Lily modelU Camera
1916年(大正5年)、小西本店(現コニカ)より発売される。
ドイツ・フォクトレンダー社のアルピン・カメラの模倣で、この種のものには珍しく横位置、前蓋横開き形式のハンドカメラである。
木製革張り、鉄板張りのベットだが、鳥居はアルミニウムを使用している。
焦点調節はラックピニオンによる繰り出し正2段伸しで、カメラ上面のやや右寄りにニュートン式透視ファインダーが付いている。
上下左右のアオリ装置もあり透視ファインダーと共に国産ハンドカメラとしては最初のものである。
フィルム・サイズ
8X10.5cm手札判(名刺判もある)
型式 :
フォールディング・タイプ
材質 :
ボディー木製、ベッド鉄板製、黒革張り
蛇腹 :
黒革/2段伸ばし
ファインダー :
折り畳みのニュートン式透視ファインダー(ボディー上面)
レンズ :
アイデア・アナスチグマット : F/7.5
ビンコ・アナスチグマット : F/6.3
ベロスチグマット4類 : F/6.3
コリニア3類3番
シャッター :
ウォーレンサック・オート : 1〜1/100秒・T・B
ビクト : 1/10〜1/100秒
コンパウンド : 1〜1/200秒・Z・B・M
オプチモ : 1〜1/300秒・T・B
大きさと重さ :
横幅14cmX高さ12.3cmX奥行15.7cm(撮影時)22.5cm(蛇腹最長時)4.9cm(格納時)、880g
りりー2号には、2号、ニート、スペシャルの3種があり小西製のハンドカメラの代表ともいえるものである。
リリー手提2号は、1916年発売され大名刺判と手札判があり、スペシャル・リリーは1919年リリー2号の高級機として発売され、手札判とハガキ判があった。
ニート・リリーは1923年の発売で手札判のみであった。