二十世紀カウントダウン連句「ミレニアム」の巻(3/10)
0401 原発でコジェネレーションできるかな 鶴鳴 0402 タンポポハウス風の吹くまま 野猿 0403 お向かいの家は電力売りに出し 梨乃 0404 炭は今では高値高級 玄鴻 0405 燗機能ついた酒など召し上がれ みど 0406 シングルCD一曲リピート 鶴鳴 0407 シャカシャカと音の漏れ来るウォークマン 宗海 0408 中央線に誘う幽霊 海砂 0409 強面な集団スリに囲まれて 無耶 0410 ペッティングなどしてる場合か 海砂 0411 おまいさん江戸っ子だねえ寿司食いねえ みど 0412 跳ねねえ橋は勝鬨ぢやねえ 海砂 0413 海底をてくてく渡るキタキツネ みど 0414 離島を結ぶ声の架け橋 宗海 0415 廃航のフェリー船長さびしかろ 海砂 0416 特技になったゴミの分別 玄鴻 0417 集塵車どんぐりころころ鳴らして来 海砂 0418 水・土・空よ清らかにあれ 無耶 0419 疑獄では悪い奴ほどよく眠る 玄鴻 0420 指揮権発動奥の手にあり 海砂 0421 足りなけりゃ5パーセントにすればいい 次郎 0422 赤提灯が明日の活力 海砂 0423 塩焼きでタンハツカシラモツレバー 宗海 0424 閻魔の夜食ホルモンに富む 含胡 0425 ラーメンは手首のスープがこくがある 玄鴻 0426 代理戦争広島の陣 みど 0427 買物は飛び交う弾を避けながら 梨乃 0428 女子行員を人質にする 宗海 0429 説得の母声涙の痛ましく 海砂 0430 催涙ガスの霧消えやらず 宗海 0431 新宿の鉄路に砂利のあった頃 縄文 0432 花園神社うらのノンポリ 海砂 0433 革命歌歌声喫茶ハイボール 玄鴻 0434 チンチン電車ビルに消えゆく 玄鴻 0435 火花散るトロリーバスももはや無く 無耶 0436 大安売りは大安の日に みど 0437 雑踏の電光ニュース天安門 海砂 0438 パチンコ台の進化激しく 玄鴻 0439 社会党書記長ひまをもてあます 海砂 0440 吹き替へ役はブルドッグなり 宗海 0441 のらくろに密かにわが身重ね見る 含胡 0442 冒険ダン吉夢の中まで 無耶 0443 鉄腕のアトムがくれたAIBOちゃん 次郎 0444 介護ロボットやたらにっこり 無耶 0445 2001年宇宙の旅の白い部屋 無耶 0446 時計仕掛けのミカン転がる みど 0447 国境も旬も無視した品並び 卯舟 0448 おかまクラブのショータイムなり 海砂 0449 母嘆く息子を生んだはずなのに みど 0450 誘発剤で娘五つ子 海砂 0451 お受験はもう決めてある音羽山 無耶 0452 厨房守り名乗るジョン・レノン 無耶 0453 ベランダに並ぶ鉢植えハーブ達 みど 0454 田園調布に家の建つ夢 海砂 0455 大当たり売り場に一族引き連れて みど 0456 アニメすきやきNOMOとカラオケ 次郎 0457 ポケモンに卍があると大騒ぎ みど 0458 文豪絶えて読み捨て御免 卯舟 0459 紙芝居菓子を買わない子は遠く 玄鴻 0460 水飴落とし泣いた玄ちやん 海砂 0461 赤鬼と青鬼の住む村外れ みど 0462 お前は拾いっ子その橋の下 含胡 0463 電線に雀の兄弟おっとっと みど 0464 八分に入らぬ火事と葬式 縄文 0465 六地蔵首盗ったやつばちあたれ 海砂 0466 水子供養に売りつけられて みど 0467 いにしえの三内丸山偲び草 次郎 0468 智恵に溢れた縄文の風 海砂 0469 雷に目覚める木乃伊十五歳 みど 0470 花も恥らふ千年の美女 無耶 0471 左保姫や立ち小便はやめなはれ 海砂 0472 ゴビの砂漠に虹が立つなり 含胡 0473 さまよへるロブノール湖に地下実験 海砂 0474 燃えないゴミは溜まるばっかり みど 0475 幻の都信じて旅に出る みど 0476 第1空港リムジンが着く 宗海 0477 マスコミが公共と書くプライバシー 真由 0478 イチロー君のヒゲも見なれて 無耶 0479 お嫁さん気に入らないと町すずめ 海砂 0480 ドンが抜けたる熟女番組 真由 0481 山ノ神やってくるぞと大慌て 真由 0482 おにやんこくらぶにやんにやんと鳴く 海砂 0483 俗悪と言はば言ふべし金看板 宗海 0484 小渕総理は電話大好き みど 0485 先代のお澄ましよりはましだとか 海砂 0486 テレビライトで光るポマード 宗海 0487 ピーナツを食べ過ぎたのが運のつき みど 0488 あーとうーとで交わす答弁 海砂 0489 居眠りは体力維持の秘訣なり 宗海 0490 秘書がなんでもやってくれるさ 宗海 0491 料亭でこっそり立てた指三本 みど 0492 パイプ片手にひっかける水 無耶 0493 国会に牛の行進見に行こう みど 0494 プロレスラーがここで役立つ 宗海 0495 お笑いが笑われている委員会 無耶 0496 本音を吐けばぽんと首飛ぶ 宗海 0497 先見えぬ白い眉毛をかきあげて 海砂 0498 連立反故が切り札なのさ みど 0499 