《二十世紀カウントダウン連句「ミレニアム」の巻》

No4.(0601〜0800)

(定例OLTとF5「おると」にて興行)




二十世紀カウントダウン連句「ミレニアム」の巻(4/10) 



0601 極道も会社組織に名を変へて        蘭石
0602  給料計算続く残業            玄鴻
0603 宅配のピザでなだめる腹の虫        みど
0604  発泡酒にて家計節約           卯舟
0605 チイママがそれニュウボトルニュウボトル  玄鴻
0606  カマスぺけまるそれとあたりめ      海砂
0607 ロシアから入港愛のタラバ蟹        無耶
0608  足の細きがいと愛おしく         含胡
0609 辛亥の紫禁城去る女官たち         海砂
0610  精子減少嘆く宦官            玄鴻
0611 ひよこひよことキョンシー渡る丸木橋    海砂
0612  チャイナタウンは世界各地に       みど
0613 狼の肝のスーブをティファニーで      海砂
0614  ハバナをふかすゴッドファーザー     無耶
0615 南米の密林抜ける密輸品          みど
0616  トンネルを掘る大使官邸         海砂
0617 来年は白寿米寿のテロリスト        玄鴻
0618  サッカー好きのセンデルルミノソ     海砂
0619 お隣は今朝から敵と戸を閉ざし       みど
0620  反米親米反日親日            無耶
0621 光州にいるぼの歌謡歌われて        海砂
0622  唐辛子にもダイエット効果        みど
0623 木浦には世界三大臭いもの         海砂
0624  鼻の形で歴史も変わる          次郎
0625 子の顔は整形前のあぶり出し        みど
0626  見合い復活テレビ番組          玄鴻
0627 思いつめパセリを摘みに三十万       みど
0628  恋文代筆五万でどうだ          海砂
0629 駕籠かきと黒猫ペリカンエトセトラ     みど
0630  郵便局が商家のもの言い         海砂
0631 7桁の番号どうも忘れ勝ち         みど
0632  大きい目上は樣と書きます        海砂
0633 知事・警部・先生・議員総痴漢       無耶
0634  好色腐蝕汚職飽食            海砂
0635 いかほどに確信犯の罪重き         みど
0636  ジャックナイフを肌身離さず       みど
0637 霜ふかき浅間山荘打ち毀し         海砂
0638  ハイセーコーの青毛露けく        海砂
0639 哀愁のテネシーワルツ霧深き        海砂
0640  嫌煙権がなんぼのもんじゃ        みど
0641 アメリカの真似ぢゃないことして見ろい   海砂
0642  烏は烏の勝手ぢゃないか         海砂
0643 首都機能移転なぞと浮かれるな       無耶
0644  ちかごろ元気な白河の関         海砂
0645 黄金わく噂に陪堂はいかいし        含胡
0646  駅前食堂色紙煤けて           みど
0647 ハンバーグカレーライスにナポリタン    みど
0648  わけもわからず捕鯨反対         海砂
0649 マンモスの肌はなんだか黄土色       みど
0650  遺伝子列に牙のふた筋          海砂
0651 ステーキは狂牛病に気を付けて       無耶
0652  老舗のシェフの多い口数         含胡
0653 ぼいを呼ぶ特急つばめの百鬼園       海砂
0654  シャネルの帽子風に運ばれ        みど
0655 公園のデビューベンツの乳母車       海砂
0656  保父になります元自衛官         みど
0657 探鳥にトトロの森は優しくて        玄鴻
0658  渓流釣りが連れ立ちて行く        みど
0659 今時の熊に効かない死んだふり       海砂
0660  不戦敗でもノック・ダウン        次郎
0661 カンガルー相手の拳闘巡業中        みど
0662  競兎・競蚤・競便器まで         無耶
0663 天国と地獄流れる運動会          みど
0664  ブルマのきみの膝に赤チン        海砂
0665 敗戦の新入生が還暦に           宗海
