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文句と御託

そして妄言。


たっぷり字書きさんバトン 2007年12月08日(土)

 小骨さんからもらってきた。

***
*オリジナル・版権等の違いで答えにくい質問はスルーでどうぞ

・小説を書き始めたきっかけは?
 有名になりたかったため。有名になってあたしをいじめた人間に復讐できると思っていた(中学生だし)。でも、絵や音楽や雑文など他に表現の手段がある中での「小説」だった。
 むしろ絵のほうがキャリアは長い。

・創作を始めてどのくらい?
 小説だと意識して書いたのが中学校三年生(選択授業)。ちゃんと同人活動として書いたのは高校二年。
 とすれば今年で10年ということになる。
 文筆業10周年記念!

・書いているのは版権ですかオリジナルですか?
 オリジナル。
 考えてみれば版権に手を染めなかったなぁ。読むばっかりで。しかも版権で小説ちゅのは読まない。

・両方書く人は、版権とオリジナルで書く違いをどうぞ

 逆に、なんで版権に染まらなかったかというと、変なところでオリジナルにこだわる意地があったんだろうなぁ。
 もしくは、いわゆる版権ものにできるようなものを読まなかったからじゃないかと思われます。ある意味硬派だったのかもしれない。ジャンプもマガジンもサンデーも関係ない人生だったからな。本の雑誌購読したり。

・版権作品はどんなキャラに惹かれて書きたくなりますか?
 で、大学に入ってだね! にっちdという偉大な先輩がいたのだよ! 彼の部屋にいた木之元桜があたしの人生を変えたのだよ! はにゃーん!
 もっとはやくハマってたら版権エロもやってたかもわからんね。

・本(いわゆる小説)を読み始めた時期は?
→自発的に本を買うようになったのは中学二年辺り。
 でも、すでに本を読む環境が出来上がっていたよね。

・本を読むようになったきっかけは?
→母親がとにかく読む人なので、なにはなくとも本だけは家にあった。塔を成していた。父親も文藝部だったらしいが、彼が字の細かい本を読んでいるのを見たことがない。
 本を買うようになった経緯から説明すれば、やはり椎名誠だろうなぁ。『わしらはあやしい探検隊』を読んで、ああ、これでいいんだ、と思った。こういう文章でもプロになれるんだ、というなにかの留め金が外れた瞬間であった。
 それまでは厳しい家だったのよ。多くは語らないけど。

・簡単な読書遍歴を。または、好きな作家さん、特に印象に残っている本を挙げてください。
→中学以前
 児童文学を読んで聞かせる母親だったので、自力ではなくてもかなりの量の児童文学を通過しているはず。ミヒャエルエンデ、ミルン、斎藤洋、角田栄子、他、相当量。

→中学時代
 椎名誠にはまってからというもの、『もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵』からある作品までの椎名作品はみんな読んでる。『麦の道』から一切読まなくなった。
 これ、今となってはいいセンスしてたと思う。当時。
 ラノベで云うとあかほり『MAZE☆爆熱時空』ですよ。あかほり好きだったわよ。エロくて。
 このころに創刊したナポレオン文庫の存在も忘れてはならない。創刊時の『ゆんゆんパラダイス』から『ファーレーンの秘法』、以降ずっと追ってました。なんて中学生だ。でも成年マークなかったよね。あのころは。

→高校時代
 あたしの中でサブカル全盛期だな。『ディスコミュニケーション』に毛穴まで使ってた時期だな。あれはマンガだけど。筑摩書店の出していた「頓知」ちゅ雑誌とか、天野祐吉さんの『嘘八百!』から宮武外骨。嵩じてとうとう滑稽新聞全集を42000円で買うのは大学4年の話である。
 いまひとつこの時期は小説の記憶が抜けているのですが、火浦功入れるならこの辺。椎名誠の影響もあってSF方面に行くかと思いきや『地球の長い午後』はそれほど面白いと思わず『夏への扉』はよくわからなかったのでSFの方向にはいかなかった。大原まり子も軽いものは好きだけど、『ひとりで歩いていった猫』あたりになるとやっぱりなじまなかった。

