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既存のRC造の有床診療所の医院再生計画。ドクター主催のコンペを経て、計画に携わった。外来部門である1階部分を重点的にプラン改修し、車寄せ・風除室を設け、暗く古いイメージのある玄関部分を明るくすっきりした形に変更、それに伴う周囲の整備を行なうことが主な要件であった。診療を行いながらの改修工事となるため、我々の今までの医院再生のノウハウから、改修の工期を3段階に分けて、プランから改修方法までの提案を行った。

工事計画としては、T期工事としてガレージの内装を撤去し、バリアフリー型のトイレ(男女別)を設け、仮設診療所を院内に設置し、診療部門を一時移転。U期工事として、診療部門(受付、診察室、処置室)を改修、完了後に仮設診療所から移転し、新しい受付、診察室、処置室を使用しながら、V期工事として風除室の増築工事と外構工事を行う形とした。

風除室の増築は、計画道路の兼ね合いもあり鉄骨造とし、10u以内の増築に抑えた。外観は風除室とガラススクリーンの箱庭、車寄せ庇を付加する構成とし、薄いアルミハニカムパネルの庇とガラススクリーンのシンプルでシャープなデザインは以前の医院の玄関のイメージを払拭している。

増築を繰り返してきた建物は、玄関からリハビリ室への動線が迷路のように入り組んでおり、診察室・処置室も利用しづらいプランとなっていた。これをトイレの移動により、明るくシンプルで分かりやすいプランとなるよう計画した。また当初の待合室は、開口が少なく、暗く狭い印象であった。今回の医院再生に当たっては、外部と内部の間に、バッファーゾーンとしてガラススクリーンの箱庭を設け、それに対し大きな開口を取ることで、明るい待合室に改修することが出来た。またインテリアの色使いも落ち着きのある色を使いながら、アクセントとしてソファの色をビビッドで明るい色に変更することで、患者さんに明るい印象を与えるような空間作りを心がけた。また受付カウンターも広く取ることで、空間に広がりを与えている。

外来トイレは整形外科ということもあり、車椅子が使いやすいように大きめにプランニングし、子連れの女性も使いやすいように、ベビーチェア、ベビーベッドを設置し、高齢者や車椅子の方、乳幼児を連れた方など幅広い来院者に 安心して利用できるように計画した。

→「中山クリニック」ホームページ

 
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(竣工写真撮影/松村芳治)
(施工前写真は事務所撮影)
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建築地 兵庫県明石市
地域・地区 市街化調整区域
構造・規模 RC造 5階建 一部鉄骨造(風除室)

敷地面積 1653.99u(500.3坪)
建築面積  743.00u(224.7坪)
延床面積 2077.65u(628.4坪) 内 本増築工事:9.95u

意匠設計: 古田建築設計事務所 古田充 大久保武志 山本直美

構造設計: アイ設計工房
設備設計: 岸本電気設備設計 設備企画ウッズ

施   工: 前川建設株式会社

□外部仕上表(風除室)
  屋根/アルミハニカムパネル
  外壁/アルミスパンドレル
  建具/SUSサッシ 強化ガラス

□内部仕上表(一般部)
  壁/PB下地 ビニルクロス貼
  床/長尺シート
  天井/PB下地 ビニルクロス貼、岩綿吸音板

□主な設備
  冷暖房/空冷ヒートポンプ式エアコン
  給  湯/電気温水器


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(株)古田建築設計事務所