ。そこもまた仕掛け満載な洞窟だったが何とか突破。
やっぱり裏切ったマックが発信器を残していたため、スパルコ一味も追跡。
ついに神殿へ到達する一行。
そこには大量の財宝と13体のクリスタル王と言う複数のエイリアンのミイラが。
1つだけ首がなく、これを戻した者がパワーを得ると言われる。
現れたスパルコはスカルを奪い、自らが戻すと周囲が輝きものすごいパワーを発する。
インディらは退散、洞窟は崩れはじめ、
逃げ遅れたマックをインディは助けようとするが、マックは観念する。
何やらものすごいパワーに、スパルコはもういいと言うが、そのまま宇宙へ?
何やらよくわからないが敵はいなくなり、一件落着。
彼らが言う宝とは、エイリアンの知識の事だったと知るインディ。
オックスリーの記憶も戻る。

 インディは名誉回復し教授に戻り、何と最終回のようにマリオンと結婚する事に。
風が吹いて飛んできたインディ帽を拾おうとするマット。
なるほど次回からはこいつが主役になるわけかと思ったが、
結局インディが帽子を拾って式場を出るのであった。

 と言うわけで、パラマウントのマークが実写になるお約束をはずすとは思わないが
プレーリードックだかの巣でごまかすとは、無理に出さなくてもと言う感じ。
50年代風にプレスリーやら、学生のケンカやら、ロズウェル事件やら。
冷蔵庫に隠れて水爆を逃れる描写は、50年代を象徴する出来事とは言え
必然性はあったのか。
鉛で放射能が防げるのか知らないけど、
まだキノコ雲が出ている時に外へ出たら、間違いなく被爆するだろうし
だいたい冷蔵庫があんなに吹き飛ばされたら、中の人は全身骨折するはず。
ハリソンがふけているのはいいとしても、どうにも50年代の描写に違和感あり。
前3作のマーカスことデンホルム・エリオットや
父ヘンリーことショーン・コネリーは、既に死んだとの設定で
デンホルム・エリオットは本当に死んじゃったからともかく
コネリーは出演の噂もあったし、次回以降を考えると
何も殺さなくても良かったのではと言う気がする。
敵はケイト・ブランシェットが一手に買って出たと言う感じ。
インディ側は若造がついてきて、特に嫌がるわけでもなく派手なアクションに同行。
若造がカレン・アレンの息子であるのはすぐに察しがつき
もう少し考えれば、ひょっとして。。。と言う感じ。
水晶どくろことクリスタル・スカルが、実はエイリアンの頭蓋骨だったなんて展開は
むしろエイリアンVSプレデターみたいな展開。
まあ派手目な追いつ追われつがあって
(チラリとアークが出てくるのは面白い)
イグアスの滝のすぐ下に、派手な罠に守られた宝があると言うのは
ナショナル・トレジャー風。本家が亜流をマネしてどうするという感じだ。
クライマックスのすごいパワーの部分は何だかよくわからず、ごまかされた感じ。
そして万事解決するや、カレン・アレンとの結婚シーンが。
これはシリーズの流れを止めかねない展開で、好感が持てない。
次回からは若造が主演との噂もあり、
じゃあインディ・ジョーンズじゃないじゃんと、見る前は思っていたが。。。
全体の印象は、TVシリーズの数年後のスペシャル番外編と言う感じで
新作とは言い難い感じ。
面白くない訳じゃないが、次回作が作られる気がしない。
 

レイヤー・ケーキ(2004年英)

「おれ」 麻薬ディーラー(ダニエル・クレイグ)
ジミー 「おれ」のボス
ジーン ジミーの部下(STのオブライエン役)
モーティ ジミーの殺し屋
テンプル氏 ジミーの仕事相手(マイケル・ガンボン)
ドラガン 組織の殺し屋
デューク 組織の麻薬を盗んだ
サシャ デュークの恋人
タミー 知り合った女性(シエナ・ミラー)
シドニー タミーの恋人

 麻薬売買でビジネスする「おれ」は、ボスであるジーンに仕事を依頼される。
テンプル氏の娘が麻薬に溺れ行方不明に。居場所を探せと言うのだ。
一方、デューク一味は大量の麻薬買い取りを求めるが、
どうやら組織から盗み出した物らしい。
ジミーの殺し屋モーティは、
かつて身代わりになって逮捕されたフランクに金をせびられ叩きのめす。
もし死ねば「おれ」も共犯にされると、主義を曲げて銃を持つ事に。
組織の殺し屋ドラガンは、デュークが盗んだ麻薬を返せと脅す。
テンプル氏に捕われた「おれ」は、
大金を失ったジミーが、テンプルの娘を人質に「おれ」の金を狙っていると知る。
「おれ」はジミーの所へ乗り込み射殺。
ジミーの部下ジョーに痛めつけられるが、真相を知らせ和解。
ドラガンを呼び出し始末しようとするが、反撃される。
実はジョーがデュークを始末していたと判明。
一味との取引現場には、警察が現れて退散。
テンプル氏は、娘が精神的苦痛を味わったと報酬を削るが、
いずれ後釜になると「おれ」を評価。
ジミーの屋敷を得るが、前から決めていたと引退を宣言。
知り合ったタミーと旅立つが、タミーの恋人シドニーに射殺される。

 と言うわけで、ダニエル・クレイグは同じボンド俳優でも、
娯楽度の高いアクション系出演作が多いブロスナンより、
ちょっと固い感じ系が多いみたい。
もひとつ言うと、物語はやはりどこかイギリス映画テイスト。
主人公は麻薬ビジネスに携わる人物で、
そんな人だから、いろいろ危ない目にあったり、場合によっては殺人を犯したりする。
そんなあたりの危なっかしい日々を描くわけで、正直人間関係とかわかりづらい。
最後に何とか問題を解決し、それなりの地位を獲得するも、
それをあっさり捨てて引退。
だが麻薬とあまり関係ないところで撃たれて死ぬと言うのは皮肉な感じ。
ここらへんもアメリカ映画にはあまりない結末かな。

TV放送 2008/05/20 WOWOW 0000-0145
 



レインディア・ゲーム」(2000)を見た。

 この映画は「ブラックサンデー」他で知られるジョン・フランケンハイマーが監督で
「アルマゲドン」のベン・アフレックが何やら事件に巻き込まれる話で
それだけでも面白そうなのだが、
それに関係する俳優陣が、注目中のシャーリーズ・セロンとゲーリー・シニーズ。
これは絶対見るしかない。

 冒頭は雪の中、倒れている大勢のサンタの映像。なぜこんな事になったのか。
以下は回想シーンに。
自動車泥棒で捕まった刑務所のルーディ(ベン・アフレック)は、同室のニックと
まもなく出所の予定。ニックは出所したら、文通で知り合った女性アシュリーと会い、
Hとかめちゃくちゃすると意気込んでいる。
ルーディもその手紙を読んでもらったり、写真を見せてもらったりして
ひそかにアシュリーに恋心を抱いていた。
そんな中、ルーディの密告で独房に入れられたと、逆恨みする男が出てくる。
食堂で、食べ物の中に虫がいたとかで、騒ぎになり、
そのどさくさにこの男がルーディを襲うが、
止めようとしたニックが代わりに刺されて死んでしまう。
それからしばらくして出所の日が来る。同時に出所する連中は、家族らが迎える。
ルーディはアシュリー(シャーリーズ・セロン)を見つけるが、
黙って立ち去ろうと思いバスに。しかし、考え直してバスを降りる。
アシュリーはニックの顔を知らないはず。ルーディはニックと称して彼女に接近。
自分に失望するのが怖かったとか言って、彼女と激しいHをする。
ひいきのシャーリーズ・セロン。ここでも裸を披露するが、後半にもう一度
もっとはっきり見える裸シーンがある。
あまりに彼女との仲がうまく行ったので、逆に後悔するルーディ。
いつかは本当の事を言わなければと思うが、そんなルーディに思いがけない事件が。
ガブリエル(ゲーリー・シニーズ)と言う男とその一味が現れ、
アシュリーとルーディに乱暴し出したのだ。
アシュリーにとってこのガブリエルは、触れたくない乱暴な兄だったのだ。
ガブリエルは、ルーディにカジノの襲撃を手伝えと言う。
ニックがカジノの警備員をしていた事を知ったガブリエルは、襲撃を計画。
あわててルーディは、実はニックじゃないと説明するが、
そんな話を簡単に信用してもらえるはずがない。
それでもニックじゃないと主張し続けると、ならば始末すると言われてビックリ。
怖くてウソついたが、実はニックですと言うハメに。
するとガブリエルはカジノの見取り図を出し、金庫や警備のポイントを言えと言う。
困ったルーディは、考えた末、改装されてるようだからわからないとごまかす。
するとガブリエルは、ならば不要だと始末されかかるが
あわてて、下見すれば、だいたい見当はつくと言って、
何とか殺されずにカジノへ行く事に。カジノと言っても、さびれた町のさびれた店だ。
変装して店に入ったルーディは、店長に近づかれる。
怪しいぞと思われるガブリエル一味。ルーディはトイレへ行くフリをして逃げる。
一味はこの店が改装などしていないと知り、怒って追跡。
見張りを倒してアシュリーと氷の池の上を走って逃げるが
氷が割れてアシュリーが氷の下に。ルーディは飛び込んで助けるが、
おかげで追いつかれた一味に捕らわれてしまう。