→大学時代
 『ナンセンス感覺』あたりから柳瀬尚紀をみっちり読み始め、不思議の国のアリス→フィネガンズ・ウェイクへの系譜ができあがる。レトリック全盛期。
 殿山泰司『三文役者あなあきい伝』から殿山文体。この辺の流れは今現在直系の流れといえる。大学の関連で川端康成を読まざるを得なくなってみっちり読み(これはよかった)この辺りから「メジャーを読まなきゃ」と思うようになって、メジャーどころを延々読みたおした。『仮面の告白』とか。『ドグラ・マグラ』とか。『眼球譚』とか。『オリバー・トゥイスト』とか。
 で、山口椿、忘れちゃいけないねぇ。『肉の宴』名訳でした。

→社会人
 復刊などあっていろいろ手に入るようになった。
 いまは今東光、伊藤比呂美、おもしろいです。
 書いていて思うのだけれども、正直なところ、文藝における直接的な影響ってこんなものかもしれない。
 漫画、音楽、落語などで7割はあるぜ。


・どんな小説が好き?
→暗い内容だからそのまんま暗いとか、コメディなのに文章が硬いとか、そういう「成り行き」で書いている文章ちゅのはよくありません。
 自分が書くべきものを、読者にどう見せようか、ちゅ演出の工夫なり意匠なりがあるものがいいです。WWIIもので殿山泰司「見よッこの長蛇の列を!」を超えるものにはまだ出会ってない。(『バカな役者め!』収録)
 あんなに軽くて泣ける戦争もの、ないですよ。

・オリジナルのジャンルをどうぞ
→ムチャクチャな設定を「だってそうなんだもん!」と押し切る作品。
 この一言に尽きる。

・版権のジャンルをどうぞ(過去遍歴も)
→版権はエロ漫画しか読まない。(もちろん性的な意味で)


●版権について
※ 版権ものはやらないので、問題だけ置いておきます。
・オールキャラ?カップリング?
・パロディは書く?夢は?
・年齢制限のある作品は書きますか?
・原作にどこまで忠実?どこまで壊す?
・特別に好きなキャラはいますか?
・好きキャラへの想いをどうぞ。
・版権ならではのこだわりや気を遣うところは?
・版権だからこそ取り組めたテーマはありますか?
・版権を書くようになって、作風が変わったことはありますか?

●作品について

・これまで書いてきた、または書いている作品のテーマ(主題)は?
→ふたつあって。
1:日常にひずみ、ゆがみを発生させる。ゆがみからできる境界と裂け目、というのがある。
 ゆがみを生むために饅頭をとにかくでかくしたり(饅頭怖い)、焼けぼっくいの入ったビンを家族のようにあつかったり(槁木死灰)、あの居心地の悪さが興味にある。
2:「由美子戦記」「春、立ちぬ」「逸品」なんかだと、いままでの「こうやって生きてきた」ちゅ生活のアイデンティティの描写というのがある。それは習慣だったり、何かの反応に対する「経験ゆえの」レスポンスだったり。
 そういう「動き」や「感じ」をピックアップすることで人の描写としたいなぁ、ということはある。
 思想や思考回路は変わるかもしれないけど、生活が積んできた身振り手振りちゅのはそう変わるものではない。
 この辺が、面白い。

・一番気に入っている作品を教えてください。
 「くしゃみ」(なぜか変換できない)は両方の要素が成り立ったんじゃないかしら。最近書いた「春、立ちぬ」(完結篇)も2においてよく出来てる。

・書きやすいキャラ、書きにくいキャラは?
→書きやすい 老婆(近くにいっぱいいる)
→書きにくい なんのへんてつもない男(味がつかない)

以下は、オリジナル向け。パラレルで挑戦されている方も、どうぞ。

・舞台設定の特徴
→意図の見えない設定はしない。
 読むのにBGMが必要ならば、BGM指定までする。
 まぁ、やらないけど。
 では、このバトンは初音ミク『インベーダー』でお楽しみください。

・下調べはしますか? 調べる際の愛用の文献(ツール)などあれば。
→アタリをつける意味でWikipediaは便利。あとは普段から収集しているものがある。いや、収集しているものがあるからこそ書く気になる、というべきか。足りなければ地道に文献。
 取材も行きますが、おもに場の雰囲気とか、距離感の確認であります。目に見えるものは、それこそネットで済んでしまう。

