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クライス空白の時間 Vol.2

作:マサシリョウさん


プレ・プロローグ : 妄想対談 クライスVSマサシリョウ(その2)

注:この「プレ・プロローグ(その2)」以降は、「アカデミーの怪事件」の完結後に書かれたものです。

マサシリョウ(お馬鹿)にも解かりやすく事件の顛末 を話していくクライス

クライス「・・・あわてないで下さい。私は、犯人の名前がわかったと言っているわけではありません。犯人がどんな人物か・・・
いや、これは正確ではありませんね。“犯人がどんな存在か、見当がついた”(←原文ママ)と言っただけです。
マサシ「・・・・・・・・・チョットまていッ
何じゃそりゃーーーッ
クライス「んッ?どうしました?」
マサシ「中編があのラストならッ
普通ここで犯人の名前が出るはずじゃないかーー!!」

もはやクライスに敬語を使う余裕が無くなっているマサシリョウ。

クライス「中編の最後で言ったでしょう。見当がつきましたと。」

彼はいつものままだ。

マサシ「・・・こういう逃げ方するんちゃうかと、するんちゃうかと見当をつけていたけど、ホンマにやるとは思っていませんでしたよ。」
クライス「で、売店内への侵入ルートは、猫の出入り口です。」
マサシ「・・・え?ちょ、ちょっと待ってください。
僕の記憶が確かなら、売店に猫の出入り口があったと言う情報は初耳ですが・・・」
クライス「あ。そう言えばそうですね。」
マサシ「・・・・(絶句)」
クライス「どうしました?可笑しな顔がさらに可笑しくなっていますよ?」

・・・その時、どんな顔をしていたかはご想像におまかせいたします。

マサシ「あのねぇ、こういう大切な情報は、コッソリでいいから、ちゃんと入れといてくださいよぉ。
もしくは、きっかわさんと結託して挿絵に入れてもらうとか。」
クライス「それじゃあ、きっかわさんが楽しめないじゃないですか・・・って、我々は一体何の話をしているのでしょうか?」
マサシ「あっ、事件事件、事件ね。」
クライス「あっ、そうそう、えーと、床に見つけたのは、(猫と)犯人の足跡です。」
マサシ「あの・・もしかして・・それって『星の砂』や『月の粉』ですか・・・?」
クライス「よくわかりましたね?解けないと思っていましたが。
いかにも!!『星の砂』です。」
マサシ「あれっ?あれは光をよく反射しますから・・・」
クライス「その通り、犯人が普通の状態なら、消していくはずです。
しかしソレをしなかった。つまり犯人は夢遊病者だったのです。
事件の真相はこうです、犯人、つまりピッコロは・・・」
マサシ「待てコラ、夢遊病じゃここまで計画的な犯行はできんだろうがッ、それに・・・」

“もはや貴様に敬語は使わん”という勢いのマサシリョウ。

クライス「・・・話を最後まで聞いてください。
それでは夢遊病と言う事を見破れなかった事の八つ当たりにしか見えませんよ。
いいですか?妖精にはアイテムの位置を本能的に感じる能力があって・・・」
マサシ「・・・夢遊病を見抜けなかったことは否定せんが、こっちも話の途中だ。
『星の砂』は光を激しく反射する。それをクライス、お前が気付かないはずがない。
聡明なあんただ、俺が言わんとしている事は解かるな。
そして、その初耳の能力、それもあんたが考えた設定だ。
なぜなら、それが正しければ、妖精が、採集に1日以上も時間をかけるはずが無いッ!!」
クライス「ああ、それはですね・・・」

落ち着いた様子で、説明を続けようとするクライス。
だがマサシリョウの暴走は止まらない。

マサシ「あの糸のトラップもそうだ。
仮に犯人が引っかかったとしても、手がかりが手に入る事は無い。どういう事だッ!!。
あんたが仕掛けたトラップは何の意味も無いッ!!。
おまけに後付け設定で茶を濁すとはッ!!
どこが名探偵だッ、クライスゥゥゥゥ!!!
クライス「・・・・・・」
マサシ「・・・・んッ?
意味はあるッ!!
糸の罠は犯人の身長をッ、砂の罠は犯人の状態を証明しッ、そして設定はマルローネを納得させる為にッ
そうか・・・そういう事か・・・あなたは犯人を知ってたんですね、あの時点で。おみそれしましたクライスさん。

ようやく落ち着いたマサシ。

クライス「は・・・はぁ?」

狐につままれたような顔のクライス。

マサシ「つまり、こんなことがあったと言う事ですね?」


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