OLYMPUS E-410


E-410 640*480





概説
E-410は、オリンパスのEシリーズ第2章のトップバッターとして2007年4月21日にリリースされました。

2003年にフォーサーズ規格の第1弾として、プロ仕様を謳うフラッグシップ機のE-1をリリースして以来、 ペンタプリズムを持たないE-300・世界最軽量のE-500・世界初の本格的ライブビュー搭載機のE-330といった 具合に、エポックメーキングな機種をリリースしてはいるものの、いまいち製品ラインナップ的に見て 一貫性が無いとか、製品特徴が判る人には判る的な感じで、どうも大ヒットとなってなかった感じですが、 2006年のフォトキナで発表され、話題をさらったのがE-410のベースとなったE-400です。

これまでリリースされてきた小型デジタル一眼レフは、E-500をはじめ、古くは*istDSや、最近のD40などを 見ても判る様に、右手側にグリップを設ける事で、持ちやすい反面、厚みがあり、劇的にコンパクトという 感じを受ける事はありませんでした。しかし、E-400はこれを廃した事で、数値以上にコンパクトな感じに 仕上げる事に成功しており、その軽快さは、かつてのOM-1をはじめとする小型MF一眼レフを彷彿させるものが あります。このE-400をベースに、撮像素子をLiveMOSへ変更・ライブビュー機能を追加したのがE-410と なります。



購入までのいきさつ
ご存知の通り、我が家の主力機はNデジとα-7デジの2台体制で、日中の高輝度差がある撮影ではNデジ・花のマクロや 夜景は高感度に強いα-7デジといった具合で用途別に活躍する状態が続いていた2005年の後半以降、 各社のデジタル一眼レフが1000万画素オーバーへ推移していき、なんとなく1000万画素モデルを使ってみたいなぁ〜 という漠然とした思いが芽生えて来ていたのですが、実際のところA3でのプリントをする訳でもないし、単にデータの ムダだよなぁ〜という思いもあったりして、2005〜2006年の間はD200,D80,α100と見送り続けておりました。そんな時、 先のフォトキナでE-400の発表があり、これわっ!!と思うものがありました。

私の場合、単純に高級機という意味では、Nデジというどうしようもない程(笑)の高級機がありますし、手ぶれ補正 という意味では、α-7デジもあり、1000万画素って言うだけでは購入の決定的な動機になり得なかったのですが、 元々C-1400XL,E-10を使っていて個人的に思い入れがあるオリンパスというブランド・ちょうど昨年11月にあった 職場の同僚の結婚式で初めてA3プリントをやってみて、600万画素ではプリンタの威力を発揮しきれない事が 判明した事、何より毎回どうしようもなく重量のあるシステムを抱えて歩き回るのに疲れた事もあり(笑)、 E-400のコンパクトさとデザインに一目惚れしてしまったのでした。

他にも、単焦点レンズが面白そうで、かつ三種の神器フル装備のK10DやNデジよりダイナミックレンジが広いであろう FinePix S5Proや、シャープな画像がウリのSD14もかなり心揺さぶるものがあったのですが、E-400のデザインの呪縛から 逃れられず、発売はいつかいつかと待ち続けて半年間・3月5日の発表では同時にE-510というボディ側手ぶれ補正 内蔵の中堅モデルが発表されて、さらに迷いは深まったのですが、さすがに夏まで待ちきれなかったのと、徹底的な 小型コンパクトに徹したE-410の潔さに惚れ込み、結局正式発表直後に予約を入れてしまいました。(^_^;





おつきあい
発売日の4/21は、ちょうど中国地方は桜がおおむね一段落した後で、次の被写体を何にしようか?という 時期だったので、身近なところで職場のスナップ・広島市内の夜景撮影と来て、GWでは九州の風景と熊本城の撮影に 投入してみました。

使用してみた感想ですが、良くなったとされるファインダーについては、自分の場合、比較対象がNデジのフルサイズ なので、所詮お話にはならず(^_^;ですが、それでも構図を決める上では十分な出来だろうと思います。少なくとも E-10よりは良いかなと・・・(笑) しかし、このモデルは実用に耐えうるライブビュー機能を持ってます。実質的にはMF撮影 でしか使えない制約はありますが、これのおかげでファインダー上でシビアなピント合わせが出来ない弱点はほぼ解消 されていて、事実、夜景撮影などにおいて、1000万画素に相応しいシャープな画像を得る事に成功してます。内心、 全く期待してなかったライブビューですが、5taro的な撮影スタイルでは必須のアイテムとなりそうです。

操作性では、どうしてもコンパクト機の限界か?スーパーコンパネの使い勝手は良いものの、特定機能へダイレクトに アクセス出来るボタンが少ないため、凝った事をしようと思うと、まどろっこしいところがあります。特にライブビューを 使うシチュエーションではその傾向が顕著かなと・・・ 一方で、撮影時のレスポンスは我が家でおそらく最良の部類で、 連写コマ数が同じ秒3コマでもNデジみたいに動きが不規則だったり、α-7デジみたいに、なんとなくもっさりした 動きという感じがなくて、非常にキビキビしています。あとバッテリーはライブビューを多用すると案外持たない感じ です。光学系では、以前のE-10時代でも感じていた事ですが、手持ちの主力がキットレンズ故なのか?比較対象のNデジ用レンズが 優秀だからか?判りませんが、広角側での歪曲収差は結構あり、私みたいに橋の撮影をする人にとっては結構目立つので 困ってしまいます。

システム構築に際して問題だったのはレンズの選択で、あまり予算に余裕がないのと、ボディサイズと1000万画素という ポテンシャルを考えたとき、どういった運用をするべきか?という話で、小型モデルである以上、大きなレンズは避けたいという 気持ちもあるし、1000万画素という能力から考えれば、デジタル専用の高級レンズも奢ってみたいし・・・望遠に強いフォーサーズの 特徴から考えて、大口径超望遠が欲しいという気持ちもあり、と悩み抜いた末、ダブルズームと50mm/F2のマクロ・パナソニックの 25mm/F1.4という、日常的な運用に便利なシステムにしてみました。将来的には他のシステムと重複しない150mm/F2と8mmフィッシュアイ・レンズ一本で全て 済ませたいとき用に、発売予定のパナソニック14-150mmあたりが欲しいところです。

ただ、使い込んでいくと画質のピーキーさが弱点となり、それを打破するためにE-420が導入された事で、現時点で E-410は事実上の予備機状態になっています。






スペックシート
メーカー / 機種 OLYMPUS / E-410
発売時期 2007年4月
光学系 焦点距離 25mm (35mm換算 50mm)
F値 1.4
受光素子 4/3インチ1090万画素 原色フィルタLiveMOS
測光方式 49分割デジタルESP測光 / 中央重点測光 / スポット測光(シャドー/ハイライトコントロール付)
露出制御 / 補正機能 露出制御 プログラム / 絞り優先AE / マニュアル / シーンセレクトAE / シーンプログラムAE
露出補正 +5〜-5EV 0.3ステップ単位
シャッター / 絞り シャッター速度 60〜1/4000sec(マニュアルモード時)
絞り 7枚羽根虹彩円形絞り
画像記録関連 記録メディア xDピクチャカード/コンパクトフラッシュ
記録方式 JPEG (Exif対応) / RAW
記録画素数 3648*2736 〜 640*480
※ レンズ性能は交換レンズに依存
    データは購入時のLEICA D SUMMILUX 25mm F1.4 ASPHのもの)



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