徹底比較 小型デジカメの実力(2002年度版)

この3月、我が家では父君が唐突に、"デジカメ欲しい"と申しまして、私に 機種選定の役回りがやって来たのですが・・・ これが家族以外の人間に薦める のであれば、おそらく自分も使っているOptio330を・・・ というところなのですが、 既に我が家にはOptio330があるというのに、今更同じカメラを購入というのも なんかばかばかしい気がします。では、何を推薦しよう? となったとき、良太さんが MINOLTA Dimage Xを狙っていたという話を思い出し、早速リサーチしてみたのですが、 これがなかなかおもしろそうです。

うちの父君が想定している用途としては、趣味のビデオ撮影をバックアップするための メモ撮りとか、ビデオ編集時に挿入するカットの撮影といったもので、あくまでサブ機 として考えています。基本的に、ビデオ画像の解像度なら、VGAサイズ(640×480ピクセル) 程度で充分事足りるので、おもちゃデジカメでない限り問題ないレベルです。また、 父君が使用しているビデオカメラは、SONY VX1000 かつて民生機中最強のスペックを誇り、 ケーブルテレビ局レベルでは業務機としても活躍している強者ですが、当然?体積も 大きく、片手で振り回せる代物ではありません。

と、なると、メモ撮りなどに使うのであれば機動力が最優先になると考えた私は、 Dimage Xを推薦し、結果・我が家に初の補色フィルタ・2Mピクセル機が導入される事に なったのでした。

よくよく考えてみるに、既に購入から半年が経過しているOptio330の性能比較レポートも 行っておらず、併せてテストしてみようというのが今回の企画です。

なお、今回のテストでは、このクラスのカメラで求められるであろう事柄・機動力を 中心にレポートしていきます。




その1(カタログスペック比較)
機種 Dimage X Optio330 FinePix1500
発売時期 '02年02月 '01年07月 '99年06月
光学系 焦点距離 5.7〜17.1mm
(35mm換算 37〜111mm)
F値 2.8〜3.6
焦点距離 7.6〜22.8mm
(35mm換算 37〜111mm)
F値 2.8〜3.9
焦点距離 6.6mm
(35mm換算 38mm)
F値 2.6
CCD 1/2.7inch 補色フィルタ
インターレーススキャン方式 196万画素
1/1.8インチ334万画素 原色フィルタ
インターレーススキャン方式 334万画素
1/2.2inch 原色フィルタ
インターレーススキャン方式 約150万画素
測光/露出制御関連 測光方式 256分割測光
露出制御 プログラムAE
絞り ?
シャッター速度 2〜1/1000sec
メカニカルシャッター併用
測光方式 分割測光/TTL中央重点測光/スポット測光
露出制御 プログラムAE/シーンセレクト(夜景)/マニュアル
絞り F2.6/F5.0(W) F4.8/F9.2(T)
シャッター速度 15〜1/2000sec
メカニカルシャッター併用
測光方式 TTL64点分割測光
露出制御 プログラムAE
絞り F2.6/F7.2
シャッター速度 1/4〜1/2,000sec
メカニカルシャッター併用
画像記録関連 記録メディア SDメモリカード/MMC
記録方式 DCF準拠 DPOP対応
(EXIF Ver2.1 JPEG準拠)
記録画素数 1600*1200 1280*960 640*480
記録メディア コンパクトフラッシュ
記録方式 DCF準拠 DPOP対応
(EXIF Ver2.1 JPEG準拠)
記録画素数 2048*1536 1024*768 640*480
記録メディア 3.3V スマートメディア
(32MBまで動作確認)
記録方式 DCF準拠 DPOP対応
(EXIF Ver2.1 JPEG準拠)
記録画素数 1280*1024 640*512
今回の性能テストでは、ベンチマーク用のリファレンスモデルとして、FinePix1500を 適用しています。

まぁ、このあたりの詳細はカタログなどでも知ることが出来るので、この後のレポートを 見る上での参考程度に適当に読み流しておいてください。(笑)

冒頭でも少し書かれていますが、私にとっては初のMINOLTA機・補色フィルタ・2Mピクセル機・・・ と初めてづくしで自分でも興味津々です。(^-^)





