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「ロボコップ3」(93)を見た。
ロボコップと言えば、「トータルリコール」「氷の微笑」のポール・バーホーベンが
監督で始まったシリーズ。
殉職した警官が、ロボットになって復活すると言う、日本では当たり前の展開。
だが、独特の残酷趣味と、人間の部分がうずくと言う魅力でヒット。
続編は、続編ばかり作っているアービン・カーシュナーが監督。
無難な出来であったが、無難すぎてあまり面白くなかった。
そして第3弾。焼きソバのCMで、ロボコップ寝袋プレゼントとか言っていたように、
作品自体はずいぶん前に完成していたが、映画会社の倒産か何かで公開延期。
ようやく、日本だけで公開される事になったわけだ。
監督は知らない奴で、主演も前作までのピーター・ウェラーから交代。
これまた知らない奴だが、顔はそっくり。
相棒のアン・ルイスには、3作目のナンシー・アレン。
だが、殉職する事が早くも伝えられている。
と言うわけで、映画会社の状況は悪く、有名俳優もいなくなり、シリーズ続行は困難。
CMでも、最後の決戦とか言っているが、ストーリー的にはまだ続けられます。
今回は、日本企業が敵と言う、いまさらと言う展開。
だが、音楽のバジル・ポールドゥリスが復活。
前作では、レナード・ローゼンマンが、
「スタートレック4」と似たような曲を使って顰蹙だった。
「レッド・オクトーバーを追え!」のポールドゥリスは、はずれのない作曲家。
あの元気の出る曲も、勝手に「ロボコップ、ロボコップ〜」と歌詞をつけてしまう。
CMでも出てくる、ロボが空飛ぶ装置が面白そうだし、一応は見た方がいいのでは。
(前作までのあらすじ)
近未来。デトロイトはさらに犯罪の多い町となっていた。
警察はオムニ社と言う私企業が握り、副社長がEDロボで大儲けを計画するが失敗。
ロボコップ計画が推進され、殉職したマーフィをロボに改造する。
犯罪者と手を組み、都市開発で儲ける副社長は、ロボを罠にかける。
オムニ社のロボットであるロボは、副社長を射殺できない制御がされていた。
だが、社長は彼をクビに。ロボは副社長を射殺する。
1年後。財政難で、市はオムニ社の手中に落ちかける。
市長らは建て直しをはかるが、妨害を企むオムニ社社長は、わざわざ犯罪を増やす。
犯罪者の脳を利用して、ロボコップ2号を開発。暴走するが、1号が倒す。
市を掌握しかけたオムニ社だが、その後業績が悪化し、日本企業に吸収される。
この会社は、カネミツと言う会社で、社長は「戦艦サンパブロ」等の岩松マコ。
れっきとした日本人なので、変な日本語を話したりはしない。
前作までの社長はどこかへ。代わりに、専務という男がカネミツにペコペコする。
オムニ社はやっぱり市を掌握。
新しい都市デルタシティを建設するため、住民を立ち退きさせる。
追い出し専門の、ナチスのような集団リハッブが、乱暴に立ち退かせる。
あと4日だかで立ち退かせないと、オムニ社は倒産してしまうのだ。
ロボコップのファンだと言う、コンピューター少女ニコの家も立ち退きに。
強引にバスに乗せられ、両親と離ればなれに。
立ち退きに反対する反乱分子の、リーダーであるバーサに拾われる。
バーサらは、武器を入手するため、武器庫へ。
門を爆破するが、そこには予想しなかったEDロボが。
(「フリーズ!」と、字幕にまで書かれているのは、あの事件の影響か)
だが、ニコがパソコンを接続し、簡単に仲間にする。
警官から盗んだと言うカードでゲートを開けようとするが、
コードが変えられていたため、非常警報が鳴る。
ニコはEDロボを操縦し、ゲートを爆破。(大人たちは何の役にも立たない)
中から武器を盗み出す。何かわからない武器もあるが、それもいただく。
喫茶店に強盗が入るが、運悪くそこは警官のたまり場。
だが、武器庫襲撃の連絡で、ルイス(ナンシー・アレン)らは出動。
パトカーで逃げるバンを追跡。狭い道もすり抜け、ここまでの展開はけっこういい。
反乱分子は、信号をリモコンで操作したため、ルイスらは事故を起こしてしまう。
逃げ切ったかに思えたバーサらだが、新たな追っ手が。パトカーにはロボコップが。
しかし、ルイスらが立ち往生したのは、危険な事で知られるパンク地区。
パンクの集団が、理由もなくルイスらを襲撃。
それを知ったロボは、命令を無視して追跡を中止し、ルイス救出に急行。
わざわざ立体駐車場を登り、屋上からダイビングする派手さ。
ようやくあの曲がかかり、現れるロボ。かっこいいぞ!
