家庭の窓
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日々の暮らしの中で消耗する品目があります。生鮮食料品は回転が速いので補充の必要度が高く,買い物時の確認も必ずします。買い忘れは少なくなります。ところで,お醤油や味噌などの日持ちのする食料品,洗剤などの容器入り消耗品は,何回かの買い物で一回といった頻度になります。「あっ,無くなっていたんだ」と,買い忘れることがあります。
使うときになってはじめて思い出します。これでお終い,買ってきておかなくてはと思うときは,たいてい何かをしているときです。一瞬の買い物候補はたちまち洗い流されて記憶に留まりません。次の出会いの時には手遅れとなり後悔だけです。作業が中断するといったアクシデントによって強く印象づけられたら,次の買い物の時に思い出されます。
洗剤を忘れて洗濯が中断するといった場合には放置できますが,調理の途中で調味料がなかったとなったら近くのコンビニまで走らなければなりません。生鮮食品も冷蔵庫にまだ残っていたと思っていたのに,そうだ,昨日使ったんだということもあります。連れ合いの後ろ姿の中にときどき,そんなことを見つけています。運動がてらに自転車を走らせることもあり,済まなそうにしてますが,こんなことでしか手伝えないのだからと気にはしてません。
メモをしておけばと言うこともありますが,暮らしの場には呑気でいられる方が,気持ちの健康にいいのだろうと強くは勧めません。人はどこかで気を抜くところがないと疲れてしまいます。食事などは頂けるだけで十分と思っていますから,連れ合いのしでかす少々の手違いなどは全く頓着していません。気楽に過ごすことが一番です。
お互いを目の端に入れながら,それとなく気遣いあってできることを持ち寄る暮らし,いつの間にかそんな関係に落ち着いているようです。結果は欲張らずに,少々のことは笑って誤魔化す,お互いを八分から七分で受け止めていれば,気持ちのトゲは自然に抜けていくようです。成績評価では60〜70点が可(good),70〜80点が良(better),80点以上が優(best)ですので,ベターハーフとは気持ちを楽にできる間柄の要件になっています。
もしも欲張って,相手に残りの3分を求めたら,「あなただって」という逆襲を受けるのは必定です。お互いに足りないところがあるから夫婦二人で暮らしているのです。自分が持っていない3分は連れ合いが持っている7分にカバーして貰っている,そんな結びつきになれるように心掛けていられたらいいなと願っています。
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