その2(サイズ比較)
今回は画質よりは機動性・扱い易さといった面に重きを置いてアプローチするので、まずは サイズの比較をしてみます。
正面
上面
写真はいずれも上段左がDimage X 上段右がFinePix1500 下段左がOptio330となります。

重さについては、写真で表す事が出来ないので(笑)取り扱い説明書からの引用となりますが、 Dimage Xが135g Optio330が205g FinePix1500は・・・ 現在取り扱い説明書が手元になく、数値 不明です。(爆) 少なくとも、先の2機種より重いのは確かですが・・・ ちなみに、Dimage X,Optio330 とも、メディア・電池を除いた数値です。おそらくCFを使っていて、しかもバッテリーも若干 大きいOptio330は実際の使用において、Dimage Xとの差がますます開くものと思います。

正直言って、Dimage Xの薄さと軽さは特筆ものです。現在、私はOptio330をいつも携帯して スナップ撮影に使っていますが、今の時期であればコートや背広のポケットに入れることが 出来るので、比較的支障も少ないですが、ポケットの少なくなる夏場なんかは結構困ります。 (まぁ、私の場合は仕事上、通勤や出張では夏場だろうが背広着ているので、致命傷では ないですが・・・)このコンパクトさなら、どのポケットに突っ込んでおいても大丈夫でしょう。

次にOptio330は、サイズ的には厚みがあるので、カッターシャツの胸ポケットでも入らなくは ないですが、かなり厳しい上、見た目より重量があるので、Dimage X相手では少々機動力が 劣ります。

FinePix1500になると、背広とかコートのポケットなら問題ないでしょうが、カッターシャツには まず入りそうもありません。このぐらいになると、ぼちぼちウエストポーチとかそういった 類のものに入れて持ち歩いた方がよさそうな気はします。




その3(実際の撮影/接写編)
工兵橋脇の桜 Dimage X Dimage X

プログラムAE
F3.6 1/764sec
WB AUTO
17.1mm
工兵橋脇の桜 Optio330 Optio330

プログラムAE
F4.8 1/500sec
WB AUTO
22.8mm
工兵橋脇の桜 FinePix1500 FinePix1500

プログラムAE
F7.2 1/362sec
WB AUTO
6.6mm

撮影順序は撮影データ表に書かれているとおり、上からDimage X,Optio330,FinePix1500となっています。 FinePix1500の画像のみ多少アスペクト(縦横比)が異なるため、横幅を揃えると縦が大きくなります。

メインの被写体となる、中央の桜が出来るだけ同じサイズになるようにして撮影しているのですが、 画角と最短撮影距離の関係で背景のボケは大きく異なっています。単焦点のFinePix1500は比較的 接写も得意ですが、べらぼーに被写界深度が深いため(笑)背景のボケは少ないです。(縮小画像では ほとんどボケていることさえ判りません。)

この点、3倍ズームを搭載するDimage X,Optio330はテレ端にすれば、背景をそこそこボカした 作画をすることが可能です。ちなみに、Optio330はマクロ撮影モードにするとズームがワイド端に 固定されてしまい、しかも最短撮影距離が16cmもあることから、拡大撮影にはあまり・というか 全然適しておりません。(^_^;

なので、私は背景をボカしたい場合はマクロモードを使わず、テレ端でAFを使います。一方のDimage Xは マクロ撮影で結構融通が利き、どの焦点距離でもきちんと合焦し、しかもかなり接写する事が可能でした。 カタログ上の最短撮影距離は25cmですが、Optio330みたいに最短撮影距離が16cmといってもワイド端でしか 使えない事を思えば、こちらの方が遙かに実用的であると思います。

あと、露出や色再現の部分ですが、以前から雑誌のレビューなど見ているとMINOLTAは淡い色調となる 傾向があるように思っていましたが、ここでも見ての通り一番淡い色調になっているのがDimage Xと いった感じがします。続いてOptio330が中間的なところで、FinePix1500が一番濃い目です。

ぱっと見の発色の良さはさすがFinePixって気がしますが、この場合、やや露出アンダーになって いる様なので、適正になるように補正してみないと厳密な比較にはならないかも知れません。