ガソリンをかけられ、火だるまになるが、効果はない。一味を一網打尽に。
パトカーで周囲を走り、ロボはニコをチェック。彼女の入っていった教会を覚える。
一方、立ち退きが難航しているため、専務はカネミツに責められる。
対策として考えたのは、ロボコップをリハッブに回す事だ。
だが、ロボは命令違反を犯すほどで問題がある。原因は、マーフィの感情だ。
彼の感情が、犯人追跡よりも、ルイスの命を優先させたのだ。
神経遮断装置を使えば、記憶も失うが、マーフィの感情はカットできる。
しかし、ロボット技師であるマリーは、それを避け、セットしたとウソをつく。
ロボは、反乱分子のいそうな場所の中に、例の教会がある事に気づく。
そのため、教会へ向かう。様子がおかしいのでルイスも同行。
非番なので、防弾チョッキをつけないと言う展開に、ここで死ぬとわかる。
ロボは教会へ。そこには立ち退きを嫌がる住民が、ふるえていた。
ロボには3つの使命がある。公共のために尽くす事。弱きを助ける事等だ。
(実は4つ目に、オムニ社社員を殺さないと言うのがあって、
前作で、追加された妙な指令と共に、全部消したと思ったが)
彼らを追い出す事がよいとは思えず、立ち退きに反対する事に。
そこへ、マクダゲッド率いるリハッブが到着。
彼らは強制立ち退きを命ずるが、ロボとルイスは抵抗。
ロボはオムニ社員は撃てないので、車を撃ったりして威嚇。
ルイスも調子に乗って、通りたければ撃て等というものだから、本当に撃たれる。
爆弾にやられ、ロボも機能が低下。ニコが気がつき、教会内へ連れ込む。
ルイスは、仇を討てと言って死ぬ。友情出演のような、簡単さだ。
バーサらは地下へ逃げる。ロボは警官なので、意見が割れるが連れていく事に。
だが、ロボは機能がますます低下。倒れて、みなにかつがれる始末。
おまけに、発信器がついているので、居場所がばれてしまう。
ニコがこれをはずし、何とか根拠地がばれるのを阻止する。
ニュースでは、ロボコップがルイスを射殺したとのニュースが。
今ではテロ集団を指揮していると言うのだ。
このニュースに、マリーはショックを受ける。
バーサらは、ロボの修理を試みるが、ボディは直せても、機能は回復しない。
ロボ自身のセリフから、直せるのはマリーだけとわかる。
そこで、ニコが警察にこっそり行き、マリーに事情を説明。
一番監視されそうなマリーが、まんまと警察の機材をすべて持ち出してアジトへ。
ロボを修理する事に。今回は、やっかいものだった、4つ目の指令をはずす。
一方、立ち退きが難航しているため、
カネミツはオートモと言う怪しげな日本人を送り込む。
ロボに勝てそうには見えないが、いかにも強そうで、アメコミぽい展開だ。
彼は反乱分子のアジトの1つを発見。銃をつきつける3人をたちまち倒す。
鉄棒で殴られ、頭がゆがんでも平気。手で直してしまう。
どうやら、オートモの正体は、日本製のロボットらしい。
修理の終わったロボは、バーサらが武器庫で盗んだ装置の取付調整をされる。
それは、ロボの飛行装置だったのだ。
ニコの両親は、反乱分子として射殺されていた。ロボとマリーは抵抗に協力する事に。
ルイスとの約束を思い出し、ロボは警察へ。
片腕に火炎放射機をつけ、リハッブの本部に火をつけ、隊長の居場所を聞き出す。
隊長マクダゲッドは、リハッブで儲けている怪しげな町にいた。
反乱分子の中にいたスパイが、彼に情報を売りに来る。
そこへロボが突入。スパイに驚いている間に、マクダゲッドは窓から逃げる。
彼はリハッブのトラックに飛び乗り逃走。
ロボは、娼婦のヒモ用の、派手なピンクのキャデラックを拝借。
撃ち合いながら追跡。だが、マクダゲッドは金をばらまき、
子供が道路に群がったため、ロボは追跡を断念する。
スパイの手引きにより、リハッブは反乱分子の本拠へ突入。
撃ち合いで、バーサがやられる。ニコは通気孔から逃がすが、マリーは捕まる。
彼女は倉庫に監禁される。
リハッブ本拠が燃やされ、被害が大きいため、警官の導入を検討。
抵抗はあるだろうが、給料を上げれば、乗ってくるはずだ。
立ち退きが難航しているため、オムニ社の株価は急下落。
本社である超高層ビルから、今月4人目と言う飛び降り自殺が。
治安維持担当重役はクビになり、ピストルで自殺。
リード署長らに、リハッブと共に出動するよう要請が。
だが、恩給よりも、家族への誇りが大切と言うリードは、バッチを捨てる。
お約束のように、他の警官たちも次々とバッチを捨てて、出ていく。
だが、マクダゲッドは、パンク集団に金を払い、立ち退き作業を手伝わせる。
バーサの死で意気消沈する反乱分子だが、リードらが助太刀する事になり、
来るべきリハッブを待ちかまえる事に。
通気孔からマリーを見つけたニコは、テレビ回線に侵入し、
市民にオムニ社の横暴をアピールする。
破壊された本拠へ戻ったロボは愕然。そこへオートモが出現。
オートモはロボットのクセに、背中には刀が。
すばやい動きで、ロボには追跡できないようだ。
しかも、刀はロボのボディも平気らしく、腕を切り落としてしまう。
苦戦するロボだが、落ちていたミサイル砲発射装置が、
なぜか、切られた腕にぴったりはまる。
ミサイル攻撃に、オートモは顔を吹き飛ばされる。
リハッブの攻撃に対し、警察と反乱分子の連合軍は応戦。
だが、装甲車が現れ、たちまち形勢は不利に。もはやこれまでか。
そこへ、窓も割れるような衝撃で、ロボが飛んでくる。
ミサイル攻撃に、たちまち装甲車は吹き飛び、敵も一網打尽。
続いて、本社の超高層ビルへ、窓を突き破って到着。マクダゲッドに迫る。
だが、オートモロボットが2台も登場。
オートモのディスプレイには、漢字の表示がチロチロと流れている。
危なそうな雰囲気に、専務らは退席。代わりにニコとマリーが到着する。
ロボの機関銃攻撃に、オートモの顔が砕ける。
その顔はあれだ。マンガ「AKIRA」の超能力少年鉄雄の顔そっくり。
そう言えば、あの作者は大友克洋!
2人が空中を飛びながら、刀でロボを攻撃。「アタックbP」のX攻撃のようだ。
だが、ニコがパソコンでまたまた侵入。
2台のオートモロボを相打ちにさせ、首を飛ばす。
しかし、これには問題があった。オートモには自爆用核爆弾が搭載されているのだ。
問題はないと言うロボは、飛行装置をつけ、ニコとマリーを抱え、脱出。
その噴射の火で、マクダゲッドは足をやられる。
爆発寸前。必死に這うが、悪玉は苦労しても助からないのだ。
本社ビルは、市のど真ん中で核による大爆発。
町の再興に、ロボやマリー、警察も協力。そこへ1台の車が。現れたのはカネミツ。
日本人の出る映画にありがちな事だが、ロボに向かって、意味不明の礼をする。
ロボも動きがのろいクセに、礼して返す。おいおい、それでおしまいか?