 ガブリエルはルーディを捕らえ、ホテルの部屋に監禁。
ベッドに手錠で縛りつけ、アシュリーとは話があると言って外へ。
ルーディは泥棒のテクを利用して、ベッドの金具で手錠をはずす。
この、彼が泥棒だと言う設定が後で生かされるのだが、ほとんど説明がないので、
このシーンでは、「あ、そうだったの?」と驚かさせられるのが難。
見張りのスキをついて皆の様子を見ると、ガブリエルとアシュリーがプールでH。
シャーリーズ・セロンここではまる裸。実は2人は兄妹ではなく恋人らしい。
仕事が片付いたら、ニック(実はルーディ)を始末しようなどとも言っている。
アシュリーにもだまされていたと気づくルーディ。
あわてて部屋へ戻り、縛られてたフリをする。
観念して襲撃計画に協力すると言い出したルーディは、デタラメの地図を書き
ここに見張りがいるとか、ここに隠し金庫があるとか説明。
ようやくやる気になったかと、一同はだまされてその気に。
とは言え、まだ信用できない点もあり、ルーディ自身も襲撃に参加させる事に。
全員が顔がわからないようにサンタに扮しカジノへ。
客の少ない時間帯を襲撃。撃ち合いになったりするが、
ルーディの説明した地図と違うため混乱。おかげで修羅場に。
ルーディはひそかに一味を次々倒したりもする。
客もいなくなり、一同は支配人室に集合。にらみ合いに。
ガブリエルらはニックにだまされたと責める。
すると支配人が、ニックはこんなヤツじゃないと言う。
ようやくルーディがニックじゃないと悟った一同。
アシュリーまで怒り出すが、ニックは殺された。だまされる方が悪いと挑発。
殺してやると言う一同に、ルーディは隠し金庫は見なくていいのかと言う。
一同は隠し金庫もデタラメだと思うが、ニックに聞いた、壁の裏にあると言うと、
ガブリエルは一応見せてみろと言う。
支配人は開けるが、ルーディはその秘密を知っていた。
そこに隠されていたのは、金ではなく機関銃だったのだ。
支配人は機関銃を乱射。撃ち合いでガブリエル一味は逃げまどい、ルーディも逃走。
支配人も結局死に、生き残ったのはルーディと、アシュリー、ガブリエルのみ。
ガブリエルはルーディを始末して、一味と言う事にして退散しようと言う。
池に落ちた時に助けたのに殺すのか等と言うが
アシュリーはだまされた事に怒り、ニックが刺されて死んでたなんて等と言う。
そこでルーディは不審に思う。ニックが刺されたなんて言っていない。
なぜ刺されて死んだと知ってる、おかしいぞと追及。
何となくそう思っただけだ等とごまかすが、ガブリエルも不思議に思い出す。
アシュリーはチッと言って、ガブリエルを射殺。
そして次の瞬間、思いがけない展開に。と言うか、この手の話ではありがちの展開に。
死んだはずのニックが現れたのだ。
実はアシュリーとニックはもともと恋人で、文通で知り合ったようなフリをして
その話を聞かせる事により、ルーディが彼女に惹かれると考えていた。
そして事実その通りになり、独房から出てきた男や看守を買収して
死んだフリをしていたのだ。
そしてガブリエルも始末して、金をいただくつもりだったのだ。
ニックはルーディを、トレーラーの中の車に縛りつけ、
崖から落として始末しようとする。
ガソリンをかけ火をつけるが、その頃ルーディはいつもの技術で手錠をはずしていた。
そしてひそかにエンジンをかける。
ニックらがビックリする中、ルーディは車をバックさせ、
ニックを引いてトレーラーとの間で押しつぶれて倒れる。
続いて反転させ、アシュリーをはねとばし、車から飛び降りて
車とアシュレーは崖下へ。
虫の息のニックは助けを求めるが、もう遅いと言ってトレーラーも崖下へ落とす。
そして、残された札束を、サンタの格好をしたまま、
道中のポストへ次々投げ込み、故郷へ帰っていった。

 と言うわけで、たまにはずれを出すフランケンハイマーなので
ひょっとしたらとも思ったが、巻き込まれ方の展開がなかなか面白かった。
話の二転三転ぶりは、まだ裏があるはずとか、ちょっと予想できちゃう面もあるが
最後までやられっぱなしで、最後の最後でやり返す、ちょっと物足らない気もするが
その痛快感は最近なかったなかなかのものだ。
難を言えば、もう少し、「実は自動車泥棒だった」と言う点を生かしてほしかった。
 

レインマン(88)

監督 バリー・レビンソン

 自動車販売会社社長チャーリー(トム・クルーズ)は、借金で会社が危機に。
絶縁状態だった父が死に、遺産を期待するが、存在すら知らなかった兄のものに。
兄レイモンド(ダスティン・ホフマン)は自閉症で、施設にいたのだ。
怒ったチャーリーは、レイモンドを無理矢理連れ出す。
だが、神経質な彼に飛行機を拒否され、車で行く羽目に。雨の日の外出もなしだ。
かと思えば勝手に歩き回り、騒ぎを起こす。テレビ番組を欠かす事もできない。
しかし、彼が幼いチャーリーが好きだったレインマンだと気づく。
レイモンドは、弟をやけどさせ、自閉症になったのだ。
レイモンドの驚異的な記憶力を利用して、カジノで借金を取り戻す事に成功。
最初は遺産を要求したチャーリーも、後見人のブルナーに兄弟で暮らす事を求める。
だが、施設が最適と鑑定され、レイモンドは去り、チャーリーは面会を約束する。

 と言うわけで、最初は頭に来るくらいイライラさせる行動をしていた兄が、
実は好きだったと気づくと、そう言う行動をとらなくなるあたりが怪しいが
全体として兄弟愛に目覚める展開が面白い。
チャーリーの社員で恋人のスザンナにバレリア・ゴリノ。レイモンドとダンスする。
音楽はハンス・ツィマー。

TV放送 94/01/05  06CH  21:00-23:39
 

レインメーカー(97)

監督 フランシス・コッポラ

 若き弁護士ルーディは、悪名高きブレーザー(ミッキー・ローク)の事務所へ。
資格のないデック(ダニー・デビート)と組み、病院などで仕事を探し回る。
白血病なのに保険金が払われないダニー・レイの件を調査。
病院で知り合ったケリーと親しくなるが、彼女は夫クリフの暴力におびえていた。
ブレーザーの違法行為がFBIに摘発されたため、ルーディはデックと独立。
ダニー・レイの件を担当。保険会社の弁護士レオ(ジョン・ボイド)と対決する事に。
判事は和解を勧めるが拒否。だが判事は急死し、
後任のキプラー判事(ダニー・グローバー)は人情派で俄然有利に。
会社側は骨髄移植の保険を認めないと主張。
ルーディはケリーを家から出そうとするが、夫クリフと格闘になり
ケリーはクリフを撲殺。ケリーはルーディを逃がし逮捕されるが、
正当防衛として起訴されず釈放される。
解雇された査定係レマンジック(バージニア・マドセン)を発見。
彼女はすべての請求を拒否する方針だと証言。証言を恐れて解雇させられたと言う。
だが、レオは会社への復讐心の証言だと反発。マニュアルも違法入手と主張。
しかし、過去の判例から有効だと認めさせ、会長キーリー氏(ロイ・シャイダー)が
会議で骨髄移植が一般的だと認めた点を指摘する。
その結果、陪審員は5000万ドルの賠償を認める判決を下す。
会社は破産し、金は得られなかったが、会社を倒したと感じる。
しかし勝ち続ければやがてレオのようになると、引退しケリーと共に去る。

 と言うわけで、ジョン・グリシャムの裁判もので豪華キャストも見所。
素人弁護士が、百戦錬磨の弁護士を倒す快感も。
バージニア・マドセンとロイ・シャイダーの2人が目的で見た所もあるが
かなり後半ギリギリまで出てこないのでハラハラさせられた。

TV放送 99/06/27  BS05  20:00-22:17
 

レーガン大統領暗殺未遂事件(2001年アメリカ)