今日はここ明日はかしこの花を見て 宗海 0500 狼中年遠吠えの春 無耶 0501 もう誰も思い出さないホソカワさん 海砂 0502 二股膏薬どこに張り付く 宗海 0503 なんとでも理屈は地域振興券 海砂 0504 ナンバー籤を語呂で揃へる 宗海 0505 格安のツアーの空きを待ちわびて みど 0506 国外逃亡時効中断 海砂 0507 無党派の手束ぬままに安楽死 次郎 0508 いぢわる婆さん官邸をでる 海砂 0509 ぱんぱかぱーん府知事の醜聞ハイライト! みど 0510 チラシ配りのバイト学生 みど 0511 ゆるフンも知らぬブリーフ世代なり 玄鴻 0512 ほどのよさこそむつかしきにて 海砂 0513 日々はこれ昨日の続き紙芝居 縄文 0514 洗い張りする年若き主婦 みど 0515 お妃は民間人で才媛で 卯舟 0516 お局さまは今も健在 宗海 0517 姉は千代いもとは八千代さざれいし 海砂 0518 岩男怒鳴りて転ける盗人 海砂 0519 朝潮が相務めますたぢからを 宗海 0520 ハワイ横綱並ぶ広告 無耶 0521 めでたやな達磨の並ぶ三の酉 縄文 0522 オオーモーレツなんて流行った 海砂 0523 切り売りの西瓜二銭で釣りが来て みど 0524 井戸を浚へば鮒が飛び出す 宗海 0525 先送り隠し逃げろは芸のうち 次郎 0526 歌会始「時」が御題に 縄文 0527 山鳥の尾の長々と節回し 宗海 0528 高校生が入選の沙汰 海砂 0529 初恋は蔦のからまるチャペルにて みど 0530 花嫁盗み卒業します 無耶 0531 ぬばたまの闇に消えゆく二重唱 みど 0532 新幹線のトンネルに石 蘭石 0533 朝顔に麥酒の泡のなれの果て 縄文 0534 自粛TVの頃の懐かし 野猿 0535 猿島でゲルショッカーの結団式 鶴鳴 0536 変身のとき声掛けないで 梨乃 0537 カガミ見よガングロ娘タヌキ顔 野幸 0538 援交の街渋谷原宿 蘭石 0539 E電と呼ばれたこともあったよね みど 0540 カードで改札知らぬ江戸っ子 梨乃 0541 銭湯のビラに蕎麦屋のもぎり券 縄文 0542 ペンキ絵の富士いつも晴れ晴れ 蘭石 0543 そこここに黒しみ残る便器かな 鶴鳴 0544 四角く切った雑誌新聞 蘭石 0545 振袖は疎開の里の芋に化け 縄文 0546 男爵さまが新種広める みど 0547 コロッケも大志が作る北の大地 野幸 0548 閉山後の炭坑の街 玄鴻 0549 西鉄の金八先生オルゴール 鶴鳴 0550 たった一年消えたモツ鍋 玄鴻 0551 外食の王者はやはりラーメンで 蘭石 0552 イブの独身雀荘に消え みど 0553 神田川同棲時代を流れけり 玄鴻 0554 おでん買えずにかじったキャベツ 蘭石 0555 上弦の月にあなたの長い髪 縄文 0556 赤い風船お空に飛んだ みど 0557 恋人にときには母のない振りを 玄鴻 0558 君はブラックスワンのやうに 蘭石 0559 大声で森トンカツー喰いたいな 野幸 0560 先に失神した者の勝ち 縄文 0561 真夜中のギターは皆に憎まれて 玄鴻 0562 今はもう秋海に行こうよ みど 0563 ダイラガーそれが青春それが愛 鶴鳴 0564 おとなはみんなわかってくれない 蘭石 0565 蟹族が知床旅情うなってる 玄鴻 0566 肩まで髪を伸ばすカップル みど 0567 反戦が若さの証だった頃 蘭石 0568 鉄パイプには檸檬添えます 縄文 0569 ホームレス白いブランコ青テント 玄鴻 0570 天国良いとこ最高ですかあ 野幸 0571 コータローたまにはゆっくり歩きんしゃい みど 0572 いつの間にやら反核運動 鶴鳴 0573 苔つかぬ石をさだめと受け入れて 蘭石 0574 七つの水仙飾る窓際 玄鴻 0575 団塊の世代もいつか父となり 蘭石 0576 浴衣の君ももうおばあさん 玄鴻 0577 素晴らしい愛もう一度誓う空 みど 0578 深夜ラジオが僕のともだち 蘭石 0579 偏差値は50に行かぬナガラ勉 玄鴻 0580 薪を背負いて読書する像 みど 0581 学校群制度で消えた名門校 蘭石 0582 深紅の旗が渡る沖縄 玄鴻 0583 出稼ぎにいっちまったぜ大魔神 みど 0584 少年漫画は野球サッカー 蘭石 0585 ディズニーの白雪姫が初恋で 玄鴻 0586 ビデオ三昧この正月も 卯舟 0587 合格の祈願に家族で初詣 みど 0588 水子供養は佐野のお大師 蘭石 0589 コンビニの弁当塩がきつすぎて 玄鴻 0590 ただの売り子もハウスマヌカン 卯舟 0591 ブランドのお皿にヤキソバこんもりと みど 0592 昭和の$は360円 蘭石 0593 ドナーにはなれない腹をさすりおり 玄鴻 0594 林檎を食べてダイエットする みど 0595 タイトルか歌手の名前かこの一行 卯舟 0596 ミニのスカート流行る不景気 玄鴻 0597 乳寄せのアンナミラーズいまひとつ 蘭石 0598 クレジットカード偽造犯罪 みど 0599 イブの夜包みを探す7歳児 卯舟 0600 花盗人の連れるトナカイ 玄鴻 |