・一作の主要人物は、何人くらい?
→少ない。

・主人公は男女どちらで書く場合が多いですか?
→女性脳らしいので女性で書くの、好きです。

・主人公は自分にとってどんな存在? 例:自分の分身、あくまでも舞台の中の一役者、など
→興味深い存在。ある世界を生きているユニークなひとり。

・キャラへの愛着に、差はありますか?
→あんまり愛着はない。
 その社会で、その世界でその人なりに生きているのを見ているのが面白いと思うので。

●作風について。
・どんな作風が多いですか? 例:シリアス、コメディ
 なんでも書く。
・ハッピーエンド派? バッドエンド派?
 どちらかといえばハッピーでありたい。バッドエンドに対する需要はいまんとこ、ない。
・作中で「死」を書くことはありますか?
 ある。
・それに対する考えなど。
→死ななければ話が展開しない場合。
 でも、苦しめずに殺したい。即死がいい。
・恋愛は書きますか?
→恋愛の始まりというよりも、もうすでに出来ちゃっているものを書くのが好きよね。共通の意志をもっていたほうが、見ていて楽しい。
 だので、夫婦漫才は、好きだ。
 友人の夫婦というのも、面白い。
 恋愛なぞ、くっつくときにはあっというまです。
 だから、恋の始まりとか、話にしにくい。

●創作の仕方について
・小説の書き方を教えてください。 例:登場人物を決める、プロットを組む、書きたいシーンから書くなど自由に
→頭の中で完成している場合は、そのまま書く。
 完成しない場合は、完成しているところから書く(そうすると、いろいろなものが増えたりつながったりする)
 どうしても書かねばならない必要性がある場合は、ゴールを先に設定してそこにつなげる。
 なにも浮かばない場合は、スタートから論理的にすすめて、適当なところで切り上げる。

・一話の所要時間は? 最短・最長なども踏まえて。
 1000字小説で15分(「秋と金玉」など)。
 上記を見てもお分かりのとおり、前準備にかなりの時間を使います。そのかわり書くとなったら一気に書くので、4日で100枚とか書いたりする。

・書いていて楽しいシーンを教えてください。
→建物の中の描写、好きです。

・タイトルはいつ決めますか? また、タイトルへのこだわりは?
→比率的にはタイトル:本文=5:5の割合くらいに重要だと思われる。
 タイトルが浮かばないときは内容の煮詰め方が足りていない。タイトル先行の場合も同様。
 江戸戯作からの伝統で、特別な理由がない限り文字数は奇数にする(真っ二つにならないためのげんかつぎ)

・物語の始め方。プロローグをつけますか?
 プロローグが伏線にならないかぎり、意味がない。
 何故要るのか? という話。

・起承転結は意識してますか?
 序破急ならたまに意識する。
 もう、やめないか。起承転結。

・会話文と地の文、書きやすいものは?
 会話下手です。

・中心人物を決め、その視点でストーリーを進めますか?それともバラバラ?
 知ってるかい、バラバラにするのは腕が足りないからなのよ。固定視線で書けないのは作者の力量不足。

・他に気をつけていることはありますか?
 文末、句読点の前の文字はばらす。
 リズムを重視する。

・創作の上で最も苦労するところは?
 書ききる気力と体力。

・自分の文章はどんな文章だと思いますか?(長所と短所も織り交ぜて)あくまで自己評価。
 基本的に考えて書いているが、テンパったときの劣化が激しい。焦れば焦るほど支離滅裂になり、そもそも読解できなくなる。
 衒学的だといわれますが、最近はそうでないようにしている、つもり。(弱気)

・どんな文章が書きたいですか?
 自分で「どう書くか」をコントロールできるといい。
 あと、一行で泣かせたい。
 泣かせようと思っちゃ駄目なんだよな。真摯でなくてはならない。その辺はわかってるんだけどねぇ。

・他人から言われた評価で印象に残っているものがあれば。
 衒学的でいやらしい。
 そういう時期もありました。
 これからもそういわれつづけることでしょう。

・お気に入りのBGMはありますか?
 最近テクノ熱が。初音ミクのおかげでテクノ熱が。

・今日の晩ご飯は何でしたか?
 今日はCOCOSでグリーンカレーでも。

・追加したい質問があればどうぞ。
 特にないです。

・答えて欲しい方に回してください。人数問わず。
 物凄く長いのでおすすめできませんが、文芸に携わるいろいろな人の解答を見てみたいところです。
 だので、文芸に携わるナイスガイ、ナイスビューティ、弁天、韋駄天、おやっさんにおっかさん、ずんべらぼうに海老茶式部の皆さんはやってみて。
 聞いてみたい。

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