ディジョン編
Dijon

[アクセス] [観光] [食事] [買い物] [ホテル]

★ アクセス ★





TGV  ディジョンは、嘗てのブルゴーニュ公国の首都。現在も有名なワインの産地であるブルゴーニュ県の 中心地であり、有数の美食の街でもある。でも、意外にワイン屋さんは少なかった。街のシンボルは「ふくろう」。

 パリからのアクセスは、
リヨン駅(Gare Lyon)からTGVにて直通。ノンストップなら約1時間半
ただし、私の場合、帰りが日曜日と重なったせいもあり、当日朝駅に行って予約を取ろうと思ったらTGVは 既に満席。普通の急行で帰ったが、2時間半ほどかかった。

 

★ 観光 ★
ディ
ジョ



○Musee de Beaux-Arts de Dijon
ブルゴーニュ派の絵画 ディジョンの旧市街の中心地にあるブルゴーニュ大公の宮殿は、今は美術館になっている。 私が訪れた5月5日は、小雨そぼふる中、大公宮殿の一室で大統領選挙が行われてり、 しかも日曜日で入場無料だったので、結構混んでいた。(ルーブル等の比ではないが。)

まず最初の部屋は彫刻の部屋で、古い木彫の女性像が良かった。 絵の方も地方美術館としては、かなり充実した品揃えのようだが、既に 記憶が曖昧であまり覚えていない。
ブルゴーニュ派のキリスト生誕図が、当時のブルゴーニュの宗教を表しているとのことで、これは興味深かった。 解説によれば(フランス語だったので、友人解釈)「ブルゴーニュ派の特徴として、キリストは馬ではなく牛小屋で、 しかも、生まれた途端に地面に寝かされている。 マリアのすぐ側にいる女性はマリアの処女性を疑っている。。云々」。 (右写真参照(絵葉書より撮影)→)
同じキリスト生誕図でも、地方毎に特色があったりするのが、西洋世界の 奥深さだなあなどと感心した。

ブルゴーニュ派の絵の部屋の先に、この建物のメインフロアといってもよい「大公の間」がある。 大理石の広い広間に王と王妃(?)の像が並べられた棺(?)が2台並ぶ。横に寝そべる王と王妃は、司祭達(?)が 彫りこまれた側面部分の上にあって、私の身長ではちょっと見難い高さだ。
壁面に飾られた聖書の一部や聖者の生涯を物語風に表現した彫刻がおもしろかった。(何となくプリミティブで。)
 







ニョ








○サン・ベニーニョ大聖堂
サン・ベニーニョ教会 ディジョン駅からモザイク屋根が見える教会。黄色と赤がベースだが 屋根事態の面積はあまり多くないので、下から眺めるとあまりよくわからないのが モザイク屋根好きの2号にはちょっと不満。

サン・ベニーニョの墓 現在はゴシック様式のこの教会も、以前は円形のロマネスク様式だったそうで、その名残が、今も地下の 納骨堂(クリプト)に残っている。(見学有料:1ユーロ) 地下への階段を降りてすぐのところに、この地方の最初の殉教者と言われるサン・ベニーニョのものと思われる墓があり、 誰が置いたのか、花束が2つ、棺の上には、緑の大きな葉が置かれていた。(左写真参照) 古い時代(多分2〜3世紀頃)のもので、柱に彫られた彫刻もプリミティブで一見の価値がある。
暗くひんやりした静かな地下は、ちょっと怖いくらいだった。

○考古学博物館
この教会の裏には「考古学博物館」がある。当初はあまり行く気はなかった のだが、日曜日で入場無料になっていたので、トイレを求めて入館。
この博物館は元々「サン・ベニーニョ修道院」だったもので、 地下にあるガロ・ローマ彫刻が展示された部屋は、玉砂利(?)の上に柱が幾本も建ち並び、 不思議に幻想的な光景だった。
3Fまであって、なかなか充実した展示があるようだったが、時間がなくて ゆっくり見られなかったのが残念。
 









ジャックマール時計 ○ノートルダム教会とジャックマールの時計

大公宮殿の裏にあるノートルダム教会は、入口の門の上に、大勢の人間(?)が並んだ彫刻があるのだが、 時々動物的な奇妙な生物が混じっていて、なんだかグロテスクである。 ノートルダムという名前からこちらが大聖堂(カテドラル)かと思っていたら、サン・ベニーニョが大聖堂で こちらはただの教会だった。ということで、規模はあまり大きくない。
教会の屋根の上の仕掛け時計には、ジャックマールという鐘つき人形が鎮座している。 最初はジャックマール一人だったが、やがて妻(名前不明)→息子(ジャックリネ) →娘(ジャックリネット)と増えていったらしい。 しかし、仕掛は見ていないので、どんなことをするのかわからない。
教会の中身については、不思議なほど記憶にない。