このテスト撮影を行ったときの時刻は15:55・天候は晴天・やや霞がかった空だったので、 桜の色が多少黄みがかっているDimage Xが最も色再現が忠実な気はします。

参考までに、完全な同一条件での比較ではありませんが、E-10は色合いはDimage Xに比較的近く、 色の濃さはOptio330に近い傾向を示しています。





その4(実際の撮影/風景編)
広島城 Dimage X 広島城 Dimage X Dimage X

プログラムAE
F2.8 1/302sec
WB AUTO
5.7mm
広島城 Optio330 広島城 Optio330 Optio330

プログラムAE
F2.6 1/320sec
WB AUTO
7.6mm
広島城 FinePix1500 広島城 FinePix1500 FinePix1500

プログラムAE
F7.2 1/91sec
WB AUTO
6.6mm

続いて風景での撮影テストです。左側は全体像を横幅320ピクセルに縮小したもの、右側は 画像サイズをOptio330と同じ横幅2048ピクセルに拡大し、中央の天守閣を切り出したものです。

300万画素クラスのデジカメの中にあっては、レンズ性能の限界の為か描写が甘いとされる Optio330ですが、さすがに150万・200万画素クラスのデジカメと比較すると、目に見える形で 解像度の差を感じます。

Dimage XとFinePix1500の画素数はそれほど差が無いこともあって、決定的な画質の差があるようには 思えませんが、CCDのデバイス性能というより画像処理技術の進歩の分だけノイズとかが少ない様に 思えます。本来ならFinePix1500のCCDの方がサイズが大きく、画素ピッチが大きい分だけダイナミックレンジとか S/N比では理論上有利な筈ですが、デジカメの場合はハード/ソフト両面の総合的な能力で画質が決定されるので、 カタログ値だけで性能比較出来ないところもあり、性能評価の難しさを感じます。

露出面ではFinePix1500は、先の接写と同じく、やや色が濃く・露出はアンダーっぽく見え、またOptio330は 明るめ・Dimage Xはやや暗めといった感じです。 接写では明るさはほぼ同じに思えたOptio330・Dimage X ですが、今回はあからさまに輝度の差があります。この場合、どっちが露出のバラツキを出しているのか 判断に苦しむところですが、FinePix1500は安定しているように思います。





その5(実際の撮影/夜景編)
広島城 Dimage X 広島城 Dimage X Dimage X

プログラムAE
F2.9 2sec
WB AUTO
7.2mm
広島城 Optio330 広島城 Optio330 Optio330

プログラムAE(夜景モード)
F3.0 1sec
WB AUTO
10.2mm

今度は夜景編です。FinePix1500は元々夜景撮影能力が低いので、ここではテスト対象外と しました。FinePix1500の夜景撮影能力も参考にしたいという方は、 徹底比較 新鋭機の実力(2000年度版) の方を見ていただけたらと思います。

左側は横幅320ピクセルに縮小・右側はコントラストの強い部分を原寸大で 切り出したものです。

今回のテスト条件が、撮影日が3/31であることから比較的気温も低く、しかも Dimage X,Optio330ともに電源を頻繁にON/OFFしていて、あまり加熱しない状態を 維持していたこともあってか、両者とも恐ろしくノイズが少ないです。原寸画像 を一通りチェックした限り、これ見よがしな輝点ノイズは数えるほどしか見つける ことが出来ませんでした。

イコールコンディションでのテストではないことから、同列に論じることは出来ない ものの、2000年にリリースされ、このサイトでもテスト対象として評価した事がある OLYMPUS C-3030Zoomとの比較では圧倒的にノイズが少ないと思います。
(Dimage Xはともかく、Optio330はリリース直後に購入したこともあって、既に9ヶ月の 運用実績がありますが、C-3030Zoomよりノイズが少ないのは断定しても良いと思います。 もっとも、C-3030Zoomのノイズが多いのは同クラスでは有名な事ですが・・・)

一応、この時同時に撮影しているE-10の画像とも比較してみましたが、E-10は派手な 輝点ノイズは見られないものの、銀塩フィルムみたいに粒子の荒れみたいなノイズが 出るので、シャドウ部を拡大して見比べると、Dimage XやOptio330の方がかえって 綺麗に見える場合があります。

