《二十世紀カウントダウン連句「ミレニアム」の巻》

No.10(1801〜2000)

(定例OLTとF5「おると」にて興行)




二十世紀カウントダウン連句「ミレニアム」の巻(10/10) 



1801 ダイヤモンドダスト恵方の彼方より     縄文
1802  ケセランパサランどこへ行ったの?    みど
1803 ニッポニアニッポン舞えよ佐渡の空    唐辛子
1804  海は荒海向こうは中国          みど
1805 澄んだ目でヒマラヤ越える14歳     唐辛子
1806  バター茶ごくり喉仏過ぎ         みど
1807 人災と言はんかトルコ大地震        宗海
1808  日乾し煉瓦の棟梁は老ゆ         海砂
1809 焼鳥の半製品を作る娘ら          無耶
1810  烏よけにはかすみ網よし         含胡
1811 パリコレのコムデギャルソン大人気     みど
1812  アイビーリーガー三茶にこ玉       海砂
1813 ストの日も京王線は走ってる        みど
1814  岩波文庫のきまりわるさよ        海砂
1815 膳膳と禅善究むる西田学          次郎
1816  腹が減っては形而下がさき        海砂
1817 ラーメンとカレーライスが好きなのさ    兼坊
1818  金のタマゴは社用族になる        次郎
1819 勘定に愛人手当つけ足して         海砂
1820  深みにはまる瀬戸の花嫁         次郎
1821 踏ん張りは利かぬごめんね痔瘻なの     縄文
1822  頭痛の梅干しも悪かったかしら      海砂
1823 姑は農協ツアーでメキシコへ        みど
1824  メスカル飲めば恨み退散         みど
1825 初期ならばやはり風邪にはカコナール    梨乃
1826  インフルエンザでニワトリ処分     唐辛子
1827 ペニンシュラ美形のボーイが駆け寄って   みど
1828  垢すりの垢誰のものやら         無耶
1829 このたびは汗蒸幕が流行りだし       宗海
1830  チャイナドレスに匂う背徳        海砂
1831 李香蘭果ては議員の七変化         宗海
1832  鼻の形がまたも変わって         無耶
1833 臭いもの求めて渡る玄海灘         みど
1834  エイの刺身に舌鼓打つ          宗海
1835 金大中誰が誘拐したんだろ         みど
1836  KCIA黙して語らず          海砂
1837 IMF挙国一致で乗り切らむ        宗海
1838  全羅道出の大統領なる          無耶
1839 白粥に胡麻の風味のほんのりと       みど
1840  限定販売うっぷるい海苔         海砂
1841 ニコヨンで汗流したる夢の島        含胡
1842  ゴミ問題の末恐ろしき          宗海
1843 国債で借金地獄の子孫達          兼坊
1844  DNAで血縁と知る           みど
1845 猫杓子地方銀座のカンカン娘        次郎
1846  狙撃者潜むダラスの熱い日        海砂
1847 大いなる波に乗ろうと誓う友        みど
1848  与党野党に別れ別れに          海砂
1849 嗄れ声日比谷に倒れ安保閉ず        次郎
1850  山口乙矢まだ少年の           海砂
1851 神武来所得倍増はやしたて         次郎
1852  静止画像はきみの死を待つ       唐辛子
1853 チケットがレンタルに替わるタカラズカ   次郎
1854  自粛で仕事キャンセルの日々       みど
1855 裕仁と署名の入りし植物誌         海砂
1856  あじさい娘はシャンソンの名に      宗海
1857 夕方の五時はカムカムをぢさんと      海砂
1858  笛吹き童子ひゃらりひゃらりこ      宗海
1859 七変化する雪の丞艶めいて         無耶
1860  刃傷沙汰で与三となりぬる        宗海
1861 ケセラセラ知らぬはずだよお富さん     次郎
1862  闇を切り裂く円月殺法          次郎
1863 先代に素振り似てると幕見席        みど
1864  いはゆるひとつの長嶋二世        海砂
1865 年俸は相続税に間に合わず         みど
1866  一億マネービル総白痴化         次郎
1867 仕掛け屋に大蔵省の影法師         海砂
