Fu-Ken's Room

人体モデル第一号実験体(通称「一実」)再生計画

6.前髪

1.手法

最近、3DCGで髪を表現するためのツールやプラグインが各種出ているが、六角大王Super3には存在しない。
メタセコイアでは「毛羽毛現」、「毛羽毛現・漢」といったプラグインがあるが、これはどちらも毛を全てポリゴンで生成するという力技のプラグインであるため、今回は使用しない。

毛羽毛現 <「毛羽毛現・漢」使用例

一般的には髪をテクスチャマップによって表現することが多い。
ポリゴンによって大体の髪型を作成し、それに髪の画像を貼るのである。
(アニメ系のモデルではポリゴンのままのことも多い)
今回の「一実」はリアル系のモデルを目指しているので、このテクスチャによる表現を採用する。

2.テクスチャ

六角大王Super3では、透過テクスチャを使用できるため、次のようなテクスチャを用意する。

カラーマップ 透過マップ

左がカラーマップ、右が透過マップである。
さて、このようなテクスチャの作製方法は色々な参考書に載っているが、今回はそれよりももっと簡単な方法で作成した。
それは「髪テクスチャメーカー for Java」というツールである。

入手はこちらから>>「ナツキソのHP

クリック一発で作成できるが、髪の色や光沢の回数などの設定も出来るため思い通りのテクスチャが作成できる。
今回は使用しないが、毛先を乱すための、このようなトリムマップも作成できる。

トリムマップ

3.UV

六角大王Super3でテクスチャを張る場合、「平面はりつけ」あるいは「円柱はりつけ」しかない。
立体の形状に合わせてテクスチャを張っていくUV操作の機能をもっていないのである。
しかし立体にテクスチャを貼った後では、その立体を変形させるとそのテクスチャも変形する。
変形後にテクスチャを張りなおす場合、「はい」を選択するとUV情報を保持したまま同じ位置にテクスチャが貼られる。
「テクスチャを張りなおす」を選択した場合、UV情報は失われ、改めて「平面はりつけ」あるいは「円柱はりつけ」となる。

UVテスト

左:円柱にテクスチャを「円柱はりつけ」した状態
中:円柱を曲げるとその形状にそってテクスチャも変形する
右:「テクスチャを張りなおす」とUV情報は失われる

つまり六角大王Super3の場合、髪型を作ってからUV情報を操作しながらテクスチャを張ることは出来ない。
板状のポリゴンにあらかじめ髪のテクスチャを貼っておき、それを変形して髪にするという方法をとる。

4.前髪

“kazumi07.6kt”を開き、頭部以外を一時的に選択領域を隠す。
現在のレイヤーを編集不可にして、新規レイヤーを作成する。
そのレイヤーに適当な大きさの平面を作成する。

平面

ツールウィンドウでまずカラーマップを読み込む。
次に「透過マップとして読み込む」にチェックを入れて透過マップを読み込む。
平面を選択し、テクスチャを張る。

テクスチャ

この平面を等分割し、立体を曲面化する。
各頂点を移動して前髪を作成する。
作業中は「単色の面と線表示」とする。

作業中 前髪

次回は同様の作業を横、後の髪について行う。

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