自由千韻「ばいばいばいばいBIGLOBE」の巻(1/5)
起首 2001.10.06 満尾 2002.07.14
0001 吹き反す象の大耳野分かな 海砂
0002 ふたたび三たび涙する月 無耶
0003 大荷物背負いて秋の旅に出て みど
0004 そっと忍ばすカロリーメイト 梨乃
0005 森深き庵を破り捨て海に 無耶
0006 キーウエストに猫たちの日々 海砂
0007 銃よりもペンは強しと聞きしかど 無耶
0008 大学リーグに女性ピッチャー 海砂
0009 新しき水着は魚の鱗文 無耶
0010 男の子でもすなるシンクロ ロコ
0011 お隣のバレエ教室覗きこみ 梨乃
0012 不況に流行る資格手習い みど
0013 判らない芝居は笑えお客さん 梨乃
0014 役者不足の国会中継 みど
0015 化けの皮はがしてみれば戦争屋 梨乃
0016 少しの痛み大きなお世話 みど
0017 モウ少しなんとかしろと牛の咆え 無耶
0018 揚げころもにもならぬ白い粉 次郎
0019 海底の眠りをさます練習船 宗海
0020 金の指輪が見つかりましたよ 無耶
0021 あっしにゃあかかわりのねぇグローバル 海砂
0022 あの長楊枝どこへいったの 宗海
0023 助太刀がうろうろとする後方支援 無耶
0024 お化けの夢はガスマスクなり 無耶
0025 坂下の二八の蕎麦の担ぎ売り 海砂
0026 何時かねと聞けば鐘の音 無耶
0027 日曜日トムはめでたく結婚し 海砂
0028 芸能ニュースにうといこの頃 ロコ
0029 真夜中にグァバ茶求めて三千里 梨乃
0030 塾のはしごの小学五年 みど
0031 コンビニのライト立ち読み便利だな 梨乃
0032 友と並んで携帯メール みど
0033 ポケベルで鍛錬しました指さばき 梨乃
0034 違法投棄の使い捨て機器 みど
0035 プルトップ集めて君もボランティア 梨乃
0036 NGOにも爆弾は降る みど
0037 カレー屋のマスター出身パキスタン 梨乃
0038 女装の記者が越える国境 みど
0039 誰がために鐘は鳴るかや涙もて 無耶
0040 鼻が気になる初めてのキス 薊子
0041 ハンケチを落すが恋のなれ初めに 海砂
0042 エイサー隊は男ばっかり みど
0043 その理由を田嶋さんなら何と言う ロコ
0044 どっと出るのは真夜中チャット 梨乃
0045 おそろしや客はなんでも知っている みど
0046 明日は組合支部総会じゃ 梨乃
0047 那珂川の水面光らせ月今宵 みど
0048 鴎のように大空を越え 梨乃
0049 通信で出会った友達みな宝 みど
0050 遠くに居ても十句付け合い 梨乃
0051 お待ちかねテレホーダイの11時 みど
0052 1台二役ISDN 梨乃
0053 ご自慢は目にもとまらぬタイピング みど
0054 98MAC知らなかった頃 梨乃
0055 照れながら顔文字使う海砂さん みど
0056 とびぃはヂイと呼ばれていたの? みど
0057 飛びきりの恋句で無耶さまご登場 みど
0058 夜IRCの仕切りみど嬢 梨乃
0059 残業を終えて梨乃ちゃは自転車で みど
0060 おやじ連句はお任せロコちゃ 梨乃
0061 電脳は連句殺人起らない 海砂
0062 とろろ投げあふのどかなる席 無耶
0063 明洞に足型遺す花朧 海砂
0064 こくりこくりと春のフライト 海砂
0065 牛肉は食べぬと決めて蕎麦うどん 無耶
0066 食糧自給率は危うし 海砂
0067 干拓といふ税金の無駄遣ひ 宗海
0068 あとはおぼろ〜の平成改革 無耶
0069 そのかみのアイドル歌手もずんどうに 宗海
0070 ダイエット食どれが効くのか ロコ
0071 あやしげな新商品が次々と みど
0072 アフガニスタン人にはいらない ロコ
0073 お空から黄色いパックが降ってくる みど
0074 ピンポイントで落とせないのか ロコ
0075 呼ばれればすぐに答える律儀者 ロコ
0076 メールはたまに遅れています 梨乃
0077 読まぬフリできぬ送信記録なり みど
0078 携帯電話真夜中鳴らし 梨乃
0079 十年はあっという間と長話 みど
0080 TV画面は砂嵐吹く 梨乃
0081 いま見ねばいずれ散る花宝塚 梨乃
0082 初老の男宙を仰いで 海砂
0083 しぐれ雨に濡れ二た昔偲びけり 無耶
0084 パイプ煙草の煙たなびく みど
0085 オリーブを救うほうれん草の缶 海砂
0086 ノアの箱舟満員御礼 みど
0087 誰やらん愛人連れてたヤツがゐた 無耶
0088 相合傘は舗道ふさいで みど
0089 夢みるは月の砂漠の道行きと みど
0090 見当つかぬ駱駝の雌雄 むや
0091 ダン吉もターザンもゐた良い時代 無耶
0092 アニメに遂に連句登場 むや
0093 らん留めがよいと門前小僧なり 海砂
0094 ご隠居さんの道楽は何 薊子
0095 背を伸ばし社交ダンスのクイックスロウ 無耶
0096 カルチャの留守を子守する夫 海砂
0097 また猫が増えちゃったわとお隣さん みど
0098 ガンダムゲームにはまるは道理 みど
0099 動乱の時代にそっと花の咲く 梨乃