オムニ社の専務は、ロボに愛想を振りまく。「いい警官だな。マーフィだっけ」
「友人はマーフィと呼ぶ。他の連中はロボコップと」
と、だからどうしたと言う文句を残して、映画は終わる。
と言うわけで、予想通り、ありがちな話にまとまっていた。
日本企業の乗っ取りもありがちだし、当然忍者ロボもありがち。
反乱分子と強力な組織との対決も、絵に描いたような図式。
町の真ん中で核爆発があっても平気だし。都合のよい設定はいくらもある。
だが、それはそれ、お約束という事で、割り切ってしまえばけっこういける。
前作までのように、無惨な負け方をするシーンがあまりなく、
弱い民衆が苦しむ場面に、あの曲と共に登場。けっこうな強さは、元気を出させる。
まあ、B級映画と言うのはこういうもの。
前作までの、異色な雰囲気は消え、ひたすらアメコミ調になったのが正解と言える。
難を言えば、オートモロボットがあまり強くなかった事か。
あと気になるのは、ロボがリハッブの連中を次々射殺する展開。
彼らは、上の命令でやっているだけだから、本当に悪い奴は別なのに。
肝心要のカネミツは礼して逃がすし。
強制立ち退きも、成田空港や香港九龍城等でやってる話。是非は判断が難しい。
全体的にテンポはよかったが、脳天気なヒーローにはまだなっていない。
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「ロボコップ」(2014年米)を見た。
ロボコップと言えば、ポール・バーホーベン監督による、
バイオレンス色の強いSFアクション。
映画が3作作られ、TVシリーズもあったが、ここひ来てリメイク版が登場。
ロボコップの魅力って、強いんだけど、
何か融通がきかない、何か効率が悪いあたりにあるはず。
そういう意味では、妙にスマートな新ロボコップのデザインは違う気がしつつ、
やっぱり見ちゃいます。好きなんですよ。実は。
アレックス・マーフィ 警官。ロボコップに改造される
クララ マーフィの妻
デビッド マーフィの息子
ノートン博士(ゲーリー・オールドマン)
キム 博士の助手
セラーズ オムニ社CEO (マイケル・キートン)
ジャック・ルイス マーフィの相棒
マドックス 戦闘のプロ
バロン 犯罪者(実はミゲル・フェラー)
本部長
ノバク キャスター(サミュエル・L・ジャクソン)
冒頭はMGMマークだが、ライオンは吠えず、
キャスターのノバクがする奇妙な発声練習がかぶさる。彼は報道番組を司会。
警察ロボが発達し、某国では、テロリストの制圧に貢献していると報じる。
カメラの前でテロリストが自爆したりして、修羅場となるが、そこは適当にごまかす。
世界各地で警察ロボが導入されているが、
開発したオムニ社があるアメリカでは、いまだ導入されていない。
と言うのも、ドレイファス議員が提案したドレイファス法により、
警察ロボの導入が禁じられているのだ。
ノバクはこれに否定的で、今すぐ導入すべきだと訴える。
オムニ社のCEOセラーズは、
米国での警察ロボ導入が進まない件について、妙案を出す。
人々には、ロボットに治安を任せる事に抵抗がある。
では、人間らしさを盛り込んだロボを作り出してはどうかと考えたのだ。
そこで、ノートン博士に協力を求める。
ノートン博士は、人体を損傷した人に機械の腕などをつけ、
五体満足の時と同様に動けるようにする技術の研究をしていた。
その目的はリハビリであり、ロボット警官を生み出す事には乗り気でない。
だが、研究への資金援助等を持ち出され、結局受ける事に。
ベースとなる(負傷した)警官の人選にかかるが、なかなか適当な人物が現れない。
警官のアレックス・マーフィは、相棒のルイスと共に、犯罪者バロンを追っていた。
だが、警察内部にもバロンに通じる者がいるらしく、ルイスが襲撃されて負傷。
マーフィもまた、自宅前で車を爆破され、瀕死の重傷を負う。
ノートン博士やセラーズに説得され、
マーフィの妻クララは、マーフィに特別な措置を施す事を承諾する。
それは、マーフィが生き延びる唯一の選択だったのだ。
マーフィは、パーティでクララとダンスを踊る光景を見るが、
それは作られた偽の映像だった。
実際のマーフィは、研究室で装置につながれ、
全身がロボ化されたロボコップとなっていたのだ。
意識が戻ったマーフィは、自分がスーツを着せられていると誤解する。
それはスーツではない、君の体の一部だと言うノートン博士。
ロボの部分を外されると、
マーフィの体は脳と肺だけ(心臓もあるのかも知れないけど)で、ショックを受ける。
今すぐ殺してくれと言うが、奥さんの選択だと説得するノートン博士。
ロボ部分を取り付けられると、暴れ出したロボコップは研究所から飛び出す。
実はそこは中国にある施設で、
ロボコップは田んぼの中を走り抜けるが、機能を停止されて倒れる。
やがて、マーフィもロボコップである事を受け入れるが、
シミュレーションでは成果が出ない。
純粋なロボに比べて、マーフィの迷いなどが邪魔し、反応が少し遅いのだ。
セラーズは何とかしろと指示。
さらにはデザインにも口を出し、
旧シリーズに似た白色だったロボコップは、黒色に変えられる。
反応を早くしろと言う命題を出されたノートン博士は、苦しい解決策を思いつく。
通常はマーフィが行動を決めるが、
戦闘時には自動的に機械が判断するように切り替わるのだ。
その間、マーフィは自分の判断で動いていると錯覚させられる。
つまりロボコップは、自分がマーフィだと思い込んでるロボットであると、
セラーズの側近が指摘。
法的に問題あるかもと言うが、セラーズは完成優先で取り合わない。
戦闘訓練では、ロボコップを時代の逆行だと言う戦闘のプロマドックスが、
プログラムした戦闘ロボを率いて対決。
彼はロボコップをブリキ男(オズの魔法使い)とバカにするが、結局やられる。
完成が近づいたロボコップは、マーフィの妻子に会う事に。
妻子は外見が変わったマーフィに動揺するが、
そこにはかつてのマーフィの感情が感じられた。
ついにマスコミにロボコップが公開される日が到来。
その日になって初めて、全警察の情報とアクセス可能にされる。
(事前にテストした方がいいと思うよ)
膨大なデータに、マーフィの部分が耐えられなくなり、
ノートンはドーパミンを抑える措置をとる。つまり、マーフィの部分を殺したのだ。
皆の前に出たロボコップは、
