PROFILEINFODISCOCOLLABOHOME

 
 
音痴なんて本当はいない

 世の中にはほとんど音痴(正しくは失音樂)はいない!というのが私の持論です。まあ、どうしても音程をとることが出来ない人もいることはいますが、それはごく稀なことで、大半の人は音痴ではありません。
 では、どうして「自分は音痴だから…」と思ってしまうのか?その理由はとても単純なことが多く、自分の声域、歌のキーが合っていなかっただけということが大半を占めています。キーが自分の声よりも高かったり、低かったりしている、ただそれだけのことが原因なのが殆んどです。

 
 
音痴の克服は自分のキーを知ることから

 では、どうやって克服するか。自分の一番出しやすい音程で最初に「ド」と声を出して、それからスケール「ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ、ド
を歌ってみましょう。このとき、音程は全く気にしないこと。自分が「ド」と思った音で「ド」の音を出します。後は1オクターブ上の「ド」まで
無理なく出せたらOK!これを「 相対音感」といいます。これに対して「絶対音感」というものがあります。この絶対音感というものは、自然界の全ての音という音が音階として聴こえてしまうという特殊な能力で、子供時代からの訓練である程度の絶対音感を身に付けることが出来ます。
 これに対して「相対音感」はどのような音程のキーでも、音階を正しく出していける能力のことを言います。歌の世界では、むしろこちらの能力のほうが大切になります。そして、この「相対音感」はほとんどの人に備っている能力です。ですから、無理してキーを上げたり下げたりしないで、自分が最も楽に心地よく声を出せる音程を見つけましょう。相対音感で音階練習をすれば、音痴はあっという間に克服できます。


音痴を分析

 「音痴」という言葉は外国にはないのだそうですが、その定義については普通は「音の高低の区別が出来ない人」を音痴というのですが、厳密には、その他に音の強弱、リズム、音色の感覚が狂っている人を言います。そして音痴には二つのタイプがあります。
その1→聞き分けたり記憶することは出来ても、自分の喉を使って正しく発音することが出来ないタイプ 。

(運動性による音痴)
 最も多いこのタイプは声帯の筋肉の「
運動性による音痴」です。これは声帯の動きが自分の意志とはうらはらに、正確な音程を出す動きをしてくれないタイプです。この場合、声を出している殆んどの人は、音程が合っていないことを自覚しています。ですから、ボイストレーニングを続けることで、声帯のコントロールを身につければ音痴は克服できるわけです。
その2→音程や強弱、リズムを聞き分けられないタイプ
(感受性による音痴)
 感受性による音痴 一方声帯の運動性がなく、聴覚として音程を正確に把握できない「感受性の音痴」場合、自分では音程がっていないことを把握できないので、修正するにはとても困難な場合があります。実際の音と頭の中で認識する音程が1音以上も違って聴こえているという場合もあります。音痴が固定する以前の幼児期から、正しい音感教育を受ければ、音痴にはなりません。


完全な音痴はいない                                 〈民族学者・音楽評論。元芸大講師:小島美子〉

 もともと日本人は素晴らしい音感を持っていたのです。子供の遊びの中にたくさんのわらべ歌があったし、冠婚葬祭と歌は切っても切り離せなかった。ところが今じゃどうですか。子供にピアノを習わすだけで満足しているし、歌の上手い下手はすべてドレミファの洋楽が基準。西洋音楽が音感を狂わしたのです。
 民謡や浪曲、わらべ歌のあの“歌”は物指しにならなくなってしまったのです。結婚式や宴会の席で、洋式の歌曲しか歌えない人は、邦楽の音感からすれば完全に音痴です。これが音楽でゴザイ、なんて言っている人たちは、自分がある面で音痴なのに、たくさんの日本人を”オンチ”と決め付けてしまったのです。どこにも完全な”オンチ”なんていません。



人間の脳に年輪

 人間の脳には、年齢に応じて、その人の年齢数とピタリと一致する周波数の音に反応する”脳の年輪”ともいうべき現象が存在することを、右脳左脳の研究で有名な東京医科歯科大の角田忠信教授が突き止めた。この年輪現象がどのような生理的な意味を持っているかは、はっきりしないが、同教授は、人間が長い進化の過程で生物として獲得してきた完全に意識下の極めて精緻な時間識別の能力ではないかといっている。
 角田教授は、言語能力を支配している左脳と音楽を感じやすい右脳のどちらがよく働いているかを、音波を聴かて見わける方法を開発。日本人39人と米国やメキシコ人ら外国人9人の計48人について、低音に相当する30〜200Hz(1Hzは1秒間に1回の振動数)の音波を用いて、1Hz刻みで各人の脳の働きを調べた。年齢は17歳から59歳に及んだ。
 人の耳には低い音波は聞こえにくいため、25Hz以下では三角波という音波を使い実験した。その結果、日本人、外国人を問わず、正確に同じ年齢と同じ周波数で右脳と左脳の働きに変化が起きた。例外はなかった。
 通常、99Hz以下の音では右耳の方が敏感に反応する。ところが、22歳の人は22Hzで45歳の人45Hzで、左耳と右耳の働き具合が逆転した。1Hzでも異なれば、働きの逆転は起きなかった。各人が持っている”年齢周波数”の整数倍の周波数でも、同様の現象が起きた。また、外国人2人を含む9人に着いて、日を追って詳細に調べたところ、いずれのケースでも誕生日の前後で(24時間の誤差範囲内)右耳と左耳の反応度が切り替わ周波数が1つだけ上昇したという。


音が視覚作用 〈止まっているのに動いて見える〉

話術師が操る人形が話すように見えるのは、人形の口の動きに目が奪われ、耳がつられるためだが、それとは逆に、音につられて、止まっている物が動いて見えることがあることが確認された。東北大と産業技術総合研究所(茨城県つくば市)の研究チームが初めて実験で裏付け、米オンライン科学誌プロス・ワン200912月7日、発表した。
 この成果は、視聴や視覚といった異なる感覚が、脳内でどのように統合されるかを解明するのに役立つほか、映画やアトラクション施設のバーチャルリアリティーの臨場感を一層高めるのに応用できる可能性があると言う。
 東北大の大学院生、日高聡太さんらは、暗室の中で、学生らにヘッドホンを着けて映像モニターを見てもらう形で実験。画面中央の点を見つめてもらいながら端のほうで白い縦棒を点滅させ、ほぼ同じタイミングで「シャー」という雑音を左右交互に聞かせた。その結果、白い棒の点滅と音のタイミングが一致するほど、また棒が画面の端によるほど、棒が微妙にずれるように動いて見えることが確認された。

 
 

 

BACKHOME