1868  吹き閉ぢよかし天の下り路        宗海
1869 長いものには巻かれよと理事ばらが     海砂
1870  クーベルタンの墓のため息        玄鴻
1871 次々とファラオの呪い実現し        みど
1872  宝集めの上手いあの国          玄鴻
1873 改革は鉄の女にまかせましょ        みど
1874  タカラジェンヌをばかにするなよ     ロコ
1875 吉本は今は政治家養成所          玄鴻
1876  難波花月に新人の波           みど
1877 お笑いはバラエティで命がけ        ロコ
1878  力道山にみんな夢中で          玄鴻
1879 駅前の街頭TV大賑わい          みど
1880  真知子春樹の記録ぬりかえ        玄鴻
1881 風神がリングの上を掃除する        ロコ
1882  真空飛んでひざ蹴りの鬼         梨乃
1883 バットマン月光スーパーマント着て     野幸
1884  けっこう仮面はけっこういけてた     ロコ
1885 真夜中の戦士将棋のコマなりて       梨乃
1886  升田大山絶倫中原            玄鴻
1887 熊倒し牛をねじ伏せ極真館         野幸
1888  明日のジョーは白くなり果て       ロコ
1889 力石の葬儀に集うファンの群れ       みど
1890  太陽族の湘南を行く           玄鴻
1891 三百トンマグロを追って大洋へ       野幸
1892  「あなた」とだけの電報が着く      玄鴻
1893 舳先にはセントヘレナの火が灯り      梨乃
1894  ブラジル移民四世五世も         玄鴻
1895 日本でも踊ろうサンバカーニバル      野猿
1896  カズのダンスはもう見れないのか     ロコ
1897 世紀末えーじゃないかを踊ったろ      野幸
1898  幇間稼業たった三人           玄鴻
1899 はとバスの花魁ショーも既になく      みど
1900  要らなかったの新宿都庁         梨乃
1901 返杯の美風無くなり一気飲み        玄鴻
1902  縄文人は酒豪ぞろいと          野猿
1903 あな嬉し弥生の空は雲も無く        鶴鳴
1904  乃木大将は息子誉めやる         玄鴻
1905 永遠に不滅の巨人今日も負け        野幸
1906  ウチの嫁さんアナウンサーで       梨乃
1907 長男をアーチャリー様誘拐し        鶴鳴
1908  木乃伊と化して命長らふ         縄文
1909 流行るもの教祖・千吟・養生訓       無耶
1910  鰯のあたまと蒟蒻減量          海砂
1911 赤い靴ヘップバーン刈り八頭身       次郎
1912  おせんキャラメル弁士の扇子       みど
1913 トーキー生まれて百年にも満たず      宗海
1914  MGMの吼えるライオン         海砂
1915 もののけの真昼の決闘受けて立つ      次郎
1916  中ピル連の職場乱入           海砂
1917 フェミニストではない女尊っとばれ     無耶
1918  産児制限沈黙の春           唐辛子
1919 湖の魚食べてはいけません         みど
1920  鄙の里から朱鷺も追われて        含胡
1921 鉱毒の足尾の山に樹を植ゑよう       海砂
1922  米価急騰果ては騒動           宗海
1923 特高は冬の時代の山颪           海砂
1924  北から共産思想広まる          みど
1925 馳せ集ふコミンテルンに米国人       海砂
1926  戦ってこそ権利は得られる        含胡
1927 吉野川堰の工事は要りません        兼坊
1928  ムツゴロウにも意見聞こうよ       みど
1929 行政は指導の名にて介入し         宗海
1930  腹の立つ時ゃアサヒスーパードライ    海砂
1931 ジャマイカの浜辺で聞いたあのレゲエ    みど
1932  東京砂漠の通勤地獄           次郎
1933 面積は四倍なれども周は倍         縄文
1934  今日は三越明日は帝劇          次郎
1935 富士見坂富士見町など名ばかりに      玄鴻
1936  怪獣魔獣首都を蹂躙           みど
1937 じいちゃんはラドン温泉通い慣れ      梨乃