しかし、E-10の場合解像度の差が大きい事と均一にノイズが乗るので、実際に印刷したり、 全体像をCRTで見ると、銀塩写真に近い描写となり、それほど問題にはなりません。

後はダイナミックレンジ・水面に写った街灯の階調表現ですが、1/1.8inchCCDの Optio330も1/2.7inchCCDのDimage Xも元々それほど画素ピッチが大きくなく、 あまり特性が良くないので、あっさり色飛びしている感じです。

ついでに言えば、ダイナミックレンジは素人目に判るほどE-10の圧勝で、 ハイライト部であっても、かなりの部分まで階調が残っています。このあたりは 格の違いを感じさせます。

ちなみに、広島城のライトアップに使用されている光源は、白色光とオレンジの ミックス光です。Dimage Xは白色光に強く反応し、Optio330はオレンジの色合いを 残しています。





その6(その他・操作フィーリングなどなど)
ここからは実験と言うより、私の主観が入った意見になります。

Dimage X まずは、Dimage Xですが、このカメラを扱ってみて思ったのが、なんと言ってもその 軽快さの一言に尽きます。元々非常にコンパクトであるだけで充分機動力があるのですが、 3倍ズーム機でありながら、電源ONからスタンバイまでの所用時間1.9秒というのは、 ちょっと快感になってしまう素早さです。これまで私が扱ったデジカメでは、FinePix1500が ずば抜けて起動時間が早く、感動を覚えたものですが、それに匹敵する早さを持っていながら3倍ズームと いうのは素晴らしいの一言です。その他、合焦までの早さもそこそこあり、軽量・コンパクトも 相まって、軽快さは想像以上のものがあります。これまで、Optio330は軽快な カメラという印象を持っていたのが、このカメラの出現で吹っ飛んでしまいました。(笑)

次に、液晶は、ちょっと小さいのが泣き所ですが、画質はまずまず良好で、外での使用 であってもあまり不自由しません。最近Optio330で液晶モニタを使った撮影に慣れている せいもあって、今回はほとんどの撮影を液晶モニタで行いましたが、充分見易いと 感じました。

しかし、光学ファインダーを使うと事態は一変・これがどうもよろしくないです。 と、言うのもファインダー内にフォーカスフレームもクロスファイアも何も無く、 文字通りフレームのみなので、妙にフレーミングに違和感を感じるのです。正直言って 私にはこの光学ファインダーは使いものにならないと思いました。

もっとも、液晶ファインダーの性能は、私にとって充分なスペックなので、 光学ファインダーを使う事はないと思いますが・・・それと、もう一つ別の意味で このカメラでの光学ファインダーの使用を推奨しないのは、レンズが前にせり出さない 上、レンズがボディ端に位置するという形状故、グリップの仕方を間違えると 指がレンズにかかってしまい、知らない内に自分の指を撮影する結果になって しまいます。実際、このテスト撮影中に何回か失敗してしまいました。(ToT) 慣れの問題もあるかも知れませんが、光学ファインダーは非常用と割り切った方が 良さそうです。

あと、露出補正などの操作性は、今時のデジカメらしくボタン一発の操作で 出来ますし、充分いい線行っていると思います。これはOptio330と互角、 ほとんど操作に抵抗は無かったです。ただ、プログラムオート専用機 なので、あまり凝ったことは出来そうにないです。メニューの操作性も Optio330程には洗練されていない気がします。私が初めてOptio330のメニューを 操作したとき、ほとんど迷う事がなかったのに対して、Dimage Xは メニューの項目とキーの対応がどうなっているのか、少々困惑しました。

Optio330 続いて、Optio330です。このカメラは既に購入から9ヶ月・常時携帯している という点で、メイン機のE-10以上につき合いが深く、実際問題、これまでの 撮影枚数はほぼE-10に匹敵・E-10のバックアップと言うより、ほとんどE-10に 並ぶ存在として活躍しています。(実際、このサイトのGalleryにもOptio330で 撮影した作品がいくつかあります。)なので、今回のテストレビューでは 慣れの問題や思い入れなど、公平な評価という意味ではよろしくないところ もあるのですが、改めて思うに、コンパクトながらバランスの良いカメラで あると思います。