妻子が声をかけても無表情で、あれは別人だと言われる始末。
ロボコップは集まった見物人の情報を直ちに検索。
中に重犯罪者がいるのを見つけ出し、いきなり銃を取り出して電気ショックで捕える。
この様子はノバクの番組でも報じられ、
近くにいた3人の警官が気付かなかった犯人を、ロボコップは瞬時に気付いたと指摘。
犯罪捜査に有効であると訴える。
ロボコップは人気者になり、バイクで走り回ると声援が飛ぶように。
今日は何人捕まえると宣言し、監視カメラの映像などから居場所を特定。
次々逮捕して成果をあげる。
一方でクララはマーフィが自分たちを忘れた事に耐えられず、
街で彼を見つけると、思い出してと叫ぶ。
それを聞いたロボコップは、その場を立ち去るが、
気にはなっていて、クララの情報を検索。
犯罪者ではなく、妻の情報を検索した事にノートン博士らは驚くが、
そのまま様子を見る事に。
どうやったか、マーフィは機械の制御を克服してしまったのだ。
かつての自分の家を訪れたマーフィは、監視カメラの位置を分析。
残された映像から、以前から追っていた犯罪者バロンが関与すると判断。
バロンの居場所は特定できないが、まずは手下を襲撃し、アジトを聞き出す事に成功。
何者かによって、ロボコップが急行する事がバロンに伝わっており、
待ち伏せを受けるが、撃ち合いで全滅させる。
さらに、そこにあった銃器が警察の証拠品だったと気付き、
指紋から同僚が横流ししたと判断。
署に戻り、同僚を追及すると、本部長も関与していたと白状。
バロン襲撃を漏らしたのは本部長だったのだ。
ロボコップは本部長の部屋に飛び込み、俺を罠にかけたなと、
殺しかねない勢いで追及。
これは危険だと、ノートン博士らはロボコップを停止させる。
ロボコップ人気により、ドレイファス法の廃止が決定。
そのロボコップが警官を殺しそうだった事を問題視したセラーズは、
もはや用済みと、ロボコップを処分する事を決定。
クララにはマーフィは死亡したと告げる。
だが、マーフィまで始末するに忍びないノートン博士は彼を逃がす。
怒りのロボコップは、オムニ社を襲撃。
まだクララはオムニ社にいて、セラーズは、
マーフィは死んだが、機械の部分が誤動作したのだとごまかす。
オムニ社のロビーには、警備用ロボ(旧シリーズで髭剃りと言われた)が待機。
攻撃を受け、ロボコップは髭剃りロボの下敷きになるが、
自分の腕を撃って切り落として向かう。
さらに攻撃を受けるが、かけつけたかつての相棒ルイスが盾に。
ロボットは警官を撃てないのだ。
ロボコップが先に進むと、今度はマドックスが待っていた。
ロボコップは撃とうとするが、なぜか撃てない。
赤いマークをつけた相手は撃てないシステムなのだ。
だが、またもルイスがかけつけ、マドックスを射殺する。
屋上では、セラーズがヘリで退散しようとしていた。
そこへロボコップがかけつけるが、セラーズも赤いマークをつけていて撃てない。
抵抗し続ければ、システムがダウンする仕掛けだ。
セラーズは、必要ならば君の妻子も殺すとうそぶくが、
ロボコップは制御を耐えぬいてセラーズを射殺。その直後にシステムがダウンする。
ノートン博士はロボコップを復旧し、妻子と再会させる。色も元の白色に戻した。
ノバクは、警察ロボ導入の流れをノートン博士が台無しにしたと、
放送禁止用語連発で非難。
だが、実際にはロボコップは生きており、一方でドレイファス法は廃止に。
今後の世界がどうなるかは不透明だ。
と言うわけで、時は近未来。
海外ではロボによる警察組織が当たり前になっていたが、
アメリカでの導入は法律で禁じられていた。
そこでオムニ社社長(マイケル・キートンだが、
旧シリーズのピーター・ウェラーに風貌が似てる)は、
わざわざ人間の要素を入れたロボを開発。それがロボコップだ。
そんな中、マーフィ刑事が重傷を負い、妻の承諾を得て、ロボコップに改造される。
ところが、このマーフィの部分が悪さして、
撃ち合いの判断が遅れたり、大量の犯罪情報にパンクしそうになったり。
やむなくマーフィの部分を抑え、ただのロボになるが、やがて制御不能になる訳。
映画的には、ロボコップ誕生までで半分くらい費やして、ちょっとまだるこしい。
そこから、警察内部にも通じた犯罪組織と対決するあたりは、
ロボコップならではの痛快感あり。
終盤は、邪魔になったロボコップが、逆に企業に追われる羽目に。
これこそロボコップらしい皮肉な展開で、
その障害を乗り越えて巨悪を倒せば痛快なのだが、結果的にはちょっと物足りない。
面白くない訳ではないが、寸止めを食らわされた感が。
以下は旧シリーズとの違い
・旧シリーズはロボコップ計画を進めて、ただのロボが現れたが、
本作はむしろロボが先。
・旧シリーズはマーフィは死亡しており、肉体を利用したら、
たまたま魂みたいな物が残っていて制御不能に。
本作はロボに人間の部分を入れるため、意図的にまだ生きてるマーフィを利用。
・旧シリーズは妻子は回想シーンでチラリと出るだけだが(TV版は別)、
本作は結構出る。
・旧シリーズで死ぬ前のマーフィは、警官としての能力は微妙。
アンルイスの助手についた新人みたいだった。本作はやり手の警官。
・旧シリーズの相棒は女性のアンルイス(六本木心中)。本作はルイスだけど男。
・旧シリーズには、3つの優先事項があって、それが邪魔すると、何も出来ない。
本作は赤マークをつけた相手を撃てないだけだが、
長時間抵抗するとシステムが落ちる。
・旧シリーズのラストで、
敵ボスは意図せず優先事項が解除されてロボコップにやられた。
本作では動きが封じられ苦しかったけど、頑張ったら何とかなったって感じ。
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ロボシャークVSネイビーシールズ(2015年カナダブルガリア)
トリッシュ お天気レポーター
メロディ トリッシュの娘
リック トリッシュの夫。水道局副局長
ヴェロニカ 人気キャスター
ビル・グレイツ IT業界の大富豪
起:宇宙からの飛来物体を食べたサメがロボ化。
承:お天気キャスターがサメを追う。
転:サメは各地に現れて被害を出す。
結:タワーを倒して下敷きにする。
宇宙からの飛来物体を食べたサメはロボ化し、米軍の潜水艦を突き破る。
シアトルのお天気キャスターのトリッシュは大雪の取材をするが、
軍の不審な動きに気付く。
