3 舌の上にもう一度転がり落ちてきて。 「…………。先生?」 「ええと、先生ってコンペイトウ、好きなんですか?」 「朝、町田がこんぺいとう食べてたからびびりました」 そしたら急にコンペイトウを拾うのをやめて。 「……二倍、いとおしくなったから」 学校とか関係なくなりそうで、まずいなと思って。 聞いてるうちに、ぽかんと開いたナオの口の中に、ひょいとコンペイトウが放り込まれた。 |
風邪これ以上悪くするといけないからもう帰りなさい。それから今日こそは早く寝なさい。 あったかくして。 先生みたいなこと言うの、あんまり先生らしくなくて。 変だった。 「……ええと、なんだかよく分かんないけど……先生元気になってよかった、です」 そう言って、ぱたんと閉じたドアの向こう側で、先生がまた深くザンゲしたことをナオは知らなくて。 |
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