RICOH Caplio GX8


Caplio GX8 640*480





概説
Caplio GX8は、Caplioシリーズの最上位機として2004年に発売されヒット作となったCaplio GXのマイナーチェンジ モデルとして2005年5月20日に発売されました。

Caplioシリーズの特徴である広角側に強い(コンパクトモデルで28mmスタートの画角)や、1cmまで寄れるマクロ 撮影能力は勿論、最上位機としての多彩な撮影機能や拡張性も併せ持つGXの機能をベースに800万画素化と レスポンスのさらなる向上を行っています。

操作性の点でも、コマンドダイヤルを装備したグリップ部など、本格的な撮影を意識させる作りになっており、 また、同等の機能を有する他製品に比べてコンパクトかつ実売価格も安価であるという特徴を持っています。




購入までのいきさつ
先に購入したα-7Digitalの購入のいきさつでも書いていましたが、購入から3年が経過して、330万画素の 解像力・・・というより、レンズ性能の不足が原因と思われるシャープさが乏しいOptio330の画質は、さすがに 今となっては陳腐化した感があり、加えて全体的に遅いレスポンス・接写能力の不足が不満になり、 また、ここ数年の出張の傾向として、大荷物で宿泊付きという事が多かった事から、出張時のお供としても N Digitalが出動することが多くサブカメラとしての出番が減っていました。そのためリプレースの検討は 2004年の9月頃からスタートしていたのですが、物欲が暴発した結果、その予算をα-7 Digitalに持って行かれた 為(笑)、しばらく先送りせざるを得ない状況に陥ってしまいました。

当時の購入候補として検討対象となっていたのは、Caplio GX8のベース機・GX よりコンパクトさを ウリとしていたCaplio R1 Optio330の正統な後継モデルとなるPENTAX Optio750Z その対抗馬となるOLYMPUS C-70 ZOOM・ 後は中古でハイエンドコンパクトCoolPix5000あたりを検討しておりました。基本的にOptio330のリプレースなので ある程度のマニュアル作画機能を持ち、携帯性がある事・Optio330よりはスペック面で何らかの優位性が 見いだせる事(除く画素数)を検討項目としていたのですが、近年のデジカメに見られる極小画素化による 画質低下といった事が気になってみたりして、結局決断出来ないまま2004年は終わってしまった訳です。

その後、臨時ボーナスやらでα-7 Digitalのレンズは5本となり、必要最小限のレンズシステムを揃え終わったので 再度Optio330の後継機を検討し始めたのは2005年の7月の事でした。なにせ、この時は車の車検でボーナスを かなり持って行かれることが判ってましたから、比較的コストのかからないコンパクトデジカメなら買えるだろうと いう事で、今度はCaplio GX,GX8,PENTAX Optio750Z,OLYMPUS C-70 ZOOM,FinePix F710が購入候補となりました。 しかし、Optio750ZはOptio330を上回る厚みと重さ・あまり変わらないスピードと割合高い価格がネックで 脱落・FinePix F710は先代F700を所有している友人の使用実績から考えて、ストレスの無いレスポンス・割合軽量な 重量・F710より広角側にシフトしたレンズといった魅力はあれど、バッテリーの持ちが悪い事・サイズが大柄な 事・店頭での新品入手が困難だった事から脱落・Caplio GXは起動やレリーズタイムラグは短いものの連写能力に 不満があった事から脱落となり、最終的にはCaplio GX8とC-70ZOOMとの一騎打ちとなりました。

その最終決戦で、一台完結型の利便性とOLYMPUSの安定した画質・チタンカラーとボディデザインの良さ・ 白飛び警告といったファーム性能の優秀さを取るか、システム拡張性・広角レンズ・価格・まだ扱った事のない ブランド(笑)・メディアとバッテリーの汎用性を取るかでさんざん悩んだ挙げ句、HPの実験ネタにするのに 面白そうという理由で(爆)GX8お買い上げとなった訳です。




