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2002 USA 96 Min. 劇映画
出演者
Adam Sandler
(Longfellow Deeds - 田舎のピザ屋の兄ちゃん)
Winona Ryder
(Babe Bennet - ジャーナリスト / Pam Dawson - 学校の看護婦)
John Turturro
(Emilio - 執事)
Steve Buscemi
(Crazy Eyes - 田舎の住民)
見た時期:2002年6月
軽いコメディー。あまり大きなことを期待しない方がいいです。そういう気持ちで行くと、時々愉快なギャグやシーンがあって楽しいです。アダム・サンドラーはこれまで2本見ています。両方とも最初から人生で負けが決まったような状況で始まり、最後に何とかハッピーエンドにこぎつけるような役でした。
ミスター・ディーズはがらっと違い、最初は人生に満足した幸せなピザ屋の兄ちゃん。大金持ちではないけれど、小さい町で皆に好かれ楽しく暮らしています。ところがメディア・コンツェルンの大ボスが彼に遺産を残して昇天してしまったために騒ぎに巻き込まれます。
大金を持っているがゆえに近づいて来る人たち、正直さと自然さしか知らないサンドラー演じるところのミスター・ディーズ。これは失われていくモラルに対する郷愁の映画です。それだけだとつまらない話になってしまいますが、サンドラーの人柄、タートゥーロのサポート、マッケンローのゲスト出演で楽しくまとめています。スティーヴ・ブシェミも出ていますが、彼は今回それほど冴えていません。
タートゥーロは敢闘賞。演じるのは亡くなったコンツェルンのボスに仕えていた忠実な執事。スペイン語風なアクセントがあり、人の足に特に興味があり、忍者のように素早く動く不思議な人物です。知らないうちにタトゥーロの作品は8本目を数えます。
・ クイズ・ショウなかなか達者な人で随分タイプの違う役を演じています。
後記: その後さらに増えました。
・ サブウェイ123 激突
・ シークレット・ウインドウ
ワイノナ・ライダーは紅一点でいわばお姫様役ですが、気の毒に嘘吐き女の役をもらってしまいました。サンドラーに近づくのですが、「やり手のジャーナリストだ」と本当の身分を言っては嫌われてしまうので「田舎出身で学校に務める看護婦」と言ってしまいます。その嘘に合わせて行動せねばならず、とんでもない目に遭います。この映画はドイツでは間もなく公開されますが、彼女、実生活で最近万引き事件が起きたばかり。目下裁判中。裁判に出廷する時に腕を骨折するという災難までついていて、その折った腕が右だ、左だとまたどこまでが本当か分らない話が飛び出し、実生活の方が映画よりドラマチックです。本当は裁判所でジャーナリストに押された時、ミスター・ディーズの撮影中に2度ほど骨折してまだ回復していない腕を守ろうとして、もう一方の腕を折ってしまったとか。コメディー出演、裁判出廷というのはかなり危険な仕事のようです。タイミング最悪で、これではイメージ・ダウンしてしまいます。
後記: ワイノナ・ライダーの刑はご存知のように社会奉仕に決まりました。臆面もなく色々嘘をついたようですが、マネージャーや弁護士のミス・リードということも考えられ、どことなく気の毒な感じがただよいます。どこかで人生のボタンを掛け違ってしまったようです。この辺で一度休憩して、新しい道がみつかればと祈っています。
後記: ライダーは無事社会奉仕の仕事を終え、次の作品にかかっています。ジャーナリストの意地の悪い期待を裏切り、奉仕中は非常に仕事に意欲を示していたようで、かいがいしく子供の世話をしていたということがわざわざ裁判の記録に載せられたそうです。
参考作品: パンチ・ドランク・ラブ
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