 81年レーガン大統領(リチャード・クレンナ)が就任。
米ソが軍備を増強し、再び戦争の危機に陥る。
ジョディ・フォスターにあこがれるヒンクリーは、彼女に自分を知らしむるため
演説中の大統領を襲撃。ヒンクリーは逮捕され、警備員が重傷を負う。
ただちに大統領は病院へ。意外にも肋骨に傷があり重傷だ。
病室ではFBIとシークレットサービスが権限を奪い合い、
口径も捜査状況だと明らかにされない。だが体内で弾が破裂すれば危険だ。
ケネディ以来の大統領狙撃だが、ブッシュ副大統領はテキサスで官邸は空。
ワインバーガー国防大臣は軍の警戒態勢を指示するが、
ヘイグ国務長官(リチャード・ドレイファス)はソ連侵攻はないとこれに反発。
マスコミも殺到し、副報道官の弱気な発言に業を煮やしたヘイグは、自らが会見に。
3番目の権限を持つ国務長官が事態を掌握。警戒態勢は取っていないと発表する。
実際は3番目は下院議長で、ニュースでも政府が混乱していると発表される。
しかし、誰かが政府を動かさねば無政府状態になってしまう。
匿名の脅迫電話が相次ぎ、ついに弾は摘出される。
その頃ブレイディ報道官が死亡したと誤報が流れる。

 ソ連がミサイル発射したとの情報が流れるが、ホットラインは故障中。
核発射のボタンを持つバックマンが行方不明になった上、
大統領が持つカードも、病院で服と共に破棄されて不明に。
これはFBIが回収するが、司法長官は命令系統を無視していると引き渡しを拒否。
ソ連大使は攻撃を否定して一応一安心。だが軍部は半信半疑だ。
病室には警備をくぐり抜け男が大統領に接近。レーガンは死んだと叫び大騒ぎに。
ソ連がポーランドへ侵攻。侵略とみなすかでもめるが、
かけつけたブッシュは責任を取る事を嫌がる。これでは容態が怪しまれる。
そこでブッシュ夫人に協力を求め、大統領が元気のような写真を撮り、
法案に無理矢理署名させる。閣議でも政府は正常だと発表。
ワインバーガーもヘイグとの対立はなかったと発言する。
権力の空白は一瞬もなく、大統領はレーガンで代理はいないと発表される。
レーガンは2週間後に退院するが、完全に回復したのは4ヶ月後だった。
ヒンクリーは心神喪失で無罪になり病院へ。
病室に入った不審者は医大生で、危険がないとして釈放。
ブレイディは銃規制に携わり、ヘイグは辞任し、2度と公職に就かなかった。

 と言うわけで、米大統領の暗殺と言えば、ケネディやリンカーンが有名だが、
たしかにレーガンも暗殺未遂の目に遭っており、
犯人のヒンクリーも話題になったから、そこらへんをテーマに描くかと思いきや、
早々と事件は冒頭で起きてしまい、もっぱらその後のドタバタを描くと言う物。
しっかりしているようで、意外に指揮系統が混乱したりして
アメリカ政府の危なさを思い知らされる。
リチャード・ドレイファスが主演と言うから、彼がレーガンかと思ったら
レーガンはリチャード・クレンナが演ずる。これが微妙に似てるのが面白い。
その他、有名どころでもブッシュとかレーガン夫人もボチボチ似てる。
後の大統領であるブッシュがかなり情けなかったりするのも面白いが、
まあ大作映画と言うよりは、TVスペシャルが適当という題材。

TV放送 2003/07/20 BS05 1620-1800
 

レーシング・ストライプス(2005年米)

ノーラン 農場主。元調教師(ブルース・グリーンウッド)
チャニング ノーランの娘(HEROESのクレア)
クララ・ダルリンプル チャニングの雇い主

ストライプス シマウマ
タッカー 農場の馬(ダスティン・ホフマン)
フラニー 農場のヤギ(ウーピー・ゴールドバーグ)
レジー 農場のニワトリ
サンディ クララ所有の障害競技用馬
トレントン クララ所有の競走馬(フレッド・ダルトン・トンプソン)
プライド トレントンの息子

 移送中だったシマウマの檻が荷台から落下し、農場主ノーランに拾われる。
娘チャニングはストライプスと名付けて気に入り、ノーランも飼う事を認める。
農場は競技場に隣接しており、ストライプスは競争馬にあこがれる様に。
競争馬プライドとケンカになって競争するが、コーナーを曲がれず敗れる。
だが、ストライプスの才能に気付いた農耕馬タッカーは、
チャニングにも気付かせてレースに参加させる。
マスコミも関心を持つが、ゲートに怯えてレースに敗れる。
かつて優秀な調教師だったノーランは、妻が事故死して以来退いていたが、
周囲に説得されてストライプスを調教する事に。
ストライプスは、自身が馬ではないと知りショックを受けるが、タッカーが励ます。
ノーランの特訓でゲートも克服。
だが、プライドの父トレントンは、ストライプスの彼女サンディを捕えて出場を妨害。
農場の仲間がサンディを救出し、レースに参加する。
途中でスタミナがなくなるが、無になれと言うタッカーの言葉を思い出して回復。
接戦の末、プライドを抜いて優勝する。
ブライドはストライプスを立派な競走馬だと認め、
ストライプスは花輪をタッカーに贈るのだった。

 と言う訳で、シマウマがレースに出る話。
トビー・マグワイアが出てるはずと思ったけど、それはシービスケットでした。
移送中のシマウマ、ストライプスが荷台から落ちて、農場に拾われる。
農場の隣には競争馬を育てる馬場があって、
ストライプスも出場したいと願うように。。と言う訳。
農場主ブルース・グリーンウッドは元調教師だが、事故で妻を失った過去を引きずる。
ストライプスの方も、自分がシマウマ(馬とは違う)だと知り、ショックを受ける。
。。てな困難を乗り越えて、レースに勝つと言うお約束な展開。
動物を使ってるけど、例えばベイブほど可愛らしい感がなく、
周囲のドタバタの印象が強い。

DVDレンタル
 

レオン(94)

 少女マチルダは、麻薬をくすねた父を殺され、4歳の弟らも巻き添えに。
難を逃れた彼女は、隣家のレオンに助けを求めるが、彼はプロの殺し屋だった。
弟への復讐心からレオンに殺しを教わるうち、彼に恋心を抱くように。
犯人が麻薬局のスタン(ゲイリー・オールドマン)と知り、追跡するが捕らわれる。
レオンはマチルダを救出するが、警察がホテルを包囲。レオンはマチルダを逃がし
負傷した警官のフリをして脱出。スタンが気づき近づくが、レオンは自爆する。

 と言うわけで、少女と殺し屋の交流と言う面白い設定の話。
最後は脱出させたかった気がする。音楽はエリック・セラ。

VHS
 

レクイエム(2004年米)

ベン 元殺し屋(ジャン・クロード・バン・ダム)
シンシア ベンの妻
ニコラ ベンの息子
スン・クアン マフィアのボス
キム クアンの娘

 殺し屋ベンは、妻との暮らしを望んで稼業から足を洗う。
妻シンシアは、香港から来た難民の娘キムが組織から狙われていると知って保護。
だが、キムの父であるスン・クアン一味が現れ、シンシアらを殺害してしまう。
 ショックを受けたベンは、かつての仲間とクアンの娼館を襲撃。手下を殺害する。
さらに一味に通じていたシンシアの上司を殺害。
キムがさらわれたと知り、救出するが、今度は息子ニコラが捕らわれてしまう。
 ベンは港に停泊するクアンの船を襲撃。
自らも負傷するが、何とかクアンを倒すのだった。

 と言う訳で、ジャン・クロード・バン・ダム主演のアクション。
時期的にはバンダムが落ちぶれ始めた頃か。
殺し屋稼業から足を洗ったバンダムは愛妻をマフィアに殺され、復讐を決意する。
こんな話、最近見たばかりだよなーと思ったら、キアヌのジョンウィックだった。
全体的に湿っぽく、痛快感は今一つ。
よく聞く展開だが、バンダムの近作の中ではかなりまともな方。
仲間による尋問シーンは痛そう。

TV放送 2016/10/02 テレビ東京 0315-0500
 

レクイエム(2009年英アイルランド)

アリスター 犯人(リーアム・ニースン)
ジョー・グリフィン 犠牲者の弟(ブラディ・サンデーの議員)

 1975年アイルランド。若きアリスターはジム・グリフィンを襲撃。
それを目撃したジムの弟である少年ジョーは、なぜ防がなかったと母親に責められる。
 33年後。出所したアリスターは、
テレビの企画で、唯一の遺族であるジョーと対面する事に。
事件以来苦しんできたジョーは、和解する気などなく、
対面の際に刺そうとナイフを用意。
殺しは良くないと言うスタッフに、それでも至福の5分間を得られると語る。
だが、対面を目前にして、テレビのピエロは嫌だと立ち去ってしまう。
33年間少年に見つめられていたと言うアリスターは、
ジョーに手紙を送って対面を求める。
決意したジョーは、アリスターを廃屋に呼び出して対面。
2人は格闘になり、もみ合って窓から落ちるが、何とか無事だった。
当時、労働者が追い出され、報復に襲撃したのだとアリスターは告白。
故郷に帰るから、私を倒した事にして忘れろと言って立ち去る。
思い悩むジョーだが、娘にとって自慢の父でありたい考え、
あれは終わったとカウンセリングで語る。
やがてジョーはアリスターに電話し、終わりだと告げるのだった。

