Special Pearl Camera
1913年(大正2年)、小西本店(現コニカ)より発売
パールの最初の型であるパール手提暗函(1909年明治42年)の改良型。
鳥居金具と前板のデザインがアメリカ・スタイルからドイツのヘーグ・カメラに用いられているのと同じようなアルミ軽合金製黒塗りのものに変わった。
蛇腹は2段伸ばし、ラック・ピニオンのレールが上向きにつけられえているので、繰り出しノブの回転が逆向きになる。
レンズ前板の前上げアオリ、左右移動のアオリができるのは初期ロールフィルム・カメラが乾板兼用のためハンドカメラの機構をそのまま受け継いでいるからである。
フィルム・サイズ
8X10.5cm判、118ロール・フィルムと手札乾板兼用
型式 :
フォールディング・タイプ
材質 :
ボディー木製、ヘッド鉄板製、黒革張り
蛇腹 :
黒革/2段伸ばし
ファインダー :
前板部に反射式(縦横回転振替え)、ボディー部に折り畳みのニュートン式透視ファインダー
フィルム送り :
背面赤窓番号合わせ、蓋付き
レンズ :
デルタス/F6.8 ・ ベロスチグマット4類/F6.3(焦点距離約135mm)
シャッター :
ウォーレンサック・オート/1〜1/100秒・T・B
大きさと重さ :
横幅11.8cmX高さ21.5cmX奥行18.4cm(撮影時)24.3cm(蛇腹最長時)5.3cm(格納時)、1,110g
小西の<パール>という名称は、1909年(明治42年)のパール手提げ暗函に始まり、途中多くのモデルチェンジはあったが、
50年にわたる長い同一名称であった。パール手提げ暗函は、3号と4号があり、スペシャルパールは1913年に発売され、
パール2号は1923年(大正12年)に発売された国産最初の120ロールフィルム専用機で画面サイズが6X9判と4.5X6判兼用であった。