このコーナーは筆者がMMCのワイン会以外で飲んだポムロールワインを紹介するコーナーです。

最近飲んだポムロールワイン（27）
Ch.St. Pierre 1984
Ch.Trotanoy 2000
Ch.Le Castelet 1999
Clos des Litanies 1996

シャトー・サン・ピエールはほとんど知られていないシャトーですが、
聖堂の隣にある高い建物がここのシャトーであり、なだらかな高台の中心に聳え立つ２つの建物は
何も無いポムロールで最も絵になる場所です。


所有者のラヴォー・ファミリーは他にシャトー・ルネッサンス、シャトー・オー・クロッケを所有し、
最も有名な畑がクロ・デュ・ヴィユー・プラトー・セルタンです。

シャトー・サン・ピエールはどちらと言えば若いうちに楽しむワインです。
1984年はボルドーにとって辛い年ですし、果たしてこのワインまだ生きているのかどうか
非常に心配でしたが、以前、酔香会で飲んで良かったので買ってみました。
価格は￥3,000位です。来年20歳になるワインとして考えれば十分満足感のある味です。
劣化した味はほとんど感じられません。
オフ・ヴィンテージでも下位のクラスのワインでも少々熟成させても大丈夫ですね。


プロフィール
面積：３ha
品種：メルロ６５％、カベルネ・フラン２０％、カベルネ・ソーヴィニヨン１５％

今年のお盆は涼しく秋を感じさせる心地良さがありました。（これを書いてる９月８日は蒸し暑いですが・・）
思い切ってトロタノワ2000年を飲もう！という気持ちまでに発展させる程の心地よさでした。
このトロタノワ2000はつい最近、７月１日の酔香会にて数名で飲んだことがあったのですが、
もう一度、ひとりでじっくり飲みたい為に開けてしまいました。
前回は驚くほどにスムーズで喉をスイスイ通るような甘い果実味と柔らかいタンニンがありました。

それから１ヶ月半セラーで寝かせていたもう１本のトロタノワ2000です。
黒みがかったルビー色。ブラック・ベリーやブルー・ベリー・ジャムの香り。
そしてスパイスやハーブ。少しヨーグルト・キャラメルを連想します。
前回よりも少し閉じてきたような気がします。

僅か1ヶ月半の間にトロタノワ2000は眠りに付き始めた感じです。
暑い夏ですから快適な温度のセラー中でほっとして眠っていたのかもしれません。
それを飲む直前に起こした訳ですから、当然機嫌が悪くても仕方ありませんね。

９月の３連休の谷間。夕方は少し涼しくなって秋を感じ、「最近、ウチでポムロール飲んでないなあ。」と
セラーから取り出したのが、このシャトー・ル・カステレ1999です。
日本へはまだ未入荷で非常に生産量が少ないポムロールです。
昨年ここを訪問した際、お土産でいただいた１本です。^^;
昨年試飲した時はまだオーク樽の風味が強すぎた感じでしたが、
約１年後の今回はどうでしょうか。

色合いはやや薄めのガーネット色。
香りはベリーよりもピメント。そしてオーク香。
ミディアムでエレガントなポムロール。
１９８３年に樹を植えられましたのでまだ１６歳の若い樹ですので、
まだまだ力が足らないようです。
強さを求めず安らぎを感じさせるポムロールです。

プロフィール
面積：1ha
位置：ポムロールの西。国道89号線辺り。
品種：メルロ100％

このワインとの出会いは６年ほど前になるんでしょうか。
インターネットが普及し始めて間もない頃、POMEROLを検索していたところ
カナダのワインショップのリストに出ていて、メルロ100％、新樽100％と書かれていました。
「飲みたい！！」　と思ってすぐさまメールを送ったのですが、海外への輸出はやっていないとのつれない返事でした。
こうなるとますます欲しくなってきます。
そして最後の手段でボルドーの知り合いに頼んで1992年と1996年を各５ケース買うことにしました。
1996年で170FRF（当時のレート@21.65）でした。
想い出深いワインなのです。　（その後、某 I 社が輸入販売することになり、一時期風靡しました。）


過去何度も飲んだクロ・デ・リタニ1996ですが、
今回は残念な結果でした。
色の濃さは中位。ほんの少し熟成香があります。そして血の匂い。
非常にバランスが悪く軽く感じます。今飲んではダメですね。
中途半端です。もう少し待たなければなりません。

	Ｉｓｓｕｅ 26へ			Ｉｓｓｕｅ 28へ
	BACK	CLOSE	INDEX	HOME

Copyrights (C) 2001〜2003  All Rights Reserved