hiyagon先生達と合流した我々6人。hiyagon先生の他にはryuujii先生,Mi君,Maさん,O君の他、Saさんや渡辺さん達もいらっしゃいました。おお、日本トップクラスの面々だ・・・。
hiyagon先生は、約束通りyuukyuuさんを敬礼で出迎えてくれました。早速、検討したばかりのhiyagon先生対Bibby戦の話です。
皇:「いやー、とにかくyuukyuuさんが『これだからチャンピオンになれないんだ』とか言ってですねー。」
yu:「だから、言ってないって!」
hi:「でも、どこの局面ですかぁ?」
と、hiyagon先生は携帯用のチェス盤で指し手を進めます。しかし、対局の内容をきちんと覚えているというのはやはりスゴイ。1手1手の意味が理解できるからこそ、為せる技と言えましょう。
そして、hiyagon先生が局面を進めていきます。すると・・・、
皇:「あれ?シーム、さっきこんなところにナイトがあったっけ?」
シ:「無かったですよねぇ」
とシームが棋譜を眺めると、
シ:「ああっ、さっきは1手飛ばしてた!」
皇:「ななななな、なにぃ〜!!」
あえなく、ゴールデンチャンピオンの実力は発揮されないまま、私は土下座をして「申し訳ありませんでしたぁっ!」と謝るはめになったのでした(笑)。無念・・・。
このゴールデンチャンピオンネタ(?)は不発に終わり、まぁとりあえず、とばかりにシームが携帯用のチェス盤をカバンから取り出すと、それを見逃さなかった渡辺さんの眼がキラーンと光り、「ブリッツやろう、ブリッツ!」と仰います。
そして、どこからともなく出てくるチェスクロック。
ひえー、酔っぱらっているとはいえブリッツかぁ、と思っていたら、「○○さん(私の本名)、ブリッツやりましょう!」といきなりの御指名。
ううっ、FM様のお誘いを断るわけにはいきません。
恐る恐る対面に座る私に、「時間は3分と6分にしましょう(勿論、渡辺さんの持ち時間が3分)。で1局500円ね!よろしくお願いしまーす」
「ええっ!?」と突っ込む間もなく対局開始。私の黒番です。
1.d4 f5 とダッチになり、そのままメインラインを進んだはずですが、ふと気付いた時にはビショップで、クイーンとキングの串刺しを食らっていました(T_T)。
これでガックリときた私は、直後にルークもタダで取られて超ブルー。そんな私に、渡辺さんは「ハイ、終わり終わり。じゃあ、白黒逆!」
さすが渡辺さん、息もつかせぬ攻撃(謎)です。
私が白番となれば、1.e4 c5 2.Nc3 e6 3.f4でシシリアンのグランプリ・アタックです。
渡辺さんといえば日本一のシシリアン使いですから、当然のようにグランプリ対策は練られているわけでして、以前お話ししたときは「グランプリは真っ向からは受けない」と仰っていました。
とはいえ、超格下相手のブリッツとなれば渡辺さんもグランプリを真っ向から受け止めます。私もよく知っているラインで、二人の指し手はトントンと進み、例のフィアンケット・ギャンビットのバリエーションに突入しました。
にわかに渡辺さんの顔が曇ります。さすがに危険なラインに入っていることを理解したご様子。指し手が鈍ります。一方で、ブリッツとはいえ渡辺さんに迫れるかと思うと、こちらは慎重になりますね。
c4に居座ったビショップの利きを最大限に利用しながら、キングサイドの黒ポーンを片づけ、そのままクイーンを交換。さらにg,hポーンを押し上げて、圧倒的に白が勝勢!!というところで、僕が切れ負けでした(T_T)。
しかし、渡辺さんも「これは白勝ちですね」と仰ってくれましたし、個人的には満足のいく内容でした。途中でちょっと考え過ぎちゃったなぁ・・・。
ブリッツ終了後は、黒白師匠から携帯チェスセットを借り、hiyagon先生を捕まえて6RのO君戦の検討です。O君とhiyagon先生は師弟関係にあり、いつもO君の側にhiyagon先生が寄り添う(O君は長身なのです・笑)という光景を見ることが出来ます。
まぁ、それはさておき、hiyagon先生にとっては「弟子 対 生徒(いつの間に!)」の戦いですから、やはり講評を頂こうということです。
途中の「ピースいったり来たり状況」には「あ〜イライラする」などと仰るhiyagon先生でしたが、ふと気付くと我々の回りには、そのO君やryuujii先生,Mi君さらにSさんまで集まっての検討会になりました。
hiyagon先生はO君に「このピースの動きは何だ!」とお説教。
そんな中、ryuujii先生が「皇帝、素晴らしいラトビアンがあったって聞いたんですけど」とリクエスト。勝っていれば、堂々と威張れたのに・・・(悔)。
リクエストにお答えして、5RのS君戦を披露した後も、SさんやMi君達からは「もっと見せてよ」とのお言葉。
「ま、まぁ、4〜5ヶ月もすれば、HPに載りますから」と言うと、「遅すぎる!1〜2ヶ月で全部載せなさい(笑)」とのお言葉。あんな自戦記でも楽しみにしてくれる人がいるんだなぁ(嬉)。でもって、この場はそのまま「皇帝お笑いチェス鑑賞会」になってしまいました。
とはいえ、チェスのことになると皆さん真剣ですから、私の棋譜に対して「ここはこういう手が良いよ」とか「ちょっとこの手はおかしいなぁ」とか親切に教えてもらいました。
途中、7RのHa氏戦でのナイト・サクリファイスが全然成立していなかった(苦笑)ことも判明してしまいましたしね。
普段は自宅で一人寂しくチェスの勉強をしていますが、やはり大人数でワイワイやるのは楽しいです。この1週間はずーっとそうでしたが、この晩のお酒はまたおいしく、チェス談義は夜の12時近くまで続いたのでした・・・。
ということで、「2003 全日本選手権参戦記」に戻る。
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