 と言う訳で、リーアム・ニースン主演のドラマ。
アイルランドのテロリストだったアリスターは、報復で男を殺害。
事件を目撃した男の弟ジョーは、なぜ防がなかったと母親に責められる。
それから33年が経過し、
共に大人になったアリスター(リーアム)とジョーがテレビの企画で再会する事に。
物語の雰囲気が、同じアイルランドを描いたブラディサンデーに似てると思ったが
かの作品の議員が、本作のジョーだった。
リーアムは刑務所にいてみそぎは済ませた形に。
だが、共に事件の事を引きずっていたと言う訳。
その対面はどうなる事かと期待させるが、
結果として、「いやいや、だから引きずってたんですわ」と言う終わり方。
心情はわかる気がするけど、映画として、もう少しメリハリはほしいかな。

TV放送 2011/05/28 WOWOW 2011-2129
 

LEGO(R)ムービー(2014年米)

エメット 作業員
ワイルドガール エメットを助ける。本名はルーシー
お仕事大王 町を牛耳る(ウィル・フェレル)
バッドコップ 大王の手下の警官(リーアム・ニースン)
ウィトルウィウス 預言者(モーガン・フリーマン)
スーパーマン (チャニング・テイタム)

 レゴシティの建設現場で働くエメットは、
現場を探る女の子ワイルドガールを追って穴に落ちてしまう。
不思議なパーツに触れると、選ばれし者と言われる様になる。
 バッドコップに怪しまれた為、ガールはエメットを連れて荒野へ逃れる。
だが、彼女はエメットが選ばれし者ではないと気付いて失望。
このままでは、お仕事大王が世界を終わらせてしまうと言う。
 ガールはエメットをヒーローたちの楽園へ連れていく。
ヒーローたちも、彼が選ばれし者でないと知り失望。
現れたバッドコップが楽園を破壊するが、辛くもエメットは退散。
 エメットらは大王の基地に潜入するが捕まり、預言者は首を飛ばされてしまう。
予言者に、なれると信じる事が大切だと言われ、エメットは一同を救出。
エメットは、出来なかった事をやってほしいと訴え、人々は物作りを始めた為、
大王は困惑。大王に見捨てられたバッドコップも寝返る。
 実は、レゴシティはとある父親が作った町で、
一連の出来事は息子が遊んでいたのだった。
父親は元に戻そうとするが、息子は再び遊び始める。
 エメットは、大王がすべてを変える事が出来ると説得し、大王は改心。
父親は息子に自由に遊ばせる事にするが、そこへデュプロ星人が現れるのだった。

 と言う訳で、レゴの世界を描いた物語。
作業員エメットは選ばれし者と呼ばれ、
町を牛耳るお仕事大王と戦う為に、皆を率いる事に。
仲間として、スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンなんて連中に加えて、
リンカーンとかハンソロも出てくるごった煮ぶり。
何でこんなデタラメな設定なのかと言うと、終盤に種明かしあり。
だからか!と感心させられた反面、伏せといた方が良かったと思う気持ちも。
ところで、リーアム・ニースンが声の出演してると言うから見たけど、
吹き替えだったから、意味なかったかも。

TV放送 2015/11/23 WOWOW 0500-0640
 

レザボア・ドッグス(91)

監督 クエンティン・タランティーノ

 ダイヤ問屋を強盗した数名は、計画が漏れ、ほうほうの体で倉庫へ逃げ込む。
ホワイト(ハーベイ・カイテル)、負傷したオレンジ、そしてピンクの3名だ。
正体がばれるため、オレンジを病院に連れていく事はできない。
失敗の原因とも思われる殺戮をしたブロンドが現れる。彼は警官1人を捕まえていた。
ホワイトらがダイヤを回収に行く間、ブロンドは警官に暴行。
焼き殺そうとするが、オレンジが射殺。彼は潜入警官で、黒幕ジョーの逮捕が目的だ。
逃走中、ブラウン(クエンティン・タランティーノ)は、車をぶつけて死亡。
オレンジは奪おうとした車の運転手に撃たれて、運転手を射殺していた。
ジョーと息子エディ(クリストファー・ペン)は、オレンジを信じず警官を射殺。
さらにオレンジが警官と見抜くが、ホワイトは信じず、にらみ合いに。
同士討ちになり、ピンクは逃走。虫の息のホワイトにオレンジは警官だと告白。
ホワイトはオレンジを射殺し、警官が突入する。

 と言うわけで、気鋭の監督タランティーノの第1作。
事件発生後から始まり、時々回想シーンが入る展開。
なぜそうなったか、人間関係が次第にわかる展開は面白いが、
全員死んでしまう殺伐とした点も気になる。

TV放送 94/09/18  BS05  15:15-17:00
 

レジェンド・オブ・エジプト(1999年米)

クレオパトラ エジプトの女王
シーザー ローマ皇帝(ティモシー・ダルトン)
アントニー シーザーの騎兵長官(ビリー・ゼイン)
プトレマイオス エジプト国王。クレオパトラの弟
アルシノエ クレオパトラの妹。姉と対立
オクタビアヌス シーザーの甥
ブルータス シーザーに反発

 ローマ皇帝シーザーはエジプトに到着。
12歳のプトレマイオスが国王で、姉アルシノエが国を牛耳っていた。
彼らの姉クレオパトラの散財により、エジプトには金がないと言う。
だが、絨毯にくるまれ贈り物として現れたクレオパトラは、
自分こそ正統な王位継承者だと言う。
そこでシーザーは、クレオパトラをプトレマイオスの妻とし、アルシノエを追い出す。
するとアルシノエは軍勢を連れて襲撃。
反撃でプトレマイオスは死に、アルシノエはクレオパトラに毒殺される。
ブルータスらが反旗を挙げていると知り、シーザーはローマへ戻る事に。
クレオパトラはシーザーの息子を出産。シーザリオンと名付ける。
世継は甥オクタビアヌスと決まっていたが、
シーザーはシーザリオンを息子と認め反感を買う。
ついにブルータスらの襲撃を受け、シーザーは殺されてしまう。

 騎兵長官のアントニーは、ブルータスら裏切り者の討伐を成し遂げる。
クレオパトラはオクタビアヌスが攻めてくると考え、アントニーに接近。
内戦を避けるため、オクタビアヌスは西方を、アントニーは東方を治めることに。
さらにアントニーはオクタビアヌスの姉と結婚させられる。
だが、結婚を解消し、クレオパトラとの結婚を宣言。
シーザリオンにシリアの地を与える。
これを協定違反とするオクタビアヌスに攻められ、アントニーは完敗する。
クレオパトラに励まされ、再び出撃するが、またも完敗。アントニーは死ぬ。
オクタビアヌスは、クレオパトラにローマへ来るよう求めるが、
クレオパトラは毒蛇の毒で自害。やむなくオクタビアヌスは退散するのであった。

 と言うわけで、魔性の女と言うべきクレオパトラと、
彼女に振り回されたローマの英雄シーザーとアントニーの話。
シーザーを演ずるのがティモシー・ダルトン、
アントニーを演ずるのが、まだ毒がない感じのビリー・ゼイン。
個人的にはこの配役が魅力かな。
史実を基にしているから、エリザベス・テイラー版クレオパトラなんかと同じ展開。
クレオパトラの魔性ぶりとか、シーザーたちが堕落していく様子に、
それほどの説得力がないので、忘れかけてた教科書を久しぶりに読んだ感じかな。

TV放送 2006/07/05 WOWOW 1910-2130
 

レジェンド 三蔵法師の秘宝(2002年中国/香港/台湾)

イン サーカス団の家長(ミシェル・ヨー)
エリック 泥棒。インの元恋人
トン インの弟
リリー トンの恋人
カール 富豪

 富豪カールはエリックに命じて石を入手。
それは敦煌の心臓と呼ばれ、これがあれば千年以上前にいた三蔵法師の遺骨を入手できるのだ。
だが、結局エリックは石を奪って、元恋人で曲芸師インの所へ。
3年ぶりに舞い戻ったエリックに困惑するインは、遺骨探しへの協力を拒否。
だが現れたカール一味にエリックが捕らわれてしまう。
エリックは拷問を受けるが、かけつけたインが救出。
しかしインの弟トンが石を持ち出し、恋人リリーと遺骨探しに出てしまう。
トンは老人から林に敦煌の血が入った瓶があると聞き出すが、
カール一味に捕われてしまう。インらがかけつけ瓶を入手するが、カールに奪われる。
一同は遺骨のある岩場へ乗り込み、仕掛けだらけの部屋で対決。
カール一味を倒すが、リリーが犠牲となる。
ついに入手した遺骨はチベットに返され、トンはそこに留まる事にする。

 と言うわけで、もともと香港でジャッキー・チェン映画とかに出ていて、
その後007やハムナプトラにも出たミシェル・ヨーを主演に据えた
インディ風アクション。
三蔵法師の遺骨なんて物をめぐって、主人公らと悪役が争う訳。
遺骨には神秘的な力があったり、それを持ってると凄い権力を握れたり、
凄く高く売れたりと言う価値はなく、
僧たちには大事だが、一般の人にはそれほどでもないと言う代物。
ミシェル・ヨーは007の頃よりふけた感じ。他の俳優陣には馴染みがない。
物語は追いつ追われつと言ってもスローテンポで、緊迫ムードはもう一つ。
インディ風の仕掛けがあるのは一部屋だけで、
ミシェル・ヨーはターザンの如く紐にぶらさがって
あっちこっち移動し続けてる間に勝手に敵が全滅。
ここもスピード感がなく、あんまり面白くないね。