0100 名前呼び合う春の闇中 梨乃
0101 陽炎のやうにあなたを守ります 無耶
0102 湾を見下ろすトロイの木馬 みど
0103 三日月のトルコ軍楽耳底に 海砂
0104 阿修羅のごとく天空の兵 無耶
0105 花はどこへ行ったか風は青いのに 無耶
0106 海のほとりの珍獣が泣く ロコ
0107 ドナドナと座りこんでる牛の群れ みど
0108 百八の鐘鳴って新年 鶴鳴
0109 渋谷ではカウントダウン盛大に ロコ
0110 迷子の仔猫持て余す犬 みど
0111 カラオケで絶叫すれば大拍手 鶴鳴
0112 いい日旅立ち嫁に行きます ロコ
0113 夕波に小波数えて瀬戸の海 みど
0114 村上水軍東伐の旅 鶴鳴
0115 ようさらふ真帆の行手に朝の富士 海砂
0116 江戸っ子だけど酒はいけねえ 無耶
0117 湯上がりにいっち好みは氷宇治 海砂
0118 どうぞ冷たくバイバイしないで 無耶
0119 手弱女の閨にとどろく大いびき 海砂
0120 FBIの捜査難航 薊子
0121 イオンとはいい女のこといってるの ロコ
0122 まいうと叫ぶ大食漢と 梨乃
0123 味皇と言はれ栄華を極めつつ 鶴鳴
0124 チャットに妻を訪ねる夫 みど
0125 携帯の電池消耗気になって 梨乃
0126 出会い系から愛の狂気へ 鶴鳴
0127 去るときは挨拶もせず省みず みど
0128 さよならだけが人生かもね 梨乃
0129 上水に落ち葉舞い散る秋静か みど
0130 星の流れて月の道ゆく 梨乃
0131 答えなどないと知る夜の風の色 みど
0132 戯れに聞くラヴェルのボレロ 梨乃
0133 生まれ出るものあり死に行くものあまた 無耶
0134 兵站の荷に地雷探知機 海砂
0135 砂漠には爆弾の雨チョコの雨 無耶
0136 黄色いものに近寄らぬこと 海砂
0137 信号は間に合うかもと走りぬけ 無耶
0138 国分寺国立立川へ 海砂
0139 いつのまに四人が増えて五人組 無耶
0140 酒場にまかる大き月の出 海砂
0141 ボーナスがボーナシとなる暮れの憂さ みど
0142 破水してても笑って手を振る 野猿
0143 そのタネは弟宮から採取した 鶴鳴
0144 無事をお祝い袴と刀 梨乃
0145 号外を師走の風が舞い上げて みど
0146 不況をよそに提灯行列 野猿
0147 プリンタの性能悩む年賀状 梨乃
0148 リュック背負って印刷難民 みど
0149 錫杖をついてゆくなり花の峰 鶴鳴
0150 象の墓場にしばしやすらふ 野猿
0151 情勢はいかがと問ひしカンダハル みど
0152 わすれた頃にイスラエルの火 梨乃
0153 ロシアンとアビシニアンの仔が生まれ 鶴鳴
0154 合併騒ぎあっちもこっちも みど
0155 メガバンク金利ずるずるすべり落ち 野猿
0156 いまだ決まらぬスポンサー様 梨乃
0157 企画書はアニメーターが奪ひ合い みど
0158 作画監督メンソール好き 鶴鳴
0159 EDとインポテンツを言ひ換へて 野猿
0160 売上げ落ちるゴム製品の 梨乃
0161 長靴を猿にはかせて旅に出し 無耶
0162 鬼の棒でもプラスチック 鶴鳴
0163 腹掛けのさぞや似合うや優良児 みど
0164 愛敬がある愛嬌がある 無耶
0165 仲冬の猫の背中と鳩の胸 海砂
0166 クレオパトラを思い出す海 無耶
0167 ライオンの吼えて胸鳴るスクリーン 海砂
0168 ポロポロポロとこぼすポップコーン 無耶
0169 三越と帝劇に明け暮れる日々 海砂
0170 いつのまにやら今年も師走 ロコ
0171 熱々のこぶ茶ふうふう老夫婦 みど
0172 紅白だけで見れるあの歌手 ロコ
0173 初手水帝都の空は晴れ渡り 鶴鳴
0174 やたらと願ふ明治神宮 海砂
0175 お年玉今年は二千円札で ロコ
0176 ユーロの前に小銭寄付する みど
0177 歳末もみんなお互い助け合い 梨乃
0178 古着の山の渡る大洋 みど
0179 寒くても豚革なんて着ないもん 梨乃
0180 嘘で家族をかばう瞬間 みど
0181 警部さん強請りましたと笑ふひと 梨乃
0182 警戒厳しき空港を抜け みど
0183 搭乗はバスでお迎えスカイマーク 梨乃
0184 大日如来笑まふ極楽 無耶
0185 柚子ひとつ浮かべて湯気にほとびたり むや
0186 椀に揺れたる人肌の酒 海砂
0187 その昔王と王妃の物語 無耶
0188 琵琶弾きかたる舟のたゆたひ 海砂
0189 耳だけをつまんで帰る兜武者 無耶
0190 猿も怖れる祖谷の吊橋 海砂
0191 夕暮れて月はどっちだ足元か 無耶
0192 角兵衛獅子の太鼓でんでれ 海砂
0193 あんちゃんが守ってやるよ妹よ 無耶
0194 ほうやれほうと雀追ふ歌 海砂
0195 荒海の向うは冬の佐渡ケ島 無耶
0196 院のおはせし薮にうす雪 海砂
0197 不義の子の固く結んだ口元に みど
0198 キャンドルライトの赤く照らして ロコ
0199 扮装のバイクは花道摺り抜ける みど
0200 あたしゃサ行がちょっとあやしい ロコ
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