地下から現れたサメに人が食われるのを目撃。
だが、消防はガス爆発とし、特ダネも人気キャスターのヴェロニカに奪われてしまう。
水道局に勤める夫リックから、水道の異常に関する情報を得て追跡。
ネットでは、ロボシャークと名付けられて騒ぎに。
ショッピングモールに現れ、客が襲われる。
IT業界の大富豪ビルが現れ、サメ退治に協力すると言うが食われてしまう。
トリッシュの娘メロディは、サメとツイートで交信できる事に気付く。
サメは攻撃を受けるが、ツイートにはまだ反応がある。
サメはスペースニードルから宇宙へ交信する気らしい。
軍の攻撃を受けたサメは舞い上がってニードルに激突。
まだ生きていたが、中将はニードルを倒して下敷きにする。
中将と巻き込まれたヴェロニカが犠牲になるが、サメは粉々に。
だが、近くを散歩する犬の目が赤く輝いていた。
と言う訳で、異形サメものの1作。その名もロボシャーク。
メカシャークはメガシャークに対抗して作られたが、
ロボシャークは宇宙からの飛来物体を食ったサメが変形。
神出鬼没なのはゴーストシャークを連想させる(どんだけサメもの見てるんやねん)が
本作の面白いのは、主人公の娘とサメがツィッターをする仲になる点。
ETを連想させる異種族とのコミュニケーションだが、意外に容赦なく倒される。
TV放送 2016/12/18 WOWOW 2300-0027
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ロボッツ(2005年米)
ロドニー ロボット(ユアン・マクレガー)
ハーブ ロドニーの父
ラチェット社長
ビッグウェルド 前社長(メル・ブルックス)
キャピー 秘書(ハル・ベリー)
ガスケット 暗黒街のボス。ラチェットの母
フェンダー ロドニーの仲間(ロビン・ウィリアムズ)
パイパー フェンダーの妹
ロボットの国。ハーブはベビーキットを組み立て、息子ロドニーを育てる。
発明好きのロドニーは、ビッグウェル社で働こうと大都会ロボットシティへ赴く。
だが新人は雇わないと言われ失望する。
実は憧れのビッグウェル社長は閑職に回され、新社長ラチェットに乗っ取れていた。
ラチェットは、暗黒街のボスである母ガスケットと共に
町中のロボットを新型に取り換え、旧型を一掃しようとしているのだ。
ロボットたちは、交換部品が供給されずに弱るが、ロドニーが修理する事に。
社長秘書キャピーの協力でビッグウェルドに会うが、
熱意を失った彼は、ロドニーに別の夢を探せと言う。
だが、父ハーブに夢を捨てれば後悔すると言われたロドニーは、対決を決意。
ラチェットは大量の解体マシンを繰り出し、旧型を取り囲む。
立ち向かうロドニーに、改心したビッグウェルドも協力。
町のロボットが集まって大乱闘になった末、
解体マシンを倒し、ラチェットとガスケットは捕らわれる。
ビッグウェルトはロドニーを後継者と認め、ロボットの平和な日々が戻るのだった。
と言うわけで、最近のハリウッドアニメは、ピクサーを抱えたディズニーと、
ドリームワークスが二分している印象だが、本作は20世紀フォックスによる作品。
だからかも知れないが、ロボットの世界の話で、
いろんなタイプ(役に立ちそうにない物まで)がちょこまか動く様は、
スターウォーズを思わせる。
物語はどこかで聞いたような感じだけど、
ロボットばかりの世界って、誰が最初の1体を作った訳?と妙な点もひっかかる。
それぞれのキャラはぼちぼち魅力的だが、
ヒロインたるロボ(ハル・ベリー)には魅力がほぼない。
TV放送 2006/09/16 WOWOW 2000-2129
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ロマンシング・ストーン 秘宝の谷(84)
監督 ロバート・ゼメキス
ロマンス小説の人気作家ジョーン・ワイルダー(キャサリーン・ターナー)は、
1人住まいで寂しい生活を送っている。
帰宅すると、部屋が荒らされ、姉エレーヌから電話が。
夫が送った宝の地図を持って、コロンビアへ来ないと、殺されると言うのだ。
急行したジョーンは、物騒な空港でゾロと言う男にだまされ、別のバスに。
事故で山に残されたジョーンから、ゾロはカバンを奪おうとするが、
通りかかったジャック(マイケル・ダグラス)と撃ち合いに。ゾロは逃げる。
面倒を嫌がるジャックだが、何とか金で電話まで案内させる。
2人は崖崩れで谷底に。そこへゾロの軍隊が。彼がエレーヌの夫を殺したのだ。
ジャングルをかけぬけ、ツタで断崖の反対へ渡る。
ジョーンらは墜落機で雨宿りするが、ジャックは地図に気づく。
それは、この近くだ。事情を知ったジャックは、宝を確保して切り札にしようと主張。
だが、ジョーンは彼をあまり信用していない。
ジャックは、金儲けのためにこの国へ。船を買い、世界一周するのが夢だ。
ジョーンらはある屋敷へ。車を借りようとするが、追い返される。
だが、彼女の愛読者の主人は、ジョーンと知ると態度を豹変。
現れたゾロ一味から4WDで逃げ、川をジャンプ台で飛び越して逃げる。
彼らは町へ到着。いったん別れるが、祭で2人は接近。結局、宝を見つける事に。
2人はエレーヌを捕らえたアイラの相棒ラルフ(ダニー・デビート)の車に乗る。
地図から、宝が滝の裏にあると推理。洞窟でついに大きな宝石を発見。
だが、車の中にいたラルフに奪われる。そこへゾロ一味が集結。
ジャックは宝石を奪い返し、車で逃走。川のジャンプに失敗。滝から落下する。
2人は両岸に別れ、それぞれ取引場所へ行く事に。
ジョーンはアイラに会い、地図とエレーヌを交換。だが、ゾロが現れ、宝石を要求。
ジャックやラルフも捕らわれていた。
ジョーンをワニのエサにされかかり、ジャックは宝石を投げる。
受けとめたゾロの手をワニが食いつく。ジャックは逃げるワニを追う。
ジョーンはゾロと格闘に。ジャックもワニをあきらめるが、ゾロはワニ池に落ちる。
警察が来たため、ジャックは逃走。
ジョーンはこれを小説に。ラストは2人が世界一周する事に。
帰宅した彼女のアパートの前に、船を乗せたトレーラーが。乗っているのはジャック。
結局、ワニを捕まえたのだ。2人は抱き合い、船が道路を進む。
というわけで、女性版インディとか言われた作品。
最初はブスでわがままだったジョーンが、最後には美人で勇敢になるから不思議。
