ドライブ 編 |
ブルターニュ地方という田舎(辺境)をめぐるということで、 初めて海外レンタカードライブにチャレンジしてみた。
ペーパーゆえにゴールド免許保持者の2号は論外としても、O氏もフランスで 車を運転したことはない。慣れない右側通行、マニュアル車、もちろん初めての道路 とあって、勇気のいる選択だったが、結果的にはやはり車があって良かったと思っている。
メジャー&日本から予約可能ということで、HERTZでレンタカーを借りた。 レンヌ発着10日間。すべての保険をつけて569ユーロ(約7.8万円)。
まず、レンヌの駅に隣接するハーツの事務所で手続きを行う。 事前に予約してあるので特に問題はなく、カードで料金を払い、車の鍵を受け取る。 車は駅の隣、バスターミナルの向かいの大きな駐車場に止めてあり、番号表示を してあるので、キーナンバーとあった車を探し出す。
用意されていた車は、イタリアFIAT社のPUNTO。1500cc程度の小さな車だが、 速度計は200kmまで表示がある。さすがヨーロッパ。(右写真参照) ギアの入れ方がわからず焦ったが、通りすがりのおじさんを捕まえて、 ご教授いただいた。(サイドのボタンを押せばよかった。)無事に10日間の旅程を終え、レンヌの駐車場に戻って荷物を降ろしていると、 HERTZのジャンバーを着たおじさんが現れ、書類を確認してキーを受け取ると、 「もういいよ。」と言って車を運転して去っていってしまった。 結局、最後に事務所に寄ることもなく、あのおじさんが実は車泥棒だったら どうしようと、若干不安になったが、その後HERTZから何の連絡もないので、 そういう返車システムらしい。
フランスの道路は大まかに高速自動車道(A)、国道(N)、地方道(D)に別れ、 それぞれに番号が付いている。
高速道路は自動車専用で最高速度130kmとなっている。(もちろん、皆もっと飛ばしている。) ブルターニュ地方では、まったく料金徴収はなく、快適・気軽に高速道路が使用できる。 国道は最高速度110km、地方道で90km、結構な田舎道でも70kmと、基本的にスピードは速い。 しかし、高速道路以外の道は、集落に入ると急に制限速度が50km以下になる。 速度のアップダウンが激しく、なるほどオートマ車が少ないのも納得。標識は比較的わかりやすいが、行く前にある程度は勉強しておくべき。 事前の知識で、「右側優先の法則(優先道路指示がないときは、右側の 車に優先権がある)」に身構えていたが、大きめの道路のほとんどには 優先道路標識があり、ほとんど右側優先は意識せずに済んだ。
また、ロータリーは、道がわからないときなどグルグル回って探せるという利点もあり (でも2周もすると若干酔う)、それほど問題にはならなかった。
フランスはヨーロッパーと言われるほどにガソリン代が高く、 レギュラー1L=1ユーロ強(約140円)。ほとんどがセルフのスタンドである。 SAMP95というのが普通のレギュラーガソリンだが、機械の表示は英語で SUPER95となっていることが多く、最初はどれを入れるべきか悩んだ。
初日、レンヌ市から抜け出すのに苦労した。 レンヌは、ブルターニュでは1番大きな街で、それだけに市街地も複雑だし市域も広い。
車を借りる前から、市街地の地図を見て街を出るための大体の経路を決めてあったのだが、 駐車場を出て左折しようとしたら、いきなり左折禁止マークで右折しかできない。 すぐに戻ればよいものを、完全にパニック状態になった2人は、 「これも右側通行の練習だよ」と言いながら、無闇に走り続けてしまい、 すっかり道に迷ってしまった。
レンヌ市外をぐるぐる巡っても埒があかず、勇気を出して市街地に入り込み、一方通行逆走などを含めた混迷の中、 ようやく次の目的地フージェール行きの表示を見つけた時は1時間以上経っていた。 初日は、用心して20km先のフージェールまでの旅程にしておいてよかった。そして、やはり慣れなかったのは右側通行。 まっすぐ走っているときや、前後に車がいるときは問題ないが、 右折・左折の後に、どうしても左路肩に寄りたくなってしまう。
モルレーへ夜に夕食の買出しに行くとき、道を間違えて延々田舎道を 走ることになり、車を止めて地図を見直そうと路肩に寄せたのだが、 ついつい左に寄せてしまい、前方から来た車に大きなクラクションを 鳴らされたりした。事故にならなくてよかった・・・。
電車の便がない場所に行ける&大きな荷物が運べる&寒くてもすぐ暖が取れる。特に、買い物が便利。すっかりスーパーマーケットにはまった我々は、 大量に安い水を買い込み、オレンジジュースやパンも買って朝食を安上がりに済ませた。
小さな村のマナーハウス(地主の館)などに泊まることができたのも 車があったればこそ。
地方を回りたい時には、ドライブの旅がお勧めです。フランスドライブのための秘伝書 (ア・ラ・フランスの一部)
ドライブ旅行を目指す人には大変参考になります。