市街地の住宅街の一角に建つ３階建ての２世帯住宅。 １階をガレージと親御さんが住む２LDKの住宅とし、２〜３階を娘さん夫婦が住むように計画しました。構造体は１階をＲＣ造でしっかりと作り、２・３階を木造としている。敷地の状況から、日当たり、風通しを考慮した結果、格子戸に囲われた中庭を持つ家となりました。 中庭の２階床はグレーチングの床とすることで、風通し、光を落とします。格子は内部のプライバシーを保ちながら、外部と緩やかにつながる、一種のフィルターの 役割を担っています。 また南側の歩道にある街路樹を借景として活用し、リビングに緑を取り込んでいます。 吹抜や中庭を通じて、家族のつながりを感じ取れるような住宅を目指しました。

室内は柱・梁などの木である構造体がそのまま表しの意匠とし、木のぬくもりが感じ取れる住宅を目指しました。 私たちの設計する住宅で使う建材には「木」や「土」など自然素材を良く使用します。 自然素材は柔らかい素材が多く、丁寧に扱う必要があり、メンテナンスが必要ですが、 経年変化を楽しめ、月日が経つごとに味わいが出てきます。

住宅は、仕事場から解放されて、ゆっくり落ち着きたい場所です。呼吸し調湿作用がある自然素材は、快適な環境をつくり、強い光や音を吸収し和らげ、気持ちの休まる空間となります。