さて、6.1章でオープニングの分類をどかーんと並べてみました。こんなのを全部覚える必要は、当然ありません。まぁ、知っておくにこしたことはないですが(笑)。
そこで、ICCというチェスサイトでの、オープニングの使用頻度を見てみましょう。生データはこちらです。
ICCというのは、正式名称を「Internet Chess Club」と言いまして、世界最大のチェスサイトです。「ゲスト」として無料での利用も出来るのですが、基本的には有料のサイトですので、それなりにチェスをやっている人々(実はGMやIMの人々も多く利用しています)によるデータと思って良いでしょう。ICCについては、d_caplanさんのHPが親切なので参照してみて下さい。
まぁ、こんな生データを見ても「なんのこっちゃ」という感じでしょうから、これを分析・加工してみましょう。
但し、データの分析・加工上、ちょっとした数値操作を実施しています。内容を確認したい方はこちらの参考資料をどうぞ。
まずは白の初手です。
(1) 1.e4 661,196(55.58%) (2) 1.d4 391,827(32.94%) (3) 1.other 136,544(11.48%) c4 51,963 Nf3 39,611 f4 7,537 b3 4,760 other 32,673
チェスの初手は、e4あるいはd4が基本とされていますが、初手の90%近くはこのどちらかだということになります。
1.e4は、d1-h5のラインをクイーンに開き、f1-a6のラインをビショップに解放する手として、極めて早い時期から有効な手とされてきました。
現在においても、この1.e4が最もポピュラーな手であろうことは、データを見れば一目瞭然です。
これに対して1.d4は、速攻性は無いものの、その後方にクイーンがどっしりかまえることにより、このdポーンで中央をきっちりと守り、持久戦模様となることが多いようです。
特に、世界のトッププレイヤーの間では、1.d4の割合がかなり多いようです。
ですから、チェスを始めるとき、初手はe4あるいはd4を覚えると良いでしょう。同時に、黒番のことを考えれば、この2つの手に対する応手も考えねばなりません。
この2つ以外には、イングリッシュ・オープニング(1.e4)やレティ・オープニング(Nf3)が多いようですが、この2つについては詳しくないので(笑)、おいおい情報を収集してから解説を加えることとしましょう(自爆)。
それでは、1.e4と2.d4に対して、1手目の黒の応手以降の展開がどのようになっているかを以下に見てみましょう。
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