食 事 編 |
食事は、前半は比較的リッチだったが、後半になるにつれ、時間的制約とお互いの体調不良で、どんどん 質素になっていった。特に後半のお昼は、パン屋でパンを買って、歩きながら、もしくは車の中で食べる という状態。レンヌに戻るドライブ最終日は、昼食抜きだったような・・・。
ともかく、食事編のメインは、クリスマス・イブのディナーです。 今までの旅の中で、一番ゴウジャス。かなりドキドキしたけど(笑)。
- ◎ガレット
ガレットは、ブルターニュ地方の伝統的な昼食で、そば粉を使ったクレープ。 同じくブルターニュ特産有塩バターをたっぷり塗って、シードルと一緒にいただきます。
ヴィトレのノートル・ダム寺院の近くにあるかわいらしいクレープリー 『L'ARCADIE CREPERIE BAR』 で、"コンプリート"を注文しました。 これは、ガレットの中にソーセージ、ハム、卵が入ったもの。見た目よりもボリューム満点。
しかも、ソーセージ等は全くカットされておらず、そのままゴロゴロと入っている。 日本だったら、それぞれ細かくカットして満遍なく入れると思うけど。 そんなわけで、ちょっと大味。全部食べるとお腹いっぱいになります。
- ◎ムール貝
ブルターニュは魚貝の産地。ムール貝はどこでも良く食べられていました。 特徴は山盛り一杯の量。これに同じく山盛りのフライドポテト(フリット)が付いてくる。 でも、バターと貝汁が絶妙の味を醸し出すムール貝のワイン蒸し(?)なら ペロリと食べられるから不思議。
ちなみに、写真はガレットと同じクレープリーで食べたもの。日替わり定食で8ユーロ。
- ◎牡蠣
フランス人も大好きな生牡蠣。これまたブルターニュの特産品です。 いろいろな所で、軽トラの荷台に詰まれた牡蠣の即売を見かけました。
さすがに即売には手を出さなかったけれど、レストランで食べたり、スーパーで購入したり。
写真は、サン・マロのレストラン『Restaurant des REMPERTS』 で食べたもの。レモンを絞ってツルっといただきます。大きくておいしかった。
このレストランでは12.5ユーロの昼食セットで、前菜に生牡蠣6個、メインはタラ、それにデザートがついた。 ちなみに、夫は前菜を生牡蠣の代わりにムール貝にした。
メインの付けあわせを聞かれて、夫は茹でたポテト、私はライスリゾットにしたのだが、他の客は 「もちろんフリット(フライドポテト)に決まってるよ」という調子で山盛りのフライドポテトを食べていた。 いやはやフランス人の胃袋って・・・。個人的には茹でたポテトがオススメです。
- ◎魚料理
- とにかくブルターニュの特産品は海の幸なので、魚料理もよく食べました。 でも、魚の種類はほとんどタラだった。
前述のサン・マロのレストランで、メニューの単語を辞書で引いて「タラ」を確認してオーダーしたら、 「それは今ないが、こちらでもいいか?」と別の魚の単語を示され、それを辞書で引いたら 結局「タラ」(笑)。多分、いろいろな種類があるのだろうけど。 クリーム系のソースで食べるのが主流のようです。
ほかに魚料理といえば魚のスープ。ジャガイモ、玉ねぎ、にんじん等の野菜と魚を煮込んだもので、 基本的に魚の原型はとどめないぐらいドロドロ。夫が好きでよく飲んでいて、一口飲んだらおいしかったので、 ドュアルヌネのカフェで私も頼んだのだが、その後私は体調不良に・・・。
先日、コンカルノーで買ったコトリヤードという魚のスープの缶詰を開けて飲んだら、その後も 胃腸にくる風邪をひいてしまったし、どうも私は魚のスープとは相性が悪いらしい。
ほかには帆立貝(コキーユ)のグラタンも食べました。これは、 ドル・ド・ブルターニュの Hotel Bretagne のレストランで 食べた。このレストランは、安くて感じがよくて、とてもおいしかった。
- ◎デザート(クィニーアマン)
サン・マロのレストランで食べたデザート。写真の奥がクィニーアマンで、手前はリンゴのタルト。
お店の人のオススメはクィニーアマン。これはブルターニュの伝統菓子で、最近では日本でも売っている パン屋さんなどがあります。甘すぎなくておいしかった。
ブルターニュはリンゴの産地なので、リンゴ菓子はどれもおいしいです。
- ◎シードル
- ブルターニュでは葡萄は作れないので、ワインは別の産地からの輸入品(?)。 その代わり、リンゴで作られたシードルがお手ごろ価格で売られています。
アルコール度も低いし爽やかでおいしいし、というわけで、スーパーで720mlのボトルを買い、 夕食前に一杯。日本で売られているものより、酸味がきつかったり、香りが独特だったり、 モノによって微妙に味が違うのも一興です。
