あらすじ そのマークとは、EXPO'70のマークでした。中に行くと「月の石が見たい」と泣きながら両親に言っている幼い少年がいます。実は、この少年は昔の匂いで子どもに戻っているひろしなのです。しんのすけが近づき、「オラ迎えにきたよ、おうちに帰ろうよ」と言うのですが、当然昔のひろしにしんのすけのことがわかるはずがありません。そこでしんのすけは、昔の匂いに対抗できるのは今の匂いだということでひろしの靴を脱がせ、それをひろしの顔へ近づけたのです。するとひろしは昔の記憶が呼び起こされていくのです・・・。まずは銀の介がこぐ自転車の後部座席に座っている姿が、そして一人で自転車を押す姿、学生時代、上京、新入社員時代・・・。やがてみさえと出会い、しんのすけが生まれた時、あの家を建てて引っ越してきた時、日々の仕事の様子、仕事を終えて疲れきって家に帰ってくると家族が出迎える様子、そしてしんのすけやひまわりとお風呂に入ったりして・・・最後はひろしがしんのすけを自転車の後部に乗せているシーンが流れます。そして記憶が戻ったひろしは、泣きながらしんのすけを抱きしめるのでした。その後ひろしは、みさえにも靴の匂いをかがせて正気に戻させて逃げようとしますが、そこに「なかなか興味深かったよ」とケンがやってきます。 |
感想など
一転して今度は涙のシーンがやってきます。つい2,3分前まであんなに笑っていたのに、なぜに今泣いているんだ・・・。ここで流れるひろしの回想シーンですが、その映像もさることながら音楽がまた雰囲気を盛り上げてくれるわけです。音楽だけを聴いていても涙が出てしまいそう・・・。私はまだ20代前半ですのであの回想シーンで言えば上京あたりまでしか生きていないのですけれど、それでもその後の部分でかなり泣けてきてしまいます。ましてやこの映画公開直後、あの家はガス爆発で吹っ飛んでしまったこともあって一層泣けてくるのかもしれませんが・・・。ひろしが記憶を取り戻し「オラがわかる?」との問いかけに「ああ・・・ああ!」と言って抱きしめるまで、今見てもまた涙が浮かびますね。その一方でみさえの場合は回想シーンは描かれませんでした。みさえの場合も見てみたかった気もしますが、やはりそこまでするのはくどいでしょうし、みさえファンには不満かもしれないですがこれはこれでよかったのだと思います。