《携帯の 番号隠し 無鳴動》

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 携帯電話が普及し,一人ひとりが電話を持つ時代になりました。どこにいてもその場で電話をすることができて便利ですし,相手のところに直通ですから留守にしているという不通状態がないのも助かります。おまけにメールとして文書送付もできるので,メモをする面倒さや復唱の手間も必要ありません。便利だから普及しているということです。
 ところで,この携帯電話の番号が秘密であるというところが,いささか不便です。個人情報ということで保護されているせいですが,予め聞いておかなければ,電話できないのです。電話でありながら,非公開であり受け付けない壁を持っています。電話番号の問い合わせが公的にはできません。
 メールのアドレスも門外不出ですが,こちらには電話番号をアドレスにしておくと,用のないメールを放り込まれて迷惑します。相手を特定しないという不作法なコミュニケーションが罷り通っています。自衛のために暗号的なアドレスにせざるを得ないのですが,ところが自分でも覚えられなくなって往生します。何のためのメール機能かといささか考えてしまいます。
 もっぱら家族の間,特に連れ合いとの交信にしか使っていないので,あまり使用頻度は多くはありません。メールはパソコン中心です。どうにもあの小さな画面で送り送りで読まされる窮屈さに慣れません。仕事上の諸連絡を必要とする人には,利用頻度が多いのでしょうが,一市井人には緊急の用件のある方はおらず,いささか勿体ないという機器です。必要不可欠というものでもないので,持参するのをよく忘れます。そんなときに用件が持ち上がるものです。相性がよくないのかもしれません。
 テレビを見ていると,男性タレント諸氏が女性に携帯電話の番号メモを渡したとかいったことを話題にしています。昔の男性は可愛い娘さんを見つけたら,封書を渡したり,つけていって家を突き止めるといった荒技を持っていましたが,今はストーカーに認定されそうです。
 道を歩きながら,メールを見たり打ったり,携帯で話すといった風俗が当たり前になっています。携帯生活にはまっていない者にはその喜びは分かりようもありませんが,楽しいのでしょう。携帯文化といったものができつつあるようです。
 それにしても,人はコミュニケーションをしていないと寂しい生き物のようです。こうしてホームページを開いてコラムを掲載することで,誰ともなく語りかけている自分は,いったい何をしようとしているのでしょう。未知との遭遇という本能なのでしょうか? 誰か応答をしてくれるのを期待する待ち人なのでしょう。とにかく,携帯電話よりは開かれているはずですが,ウェブマスターがモリのクマさんという匿名に隠れているのが悔しいですね。

(2002年11月03日号:No.136)