TV放送 2006/07/26 WOWOW 1105-1248
 

レジェンド 光と闇の伝説(1985年)

監督 リドリー・スコット

 暗闇を支配する大王は、ゴブリンに指示を出し、宇宙を制する力を滅ぼそうとする。
ジャック(トム・クルーズ)と親しくなったリリィ姫(ミア・サラ)は、
神聖な動物ユニコーンに触れ、ゴブリンに見つかって角を切られてしまう。
そのため、世界中が凍ってしまい、ジャックは宇宙の秩序を戻すため
角を探す旅に出る。だが罠にかかり牢に入れられる。
リリィは財宝に惑わされ、大王の妃になれと要求される。
そうなるとリリィはもう救えず、ユニコーンの血が枯れれば、夜明けはもう来ない。
ジャックは反射する物を集め、見張りを倒して外へ。
光で大王を倒すが、リリィにはのろいがかけられていた。
だが川に落ちた指輪を見つけ出し、キスをすると、リリィの目が覚める。

 と言うわけで、何やら類似作品が多くあるファンタジー系の作品だが
エイリアンやハンニバルのリドリー・スコットにしては
ずいぶんゆるい作品を作ってしまったという感じ。
人間の出演者はトム・クルーズとミア・サラ程度で
後は魔法やら妖精やらでいろいろ展開するが
何だかリアリティがないので、見ていてピンと来ない。

TV放送 2001/09/02 BS05 0315-0450
 

レジョネア 戦場の狼たち(1998年アメリカ)

 25年。ボクサーのアラン(ジャン・クロード・バン・ダム)は、
顔役ガルガーニに八百長を求められる。
彼の愛人カトリーナは、アランの元恋人で、逃がしてくれと頼まれる。
アランは八百長を拒否。カトリーナと逃げようとするが、彼女は捕らわれ、
アランはフランス軍の外人部隊に飛び込む事に。ここは身元の怪しい連中ばかりだ。
モロッコでスタインカンプ曹長(スティーブン・バーコフ)らに鍛えられ、
戦闘集団リツ族と戦う事に。だが苦戦中だ。
一方、ガルガーニはアランを追って、部下を外人部隊に潜り込ませる。
砦へ向かう任務で、砂漠の途中で襲撃を受け、仲間のグイドが殺される。
やがて砦へ到着。仲間のマックは、ガルガーニ一味に買収され、
アランの命を狙うが、敵襲を受けて中断。
マックは軍曹に昇進。不信感をぬぐえない中、ルーサーが危険な任務に就くが
リツ族に捕らわれ、やむなくアランが射殺。総攻撃を受け、曹長らも次々やられる。
ガルガーニの子分に狙われるが、マックが彼を倒し、
カトリーナは無事アメリカへ行ったと告げて自殺。
唯一生き残ったフランは、勇気ある者として見逃される。

 と言うわけで、バンダム主演でどんな話かよく知らずに見たが、
最初はギャングがらみの話で、「お熱いのがお好き」パターンで軍へ。
そこへも追っ手が来ると言うのはお約束的だが、
何か、いざ入隊してしまうと、兵士同士のあつい友情が芽生えてしまうあたりが
物語的には違和感あり。
襲撃してくる敵が、いつも優勢なくせに、全滅はさせずに退却するのも変だし、
恋人の話ばかりしてたのに、再会しないままなんて
何か話が横道にそれたまま終わっちゃったと言う感じだ。

TV放送 2004/01/29 25CH 2100-2254
 

レスラー(2008年米)

ランディ・ザ・ラム・ロビンソン レスラー(ミッキー・ローク)
キャシディ ストリッパー
ステファニー ラムの娘

 往年の人気レスラーであるラムは、今も試合を続けていた。
収入は少なく、家賃が払えないため、スーパーの倉庫でバイトする日々だ。
アヤトラー戦20周年の再戦企画が浮上する中、
心臓発作で倒れ、医師はプロレスは無理と言う。
心細くなったラムは、疎遠だった娘ステファニーに会うが、
今さら面倒は見れないと邪険にされる。
親しいストリッパーのキャシディにアドバイスされ、
プレゼントを贈った為に娘との関係はやや改善。
だがキャシディには、客とは一線を越えられないと拒否される。
腹を立て、飲み屋で知り合った女と遊び、約束をすっぽかされた娘は愛想を尽かす。
スーパーでは惣菜係につくが、客がラムに気付いて騒ぎになった為辞める。
結局リングに戻ったラムは、アヤトラーとの再戦を決めるが、
かけつけたキャシディは心臓を心配する。
それでもリングに立ったラムに、アヤトラーは押さえ込むよう指示。
だが、ラムはコーナーポストから派手にジャンプするのだった。。。

 と言う訳で、ミッキー・ローク出演のドラマ。
ロークはかつての人気レスラーで、昔ファンだったよなんて言われるが、
実はまだ現役を続けていた。
かつてのライバルと20年ぶりの再試合が決まるが、
心臓発作で倒れ、親しい女性や疎遠だった娘に安らぎを求める様に。
だが、結局レスラーを辞める訳には行かず、リングに戻っていく。
かつて人気があったローク自身も何となく落ちぶれたが、
本作で再起を目指すあたりがダブると言う訳。
プロレスの舞台裏話は面白いが、肝心のリングの方があまり盛り上がらないのは、
個人的にプロレスに関心がないからか。

TV放送 2010/07/30 WOWOW 2200-2349
 

RED/レッド(2010年米)

フランク・モーゼス 元CIA(ブルース・ウイリス)
ジョー フランクの相棒。現在はホームに(モーガン・フリーマン)
マービン かつてのフランクの敵(ジョン・マルコビッチ)
ビクトリア 元女殺し屋(ヘレン・ミレン)
サラ オペレータ
クーパー CIA(新スタートレックのマッコイ役)
アレックス 防衛を請け負う企業のトップ(リチャード・ドレイファス)
スタントン 次期大統領候補
イバン ロシアの殺し屋。ビクトリアの恋人(ブライアン・コックス)
ヘンリー 資料係(アーネスト・ボーグナイン)

 フランクは顔も知らぬオペレータの女性サラとの会話が楽しみ。
ある日、一味の襲撃を受けたフランクは返り討ちにし、
サラの身が危険と彼女を連れ出す。追っ手CIAクーパーは、
フランクが元凄腕のCIAでREDと呼び要注意人物とされていると知る。
フランクはかつての敵マービン、老人ホームのジョー、そしてビクトリアと合流。
どうやら一件は、フランクがかつて参加したグアテマラの作戦に関係あるらしい。
そこで、グアテマラで協力したアレックスのところへ押し掛け真相を聞く。
作戦では青年士官を連れ帰ったが、彼こそ次期大統領候補スタントンだった。
彼は現地で虐殺行為をしており、秘密に気付いた記者を始末。
フランクも狙われたのだ。
屋敷が包囲され、ジョーが犠牲になって一同を逃がすがサラが捕われてしまう。
フランクはクーパーに真相を告げ、スタントン主催のパーティを襲撃。
退散するスタントンを捕らえ、サラと交換する事に。
だが黒幕だったアレックスはスタントンを始末。
しかし、クーパーの協力で一味を倒し、サラを救出する。

 と言うわけで、引退した元スパイたちが集結して、
彼らを陥れようとした連中に反撃する話。
その元スパイに扮するのが、ブルース・ウイリス、モーガン・フリーマン、
ジョン・マルコビッチ、ヘレン・ミレンと言う面々。
有名俳優を集めて、発想的にエクスペンダブルズなんかと変わらないが、
あの作品ほど、おっ!と思わせる人選でもない。
ブルース・ウイリスなんて、まだダイハードの新作やると言う話もあるし、
「引退した」と言うあたりの説得力ももう一つ。
リチャード・ドレイファスやアーネスト・ボーグナインの扱いも軽い。
この手の話は、敵に軽く見られていた連中が、
実は凄腕だったと言うギャップにあると思うが、そこらへんももう一つ。
実際のところ、アクションとして見せたいのか、
コメディとして見せたいのか中途半端な感じが。
モーガンが簡単にやられ、ラストにどっこい生きてるぜとならないのも物足りない。

機内上映
 

REDリターンズ(2013年米)

フランク・モーゼズ 元スパイ(ブルース・ウイリス)
サラ フランクの彼女
マービン 元スパイ(ジョン・マルコビッチ)
ビクトリア 元スパイ(ヘレン・ミレン)
ハン・チョバイ 殺し屋(イ・ビョンホン)
カーチャ ロシアのスパイ(キャサリン・ゼータ・ジョーンズ)
ベイリー博士 (アンソニー・ホプキンス)
ジャック 一味