おつきあい
Optio330のリプレース用途として購入された事から、早速日常持ち歩き用デジカメとして運用を開始した Caplio GX8ですが、試し撮りしてみると、知っていた事とはいえ、恐ろしいまでに激しいノイズに泣かされる 羽目になったのですが、多彩なマニュアル撮影機能は思わずいろいろ挑戦してみたくなり、購入早々 レンズアダプター・ワイコン・フィルター・ストラップ・・・とあれこれ買い揃えてしまい、暇なときに 手悪さするのにちょうど良いカメラと言う事でいじっていたのですが、いきなり購入1週間目でCCDにゴミが 付着したと思われる写り込みが出てきて、のっけから不良交換という災難に遭ってしまいました。

この時、Caplio GX8を購入した店では在庫が無く、返品して、差額でC-70ZOOMを購入するという話も あったのですが、幸か不幸か?既にオプションを一式買い揃えてしまっているので後戻りも出来ず(笑) 結局他の店の在庫品と交換してもらって、新調したGX8の本格的なデビュー戦は防府基地での航空祭を撮影と 相成りました。ここで早速28mmの広角レンズが持つ描写の威力と、Optio330とは異なるレスポンスの良さ・ マニュアル撮影機能はブルーインパルスの撮影でも発揮され、サブ機としての活躍を約束された筈・・・だったの ですが、わずか1ヶ月足らずで買い足したCONTAX i4Rに日常携帯機としての座をあっさり奪われてしまいました。

理由としては、日常のスナップに8Mピクセルなんて画素数はただ重いだけのデータでしかなく、 単焦点レンズでもフットワークで十分フォロー出来る事が多い事に気付いてしまったという事、加えて 飲み会とかでの撮影では、そのストロボチャージ時間の遅さがシャッターチャンスを逃す事になり、 かといってマニュアルストロボ外付けでは光量コントロールが難しく、高感度モードはノイズだらけ・・・で 結局普段の持ち歩きには適さないという判定を下されてしまった訳です。

では、本当に活躍の場が無くなったのか?といわれればそんな事は無く、日頃私が主力として 使っているN Digitalとの併用では、無類の威力を発揮してくれます。というのも、α-7Digitalでは あまりにシステムが重すぎて撮影どころではなく、かといってN Digitalは高倍率ズームが存在しない 事から、望遠ズーム使用時に広角が必要となるとレンズ交換が必須となる訳ですが、この間に シャッターチャンスを逃す事は結構多く、これを補完するためには、レスポンスが良くてコンパクト・作画機能も 充実しているCaplio GX8は最適という事が判明してしまったのです。しかも、激しいまでのノイズで おおよそ夜景撮影には使えそうも無い様に見えて、実際に撮影してみると、ノイズリダクション処理が 効果的に作用していて、急場しのぎとして使うには十分過ぎる実力を持っていたのは意外で、この点からも N Digitalのバックアップとして適切だったという訳です。

結局、日帰り出張のお供&N Digitalのバックアップ・仕事での現場記録用としてという、ニッチな用途での 運用になってしまいましたが、扱っておもしろいカメラであり、多彩な機能と単三電池での使用など、 このカメラならではの才能を活かし、心強いサブ機として活躍してくれています。






スペックシート
メーカー / 機種 RICOH / Caplio GX8
発売時期 2005年5月
光学系 焦点距離 5.8〜17.4mm (35mm換算 28〜85mm)
F値 2.5〜4.3
受光素子 1/1.8インチ824万画素 原色フィルタCCD
測光方式 TTL-CCD分割マルチ(256分割)測光 / 中央重点測光 / スポット測光
露出制御 / 補正機能 露出制御 プログラム / 絞り優先AE / シーンモード(ポートレート/スポーツ/遠景/夜景/文字/高感度) / マニュアル
露出補正 +2〜-2EV 0.3ステップ単位
シャッター / 絞り シャッター速度 30〜1/2000sec (メカニカルシャッター併用)
絞り 円形絞り 2段
画像記録関連 記録メディア SDメモリカード
記録方式 JPEG (Exif対応)
記録画素数 3246*2448 / 2592*1994 / 2048*1536 / 1280*960 / 640*480




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