《有難い マスク越しでも 挨拶し》

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 四つ葉のクローバーは,なかなか見つからないことと,十字架を連想させるということで,西欧では幸運のシンボルでした。ところで,日当たりの良くない場所にあるクローバーは光合成の効率が悪く養分不足になるため,葉の数を増やして効率を上げようとするものが出てきます。日当たりの良いところでクローバを探すから,見つからないのです。四つ葉のクローバーは運の悪い印ですが,苦難を乗り越えようという生きる力に肖れば良いでしょう。
 植物を優しく撫でると,早く花を咲かせるそうです。いつも触られると開花促進作用のあるエチレンガスを出して,成長しないうちに花を付けます。植物は触られることが気持ちが良いのではなく,自分に害を及ぼすのではないかと感知して,早く花を付けて障害を回避しようとしているのです。
 タンポポの綿毛が風に乗って遠くまで漂っていきます。乾燥したところに落ちると,風でまた舞い上がって移動します。湿り気のあるところに落ちると,綿毛がべったり張り付いて動かなくなります。湿り気のあるところが生育に都合がよいからです。乾燥してフワフワしている綿毛と,濡れたらべったりとなる綿毛が裏表になっている自然の妙は見事です。
 生きていく上での人と植物の違いは,植物は動けないということです。植物とのふれあいに寄せて人が抱く思いは,自分勝手なものになるのも仕方ありません。ひたすら現状の環境で生き延びようとしていると見ておけばいいのでしょう。住む世界が違うのに,人にあれこれ思われ構われると,迷惑します。
 人は弱いので用心のために外界を知ろうとします。自分にとって良いものか悪いものかを判断しなければなりません。どちらでもないものは,不気味なものとして遠ざけておきます。他者を見る際も,味方か敵かはっきりしないと落ち着かなくなります。見ず知らずの人は距離を置くようにしていますが,どうしても一緒にならざるを得ない場合,あいさつの言葉を掛けるなどして,探りを入れることになります。きちんと挨拶が返ってくると,取りあえずは安心します。

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(2021年09月19日:No.1121)