○サン・ミッシェル教会

フランボワイヤン・ゴシック様式(炎のような曲線を描く華麗な装飾)の壮麗な教会。 時間がなくて、中はゆっくり見られなかったが、なかなか良い絵があるらしい。(ガイドブックより)

★ 食事 ★





 お買い物に時間がかかり、予定より夕飯に出向く時間が遅くなってしまったため(9時頃)、宵っ張りのフランスでも 目当てのお店は既に満席ばかり。仕方なく、雨の中をうろうろして、Les Halles(市場)から一本外れた道で見つけたお店。 「シェ・マミー」を日本語訳すれば「おふくろの家」というところか。その名の通り、元気のいいお母さんが、 一人で切り盛りしている気さくなお店でした。

コート・ド・ボーヌのワインをボトルで頼み、アントレにエスカルゴを、メインにコック・オ・ヴァン (雄鶏の赤ワイン煮込み)を 頼んだ。両方ともブルゴーニュの代表的料理。
エスカルゴは、既に殻から出された状態で、6つの穴が空いた皿に、1匹ずつ入っている。 エスカルゴの浸かったニンニクとエシャロットの利いたバターの焼き汁が、とにかくおいしい。 気取らない店をいいことに、パンに焼き汁をつけて、残らず食べてしまった。
コック・オ・ヴァンは、雄鶏なので固い。この店はソースが少なくて、いまいち味がしなかった。
地元の人が気軽に食べに来る店という感じで、隣のテーブルには、多分、祖父・父・子供と思われる3人の男性陣が デザートのアイスクリームも楽しげに食べていたり、花束をマミーに届けるカップルがいたりと、心温まる状景に出会えた。
料金:ワイン+(アントレ+メイン)×2で、40ユーロ。
 







 Restaurant Et Caveau De La Porte Guillaume(Quality Hotel Du Nord 1F)
 日曜日の昼でも営業していた貴重なレストラン。高級というほどではないにしても、シェ・マミーほど庶民的な 雰囲気ではない。ブルゴーニュ産のグラスワインが充実していて、銘柄(村名)を手書きしたコースターと一緒に 出してくれる。私は、どうしても食前酒にキール・ロワイヤルが飲みたかったので、一杯目はそれを。甘かった
 料理は、アントレ・メイン・デザートのMUNE、アントレは2日連続も気にせず、エスカルゴ。前日と違って、殻つきで、専用のフォークで、 サザエのように自分で取り出して食べるタイプ。やはり焼き汁が絶品なのだが、辺りを憚って遠慮しつつパンですくった。
メインは、後で考えれば、ブルゴーニュの郷土料理「ブッフ・ブルギニョン(牛肉の赤ワイン煮込み)」を食べれば よかったのだが、このときはふと魚を食べたい気分になって、スズキを頼んだ。 普通においしかったけど、ちょっと悔やまれる。友人は、コック・オ・ヴァンを頼んだが、小さな鍋で出てくる本格派。 シェ・マミーで食べたものより味も濃厚で、あれは家庭料理、これはレストランの料理、という感じだった。
 2杯目のワインは「モレ・サン・ドニ(Morey St. Denis)」。魚料理でも赤ワイン。友人が頼んだものと 飲み比べて味が違うのはわかったけれど、それを表現するには、残念ながら記憶がはるか彼方である。
 最後は、デザート。私はカシスシャーベットにしたが、大きな塊が2つ。とても食べきれなかった。 そして、友人がよく考えずに頼んだデザートは、今まで食べたことがないほどの大外れだった。 汁状のカスタードの中にフワフワした食感の甘ったるいメレンゲが浮いているという、日本人的感覚から言えば、 甘すぎる代物。フランスでデザートを食べたのは2回だけだが、どれも外れだった気がする。

 なんだか、あまりおいしくない内容になってしまったけれど、雰囲気はいいし、デザート以外はおいしくて、 (味としては、シェ・マミーより上等な感じ)悪くないレストランだった。
料金:グラスワイン4杯+MENU(アントレ・メイン・デザート)×2人分で、59ユーロ
参考:Quality Hotel Du Nord のHP
 

★ 買い物 ★




店名:REGALS DE BOURGOGNE
住所:18, rue des Forges-21000 DIJON  TEL:+ (0)3 80 58 95 62 
ディジョンでの滞在は土日だったので、土曜日の夕方到着後、観光はせずに ワインショップを求めて、旧市街をうろうろしたが、意外に見つからない。
結局、ツーリストインフォメーションへ向かう道路(rue des Forges)沿いで見つけた小さなお店で、ワイン以外のものも 含めてまとめ買いした。品が良くて感じの好いおばさんが一人でやっている 「REGALS DE BOURGOGNE("ブルゴーニュの喜び"とでも訳すか?)」というお店です。

