《有難い 同じと思い 和やかに》

Welcome to Bear's Home-Page
ホームページに戻ります

家庭の窓にリンクします! 家庭の窓


 小学生の算数の問題を復習してみましょう。男の子3人と女の子2人を足すと何人ですか。答えは5人ですね。この計算ができない子どもがいます。では別の問題です。電信柱3本とマッチ棒2本を足すと何本ですか? 5本と足しても,おかしくないですか? 違ったものは足せないのです。男の子と女の子は足せないという子どもが正しいのです。でも実際にはむりに足してしまっています。そのわけは,男の子は子ども,女の子も子ども,子どもが3人と子どもが2人で,同じ子どもが5人になるとすり替えたからです。加減算は同じ種類、同じ単位のものの間にしか成り立ちません。
 応用として,分数の問題です。1/2と1/3を足して下さい。そのままでは計算できないので1/2を3/6,1/3を2/6と通分します。1/6という同じ単位に換算した上で,5/6と答えが得られます。通分とは,同じ単位にする,分け方を通じ合わせるという意味であると納得していただけましたか?
 ちなみに,1/2と書くときの線/は何という名前かご存じですか。1.2の点は小数点といわれるように,分数表記の/にも名前があります。括線といいます。似た言葉の括弧は弧で括るという意味ですが,括線は上下の数字を線で括っているという意味です。
 人の世でも,さまざまな価値単位に基づく加減算が行われています。経済の世界では,お金という共通の価値単位で損得収支が計算できます。多様な価値観のままでは,単純な加減算は成り立ちません。家庭と仕事のどちらが大切ですか? 共通する価値単位が見つからなければ答は見つかりません。男性と女性からなる世間では和やかになれない場面があります。和やかとは,和であり,足し算です。男も女も同じ人間であるという認識を持てば,和が完成します。「男女」という熟語を使っているとき,括るという気持ちになっていることに気づいてみませんか。

ご意見・ご感想はこちらへ

(2020年11月15日:No.1077)