 平穏に過ごすフランクとサラの前に、元スパイ仲間のマービンが現れる。
フランクとマービンが、ナイトシェード計画に関わっていると言う噂が流れ、
テロリストとして手配されていると言うのだ。
殺し屋ハンが差し向けられ、元英国情報部のビクトリアも駆り出される。
ロシアスパイで、フランクとは因縁のあるカーチャも登場。
カーチャにはサラが対抗意識を燃やし、出し抜いて貸金庫の資料を入手する。
ナイトシェード計画とは、
32年間幽閉されていたベイリー博士が開発した核兵器を使用するものらしい。
一同は核兵器があるクレムリンに乗り込み、装置を奪取。
だが、実は計画の噂を流したのは博士自身だった。
幽閉で人生を台無しにされたと、博士は核兵器を使用する気だ。
カーチャが撃たれて死に、正義を通す為とハンが味方につく。
博士は爆弾の時限装置を作動させて小型機で退散するが、
いつの間にか爆弾は小型機に乗せられており空中で爆発。
一件落着するが、一同はカラカスで次の仕事があると聞いて向かうのだった。

 と言う訳で、引退した凄腕スパイたちが暴れるシリーズ第2弾。
登場するのは、ブルース・ウイルス、ジョン・マルコビッチ、ヘレン・ミレンで、
前作のモーガンが退場した代わりに、キャサリン・ゼータ・ジョーンズ、
アンソニー・ホプキンスが参加。(あとイ・ビョンホン)なかなかの布陣です。
ブルースは前作で恋仲になったサラと穏やかに過ごしていたが、
陰謀に巻き込まれたらしいとマルコビッチに引っ張りだされる。
実はホプキンス博士が開発した核兵器が狙われているらしいと言う訳。
各メンバーが味方になったり敵になったりややこしいが、
最終的には皆で(多少の犠牲あり)正義を守る展開。
もともとプロでないサラが奮戦するあたりが目新しい点。

TV放送 2015/01/24 WOWOW 2100-2256
 

レッド・ウォーター サメ地獄(2003年アメリカ)

 ルイジアナの湖などに、淡水に生息するサメが出現。犠牲者が出る。
実業家の娘も犠牲になり、賞金が出る事に。精霊と言われるサメだ。
借金中のジョン(ルー・ダイアモンド・フィリップス)は
元妻ケリーに、保護区の天然ガス試掘を協力させられる。
実はジョンは技師だったが、事故で2人を死亡させ、油井を去ったのだ。
一方、金を持ち逃げしたアイスは、ジェリー一味に捕まり、
湖に隠した金を掘り出すよう脅される。
ジョンらはジェリーらに捕らわれ、その間に油井が爆発。
止めるために作業するが、作業で仲間が殺される。
潜らされたジョンは金を入れた箱を発見。
ジェリーはケリーを始末しようとするが、ジョンが倒して阻止。
アイスと格闘になるが、基地が爆発。アイスはサメに食われる。
ジョンらははい上がるが、サメが襲撃。
ドリルを口に入れて倒し、ジョンらは賞金を捨て、精霊を眠らせる事にする。

 と言うわけで、淡水に生きるサメと言うのはいるらしいが
それが湖に現れたり、吊り橋の上の人間を襲ったり
見た目の面白さはあるものの、そう言うあたりがメインではなく
もっぱらラバンバことルー・フィリップ・ダイヤモンドが
いろんな災難に巻き込まれるあたりがミソ。
油井が出そうだとか、川底に大金が隠されてるとか
何とも都合のいい話がポンポン出てきて
いかにもB級ないしはC級という感じだが、
あきれるほどちゃちな特撮でごまかされていると言うほどでもなく
まあそこそこの出来。

TV放送 2005/06/13 BS05 2210-2340
 

というわけで、「レッドオクトーバーを追え」(90)を見た。これが面白かった。

 この手の原作ものの映画化としては
「裁くのは俺だ」の映画化の「探偵マイクハマー/俺が掟だ」とか
「タイタニックを引き上げろ」の映画化の「レイズ・ザ・タイタニック」のように
すでに定着しているのに変な邦題がつけられてしまうことがあって嫌だったが
今回はそういうことはなくてよかったよかった。

 物語はゴルバチョフ政権前夜という見出しとともに始まる。
何しろ戦後の娯楽映画のある部分をしめていた米ソの対立が
ペレストロイカ以降やわらいで、
東西ドイツの独立など1年前ならマンガだと言われた話が現実になってきているので
ややしらけるとの評論を見たので、そういうことかと思ったがこれが大違い。

 CIAの戦略分析家であるライアン(アレック・ボールドウィン)が
CIAの長官を訪ねた。
ライアンはレッドオクトーバーというソ連の最新鋭潜水艦が出港したと言う。
この潜水艦は今までの超大型艦を上回る世界最大だ。
長官はすでにその潜水艦の存在を知っていた。
ひそかに撮ったレッドオクトーバーの写真には不思議な穴がある。
調査の結果、この穴は最新式のキャタピラー装置というものらしい。
これは、水を吸い込んで吐き出すことによって推進するという
「007/死ぬのは奴らだ」に出てきた陸も走れるボートと同じ理屈でできている。
米軍も同じものを作ろうとしたが失敗したこの装置の最大の利点は
スクリューを使わないためにソナーでの識別が不可能なのだ。

 レッドオクトーバーの艦長であるラミウス(ショーン・コネリー)は
10年間もその時の最新鋭の潜水艦の艦長をしてきた男で教え子も多い。
レッドオクトーバーの士官はみな彼の教え子だ。
その中のボロディン(サム・ニール)とラミウスは
出港前から何やら計画しているらしい。
ソ連の潜水艦には政治士官という者が乗り込んでおり、
彼の持つカギと艦長のカギがそろわなければ、
作戦指令を見ることもミサイルを発射することもできない。
これは艦長が暴走することに対する対抗措置であった。
しかし、ラミウスは艦長室で政治士官を殺害し、彼のカギを奪った。
乗組員たちには事故と報告。こうして艦は艦長の思い通りとなった。
だが、艦内にはまだ政治局員が乗組員のフリをしてまぎれこんでいる。

 ソ連艦隊はラミウスの命令違反を察知し、
レッドオクトーバー撃沈のために集結した。
米軍もその動きを察知する。
ソナーに察知されずに沿岸に接近し大都市に核攻撃が可能な艦。
それを狂人が掌握したことを知って軍幹部たちは恐怖するが
ライアンはそれが亡命だと推理する。
軍幹部は聞こうとしないが、米軍のえらいさんはライアンの意見を買っていた。
もし、本当に亡命だとすれば、レッドオクトーバーはぜひとも入手したい。
しかし、ソ連側は当然、返却を要望するだろう。
となると、艦内検査とか何とか口実を作って中を見るしかない。
そのためには、何としてもソ連よりも先に
レッドオクトーバーと接触しなくてはならない。
そして、ソ連側の撃沈を阻止しなくてはならない。

 一方、アメリカの潜水艦ダラスには
どんなソナー音も聞きのがさないというソナーのプロがいた。
彼は偶然、レッドオクトーバーを発見するが、そのソナー音が突然消えてしまった。
この報告を聞いた米軍幹部は
レッドオクトーバーがキャタピラー装置を使用していることを知る。
だが、このソナーのプロは独自にそうした装置を使用していると推理し
レッドオクトーバーの行き先を推理する。

 ソ連はアメリカ側がレッドオクトーバーの動きを察知したことを知り
ラミウスを狂人として逆に撃沈を依頼してきた。
こうなると、米軍は表向きレッドオクトーバー撃沈の命令を出さなくてはならない。
ソ連艦隊の中の何とかという潜水艦の艦長は
ラミウスの教え子だが、出世だけが生きがいで
血気さかんにレッドオクトーバーを追跡する。

 レッドオクトーバーは海底のグランドキャニオンのような海溝に入り込んだ。
この狭い通路では時間計算のもとに、正確な角度変更をしなくてはならない。
だが、そんな時、キャタピラー装置がオーバーヒートしてしまった。
やむなく、スクリューを使用するが、
そのためにソ連ヘリ(ヘリじゃなかったかも)に発見され、魚雷発射される。
レッドオクトーバーは撹乱弾とかいうのを発射するが回避できない。
そのため、海溝の壁ぎりぎりまで待って方向転換。
魚雷を壁に命中させて回避する。
だが、そのために乗組員達が実弾で狙われていたことを察知。
演習だと言うラミウスの言葉に不審を抱く。
そんな中でキャタピラー装置の故障が政治局員の破壊工作だとわかり、
乗組員たちは動揺する。