でも、それを小説にしたと言うラストは、ちと恥ずかしい気もする。
ダニー・デビートはそれほど活躍していないが。
音楽はアラン・シルベストリ。
TV放送 92/08/23 10CH 21:02-22:54
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ナイルの宝石(85)
恋仲になったロマンス作家ジョーン(キャサリン・ターナー)と
ジャック(マイケル・ダグラス)だったが、生活のずれから結婚は無理に感じられる。
ジョーンはオマーと言う人物に伝記を依頼され、その仕事のためアフリカへ向かう。
一方、ジャックは、宝石を返せと言うラルフ(ダニー・デビート)に脅された上
ジョーンがオマーに利用されていると聞いて彼女の後を追う事にする。
ジョーンはオマーに裏がある事に気づいた上、
牢屋に入れられているナイルの宝石と言われるアルジャハラを発見。
オマーが北アフリカを蹂躙する気と知り、彼を連れ出し、ジャックと合流。
だが、オマーに捕らわれる。オマーは皇帝就任式典をするが、
本物の宝石と思って追ってきたラルフのおかげで大混乱に。
オマールを倒し、ジョーンとジャックは結婚する。
と言うわけで、傑作だったロマンシング・ストーンの続編だが
確かに前作の出演者は集合したものの、何だか水で薄まったような感じで
テンポも遅いし、前作のようなハラハラさせられるシーンはまったくない。
TV放送 2000/03/03 08CH 0215-0425
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ロミオ&ジュリエット(96)
ヴァローナの町では、豪族モンテギュー家とキャピレット家がいがみ合っていた。
モンテギューのロミオ(レオナルド・デカプリオ)は、
キュピレットの仮面舞踏会に忍び込むが、そこでジュリエットに一目ボレする。
相思相愛と知ったロレンス神父は、両家の対立を終わらせられるかもと考える。
だがロミオは親友をジュリエットのいとこティボルトに殺され、
怒ったロミオは彼を刺殺。神父は2人を逃がし、和解させることを一計。
だが、ジュリエットの父がパリスとの結婚を急がせたため
神父は薬で彼女を仮死状態にし、葬式が済んでからロミオと逃がす事に。
しかし、連絡がロミオに伝わらず、本当に死んだと思ったロミオは
毒を飲んで自殺。気がついたジュリエットも失意のあまり銃で自殺する。
と言うわけで、デカプリオがタイタニックの前に出た映画で
「ロミオとジュリエット」を現代に置き換えた話なのだが
役名からしてそのままで、何のひねりもないのでは、筋を知ってるだけに拍子抜け。
ロミオの父にブライアン・デネヒー。
TV放送 99/01/12 BS05 20:00-22:05
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ロミオとジュリエット(68)
モンタギューとキュピュレットの両家は対立し、争いが耐えない。
モンタギューのロミオは、キュピレット家の宴に忍び込み、
娘ジュリエット(オリビア・ハッセー)に一目ボレし、相思相愛となる。
ジュリエットのいとこティボルト(マイケル・ヨーク)が
ロミオの友人を殺し、怒ったロミオはティボルトを殺害。対立は深まる。
神父は一計を案じ、ジュリエットに仮死状態になる薬を飲ませ、
追放になったロミオに、町の外で会わせようとする。
だが、ロミオはジュリエットが本当に死んだと誤解し、毒を飲んで自殺。
気がついたジュリエットは、ロミオの死を知り、胸を刺して死ぬ。
と言うわけで、シェークスピアの悲劇の1作で、ウエストサイド物語の元ネタ。
まあ、筋はわかっているから。両家の仲の悪さにもほどがあると言う感じだが。
TV放送 96/01/02 BS05 13:20-15:40
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ロミオ・マスト・ダイ(2000年アメリカ)
中国系のボウが殺され、香港の刑務所にいた兄ハン(ジェット・リー)は
脱走してかけつける。中国系のボスチュウは、黒人系のアイザック一味を怪しむ。
ハンはアイザックの娘トリッシュと知り合うが、
彼女の兄コリンがボウと接触していたらしいとつかむ。
コリンは何者かに殺され、トリッシュと捜査。何者かが互いの組織の根城を次々襲撃。
実はチュウと子分カイの仕業だった。
アイザックはNFLのオーナーになろうと画策するが、
ついていけないと子分のマックが反発。彼はチュウと手を組んでおり
戦争に見せるためコリンを殺害した。撃ち合いで、マックはトリッシュに撃たれ死ぬ。
だが、ボウを殺したのはチュウらの仕業と知り、カイと対決。
骨をゴキッと折って倒し、チュウの所へ。実の息子を殺したと追求。
チュウは、ボウが白人との契約を妨害しかねなかったと言って自殺する。
と言うわけで、最初の内は人間関係がとらえづらかったが
整理できてくると、中国人グループと黒人グループが抗争しているとわかる。
そして、メインの登場人物が双方にいて、男女で、仲良くなるとあれば
題名に「ロミオ」とある事だし、アクション版「ロミオとジュリエット」かと思った。
が、途中からそうでもないと言う展開になり、入り乱れてわけがわからなくなり
最後には父の仕業だったとなると、拍子抜けだ。
アクションの方は、マトリックスばりのワイヤーアクションが多発だが
どうも個人的にこれの乱用は感心せず。
消防用のホースで暴れるシーンは、少林寺のヒモみたいなのを使う技の
バリエーションで、こっちの方が面白い。
が、全体的にジェット・リーがそこそこの歳なのに童顔で
アメリカ系アクションに出るには半端な感じなのがマイナス。
踊りのセンスも悪そうだし、ラブシーンもできなさそうだし
ちょっと生き残るのは大変そうな気がする。
相手役のアリーヤは、なかなか良いタイプの歌手出身の黒人女優だったが
この後に墜落事故で事故死し、
「インタビュー・ウイズ・バンパイア」の続編等が遺作となったらしい。
TV放送 2001/11/24 BS05 2000-2157
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ロリータ(62)
監督 スタンリー・キューブリック
作家ハンバート(ジェームズ・メーソン)は、避暑地で下宿する事に。
