Auto Minolta
1935年(昭和10年)、モルタ合資(現ミノルタ)より発売
国産初の連動距離計を組み込んだクラップタイプのプレスカメラである。連動距離計機構を除けば前年の1984年に発売された普通のミノルタと全く同じ構造である。
本機には連動距離計を組み込んだ焦点合わせと、クラップ型タスキ機構の伸縮作用を距離計に連動させたメカニズムと、シャッターレリーズに安全ロック装置を設けたことと初めての試みが幾つか採用されている。
連動方法は前板側面ノブを回転させ、X型トラスの腕の移動量に応じ距離計の二重像を合致させるもので、これはドイツのプレスカメラ、プラウベル・マキナの模倣と思われる。又、スケールは前板正面の下部の回転盤で示される。
型式 :
クラップタイプ大名刺判プレスカメラ
材質 :
アウミ軽合金、黒革張り
蛇腹 :
黒革、クラップ型の為延長しない
画面サイズ :
6.5X9cm 大名刺判
標準レンズ :
アクチプラン105m/ F4.5 : テッサー105mm/ F4.5
シャッター :
クラウン・シャッター T・B・1〜1/200秒 : コンパー T・B・1〜1/250秒
ファインダー :
折り畳み式ニュートン型
連動距離計 :
前板側ノブ回転によるX型トラスの腕の移動量に応じ距離計の二重像を合致させる
フィルム :
大名刺判乾板・パックフィルム兼用
大きさと重さ :
横幅13.2×高さ10.7×奥行き13(撮影時)/5.3cm(格納時)、850g
このようなX型のタスキは、たたむのも伸ばすのも簡単でありボタンひと押しで撮影姿勢に入ることができる。又、一方の足元をネジで横に伸ばせば、
前板は平行のまま前進するので焦点合わせを簡単に行うことができる。
X型のトラスと補強用の矢来型タスキの両方を用い、X型トラスの根本のシャフトにコイルスプリングを巻き付け、前板のオート開閉をさせるのと同時に前板の支えを強くしている。