 一方、ライアンはダラスがレッドオクトーバーの行き先に気づいたと感づき
ヘリで追跡。危険を侵して零下の海へ飛び込んだライアンをダラスは収容する。
ライアンはレッドオクトーバーの亡命説を話すが、ダラスの艦長は聞こうとしない。
しかし、ラミウスの動きを予測してみせたため、信用する。
今までぴったりと追跡してレッドオクトーバーにまったく察知されていなかったのだが
急速でバックしてわざと気づかせ、動きを見る。
レッドオクトーバーとダラスの両艦は上昇し、
潜望鏡ののぞき穴のフタをパカパカ開け閉めするモールス信号で
両艦長は他の乗組員に気づかれずにひそかに話をする。
そこでダラス艦長はライアンの言うとおり、
ラミウスが本当に亡命を希望していることを知る。
そうなれば、くわしい話をする必要がある。その場所をライアンが決めた。
何と数km南の海底深くだ。これにラミウスは承知した。

 だが、今度はレッドオクトーバーの原子炉がオーバーヒートし、
これが破壊工作である以上、乗組員の危険を侵すことはできないと上昇して脱出させ、
艦長と士官たちは船と共に沈むことになる。
だが、それは乗組員を信用させて艦から降ろす口実だった。
しかし、それに気づいたアメリカの軍艦が攻撃をかけてきた。
乗組員を降ろしたレッドオクトーバーは急速潜水。
ダラスの乗組員たちは救助用に開発したという
潜水艦にはりついて移動するというコバンザメのような救助艇に乗り込んで
会談の会場である海底へ行く。
このコバンザメは海底でレッドオクトーバーとドッキング。
ライアンたちはレッドオクトーバーに乗り込む。

 そこで亡命について話し合っているが、
ラミウスの教え子という例の潜水艦が現れ魚雷を威嚇発射する。
ラミウスはズブの素人のライアンに舵を頼む。
そして、ダラス艦長が魚雷攻撃を回避しろというのに対して
ラミウスは魚雷に接近しろと命令。
ライアンはラミウスにしたがった結果、魚雷は命中するが爆発しない。
距離が近づいたために発火が遅れたのだ。
だが、今度は最初から発火させてくるに違いない。

 そんな時に隠れていた政治局員が発砲し、ボロディンが死亡。
政治局員はミサイル格納庫の方へ逃げていった。
もし、何か細工されたら艦は爆発してしまう。
ラミウスとライアンはこれを追跡。
ラミウスは負傷するが、ライアンが政治局員を射殺する。
その間も教え子の潜水艦は攻撃を続ける。
危機一髪の時、ダラスが突如現れ、魚雷はダラスの方を追う。
ダラスは撹乱弾で回避し、海上にどーんと浮上。
これを見た避難中のレッドオクトーバー乗組員は
海底で艦長が米軍と戦っていると思う。
なおも攻撃は続き、何だかよくわからん追っかけがあって
敵艦と潜水艦のチキンレース状態になるが、レッドオクトーバーは直前で回避
敵艦はおそらくは(何だかわけがわからなかった)自分の撃った弾に命中、撃沈する。

 こうして、レッドオクトーバーが撃沈されたとの建て前ができて
艦は無事、亡命する。
ライアンはラミウスになぜとたずねる。
その答はレッドオクトーバーのような艦があるとかならず悪用するやつがいる。
それを思い知らせる必要があったのだと。

 というわけで、出演した女性が2人くらいしかいない男くさいこの映画は
途中まではいまいちだったけど、
ダラスとレッドオクトーバーや、レッドオクトーバーとソ連艦とのかけひきや
海溝をすりぬけるスリリングなシーン。
ヘリからライアンがダラスへ移ろうとするシーンや、
ダラスが突如現れて浮上するシーン。
テープを何度も聞いてキャタピラー装置を見破るマニアックなシーン。
潜望鏡で会話するシーンなどこの手の話が好きな者ならば
目のはなせないシーンが目白押しだ。
ややムダなシーンがあったことも否めないし、
ソ連兵の言葉がロシア語になったり英語になったりするのも気になったが
そんなことはこの映画の評価にはほとんど影響しない。
いやあ、よかったよかった。
 

パトリオット・ゲーム」(92)も見た。

 レーガン大統領が愛読書に挙げたと言われるトム・クランシー原作の
小説の映画化第1作は、「ダイハード」のジョン・マクティアナン監督の
「レッド・オクトーバーを追え!」だった。
あの映画ではわき役的だったジャック・ライアンを主役にして、
シリーズは続いているらしく、さらに映画化も決まった。
ライアン役は前作のアレック・ボールドウィンから、ハリソン・フォードに。
と言う話は聞いていたのだが、まさかその第2弾が「パトリオットゲーム」とは。
パトリオットと言うと、湾岸戦争のミサイルを思い出し、
どうせ、全然関係ない原題に、日本で勝手につけたのだろうと思いきや、
原題も「パトリオット・ゲーム」。パトリオットには、愛国者の意があり、
小説の題名は「愛国者のゲーム」だった。知ってる知ってる。
これは、小説では第3作に当たるのだが、シリーズ化に当たって、
ライアンのキャラをアピールするために選ばれたと言うのだ。
アレック・ボールドウィンは、彼自身の印象もあって、
やり手だが、どこかインチキくさいと言うイメージがあったが、
ハリソン・フォードはそれに対して、ちとドジはするが、それなりに頼れる奴だ。
2人のイメージはずいぶん違うが、原作を知らない者には、どちらがいいか不明。
内容は、前作とはまったく関係なく、その意味ではこれだけ見れば十分。
監督はもちろん、役者もほとんどが交代。
唯一、上司のジェームズ・アール・ジョーンズだけが続投だ。
ライアンの妻キャシー役にアン・アーチャー。
「危険な情事」等で、巻き込まれて泣いてばかりいる役が多い。今回もそんなもの。
英国の王族でホームズ卿に、ジェームズ・フォックス。
ジャッカルことエドワード・フォックスの弟だ。
そして、IRAのリーダー、オニールに、リチャード・ハリス。
うさんくさいムードがあって、どうも好きになれない俳優。
と言う感じで、どうも俳優のランクは落ちた感があるのだが、
とりあえず、前作が無茶苦茶よかったので、原作が同じ人なら見るしかない。

 ジャック・ライアン(ハリソン・フォード)は、CIAで分析の仕事をしていたが
家族思いなので引退する事に。
今は大学教授となり、英国で講演するために家族とロンドンへ。
その頃、IRA(アイルランド共和国軍と言う、カトリック系過激派組織)
のメンバー、ショーンとその弟らが、作戦の準備をしていた。
宮殿から王族のホームズ卿(ジェームズ・フォックス)の車が外へ。
ショーンらは、ホームズ卿の誘拐を狙っていたのだ。
講演を終わり、ライアンは建物から外へ。妻キャシーや娘サリーが待っている。
その時、偶然にも目の前で事件は始まった。
ホームズ卿の車が止められ、護衛の連中が射殺される。
車は爆破され、今にもホームズ卿は引きずり出されそうだ。
すばやく察知したライアンは、キャシーらを避難させ、
近くにいた一味と格闘。肩に負傷する。続いて、近くの男を射殺。
形勢不利と感じ、一味は逃走。警察がかけつけ、ショーンが逮捕される。
だが、ライアンが射殺したのは、彼の弟だったのだ。ショーンは底知れぬ怒りを表す。
医師でもあるキャシーが看病し、ライアンは退院。
取調べでは、ライアンが事件を誘発したのでは等と言う失礼な質問もある。
だが、ホームズ卿は大喜びで、彼にサーの称号を与える。
なぜ、ホームズ卿の行動がわかったのかは、不明だ。

 やがて裁判に。
イギリスの裁判って、いまだにモーツァルトみたいなカツラをしてやるのだ。
またも、弁護士がライアンを攻めるのでムッとするが、そんな弁護が通るはずもない。
しかし、ショーンはライアンに対して捨てゼリフを。
「英雄ぶるな。余計な事をしやがって。よくも弟を殺したな」
刑務所でもショーンは、壁にライアンの新聞記事を貼り、憎悪を持続させる。
一方、IRAのリーダー、オニール(ノチャード・ハリス)は、
IRAと事件の関係を否定。犯行は一部の過激な連中によるものと思われた。
一味のケビンらは、ショーンの救出を計画。
アネットと言う女性は、古本屋の男に、ショーン護送のコースの情報を求める。
やがて、ショーンは護送される事に。同じ構成の車の隊を何隊もバラバラに走らせる。
だが、一味は正確にショーンの護送車を捕らえる。
開閉式の橋を待つ間に、襲撃を受ける。
一味は橋の職員を人質に、ショーンを奪還。結局、護衛はみんな殺される。
ショーンらは貨物船で移動。ケビンらは復讐はやめろと言うが、ショーンは聞かない。
なぜショーンの護送ルートが漏れたのかはやはり不明だ。
前回のホームズ卿のスケジュールと、両方とも知っていたのは、
30名ほどに限定される。誰かが内通しているのだ。