そこの娘ロリータ(スー・リオン)の、妖しい魅力に惹かれて滞在を決意。
母シャーロットに求婚され結婚。彼女はハンバートが娘を愛している事に気づく。
事故でシャーロットは死に、ハンバートはキャンプに行っているロリータを連れ戻す。
彼女を独占しようと、外出を禁じるが、
心理学者キルティ(ピーター・セラーズ)の警告で、演劇の練習には参加させる。
ハンバートの監視は厳しく、ロリータは学校をやめ2人で旅に出る。
やがて、ロリータは風邪で入院。気がつくと、何者かに退院させられてしまった。
数年後、ロリータから手紙が届く。彼女は結婚したが、借金に困ってると言うのだ。
ハンバートは彼女の家へ。彼女から、病院から連れ出したのはキルティだと聞く。
キルティとは長い仲で、心理学者に扮し、演劇を口実に密会していたのだ。
だが、ポルノ映画への出演を迫ったため、飛び出した。
ハンバートは、ロリータを連れ出そうとするが、彼女は夫には自分が必要だと言う。
断念したハンバートは、金を渡して立ち去る。そして、キルティを殺害。獄死する。
というわけで、ロリコンの語源にもなる小説の映画化で、キューブリック監督。
ロリータ役の女の子はかわいいとは思うが、
人生を台無しにするほどの魅力が感じられず、
また性的な描写も(時代からか)おとなしめ。いまいち。
TV放送 92/06/14 10CH 04:20-05:45
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ロリータ(97)
監督 エイドリアン・ライン
少年期に恋人が病死したハンバート(ジェレミー・アイアンズ)は
教授になっても彼女の面影を探し続けていた。
ヘイズ夫人に部屋を借りるが、娘ローの小悪魔的魅力に惹かれる。
ローがキャンプに行く間、ヘイズ夫人はハンバートに求婚し結婚。
だが、夫人は彼の愛が娘に向いている事に感づき、飛び出して車にひかれ死ぬ。
ハンバートはローを引き取り、恋人のように各地を旅に。性交渉も持つ。
女学校の教授になるが、ローが教育になじめず再び旅に。
その頃から何者かが尾行している事に気づく。
やがてローは風邪で入院。叔父と称する男が退院させ行方不明になる。
ハンバートは3年間も探し続け、やがて結婚し妊娠したとの手紙をもらう。
彼女に再会。面影は失せたがやはり彼女を愛している事に気づく。
だが彼女は夫と別れる気はなく、ハンバートは彼女を連れ出した劇作家
キルティフ(フランク・ランジェラ)の所へ行き、彼を射殺する。
ハンバートは獄死し、ローも難産で死ぬ。
と言うわけで、少女愛を意味するロリコンの語源になった小説の映画化で
以前、キューブリック監督も映画化。この手の話では、少女役の魅力がポイントだが
その点では、前作よりも魅力ある少女を見つけてきた気がする。
退屈になりそうな感じもあるが、意外に面白く見れた。
TV放送 2000/06/18 BS05 2210-0030
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ロレンツォのオイル 命の詩(92)
監督 ジョージ・ミラー
83年ワシントン。6歳のロレンツォは暴れ始めるが、原因は不明だ。
やがて脳の先天性代謝異常ALDと判明。治療法はなく、2年以内に死亡する。
これは母から遺伝するが、発病は5〜10歳の男子のみ。
脂肪酸が脳神経マヒさせるが、新しい病気でほとんど研究されていない。
父オドーネ氏(ニック・ノルティ)と
母ミケーラ(スーザン・サランドン)はショックを受ける。
世界唯一の権威ニコライス医師(ピーター・ユスチノフ)は
脂肪酸を減らすため、食事療法を指示。だが、6週間たっても効果は出ない。
免疫抑制にも挑戦するが、効果は出ず、500家族のALD基金も助けにはならない。
失語症や反射過敏によるマヒ悪化の症状が出て、父母は独自で研究する事を決意する。
彼らは体内生産の脂肪が増産した事と気づき、制御する事を考える。
シンポジウムを開き、オリーブ油中のオレイン酸が有効と知る。
抽出が困難と言われる油を入手。脂肪酸が50%低下するが、医師は評価しない。
やがて効果が鈍り、母の粘り強い看病にあきれた看護婦は出ていく。
父は方法に誤りがあると考え、再び研究に。善玉酵素と悪玉酵素の相互関係に注目。
菜種油のエルカ酸で、悪玉酵素の生成を遅らせる事が可能だ。
だが、危険だと国内では許可が出ず、ロンドンの会社から入手。
エルカ酸によって脂肪酸は低下。発病32カ月目に正常値に回復する。
協会はようやく油に注目し、家族たちは噂に狂喜する。
神経のミエリンを失ったロレンツォは、意志伝達の回復に苦しむが
神経細胞の移植の可能性が開ける。
92年。14歳のロレンツォは移植を待ち、世界中でオイルの効果が報告されている。
と言うわけで、治癒法不明の病気に素人の夫婦が立ち向かった実話。
ありがちなお涙頂戴ものとは異なる、異様な執念を感じる。
東アフリカ時代の友人オモウリが看病に来るが、物語的には夫婦の執念が中心。
TV放送 94/11/20 BS05 20:00-22:25
▼
ロング・キス・グッドナイト(96)
監督 レニー・ハーレン
8年以前の記憶がない女教師サマンサ(ジーナ・デービス)は、
事故で工作員チャーリーとしての記憶が甦る。
探偵ヘネシー(サミュエル・L・ジャクソン)の調査で、元婚約者ルークに会うが、
彼は実は標的で殺されそうに。だがサマンサは凄腕で返り討ちにする。
一味は娘ケイトリンを誘拐。犯人は彼女の父であるティモシーだ。
CIAの上司パーキンスは、予算獲得のため、ティモシーらと手を組み、
町中で化学爆弾を爆発させる気だ。撃ち合いでケイトリンを救出するが、
彼女は爆弾を仕掛けたタンクローリーに隠れ、車はカナダ国境へ向かう。
サマンサはティモシーを対決の末倒し、娘を救出。かけつけたヘネシーに助けられる。
と言うわけで、記憶を失った普通の女性が、実は凄腕の殺し屋だったと言う展開。
その落差が面白いのだが、敵の全貌があまりはっきりしないし、
役に立つのか立たないのかわからない、ヘネシーの存在も中途半端。
VHS
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ロング・グッドバイ(1973年米)
フィリップ・マーロウ 私立探偵(エリオット・グールド)