ブルゴーニュワイン ○ブルゴーニュ・ワイン
ディジョンに来たからにはブルゴーニュワインを買わずにはいられない。 しかし、残念ながら、酸味の強いブルゴーニュワインは、輸送には弱いらしい。 我々が入った店の品揃えは、高いビンテージ物ではなく、「1er Crue(プルミエ・クリュ)」と 言われる上等だが比較的手頃な価格帯が主流で、まさに願ったりかなったり。
友人が、おばさんに味や輸送への耐性などを聞きながら選んだワインは6種類。 うち、3本は私も賞味させてもらった。価格は10〜40ユーロくらい。
右写真の右側1983年産のジュブレイ・シャンベルタン(Gevrey-Chambertin)1er Crue が一番高価で約5000円。 日本では、なかなかこの値段では手に入らないのではと思う。 (この生産者のものが、日本に輸出されているかもわからないので、  日本で売られていたら。。という想定事態に無理があるけれど。)
味はブルゴーニュらしく華やかで軽やか。飲みやすいので、あっという間に なくなってしまいました。
ちなみに、写真左側は、Chambolle-Musignyの村名ワイン。

ワイングラス ○ワイングラス
姉(4号)のリクエストでワイングラスを探していて、なかなかちょうど良いものがな く困っていたのだが、この店で一見ブランデーグラス風の 口が広く丸いフォルムで背の低いグラスを見つけた。 おみやげ物らしく、ワインの産地の名前と紋章が描かれていて、 たくさんの種類があった。
友人がワインを選んでいる間に、私はグラス選び。 紋章が綺麗なもの、ワインで有名な村名等々。手にとって並べて比べてを、さんざん した挙げ句、ワインを購入したことでもあるし、有名な村だし、ということで、 「Gevrey-Chambertin」と滞在したヨシミで「DIJON」のものを購入した。
(←写真参照:左 DIJON、右 Gevrey-Chambertin)
3.05ユーロ。 予想以上に飲みやすく扱いやすいグラスでした。

クレーム・ド・カシスとマスタードとキャンデー ○クレーム・ド・カシスとディジョン・マスタード(写真右下)
ディジョンの名物といえばこの2つ。
クレーム・ド・カシスは、カシスのリキュールで、シャンパンで割れば「キール・ロワイヤル」 ソーダで割れば「カシス・ソーダ」になる。
50mlの小瓶で売られていて、お土産に便利なので多数購入。2.44ユーロ。 カシスのほかに、イチゴなどのリキュールも売られていた。

ディジョンのマスタードといえば、「マイユ社製」が有名で、日本でも普通にスーパーで売られている。 ディジョンで買ったらすごく安いというものでもないし、賞味期限も短いので買うつもりは なかったのだが、この店で小瓶がすごく安く売られていたので、思わず会社の同僚用に購入。 (マイユ社製ではない。)
普通のディジョン・マスタードのほかに、緑とか赤とか、変わり種があったが、 味について自信が持てなかったので、オーソドックスな黄色に茶色のツブツブの入ったタイプを買った。 0.62ユーロ

○ミント・キャンデー
おばさんがあまりに勧めるので、1号&2号のお土産用に購入。 マリア様の絵柄の缶入り。(写真右下参照) ほかに、オレンジ等の味もあったのだが、 ふと興味を抱いた「アニス」という種類のキャンデーを食べさせてもらったら・・・。 相当強烈な味。かつて、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会の施薬院で 間違って買ってしまったタブレットを思い出した。ミントは、まあ食べられる味だった。
 

★ ホテル ★











住所:3, place Grangier-21000 DIJON  TEL:+33 (0)3 80 30 44 00 FAX:(0)3 80 30 77 12
ツイン1室1泊78ユーロ(含む朝食)  ディジョン駅(徒歩10分)と旧市街(徒歩5分)の間
Hotel IBIS CENTRAL
IBISはヨーロッパを中心にしたビジネスホテルのチェーン。 ディジョンには、駅前(但し、旧市街とは反対方向)とDarcy広場近くのCENTRALと2つのIBISホテルがある。

CENTRALは、その名の通り街の中心にあって観光等に便利。 駅からは歩いて10分強だが、歩道が広いのでスーツケースをひきずっていても それほど苦ではない。
部屋は、いかにもチェーンホテルらしい無駄のない造り。特徴もないけれど、清潔だし、必需品は揃っている。 洗面所のコップはプラスチック製。 部屋のTV画面に名前とホテルで使った料金が表示されいたので、ちょっと期待したがインターネット等はできなかった。
チェーン店のためか、朝食は二つ星クラスにしては割といい方で、 バイキング形式でハムやチーズが選べた。
受付は若いお姉さんで、さすがチェーン店と思ったが、彼女は 夕方4時頃のチェックイン時はもちろん、夜11時頃、そして朝7時頃にも いつもフロントにいて、いつ休んでいるのだろう。。と今でも疑問。

 

[ TOP ] [ パリ編 ] [ ペリゴール編 ] [ 番外編 ] [ 関連リンク編 ] 

海外旅行記一覧へ
旅好き3女王様の小帝国トップへ