10数年前のパリ訪問時には、フランス革命200年祭直前のためルーブル美術館は修復中で入れず、今回こそは!と
朝9時頃行ってみたが、既にガラスのピラミッド前には行列ができていた。
それでも15分くらいで中に入れたので、多分良いほうだろう。小さいスーツケースを引きずっていた
おばさんは、警備員に入館を拒否されていたので、大きな荷物はどこかに預けてからでないと入れないらしい。
ガラスのピラミッドの中に入り、入場券を買い(7.5ユーロ)、詳しい案内図をもらったら、いよいよ見学開始。
まずは一番人気の2階(イタリア絵画等)へ。
私は、基本的にルネッサンスの初期~中期の画家が好きなので、最初の方の部屋で早くも興奮状態に!!
フラ=アンジェリコ、フィリッポ=リッピ、ボッティチェリ。特にこの部屋ではフィリッポ=リッピが良かった。
どうやらルーブルは撮影自由のようなので(皆が写真をフラッシュ付で撮っていたが、警備員に注意されていなかった)
わざわざ戻って撮影したのが右写真→。深い青と美しいマリア様の表情が好きです。
ルーブル早回り2時間コースをもくろんでいたのに、せっかくだから気に入った絵にはコメントを。。などと案内図に
書き込んでいたりしたら、イタリア・スペイン辺りだけで相当時間を使ってしまった。後期ルネサンス以降のイタリア絵画は
早足で飛ばし、『モナ・リザ』の前へ。確かに絶えず人だかりで、たくさんの観光客がモナリザとともに写真を撮っていた。
それでも、朝早くは結構近くで鑑賞できたが、午後近くなったら近づくことさえできなかった。
モナリザを過ぎるとスペイン絵画が続くが、これはさすがにプラド美術館の充実ぶりには及ばない。
それでも、ムリーリョの貧しい少年(?)の絵が個人的に気に入った。
2階には、他に有名なドラクロワの『民衆を導く自由の女神』などがあるけれど、イタリア絵画のフロアを
過ぎてしまえばそれほど混雑はしていない。3階のフランス絵画中心の辺りは更に空いていて、かなりゆっくり鑑賞できる。
(でも時間がなかったので基本的に早足)。フェルメールなどがあるはずのフランドル絵画の一角は、
鍵がかかっていて入れなかった。
絵の鑑賞方法は人によって様々だが、素人には多少の知識があった方が興味深く見られると思う。
朝日選書『世界の絵画-フランス編-』は、一枚の絵の書かれた背景や、絵を巡るエピソードなど、
絵のカラー写真とともにまとめられていて読み物としてもおもいろいし、文庫本で手軽なので、
ルーブル美術館に行くなら、事前に読んでおくことをオススメします。
そのほか、半地階~1階にかけては、古代文明の彫刻等がわんさかあります。有名過ぎる『ミロのヴィーナス』は、
意外にあっさり置いてあって、観光客もあっさり見て行っていた。
ほかに中世ルーブルの堀も地下にある。慌てて見たので印象はイマイチだが、遺跡好きならおもしろいかも。
全部まともに見たら、少なくとも丸1日はかかる。やはりルーブル美術館はすごいです。