0666  生涯学習蜘蛛の研究           海砂
0667 蓮の池釈迦牟尼仏の散歩道         縄文
0668  五色の糸も光ファイバー         無耶
0669 雨乞の贄はアセトン沃化銀         海砂
0670  オカルト流行る首都の鬱々        みど
0671 ためらいて胃カメラ進む秘境なり      みど
0672  ジョッキ見立てにバリゥムを飲む     宗海
0673 産廃に寒々混じる注射針          みど
0674  マニラ港湾司直出動           海砂
0675 ご夫妻の夜逃げの跡に靴百足        みど
0676  したたかなのはデビ夫人だけ       無耶
0677 大東亜共栄圏の使者たらん         海砂
0678  銀輪部隊ゆく島の道           無耶
0679 ビルマにて僧の奏でし竪琴よ        宗海
0680  友は野末の石の下にぞ          無耶
0681 遺されし時計ばかりがこちこちと      海砂
0682  九段の母の白髪増えたる         宗海
0683 敦賀港今日も来ました岸壁に        無耶
0684  興安丸に国旗なくして          海砂
0685 ビキニとは水着の名にはあらざりき     宗海
0686  福竜丸あはれまぐろも哀れ        無耶
0687 廻る廻るお寿司が廻る有楽町        海砂
0688  空手チョップにあがる声援        宗海
0689 英雄は黒いタイツに身を固め        無耶
0690  バイクを駆って月光仮面         海砂
0691 飽きられて何に使おかフラフープ      宗海
0692  銀ブラの娘の腕にダッコちゃん      無耶
0693 口ずさむ東京ヴギウギヘイカモン      海砂
0694  チューインガムは左ポケット       宗海
0695 街角の花売り娘スカーフで         無耶
0696  上海リルよどこにいるのか        海砂
0697 その名をばマタハリといふ美形にて     宗海
0698  椰子の木陰でてくてく踊る        海砂
0699 ターバンのマレーの虎は精悍に       無耶
0700  奇襲戦法ロンメルが行く         宗海
0701 嘯くに女は乗せない戦車隊         海砂
0702  月月火水木金金             無耶
0703 言ふならく四当五落が要諦と        宗海
0704  嗚呼玉杯の美酒が待ってる        海砂
0705 娶るなら妻うつくしく才たけて       無耶
0706  宮の指にはダイヤ輝く          宗海
0707 切なくも切れろと迫る真砂町        海砂
0708  身を落としても滝の白糸         無耶
0709 焼け跡の見世物小屋に蜘蛛娘        宗海
0710  ゆやんゆよんと揺れるブランコ      みど
0711 韃靼の海峡を飛ぶミサイルよ        海砂
0712  自衛隊にて腹を切るなり         宗海
0713 雪よりも汚れちまった哀しみに       無耶
0714  突入図る国会の裏            宗海
0715 敷石をやめて舗装はアスファルト      海砂
0716  角材振って卒業も振る          無耶
0717 無宿とは言はぬが花のホームレス      宗海
0718  気位高き乞食宗匠            含胡
0719 短冊と硯に代はるモビィなり        宗海
0720  命短し液晶画面             みど
0721 ウイルスは人に伝染らぬ病にて       宗海
0722  なにげに口を走るヤング語        海砂
0723 うつむいた隙に転がるアデランス      みど
0724  腹筋ゆるめてスターくつろぐ       海砂
0725 上野介を引出す雪の小屋          宗海
0726  末期の酒を銚子三本           水壷
0727 呼名をば今庄助と謳われて         宗海
0728  朝寝のままにみまかりにけり       海砂
0729 算数が出来てイロハは書けぬまま      水壷
0730  いもとは九九の七段がダメ        海砂
0731 青痣が残留孤児の目印と          宗海
0732  禿びてしまった枕絵の筆         水壷
0733 監獄の生涯となるテンペラ画        海砂