レスポンスについては、起動時はレンズが沈胴式のため、少々時間がかかりますが、 決して遅い部類では無いと思います。また、購入当初は合焦までに手間取った挙げ句 あさっての場所でピントが合うとかいった問題があった(私のOptio330も対象 だったのですが、ファームをアップデートするまで自覚出来なかったという・・・(笑)) のですが、ファームウェアをバージョンアップした事で、ピントが合うまでの速度は かなり早くなり、充分快適になっています。

あと、Optio330のある意味凄いところが、データの書き込み速度が速い点で、 バッファメモリに依存しないおかげで、いつでも確実に一定の間隔でシャッターを 切り続けることが出来ます。これがどういうことかと言うと、連写機能が ないので、高速で移動する鉄道写真などには適していませんが、スナップ写真 の様にとっさに構えて1枚撮り、次に別の被写体にまた1枚といった撮影スタイル では、事実上データの書き込み待ちが発生しないのです。

私のもう一つのメイン機・E-10と比較するとこの点はOptio330が決定的に優位で、 秒3.3コマの連写機能とは言え、バッファメモリを使い切ると最低でも5秒以上待たされる E-10と違って、コンスタントに秒2コマ切り続ける事が出来るOptio330は、特にスナップで 重宝しています。コンパクトさに劣るOptio330ですが、Dimage Xよりも勝っていると思います。

液晶ファインダーについては、私は元々液晶モニタを信用しない人で(笑)厳密なフレーミングを するときしか使わない事もあってあまり不満に思わないのですが、Dimage Xとの比較では画像の シャープさが無く、液晶の粒子も荒く、優秀とは言えません。

光学ファインダーについては、最初はちょっと抵抗があったのですが、しばらく使うと 慣れのせいもあって、結構活用しています。視度補正機能があるのもポイント高いです。

操作性については、これといって不満なしで、露出補正やストロボ制御も簡単に出来、 メニュー操作も階層がそれほど深くないので、必要な項目に素早くたどり着けたり、 電源OFF/ON時にどの項目を前回の状態を保持するか?設定できたり、ホワイトバランスも レビュー機能があるなど、秀逸です。問題点があるとしたら、マニュアルフォーカス機能を 持っていながら、距離ゲージがないため、事実上無限大と最短距離以外に使い道がない ところと、バッテリーの挿入時・方向を間違ってしまうところが問題点でしょうか?

あとは、今回比較したカメラの中で唯一マニュアル撮影機能を持つことから、夜景撮影 では本当に重宝しています。ただ、ついでなので構造上シャッター優先AEは無理としても、 絞り優先AEを付けて欲しいところです。

FinePix1500 最後にリファレンスモデル・FinePix1500ですが、さすがにいまとなっては旧式化してきたことを 実感せざるを得ません。ただ、画素数の違いや単焦点モデルなどといった性能差があるので一概に 比較できないものの、起動時のレスポンスは充分早く、扱い易さは充分いい線行ってます。 電源入れてシャッターを切るだけなら、Dimage Xに決して引けを取らないと思います。

ただ、これがちょっとマニュアルで補正したいと思ったときは撮影モードを切り替え、シャッター 切ったらいちいち書き込み確認があったりと、たいしたマニュアル機能なんてないにも関わらず いきなり煩雑になってしまいます。このあたり、FujiFilmという会社の設計コンセプトみたいな ものもあるのだと思います。言ってみれば"写ルンです"のデジカメ版的な思想で作られているの だと思います。

あと、FinePix1500の液晶モニタは同年代のC-1400XLと比較してもバックライトが暗く、 あまり誉められたものではありませんでしたが、現在の水準で考えると、解像度は比較的良い (反対にC-1400XLは液晶の解像度が非常に悪い)ものの、バックライトが暗すぎて致命傷と 言わざるを得ません。屋外での使用はまず不可能なのではないでしょうか?

しかし、それと反比例するかのように、光学ファインダーの出来は非常に良く、私の主観的な 評価では今回の3台の中では最も出来が良いのではないか? と思います。

あとは、古いとは言え、FujiFilmの面目躍如なのはその発色で、この色彩はレタッチするには 不適ですが、そのまま使うには非常に鮮やかで、いつ見ても凄いと思います。


〜 End of text 〜




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