《有難い 苦難を超えて 身の程に》

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 stay home. 生活を家庭生活と社会生活とに言い分けると,家庭生活に止まりなさい,社会生活は自粛しなさい,社会的距離という基準を励行することが求められています。自分のためであると同時に,周りの人のためです。そこで出てきたのが,ディスプレイ上に分割された枠の中で登場して,語り合うという接触法です。会議をする必要がある場合,TV会議をしています。はじめは何となく最低限の関係維持という感じであったけど,何度か経験していると,会議としては成り立つのかなという感想を持ち始めています。
 社会生活の自粛をするだけでは生きていけないので,家庭生活の拡張が必至です。馴染みのスーパーに行くと、小麦粉の棚がスカスカになっています。売り切れているのです。需要が急増しているのは,家庭で粉を使った食べ物を作るのが流行っているからだそうです。従来の風景に突然の,思いもよらない変化が生じています。生活パターンがどこかで滞ると,動きが変わるのは仕方がありません。社会の側の変化には追随するしかありません。
 社会の広がりが意識されたのも,今度のパンデミックの置き土産です。国際化社会という便利さを支えている構造が,感染のルートになりました。自粛という対応は,国際化を停止する,国際的な人の行き来を停止することを強いました。国を封鎖することです。stay country. マスクが海外頼りになっていたので品薄になったことで,封鎖した国内の空洞化に直面しました。人任せにしていたら,危ういということです。災害に備えて備蓄するということは家庭ですべきことですが,国としてもいざという時に備えておくことが必要なのです。ある程度の自給体制を維持しておくことが,健全な国家運営になります。
 生活のいろんな部分で余裕を持つことが必要ですが,それは家庭だけではなく社会,国においても意識しておくことです。今の経済社会では不要不急のことは無駄と見做されるか,後回しにされてしまいます。優先順位が低く見積もられます。効率化という視点が短期に適応されているから,ギリギリの状況で社会運営がなされてしまいます。中長期的な効率化という視点を持つことが,社会の運営に関わる人には大事な資質のはずです。行き当たりばったり,国際社会がそういう状況になっていなかったのか,人智は気付くのでしょうか。そうでなければ,先の見通しができる身の丈に合った社会を充実させることがこれからの目標になるべきです。

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(2020年05月24日:No.1052)