0734  青酸カリをスポイトが吸ふ        宗海
0735 暑すぎたせいと百間喝破する        海砂
0736  まぁだだよーと木霊答へぬ        宗海
0737 この辺を掘れば出るぜよ宝物        水壷
0738  ふとか噴火の噴いたばつてん       海砂
0739 一村が廃墟となりし悪夢見て        宗海
0740  寝小便にも利かぬ黒焼          水壷
0741 十八になるのにみどはだめな子ね      海砂
0742  そばにいるのが悪いあにいで       宗海
0743 腕組をしたるまんまに石仏         水壷
0744  湯冷めせぬよに別所温泉         宗海
0745 朝シャンで禿げてしまった女子高生     みど
0746  光り輝く家のしあわせ          海砂
0747 集会に一度いらして見ませんか       宗海
0748  はてなはてなと開かぬ蟇口        水壷
0749 チケットが出ないはずなり500ウォン   宗海
0750  欧州からも悪戯にくる          海砂
0751 フェリーニのジンタが響くテントなり    宗海
0752  君の吐息が耳に熱いよ          みど
0753 少々のことはこたへぬ百寿なり       水壷
0754  ゲルニカ戻る山間の村          みど
0755 ライカ持つキャパの眉根の涼しさに     宗海
0756  死体縫合時給三万            海砂
0757 クチャクチャと迷彩服がガムを噛む     宗海
0758  林檎かじって歯茎ためそう        みど
0759 何事ぞ腰ののびたる百年目         水壷
0760  モガの彼女と再会の夜          みど
0761 ざぶざぶと地下水道を渡るなり       宗海
0762  大観覧車回るウイーン          海砂
0763 クリスマスザッハートルデで祝いましょ   みど
0764  あらあらあらともうお正月        水壷
0765 世の中に歳を戻した人はなし        宗海
0766  白塗り女おほほと笑ふ          みど
0767 幼時よりゲイの名前を身に受けて      宗海
0768  イイッヒリリーベ吃る初恋        海砂
0769 テキエロと南米乙女しなだれて       みど
0770  テキラのつまみに舐むる塩の味      宗海
0771 革命はレゲエに乗って軽やかに       みど
0772  何ンといふこと蟹の横這ひ        水壷
0773 とてちてた起床ラッパのせつなさよ     海砂
0774  上海リルは誰の持ち歌          みど
0775 かんかんのふきふれんすとてすがれたる   宗海
0776  水壷といふはどこで死んだか       水壷
0777 蘭石がからから笑う鰯雲          海砂
0778  にこりともせず侍る鶴鳴         水壷
0779 代理UP代理女房に代理母         玄鴻
0780  ハイジャッカーの知られざる過去     みど
0781 新紙幣意匠いささか謎めきて        宗海
0782  額縁ショーにうぶな観客         玄鴻
0783 メチル酒に命を賭ける忘年会        無耶
0784  潔癖症はそちこちを拭く         縄文
0785 やっきあない女性党首が颯爽と       次郎
0786  持ち歌ひとつマイウエーなり       海砂
0787 マイク命一度握れば放すまじ        宗海
0788  明日を夢見るコーラスガール       みど
0789 破産するカポネ一家の三代目        みど
0790  スピークイージー急襲のネス       海砂
0791 フリーズと銃規制などなんのその      玄鴻
0792  ドゥナツ好きの肥満プレスリー      海砂
0793 徴兵に応じてみせる宣伝効果        みど
0794  幼き子らのプリーズギブミ        みど
0795 汽車の窓ゆ姉は蜜柑を投じつつ       宗海
0796  OFFLIMITSの札のある席     海砂
0797 GHQ?DDTだと?MPだ?       海砂
0798  隣のトトロとろろじゃないよ       みど
0799 奥様は魔女うちのも怪しいぞ        海砂
0800  夢二のモデル黒猫を抱き         無耶


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