1938  タワーの上にギャオス巣篭もる      みど
1939 大しゃもじかついで母上今日も行く     含胡
1940  妹の力が世を支えをり          無耶
1941 古池の波紋眺むるカタツムリ        宗海
1942  真紅のテント境内に立つ         みど
1943 今夜ぎり月も傾く赤城山          次郎
1944  記念硬貨をおひねりにして        みど
1945 三角の大福を食う風見鶏          次郎
1946  ピザ凍りつく真冬日となる        兼坊
1947 ガンジーに会いに行きたいトルストイ    みど
1948  「LIFE」表紙を撮りおろす美女   唐辛子
1949 ウオーターゲートの熱いフライパン     海砂
1950  大根役者見事変身            無耶
1951 テンガロンハット執務の白亜館       海砂
1952  緑なりき故郷の谷            次郎
1953 独立の夢は適うかIRA          みど
1954  八点鐘のワッチ交替           海砂
1955 禁酒法マフィアに活路提供し        みど
1956  薬膳が征すデパ地下戦争         次郎
1957 岡田社長何故だと叫ぶ役員会        海砂
1958  マッカーシズムが閉ざす銀幕      唐辛子
1959 なめらかに英語を話すロシア人       みど
1960  イルカも馬も人語解する         兼坊
1961 蒸気船ウィリーに乗って行けミッキー   唐辛子
1962  魔法使の弟子にもなったぞ        宗海
1963 天網も電網も抜けハッカー衆        無耶
1964  日和よしとも光スモッグ         次郎
1965 暖冬はどこかで仇を討たれさう       海砂
1966  障子も壁も今はない家          含胡
1967 消防法違反になります落葉焚き       海砂
1968  ヤフーの(株)が天井知らず        海砂
1969 家畜には抗生物質たんまりと        みど
1970  バケツで納豆かきまはすなよ       海砂
1971 住友の社員に配る農産物          みど
1972  メロンを噛る首相の大口         次郎
1973 夜を徹しクール宅急便は西東        みど
1974  春と暮れとの唐茄子闘争         海砂
1975 ドーナツもハンバーガーも割引で      兼坊
1976  コークの壜の打ち寄せる浜        みど
1977 キャンディーズピンクレディーは永遠に   鶴鳴
1978  十九歳の地図燃え上がる         蘭石
1979 青春はジミー・ディーンと共にある    唐辛子
1980  ライ麦畑に番人ひとり          みど
1981 ごみ箱を漁る都会の明烏          卯舟
1982  目玉風船こわがりもせず         海砂
1983 人情は紙の如しもよき時代         卯舟
1984  四軒長屋で味噌の貸し借り        宗海
1985 下町のおこうこ・むぎゆにおみおつけ    無耶
1986  伊勢湾てゃあふう憶えとりゃぁす?    卯舟
1987 雨風の激しう小砂眼入す          無耶
1988  高座で寝るも志ん生の芸         宗海
1989 文楽は勉強しますと旅立つて        玄鴻
1990  ニューオーリンズにジャズ修行する    みど
1991 サッチモの大好物はジャンバラヤ      海砂
1992  ヘミングウェイの猫が百匹        海砂
1993 精根の尽きし獲物を鮫が食ふ        宗海
1994  ジョーズは上手に網かいくぐる      みど
1995 さめざめと泣いてダイアナ葬儀なり     海砂
1996  片道切符は恋の道にも          宗海
1997 Uターン禁止黙殺逆コース         次郎
1998  国旗国歌を制定の春           みど
1999 とこしへに戦ひ無かれ花盛り        宗海
2000  アトムが蝶と共に飛ぶ朝        唐辛子

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玄鴻104 野猿33 鶴鳴52 野幸9 梨乃42 縄文100 無耶171
海砂422 次郎94 みど425 宗海252 唐辛子35 含胡35
兼坊21 蘭石112 卯舟31 ロコ35 いちろ1 無猿1 真由11
水壷13 じろう1


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