お店で頼むと、カフェオレボールのような陶器の器で飲ませてくれます。 (ガレットの写真奥のカップに入っているのがシードル)
クリスマス・イブは、日本と違ってほとんど店が休みになってしまうフランスの地方都市。 この時、我々はディナンという街にいたのですが、数少ない営業中のレストラン 『Restaurant La Mere Pourcel』は クリスマス特別メニュー<70ユーロ>のみの扱い。
さすがに店内には着飾ったおじさん&おばさんでいっぱい(若者はいなかった)。 我々も旅先としては頑張って、夫はジャケット着用、私もワンピース+カーディガンを着ていった けど、奥の目立たない席に通された(笑)。さすがのメニューは前菜からデザート、最後のチョコレートも含めて7種類。 食前酒を頼んだら、付け合せも出てきたので、実際には8種類。それぞれの量も 日本のコースメニューに比べたらずっと多いので、それほど割高ではないのかも。
肝心のメニューは以下の通り。二者択一のものは夫婦で別々に頼んだ。
- アペリティフ:キール・ブルトン(キール+シードル)
付け合せのカナッペ:生牡蠣、サーモンのガレット巻、その他(何かわからない)- オードブル:①シュリンプスープ
②フォアグラ 又は、カンカル貝と牡蠣のクリームソース
③ホタテ貝のカルパッチョ(リンゴソース)と焼きホタテ貝- メイン:豚肉とセップ茸と栗の焼き物 又は、白身魚のクリームソース
- フロマージュ(ワゴン式のチーズサービス)
- デザート:スフレ 又は、チョコレートのビスケット
- チョコレート:金の飴のドームの中にチョコレート6個+外側にオレンジピールチョコ2個
- 白ワイン・ハーフ(ミュスカデ)/赤ワイン・ハーフ(コート・ド・ローヌ)
キール・ブルトンと付け合せ
シュリンプ・スープ
フォアグラ
カルカン貝と牡蠣のクリームソース
ホタテのカルパッチョ
豚肉とセップ茸
白身魚のクリームソース
スフレ
チョコレートビスケット
チョコレートどれも上品でおいしかったけれど、特に焼きホタテ貝がおいしかった。
フロマージュはワゴンサービスで、20種類くらいの中から好きなだけ選ぶのだが、かなりお腹いっぱい だったので、失敗のないカマンベールだけを頼んで、サービス係のお姉さんに苦笑されたが、 隣のテーブルの太ったギリシャ人(と勝手に決め付けた)のおじさんは、何と9種類も頼み、あまりの 大食漢ぶりに、お姉さんも呆れ顔だった。
- ◎中華料理
- 困った時の中華料理ということで、今回も中華料理はよく食べた。
特に、日曜日や年末年始、ほかの店は休みでも中華料理はやっているので大助かり。 味も絶対はずさないし。
中華料理屋は、たいていテイクアウトもできるので、ランレイヤのマナーハウス 『Manoir de Lanleya』に泊まった時は、 モルレーの中華料理屋でテイクアウトして、部屋で食べた。温かくておいしかった。
- ◎スーパーでの部屋食
2回ほどスーパーで買い出しをして、部屋で食事をした。1回目は、ランレイヤの2泊目、2回目は 私がダウンしていたカルナックのホテルで。
スーパーで、生牡蠣や茹でた海老、ハム、果物等を買ってワインで乾杯。 冷たいものしか手に入らないのが難点だったけど、くつろいで食べられて楽しかった。 特に海老はおいしかった!
しかし、2回目のカルナックでは私は体調不良だったため、ほとんど果物しか食べられず、 1ダースの牡蠣を含めて残りはすべて夫の胃袋に。そして、その時の私の怨念か、単に牡蠣にあたったのか、 翌日から夫が体調不良となったのだった。。。
- ◎ケバブ
- ケバブ屋も手軽なテイクアウト食品ということで、よく利用した。
ピタパンの中に羊肉のケバブとレタスの千切りが入っている。 かなりのボリュームで、私はこれ一つを食べるのもやっとだったけど、通常のフランス人は、 これにフリット(ポテトフライ)も付ける。
思い出深いのは、1月1日のナントの夜。夫が体調不良でダウンしている中、手ごろな夕食を求めて 一人でナントの街を歩き、ホテル近くのケバブ屋で、ドキドキしながら注文した。 まあ相手も中東顔の店員さん一人だし、ほとんど指差し会話で済んだのだけど。
- ◎パエリア
ヴァンヌの城壁内を散策していて見つけたパエリアの店。ミックスパエリア (写真参照)が10ユーロ。 一緒に頼んだロゼワインのカラフェも7ユーロながら、きりりと冷えていてパエリアとの相性抜群。
2人して大満足、と書きたいところだけれど、この店に入った頃から夫の体調が急激に悪化。 結局、彼は一口しかパエリアを食べられず、私も病み上がりから復活したばかりで、がんばったけれど 半分も食べられずに残してしまった。おいしかっただけに、今も心残りです。