富山銀行 高岡支店
(富山県高岡市守山町)
うんちく
富山銀行高岡支店は高岡共立銀行本店として、1914(大正3)年に建てられました。
設計者は
東京駅
などを手がけている辰野金吾です。
二階部分の窓がシャッターになっていたり、正面玄関のドアがジュラルミン?枠のガラス扉に
変わっていますが、基本的には建築当時のままの姿をとどめています。
東京駅と設計者が同じであることもあって、デザインはルネッサンス様式を取り入れており、
正面から見たデザインは左右対称形になっています。また、正面玄関と正面側の窓の上には
ペディメント(三角破風)・入口両脇には膨らみを持つエンタシスの柱を配しているのが特徴です。
材料としては、壁面がイギリス産の煉瓦、窓及び玄関回りは白御影石を用いており、屋根は
地元高岡市が銅器の産地であることからか?銅板葺きを用いています。
内装は、天井は幾何学模様の漆喰仕上げ・会議室はステンドグラスがはめ込まれており、現在も
当時のままとなっている様です。この取材をしたのは月曜日・会議室はともかく、銀行内に入る事は
出来たのですが、つい時間がなかった事、中に入って撮影をする勇気がなかった事(笑)から、結局
見てもいません。ちょっと失敗でした。(笑)
現役の銀行であることもあって、程度は非常に良く、いい建物だと思うのですが、惜しむべきかな、
銀行の前を通っている電線が非常にうっとおしく、美観を損ねていると思います。聞くところに
よると電線地中化の話もない訳では無さそうなのですが、これは是非ともやるべきだと思う次第です。
ちなみに、今回の情報の入手元、
高岡市のHP
によると、富山県内唯一の本格的西洋建築と記されていますが、近代建築というくくり
で見ると、富山市にも富山電気ビルディングなど存在することから、ちょっと微妙かな?
という気もします。
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