《有難い 変化が見える 旧い人》

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 昭和34年神奈川県の女性が,東京新宿で1枚の第226回東京都宝くじを拾いました。確かめると1等100万円の当たりくじでした。慌てて交番に届けましたが,期限が過ぎても落とし主は現れませんでした。普通なら当たりくじは拾い主のものになるのですが,当時は宝くじの賞金は買った人にのみ支払われるものでした。しかし,これはおかしいと翌年法律が改正され,宝くじの落とし主が現れないときは,拾った人でも当選者とみなすことになりました。同時に,落とし主が分かるように宝くじには住所・氏名欄が付けられるようになりました。
 硬貨の表はどちらでしょうか。特に決まりはありません。明治初期は元首の象徴とされる竜の絵柄がある方が表,明治中期から戦前までは菊のご紋が入っている方が表とされていました。菊のご紋が使えなくなってから,決め手になるものがなくなり,それまで製造年は常に裏面に入れられていたという事実にしたがって,絵柄と日本国の字が刻んである方を表とする見解がとられているそうです。
 このような事柄は知らなくてもどうということはありません。しかし,法を知らないからといって弁解にはなりません。社会生活上の不知は,トラブルにつながります。日常の人間関係についても知っておかなければならないことは,たくさんあります。土地や仲間集団にもしきたりがあります。しきたりとは仕来たりと書き,以前から「してきた」という意味です。暮らしの中で見よう見まねで,習うより慣れろとさせられてきたことでもあります。
 ただ,暮らしの形が発展という変化をするにつれて,仕来たりは変化を強いられていきます。ただその変化は少しずつですので,変わったという気はしていませんが,改めて記憶を遡ると確認せざるを得ません。暑中見舞いハガキもなくなりました。引っ越しそばということもしなくなりました。ボランティアで夜回りをしていますが,すれ違う人が挨拶を返さないこともたびたびです。振込といえば郵便局でしたが,今は直ぐ近くのコンビニで済みます。新たに知らなければならないことも出てきます。

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(2021年09月26日:No.1122)