《有難い 変わりゆく世に 寄り添って》

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 コロナの襲来で,世界は変わりました。もちろん,この小さな生活も巻き込まれていますが,お陰をもって窮するという事態を免れています。普段の日常の有り難さを思い知る機会でしたが,一過性ではないことになりました。ささやかな組織人としても,変化にどのように対応すべきか,課題を突きつけられて試行錯誤の連続です。
 月に数度の会合のために,市中の会場に出かけていますが,利用している有料駐車場が6月いっぱいで閉鎖されるとの掲示が出ていました。大きな駐車場なので,いつでも何とか潜り込めていたのですが,閉鎖となると近くの小さな駐車場では空きが期待できません。公共の交通機関を利用するしかないようです。いつものルートが消えるという変化に見舞われてしまいました。
 数人の知人との別れもあります。訃報に接して,あの人とついこの前まで会っていたのに,と寂しさに包まれて,しばしの追憶のときを過ごします。その中のある家が住み人を失い壊されて更地になったかと思うと,数軒の家が建ち始めました。今風の四角い箱家が密接して完成し,家族が引っ越してきます。今の世ですので,引っ越しの挨拶はなく,何となく邪魔にならないように住み込んでくるようで,そっと受け入れています。家という構築物による風景がすっかり変化していきます。
 近くの道路沿いにあった建物が,ゆっくりと姿を消し,ぼつぼつと空き地がつながっていきます。あるとき土木作業が始まっているのに出くわすと,ここには何があったかなと考えますが,なかなか思い出せません。いつも見ていたはずなのに,慣れ親しんでいるというより,大して意識して観ていなかったため,記憶に残っていません。日常という風景はそこにあるのに,意識の上では存在していなかったようです。道路の向こう側が更地になっていくことで,拡幅される予定です。変化が進んでいるのです。完成形では利用中の路地からの進入が左折だけになり,直進や右折ができなくなるという不便を強いられることになりそうで,暮らしを変化させられます。
 最も身近な変化は,年齢を重ねていることです。毎日,毎年,同じ生活を繰り返していると思っていますが,生きている身体には変化が積み重なっています。新たな経験を得て変わっているということも含めて,今日のこの身は明日のこの身とは違っていきます。

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(2020年06月21日:No.1056)