 アメリカに戻ったライアンは、ショーンが脱走したとの情報を、
元上官のグリーア提督(ジェームズ・アール・ジョーンズ)より聞く。
それに関して、多少の事情聴取は受けるが、
危険を冒してアメリカまで復讐に来るとは思えない。
妻キャシーは妊娠している事がわかり、平和な日々を暮らすはずだった。
しかし、やっぱり彼らは接近していた。
ライアンは海軍学校で講義し、ここで元同僚のロビー少佐より勲章をもらう。
一方、妻キャシーは、サリーを迎えるためにポルシェで学校へ。
これを監視している一味。
キャシーが来たので尾行を開始しようとするが、子供たちが横断を始め立ち往生。
だが、だいたいのコースの検討はつく。
ライアンは講義を終え、敷地内を歩くが、途中で怪しい男が尾行しているのに気づく。
道路の反対には、仲間と思われるトラックも止まっている。
スキを見て男と格闘になるが、意外に強くて苦戦。
危機に気づいた兵に男は撃たれ、トラックは走り去る。
トラックの運転席に見える、女の姿。
ライアンは、「ショーンはどこだ?」と聞くが、男は答えず死ぬ。
危機を察知したライアンは、自動車に乗り、キャシーの車に電話するが、
キャシーは手術した相手の状況を聞くため、長電話して、通じない。
ライアンは渋滞の中を無理な運転で急ぐ。
電話局に割り込みを頼むが、そんな事はできない。
ようやくつながり、危機を伝えるが、敵のバンは背後まで来ていた。
男が機関銃を持ち、撃とうとするが、間に別の車が入ったため阻止される。
その間に逃げようとするが、そううまくは行かず、リアーガラスを撃ち抜かれる。
狂乱したキャシーはとにかく速く走らせ、道路の分岐に激突。
走り去る一味の車。たぶん、襲ってた奴がショーンだと思うが、
テロリストの顔の区別が、いまいちつかない。

 ライアンは病院へ。2人とも救急車で運び込まれる。
キャシーは顔を負傷しただけだが、娘サリーは脾臓を摘出する重傷だ。
何とか危機は脱するが、ライアンの怒りがおさまるわけではない。
IRAのオニールが資金集めのため来米し、ライアンに遺憾の意を伝えようとするが
ライアンの怒りは彼にも向けられていた。
一方、事をすませたショーンらは、北アフリカの砂漠にあるキャンプへ。
だが、ショーンは、ライアンばかりか、妻子まで生きていると聞き、
新たなる復讐を決意。ケビンらにいいかげんにしろよと言われるが、おかまいなし。
ライアンは、ショーンらを片付けるため、CIAへ。
関係者だからまずいとの意見もあったが、グリーア提督の勧めもあって復帰。
テロリスト対策の情報収集をする事に。
膨大な量の資料を見て、コンピュータを検索。
CIAの活動の大半は、こうした情報収集らしい。
ショーンらのキャンプでは、射撃訓練などをするが、
軍事衛星の来る時間帯を知っており、その時間には隠れてしまう。
付近には、いくつものキャンプがあり、IRAの他、PLO、赤い旅団など
種類も様々だ。その中で怪しいキャンプは7つ。
ライアンは、トラックで見た女性こそ追うべき人物と考える。
何とかカメラの角度を変えて、隠れる前に撮影する事はできないか。
できたかどうかは不明だが、1つのキャンプに、女性らしき人物を確認。
女性くらい、どこにでもいそうだが、そのキャンプをマークする。

 そして、ライアンはIRAのたまり場である酒場へ。
そこで向こう見ずにもオニールに対し、情報の提供を求めた。
これがいかに危険な事かは、彼も知ってるはずだ。
オニールは、連中とは無関係だが、アイルランドの同志を売る事はできないと言う。
だが、ライアンは、妻子の負傷をマスコミに訴え、
IRAの資金源を絶つぞと脅迫する。
一方、ホームズ卿は渡米が決定し、スケジュールを立てる。
その中で1日、ライアンに会う日を設定。再び勲章を与える計画だ。
場所は英国大使館。さっそく連絡させるが、実は側近の1人が一味で、
作戦上の都合も考えて、ライアンが家へ来てくれと言ってる事になる。
オニールは結局、ライアンに情報を提供。
そこにはライアンが一言も話さなかった、女性の写真が入っていた。
その女性アネットは、希少本の収集家と言う設定で、古本屋と接触しているのだ。
そこで、ある古本屋をマーク。だが、電気の故障で電気屋が来て、隠しカメラを発見。
危機に気づいた古本屋は逃走。見張りのCIAは追跡するが、地下鉄で逃げられる。
北アフリカへ逃げた古本屋は、足手まといとして射殺される。
だが、彼の目立つハゲ頭が、衛星写真に捕らえられていた。

 ライアンは、カンからそのキャンプにいるものと推測。だが、いまいち確信はない。
そんなキャンプなど、2分もあれば壊滅できるが、間違っていたら……。
しかし、グリーア提督は、彼の経験を買う。
モニターに、衛星からのライブ映像が送られ、軍事ヘリの攻撃の模様が映される。
まるでゲームかのように、次々と破壊され、
衛星が軌道からはずれたため、映像は途絶えるが、壊滅は間違いない。
軽いシーンだが、ゲーム的に多くの人間が片付けられていくすごみはある。

 こうして一件は片づいたと思われ、サリーが退院。
その日にライアンの家でホームズを迎えて、ささやかなパーティが行われる。
もちろん、周囲には大勢の警官や護衛がいる。
天気は嵐になり、停電に。だが、ライアンはボートハウスの電気に気づく。
停電なのは、この家だけだ。
ライアンはロビー少佐と共に地下へ。ブレーカーが落とされているだけだった。
そして、ライアンは現れた側近が、一味だと気づき、銃を取り上げる。
見ると、護衛の死体が。外にも死体がゴロゴロ。
警察等の無線にはまったく応答がなく、危機を察知してヘリが向かう。
ロビーをそこへ残し、あえて電気はつけさせず、ライアンは上へ。
ホームズ卿を地下室へ、キャシーとサリーを2階へやる。
そこへショーンらが赤外線スコープをつけて侵入。
普通の家に、しかも子供までいる状況で、
プロの殺し屋が、あっちは赤外線スコープ、こっちは真っ暗で、
5〜6人も侵入していると言う異常な状況。まさしく絶体絶命だ。
逃げ隠れし、不思議に見つからずにいたが、2階で物音がしたため、殺し屋は2階へ。
だが、唯一の強みは、家の構造はこっちがよく知っていると言う事だ。
ライアンらは窓から脱出。外へ出て、裏口から地下室へ。
捕まえていた一味の側近から、脱出の方法を聞く。崖の下にボートがあるのだ。
だが、こいつが叫んだりするものだから、場所がばれる。
ライアンは電気をつけたため、赤外線スコープの連中は目がくらみ、
そのスキに射殺。しかし、ケビン、ショーン、アネットはうまい事生きている。

 ライアンらは裏口から脱出。つっかえ棒をして逃走。
ショーンらは機関銃を乱射して追跡してくる。
女子供が崖をロープで降りたのか不明だが、
ショーンがかけつけると、2台のボートが沖へ出ている。
彼は機関銃を乱射するが、ホームズ卿を殺してはいけない。
3人は崖を降りて、泳いでボートを追う。1台は、ちょっと出しただけで、無人だ。
彼らはもう1台を追跡。
実は、これにはライアンしか乗っておらず、他の連中は隠れていた。
ケビンらは、前のボートがライアンのみと知り、引き返そうとするが、
ショーンは抵抗。結局、ケビンらを射殺して、追跡。
機関銃を乱射し、ライアンのボートは火を吹く。
ボートは暴走。周囲は嵐。しかも、火を吹いている状態で、
ショーンは飛び移り、モリとかを使って命がけの格闘。
結局、オノみたいな奴が床に突き刺さり、ショーンはその上に倒れて死ぬ。
ボートはみるみる岩に接近。(「サンダーボール作戦」のようだ)
そのスピードでは、海に飛び込むのも危険だと思うが、ライアンは飛び込み
(ボートを操縦してもいいと思うし)
ボートは爆発。かけつけたヘリに救出される。

 今度こそ一件は片づき、病院からの連絡で次の子供の性別がわかると言う。
ここの所、赤ん坊の名前に悩んでいたライアンらは、聞くべきか考え、
結局聞く事にするが、観客には性別はわからない。

 というわけで、90年代の007とも言われるシリーズで、
いきなり巻き込まれ型の、番外的な作品を2作目へもってきてしまったわけだ。
前作は、もたつき気味の部分も、巨大な潜水艦の戦闘シーンなどの
物量作戦で強引にもっていった感があるが、今回は派手な見せ場はない。
シリーズ的には、こういう地味な(と言うと語弊があるが)作品もあるわけで
映画化的にはちと難しかったかも。
家の中にテロリストが侵入したり、ボートの上での格闘など、
成り行きとは言え、けっこう極限状態に近いサスペンスがあり、
テレビゲーム的にキャンプが片付けられるシーンがあり、
CIAがスパイ活動よりも、情報収集中心だと言わんばかりのシーンもあり、
けっこう題材的には面白い要素を含んでいるのだが、
ボートの格闘などでは、けっこう間延びしているテンポの悪さがあるし、
やっぱり、派手な見せ場がないと言うのが弱点となっている。
まあ、難しい原作をそれにしては頑張り、早めに片付けたという事で、評価しよう。