「オトナ帝国の逆襲」04:ケンチャコ登場、そして・・・


あらすじ

閉園後の20世紀博、現在夜7時30分ごろです。しかし、20世紀博内部では慌しく作業中です。そこに、ケンとチャコが登場します。21世紀もあと30分で終わりか、などとつぶやいているのです。そしてケンは全国の支部を呼び出し、我々イエスタディ・ワンス・モアの力によってまもなく黄金の20世紀がよみがえる。明日から忙しくなるが頑張ってくれといったことを伝えるのでした。そしてケンとチャコは自分たちの町に帰るのです。外はもう真っ暗なのにそこは夕方、そして昭和30年代といった感じの町並みなのです。やがて、時刻は午後8時1分前となります。その時、20世紀博からの大事なお知らせがテレビを通じて流れます。が、わずか15秒ほどで、「明日の朝お迎えにあがります」といったものでしかありませんでした。野原家で見ていたしんのすけはあっけに取られますが、ひろしやみさえが豹変します。そのまま寝てしまおうとするのでした。野原家では夕食がまだのようで、しんのすけは食事を作るよう言いますが、みさえはネギを渡してそのまま寝てしまうのでした。そして翌朝がやって来ます。しかしひろしもみさえもとても変です。お菓子をむさぼり食い、しんのすけが文句を言いますが、まったく聞く耳を持たないのでした。しかたなくしんのすけがひまわりを背負い、幼稚園バスを待ちますがやってきません。そこで、しんのすけは三輪車をこいで幼稚園に向かうことに。

感想など

ここでついに今回の悪役キャラ、ケンとチャコが登場します。そして20世紀博の本当の狙いが明らかとなるわけなのですね。「21世紀もあと30分で終わりか。」「短かったわね。」「俺にとっては十分長かったよ、チャコ。現実の21世紀の放つ匂いは、俺には耐え難い悪臭だ。一刻も早くおさらばしたいよ。」「できるよ。ケンの作った20世紀の匂いに、大人たちはみんな夢中だもの。」「当然だ。みんな帰りたいのさ、20世紀に。」「未来は失われるのね。」「未来は常にある。俺たちが昔あこがれた、夢の21世紀が。」の一連の会話ですが、実は私も同感できる部分があったりするのです。その後ケンとチャコがアパートに帰る際の会話も同様です。
そして大事なお知らせが流れますが、あれが7時59分なのは8時からの番組の邪魔をしないように配慮してあの時間だったのでしょうか。その後のひろしとみさえの豹変ぶり、子どもにとってあれはかなり怖いものでしょう。しかしそんな怖いシーンでも、「何、これ?」「ネギ」には笑いが起きるんですよね。「ネギ」の言い方がまた絶妙でした。と言うか、8時なのに夕食がまだだったって、その前に食事の催促はしてなかったんでしょうかね。
そして翌朝、引き続き怖いシーンですね。自分の親が親でなくなる、まさにさっき風間君がつぶやいていた「ママがママでなくなっちゃうような気がする」が的中してしまいました。この時のしんのすけの心理はいかほどだったんでしょうか。そんな中、テレビではカットされてしまいましたがしんのすけがひまわりの世話をして、そして幼稚園に向かうシーン。しんのすけの持ついい一面が現れていますね。


←03  「オトナ帝国」トップに戻る  05→