ロジャー・ウェイド (スターリング・ヘイドン)
アイリーン ロジャーの妻
ヴェリンジャー ロジャーの医師(ヘンリー・ギブソン)
マーティ マーロウに絡む男
私立探偵のマーロウは、友人テリーの妻シルビア殺しの容疑で逮捕される。
テリーが自殺した事から、警察はテリーこそ真犯人と判断して釈放。
だが、マーロウにはテリーの自殺が納得できない。
失踪したロジャーの調査依頼を受け、
病院で彼を見つけるが、彼が近所のシルビアと浮気したのではと疑うように。
その後、ロジャーは入水自殺。
シルビアが浮気を新聞で告白した為に殺したのではと疑うが、
警部補は病院にいたロジャーにはアリバイがあると取り合わない。
テリーが埋葬された村へ向かったマーロウは、生きていた彼を発見。
シルビアの浮気を知って犯行に及び、死亡を偽装したのだ。
失意のマーロウを負け犬だと言うテリーは、マーロウに射殺されるのだった。
と言う訳で、フィリップ・マーロウもの。主役はエリオット・グールド。
私立探偵マーロウは、友人が自殺した件を不審に思って調査すると言う訳。
巧みな推理で真相に近付く印象ではなくて、
関連ありそうな所をめぐってる内に真相がわかると言う感じ。
めんどくさそうにアプローチするマーロウのスタンスが魅力って事かな。
ところで、何で見たかと言うと、シュワルツェネッガーが出てると聞いたから。
マーロウが金を奪ったと難癖をつける男の手下で登場。
なぜか裸になって筋肉を強調するが、セリフはない。
もう1人、マーロウが牢屋に入れられた時の同室がデビッド・キャラダイン。
こちらはセリフはある。
TV放送 2016/03/18 NHKBS 2345-0138
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ロング・ライダーズ(80)
監督 ウォルター・ヒル
南北戦争で敗れ稼ぎを失ったコール(デビッド・キャラダイン)らは
銀行強盗に転身。ジェームズ兄弟とヤンガー兄弟として知られ、懸賞金がかかる。
ピンカートン探偵社が彼らを追跡するが、無実の少年を死なせ、逆に復讐を受ける。
一度は強盗から退くが、再び集結。縄張り外の州の北へ手を出す。
だが、ピンカートンが待ち受け、撃ち合いで負傷者が出て、コールらは捕らわれる。
ジェームズ兄弟は逃げるが、フォード兄弟にジェシーがやられ、フランクは自首する。
と言うわけで、たぶん実在した強盗をモデルにした話と思うが、
3兄弟を実際の兄弟の俳優たちが演じて、誰が誰やらわけがわからない。
仲間から外されるエドにデニス・クエイド。
その兄で仲間に残るクレルにランディ・クエイド。
TV放送 97/01/24 12CH 13:00-15:00
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ロンゲスト・ヤード(74)
監督 ロバート・オルドリッチ
フットボール選手クルー(バート・レイノルズ)は、恋人の車を拝借して逮捕。
刑務所の看守長クナウア(エド・ローター)は看守チームのコーチで、彼を目の仇に。
ヘイズン所長は、わざと勝たせるために、囚人チームの設立を命令。
メンバー集めが始まり、所長に迎合する事に反発もあったが、選手が集まる。
道具を調達したり、看守たちをたたきのめす方法を考えたり。
試合には善戦するが、所長は殺人容疑をかけると脅迫。
しかたなく、大差をつけさせるが、看守チームにやられて負傷者が続出。
怒りが頂点に達したクルーは、反撃を開始。終了直前に逆転する。
と言うわけで、刑の延長も恐れずに好き放題やると言うカタルシスはわかるが、
フットボール自体の醍醐味がわからないので、いまいち乗れない。
最後には、看守長もクルーに共感を持つが、なぜそうなったかわかりづらい。
囚人チームの大男サムソンに、リチャード・キールが別名で。
TV放送 94/03/29 04CH 02:05-04:27
▼
ロンゲスト・ヤード(2005年米)
ポール・クルー プロのアメフト選手(アダム・サンドラー)
ヘイゼン所長 (ジェームズ・クロムウェル)
クノール看守長 (プリズンブレイクのマホーン)
ケアテイカー 囚人仲間。クルーの右腕(クリス・ロック)
ネイト 囚人仲間。元選手(バート・レイノルズ)
リナ クルーの恋人(コートニー・コックス)
プロのアメフト選手クルーは、度重なる飲酒運転で刑務所行きに。
看守チームに自信をつけたい所長は、クルーに囚人チームを作らせる。
そこで、荒くれ者のチームを結成するが、経験者は往年の選手ネイトくらい。
所長の嫌がらせでグラウンドは水浸しだが、逆に奮起し、泥だらけになって練習。
だが、クルーの右腕ケアテイカーが、たれ込み屋に殺されてしまい、
失意のまま試合を迎える。
試合では看守チームが優勢で、判定も偏るが、
審判を脅して公正にさせ、前半終了時に同点に追いつく。
所長は囚人チームが勝てば、クルーをケアテイカー殺害犯に仕立てると脅し、
やむなくクルーはベンチに下がる事に。
囚人たちはクルー抜きでも頑張るが、大量リードされてしまう。
我慢できなくなったクルーは復帰。ネイトも出場し時間ぎりぎりに逆転勝利を収める。
クノール看守長は、いい試合だったとクルーをかばい、
脱走と決めつけ射殺しろと言う所長の命令にも従わなかった。
と言うわけで、かつてバート・レイノルズ主演で作られた映画のリメイク。
主演はアダム・サンドラー。ベン・スティラーと区別がつきません。
サンドラー扮するアメフトのスター選手が度重なる飲酒運転で刑務所行きに。
刑務所には看守によるセミプロチームがあって、
所長は自信をつけさせるため、囚人チームと戦わせる事に。
早い話が、わかっとるやろうな、勝たせるんやで、と言う大人の事情だ。
だが、荒くれ者だらけのチームは奮起し、試合は予想外の善戦。
あわてた所長は、もし囚人チームが勝てば、サンドラーを殺人犯に仕立てるぞと脅す。
だが頑張り続ける囚人たちに打たれ、終身刑になっても勲章だと、
結局サンドラーも楯突く形になり、勝利を収める。
最後にサンドラーがボールを取りに行くシーンや、リチャード・キール風大男など、
前作をなぞった印象も強く、
肝心の最後の大逆転は盛り上がりにもう1つパンチがない。
バートが往年の有名選手として出てくる(カメオでなく)のはうれしい。
TV放送 2007/05/26 WOWOW 2000-2152